魔王城でおやすみ を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
スヤリス姫、安眠求メ獄ヲ脱ス!
いつもとは違う気合の爆走に、電撃走る魔王城。
総動員の大騒ぎでなんとか捕まえてみたら、何故か人間界に付いていくことに…。
ポップコーンに行列に花火。
テーマパークめいた宿敵の領域で、魔物は何を思うのかッ!?
そんな感じの安眠ソリッドシチュエーションコメディ、特別編の第10話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
ここまで”魔王城”という限定的(ながら、バリエーションの多い)舞台一つで進んできた物語だが、ついに城の外、人間の領域に舞台が移るエピソードとなった。
地理的な広がりは、世界観的な広がりも連れてくる。
こころなしかファンタジックな書き文字多め、人間と魔物が相争う異世界としての匂いが、強く立ち上がる今回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
あいも変わらずの傍若無人、普段よりも子供力が高い姫様に振り回されつつも、魔王と坊主と犬はちょっとシリアスに、世界のあり方などに目を配る。
ポップな笑いで包まれた、魔物絶滅の意思。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
地底に押し込められた抑圧を、致命的な衝突にしないためにも、”勇者VS魔王”の構図を作ろうと頑張ってる魔王様。
その懐に抱かれ、好き勝手絶頂ブッこいてる姫様が差し出した、ニコニコマークの真心。
それが果たして、宿命の闘いを変えうるのか…。
まーぶっちゃけ残り話数も少ないし、そういう大オチが今回のアニメで語られることはないと思うわけだがッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
しかし『今まで積み上げたディスコミュニケーションの山は、確かに何事かを生み出していたのだなぁ…』という、感慨のある回であった。実質最終回って感じはある。
人類最後の街をテーマパークに見立て、普段よりさらに子供力の上がった姫様の可愛いところ、安眠モンスターなところも大暴れ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
世界観の知りたかった部分も結構知ることが出来て、とても良かったと思う。正しく、ストライクが取れる変化球だったなぁ…作画も常より更に、気合が乗ってた。
というわけで、服装も新たに気合十分! 姫様大脱走からホットスタートである。ホットパンツグイーってする所、作画凄かったね…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
実は驚異的な身体能力を、隠し持っていた姫様。思い返すと、確かにフィジカルないとあのヤンチャは出来ねぇな…。
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ポセイドンくん相手にクイックなペネトレイトと、かすかな恋の気配を匂わせつつ、姫の激走は止まらない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
えっ、そうなのポセイドンくん…あくましゅうどうしよりは全然良いと思うよ。
アイツヤバいし。アなんとか君への対応、マジ洒落になってないし。
城内でも荒れ狂っていた悪知恵と容赦の無さは、留まるところを知らず暴れ倒す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
毒の沼地も完全攻略、魔王の心配姫知らず…と思ってたら、害獣用の罠みたいのでガッチリ捕まった。
魔王様、姫のことよく分かってるねぇ…。
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マジックアイテムを駆使した本気の”姫 VS 魔王”は、普段よりせめぎ合いの本気度が高く、見てて面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
ここで証明されたように、姫様は出ようと思えば魔王城から出れるのに出ないし、魔王様も姫が出ていってメンツが潰れるのと同じくらい、長い旅路で傷つくことを気にしている。
あんだけズレたやり取りしてても、なんだかんだ繋がるものがあって、だから姫はこのエピソードで”ニ回”、魔王城に帰ってくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
不思議な感性の子なので、その言葉をどういう意味で使うか推測するのは難しいけど、魔王城は姫にとってもう”ホーム”なのだ。…それ大丈夫なのか、姫?
まぁ、気のいい魔物たちとヘンテコ姫様が共同生活を続けた結果、そういうところに落ち着いちゃったんだからしょうがない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
面と向かって『優しい』と告げられ、バカどもは再び籠絡、気づけば安眠グッズを買いに人間界に向かうことに。
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髪型もおべべもたくさん変える姫様のKawaii力も、今回凄いけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
とにかく改クンのあざとさがとんでもないことになっており、このワフワフ太眉犬人間が好きな視聴者としてはありがたかった。
なんだかんだコイツ、魔王城でもトップクラスに姫好きだよなー…接する時間が長いからかな?
というわけで、やってきました人間領域。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
人界の事さーっぱり知らない天然共をフォローなどしつつ、みんなでキメる仲良しジョジョ立ち。
そしてすっかりテーマパーク気分で、ポップコーン三種類も買いやがったよこの子…。
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今回作画も美術も要所で気合が入っていて、非常に見応えがあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
見慣れた魔王城から外に出て、ファンタジックな世界の広さを堪能できる今回。
巨大な月が見守る最果ての街の景色は、いつもと違った特別感が漲っていて、大変良かった。こういう所頑張ってくれると、やっぱ嬉しいね。
美味しいお菓子に刻まれた、ポップな殺戮の意思。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
ここが敵地であることを否応なく思い知らされつつ、犬はあざとく、姫は自由である。
”明るく楽しく皆殺し”なディストピア感に震えれば良いのか、完全にテーマパークの親子連れな四人に微笑めばいいのか…。
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魔物の領域に一番近い街が、この明るさで日常を送ってるということ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
そこに、朗らかな殺意が確かに遍在していること。
この作品が持っている、シニカルポックな甘い毒がよく出てて、今回の賑やかさ…と、それを〆る陰りは凄く好きだ。シリアスな場面に向け、笑いに上手く毒混ぜてる運び。
人類の商習慣に散々振り回され、ヘロヘロになって見上げる花火。素敵な景色といい感じのドリンクで、MPも回復だッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
今回魔物達が自分たちの城を出たことで、立場や責務を降ろし、”素”を出せてる回だと思う。完全に気のいい田舎者集団なんだよなぁ…
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しかし打ち上がる花火にはやっぱり殺意が混じり、人間が魔物を扱うスタンダードを思い知らされる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
この平穏の足元で、踏みつけにされてきたもう一つの種族。
彼らが人がいい…良すぎて、安眠モンスターにメチャクチャにされてる事を僕らは知っている。
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魔王様がなぜ”勇者 VS 魔王”の構図にこだわるか、ちょっとシリアスで湿った空気の中見えてくるのは、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
集団と集団が殺し合う全面戦争よりも、代表者がある意味ルールに則りぶつかり合う形のほうが、傷は少なく制御はしやすい。
悪の権化をやるときも、魔王様は気のいい青年そのものだ。
そんな魔物の思いを知らず、人間は絶滅の意思をまんじゅうに刻み、花火に打ち上げる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
それが徹底的に陽性で、気楽なのはコメディ故か、相手を意思と尊厳のある存在と見ていないからか。
ちと、この世界の闇が垣間見える回でもあるかな。魔王城の外を舞台にすればこそ、だ。
湿った空気、人と魔の宿命を吹き飛ばすように、姫様が差し出した新たなサイン。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
奪い、殺し、自分勝手に暴れ倒す日々の中で、彼女が受け取ったもの。
あくまで重くなりすぎず、サラッと描く筆がとても良い。このアニメらしい、イイ落ちだ。
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『帰ろっか』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
”魔王城に囚われの姫”がいう言葉じゃないが、それが彼らの辿り着いた答えである。
改クンの肩車でも、魔王様の背中でも寝るあたり、やっぱ信頼がある。『ありがとう』も言うし、優しくていい人だと思ってる。
まぁそれはそれとして、奪うし殺すがね! 人間の温かみを寝床に忘れた子供…
振動でブルブル震えつつ、楽しい人間界旅行は無事に終了。お土産もあるよッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
機械のブルブルに夢中のでびあくまがマージ可愛くて、大変良かったです。
クレイジーを暴れさせつつ、マスコットの可愛さでも手を抜かない。動画工房は、全局面で”勝つ”気だ…。
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相変わらずズレてる姫様を、笑顔で迎える魔王城。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
いつもの風景からちょっとズレた重たさで、姫の新しい答えと、自分が置かれた…多分選んだ状況に思いを馳せる魔王様を写して、今回のエピソードは終わりである。
この人ホンマいい人だから、ホントは人間と殺し合いとかしたくないんだろうなぁ…。
というわけで、舞台と立場を変え人間と魔物を掘り下げる、力の入ったエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
いつもと違う髪型、衣装、気合で暴れる姫様も良かったし、いつもどおりに振り回され、いつもどおりに人がいい魔物たちも良かった。
彼らのズレた…しかし親密なつながりを、許してくれない世界も見えた。
魔王様がなんで、姫を攫ったのか。あんなに人のいい青年が、なんで人類の宿敵やってるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
人間の領域に足を伸ばしたことで、コメディを包む世界の陰影が深くなったのは、とても良かったと思います。
毎週の大笑いでキャラと話しを好きにならせて、良いタイミングで深く掘る。構成が巧い。
ここでシリアスな風を少し取り込んで、残り話数をどう生かしてくるか。まとめ方も気になるところです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月9日
とにかく基本的な骨格が強い作品なので、ここから”いつもの”ど真ん中をしっかりやっても、凄く充実感ある終わりになりそうなんだよなぁ…今回の方向で進んでも、またOKだし。
次回が楽しみですね。