体操ザムライを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
5月、NHK杯。
決闘に負けた城太郎であったが、確かな手応えを感じて挑む頂上決戦。
その高みからライバルを睥睨する鉄男は、奇妙に醒めた目をしていた。
鋼鉄の心が生み出す演技と、微かなノイズ。
肩口にヒリつく熱に、サムライは気づかない。
というわけで、体操ザムライ初の大会エピソードである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
普通勝負ともなればバチバチメラメラしそうなもんだが、一度は引退まで睨んだ城太郎の現状を反映して、主役は力みの取れた自然体。
むしろてっぺんに居座る鉄男と、若いライバル共の方がボーボーしてた。脇役、感情デカいな…。
NHK杯が調子を図る試金石であり、焦点がそこにはない…ってのは、鉄男も城太郎も同じである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
演技を常時見張るたくさんの目、押し寄せるプレッシャーを気にせず、己を貫ける心の強さ。
そこら辺が、体操ザムライとバンダナ王子で共通なのかも知れない。他人に興味がないだけかもしれんけど。
そんなマイペースな話だからこそ、鉄男が唯一視線を向ける城太郎の特別さ、それを受け止めない城太郎の掴みどころの無さは目につく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
まだ勝ち負けを競り合う所まで来てない現状から、どうすればバチバチ出来るのか。今後はそこを追いかけていく話になる…のかな?
というわけで、順調に力を取り戻しつつある城太郎。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
”アスリートの娘”として健気に支える玲ちゃんに、報いることが出来るのか。
前回描写された、笑顔の奥の苦しさを見抜くのは、体操バカには難しい。でも、”7月3日”を大事にしたいとは思っている。
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大会を結構淡々と(なにしろ、城太郎の演技描写はほぼない)進めつつ、『家庭か、仕事か』という問題が静かに浮かび上がってくる今回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
ヌボーっとした人の良さ、我関せずな強さと弱さが城太郎のキャラなのだと、静かに重ねていくエピソードでもある。微妙に遠いんだよな…。
そんな承太郎を支える玲ちゃんは、レオと絆が深まったことで、少し楽になった感じだった。良かった…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
夕景のエモさがなかなか凄いことになっておるけど、隣り合って一緒に歩ける人が出来たのは、本当に良かったと思う。こういう変化の描写は嬉しいよね。
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”家族”と言い出すのに照れとためらいがあり、OKをもらったら満面笑顔で喜ぶ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
玲ちゃんの繊細な感情が良く見えるやり取りが、自分的には城太郎の図太さを強調もする。ここで切り出しにくそうにするナイーブな感性、親父にはないからなぁ…。
そこを娘に補ってもらってる状況、と言えるか。
無論城太郎も玲ちゃんの想いを蕩尽しているわけではなく、”7月3日”は特別な日と、亡き母との約束を守ってもいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
良い親父なんだが、やっぱりこの夕焼けでレオだけでなく、城太郎も隣りにいてあげて欲しいな、とは思ってしまう。
しかしアスリートには、”勝つ”という至上のミッションがある。
果たしてそれが本当に至上なのか、問いただすこともこのアニメの主題だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
今回のNHK杯の淡々とした書き方からしても、勝負論だけで物語を組み上げようとはしてない感じ。むしろ勝つこと、負けることを解体再定義して、キャラの人生が踊る舞台を作ろうとしてる印象を受ける。
エージェントとレオの伏線なども貼りつつ、始まったNHK杯。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
平川大輔声の新キャラが、露骨に鬼畜眼鏡のオーラをむき出しに顔見世してきた。絶対ヤバいでしょ…(偏見)
天草さんと城太郎とは、違う距離感の師弟関係がここで顔出すのは面白い。
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城太郎は第2話で天草さんとの関係を作り直すことで、自分自身をリスタートできた。縁の深い二人三脚と、黒い師弟はどうも趣が違うようだ。カラーリングも真逆だし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
話がある程度以上転がってきた時に、こっちの関係と感情も彫り込んでくれると面白そうだなー、と思う。絶対ヤバいでしょ。(偏見再び)
次々に新世代のライバルが集う中、城太郎は”終わった人”扱いであり、実際トップ争いには搦めない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
つーかタッキー、お前強かったのな…そしてモテたのな…。
並み居る強豪を押しのけ、不動の玉座に座る鉄男はしかし、ニコリともしない。
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ただ、勝つべくして勝つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
鉄男の冷たいストイシズムを、若手は揺るがすことが出来ない。彼が曲りなりとも熱を持つのは、表彰台にも上がらない城太郎に向き合うときだけで、しかし城太郎の方はそれに釣り合う熱量を彼に見せない。
ここら辺の不均衡は、玲ちゃん相手とも似通う所。
体操に賭ける情熱、自分に向かう視線と支援。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
そういうモノを認識できてないわけじゃないけど、どーも噛み合わない、釣り合わない。
そういう特質が城太郎にはあるようで、これが話しの中で変わるのか、特徴として活かすのか、なかなか読みきれない感じでもある。今後の見せ方が楽しみだ。
一日目を終え、かなーり無神経なレオの言葉にも怒ることなく、現状を受け入れ楽しむ。そういうマイペースも、他人に向き合いきれない鈍感と背中合わせなのかも知れない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
入賞圏外なのに焦りもなく、笑って家族と飯を食う。
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そのリラックスが、アスリートとしての結果に結びつくものなのか、否か。それはまだまだ先の話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
ただ、第1話で見せていた視野の狭さ、体操一本槍な危うさは再起に打ち込む中で、ほぐれてきた感じはある。
あの頃の城太郎より、今の彼のほうが僕は好きだ。荒垣家の空気も良いしね。
そして始まる二日目。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
決定的瞬間を狙って、選手を狙う機械の目。ライバルたちの、ギラついた視線。
そういうモノをすり抜けて、鉄男はたった一人に視線を送る。その一人は、己だけを見ている。
すれ違い、絡み合う視線と視線。
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(おそらく)城太郎が父として、人間として他者の視線にどう向き合うかが大事なこのアニメ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
NHK杯は点数の凌ぎ合いよりも、一方通行な大量の視線をスケッチすること、それに囚われる不自由と自由な軽やかさを刻むことに、注力していたように思う。
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緑ジャージの岡町くんが、相当に鉄男に向ける感情がデカくて面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
体操日本復活の狼煙として、世間の目もライバルの瞳も向けられる中で、鉄男は周囲をものともしない強さを証明する。
それは孤独で寂しいものなのか、孤高で強いものなのか。
まだ、答えを出すには早い。
しかしこんだけ雑音を気にしない男が、わざわざ城太郎の元に赴き決闘を申し込んだということが、後追いで重たく感じられる展開ではあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
岡町→鉄男→城太郎→身内…。
凄い一方通行巨大感情数珠つなぎな予感がしてきたが、ここに中ノ森コーチも絡んでくんのかな。泥沼の男男ゲリラ戦だな…。
そんな感情の渦から、ちょっと離れた六位で自分を貫く体操をやりきった城太郎。ベテランゆえの場馴れが、武器に変わった形だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
そしてこの順位は、あくまで現状確認でしかない。ロングスパンで、結果を焦らず。天草さんのコーチングが効いてる。
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焦らず前を向けるのも、身近な人が助けてくれればこそ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
しかしそんな支えが、グラグラ揺れ始めたらどうするのか。
レオの置き手紙に、あんま焦らない城太郎と、ナイーブな反応を見せる玲ちゃんの差が鮮明だ。仲良くなったもんねぇ…。
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加えて運命の”7月3日”を揺るがす、日中合同合宿の誘いまで出てきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
あれだけ沢山のものを抱えて”アスリートの娘”をやってる玲ちゃんに、報いて欲しい気持ちもあり。
アスリートとして、飛躍に向けて真っすぐ進んでほしい気持ちもあり。
荒垣城太郎、一体どこへ進むのか! という所で、次回に進む。
という感じの、現状確認と問題提起のエピソードでした。”大会”でこういう、カウントを整える感じの話持ってくるのは独特だよなぁ…。そういうところが好き。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
一歩ずつ、みんなと協力しながら。
城太郎のスタイルが持ってる強みを書いた上で、レオが失踪し、約束の”7月3日”が危うくなる。
ヌボーっとしてる城太郎も、いい加減自分を取り巻くものに向き合うタイミングなのかなー、という感じの展開でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
加えて彼を収束点に、凄い勢いで男たちの感情が暴れだして、そっちも面白かった。みんなむっつりストイック顔なのに、秘めてるモノデカすぎだろ…そういうの好き。
競技としても人間描写としても、話数に相応しい中間地点ですが、だからこそ浮かび上がってきた問題点も多い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年11月14日
勝利か、家庭か。
第1話で悩みつつ結果が出てない問題に、がっぷり四つで組む展開になりそうで、とても楽しみです。まー玲ちゃんが笑顔になる話をお願いします、ホント…。
次回も楽しみ。