のんのんびより のんすとっぷを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
田舎暮らしは、変わらぬようで穏やかに動く。
リコーダーが少し上手く吹けるようになったり、村にやってきた知らない人と仲良くなったり。
宮内れんげの毎日が、かくして再び動き出す。
静かな幸福が、四季にゆったり融けていく。
というわけで、一期から八年、二期から六年、劇場版から三年…のんのんびよりは終わらずな三期である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
笛の音も高らかに、相変わらずのいつもどおり、のったりのたりの田舎暮らしが緩やかに押し寄せて、大変いい気分になった。
同時に緩やかなれど動きがあって、停滞はしていない。
新キャラのあかねちゃんにフォーカスしたBパートは、村にわかりやすく吹く新しい風であったけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
相変わらず天才児童なれんちょんが、ちょっと”ド”が上手く吹けるようになる全体の流れが、スゲーこのアニメらしい変化の書き方であり、帰還の挨拶ともなった。
変わることのない日々を独自のテンポで切り取りつつも、しかし確かに何かが変わっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
その静かな積み重ね、心地よい不意打ちが好きだったので、今回もじんわりと心地よく仕上げてくれて、大変嬉しかった。
れんちょんの前に広がる世界は、代り映えしないまま喜びに満ちている。
色んな楽しいことを自分で見つけ、他の人に教えて貰って、一緒に楽しむ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
その度れんちょんは、世界と他人を無茶苦茶褒める。心の底から喜ぶ。
その頑是ない姿に聖性を見てしまうのは、書き方が上手いのか俺が老いたのか。多分両方なのだろう。
良寛的だよね、宮内れんげ氏…。
一期も二期も鳴り響いていた、鶏鳴のリコーダーが今回も高らかに歌う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
れんちょんのモーニングルーティーンを丁寧に追う出だしは、どっしりと時間を使い風景と生活を見せる。
このスローなテンポだけが、血管の奥に噴出させるものがある。
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”のんのんびより”が帰って来た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
そういう実感である。
朝の光、子供の背伸び、道を塞ぐ牛、優しい年長者。
そういうものをゆっくりと咀嚼させてくれて、大変ありがたいスタートであった。
マジで、れんちょんが周囲の人々に大事にされてる姿を見ると、大変嬉しい気持ちになる。
このみ姉がれんげの小さな世界に寄り添い、リコーダーを教える約束をして別れる一連の流れが、れんげが起きて学校に行くまでの当たり前の風景とシームレスに繋がっていて、そこが凄く良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
優しさが当たり前にある、当たり前ではない浄土。
その景色が帰還したことが、やはり嬉しい。
このみ姉は結構ズルい人で、リコーダー教授の対価に後輩の相手をさせることが、後々わかったりもするのだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
ただただ白紙の善良ではなく、そこに色んな人間味が乗ってるところ、スローなBPMに緩急がある所が、このアニメのいいところだと思う。
結構、ギャグが切れるのだ。切れるようにテンポを組む
相変わらずやる気ゼロなねぇねぇ先生に放置されつつ、子供らはどっしりと日常を過ごす。たった五人ながら、合奏もする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
れんちょんは日々を楽しむ天才で、楊枝とセロテープで人形を作る楽しみを、級友にしっかと手渡していく。
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今回はれんげが結構お姉さんぶり、年上に教えられ守られるだけの子供ではない部分がよく見えて、大変良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
彼女の発想力で田舎の退屈から逃れ、楽しく過ごせている部分は大きいと思うのよな。友達もそんなれんちょんの大人びた個性に、結構敬意を払ってる感じ。
まぁ俺はれんちょんには死ぬほど甘いので、何をやっても感心し喜んでしまうのだけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
ホンマ賢くへんてこな子供が、その個性と善良を潰されることなく受け止められ、認められている姿を見ることが幸福です。
一生幸せでいて欲しい。彼女を幸せにする人も幸せでいて欲しい。
無言のまま妙な存在感を愛されるようになったお兄ちゃんも、造形の才を発揮して無言のまま楽しんでいるところも、また良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
女の子四人のワイワイが目立つけども、結構風通し良く色んな人と触れ合ってる様子が見えるのが、やはり心地よい。
相変わらずウゼー上にお姉ちゃんべったりななっつんが、ウザ絡みをしないようれんげが差し出すベイビー人形。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
タメてタメて無言で押し込む、この作品らしい笑いが元気で良かった。
状況を説明抜きで置いて、ジワっと染み込ませる笑い。
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れんちょんは学校最年少なんだが賢く状況を見て、自分なり皆がもっと善くなるように、色々働きかける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
年下がぶん回すトンチキな遊びに年上が付き合ってる構図が、実は天才児童の溢れるイマジネーションで『遊んでもらってる』側面が、止めて貯めることを躊躇わないテンポで暴れていく。
一番遊ばれてるのは、一番年上で一番無責任なねぇねぇであり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
子供たちがたくましく時間を使う裏でグースカ寝てた代償は、珍妙な人形と仮面で支払うことになる。
大人と子供の関係は奇妙に交錯しながら、幸福に転がっていく。その珍妙な公平さが良い。
れんちょんのタフな成熟はBパートでも元気で、クソど田舎のど田舎っぷりにビビるあかねちゃんを、臆することなく先導していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
三年ぶりの『にゃんぱすー』も出る。れんちょんは挨拶できて偉いねぇ…。
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人見知りで考えすぎなあかねちゃんに、れんちょんは沢山プレゼントをする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
それは世界認識がある程度出来上がった高校生にとっては、価値のない、あるいは奇妙なモノばかりだ。
子どもの世界は奇っ怪で、命名センスも遊び方もぶっ飛ぶ。
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しかしそこには、れんちょんなりの真剣さと真心がある。自分の世界の中でとても大事なものを、かなり必死に差し出していると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
だから見ながら『あかねちゃん頼む…その奇妙な黄金を跳ね除けないでくれ…受け止めてやってくれ…』と、祈りながら見てた。
僕はガマガエルに”あぶらみ”と名付け、天才の発想から繰り出される『アンヨが上手ごっこ』であかねちゃんをもてなそうとするれんちょんが、マジで好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
まだ世界の輪郭が社会のスタンダードにハマっていない、児童特有の闊達さが気持ちよく暴れている。
それはれんちょん独自のもので、大概の世間では跳ね除けられてしまう独自の貨幣で、しかしこの穏やかな世界はそれを拒絶しない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
周囲の人は『れんげはそういう子だ』と受け止め、見守りつつ一緒に楽しむ。その受容が、れんちょんが自分の世界を差し出すことを躊躇わさせない。
れんちょんの世界は独自だが真摯で、嘘がない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
それを認めてもらった経験を、あかねちゃんと同じくらいの歳になった時れんちょんは覚えているのだろうか?
人格が成熟し、世界の輪郭がハッキリして、社会のスタンダードに馴染むうちに忘れてしまうものかもしれないが、自己受容の温もりは消えない。
れんちょんがれんちょんとして愛されている事が、へんてこ天才児童が自分を偽らず、のびのびと発露させる足場なのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
その奇妙であまりに正しいど田舎に、あかねちゃんもドン引きしつつ受け入れられていく。子供の差し出したものを受け入れることで、受け入れられていくのだ。
あかねちゃんはちょっと勇気を出して先輩の家に来ることで、その道案内となったちびっこと触れ合うことで、”たこ笛”が上手くなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
ここでもれんちょんは、興奮を隠さずあかねの演奏を褒めに褒める。凄いと認める。
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れんげがそういう行動を躊躇わないのは、やっぱ周囲の人が『れんちょん凄いね、偉いね』と言い続けた反射なのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
導き護るものと認識しつつ、その感性と尊厳を侮らない。
歳も背丈も違えど対等に、楽しく笑い過ごしていく。
そういう日々に身を置いたことが、あかねちゃんの自身を作る。
それは一方通行の施しではなくて、れんちょんもまたお姉さんに教えてもらうことで、”ド”が上手く出せるようになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
合奏は緩やかに、穏やかに重なって田舎を流れていく。公平で、幸福な音楽が世界を満たす。
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あかねちゃんが最初引いてたオナモミを、夕焼けの中ぎゅっと抱きしめるシーンがとても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
それは彼女が勇気を出して、このみちゃんに相談し家に来たから掴めたものであり、トンチキな子供の奇妙な真心を受け入れたから、手に入れた実感でもある。
自分は、少し良くなった。
自分を縛る引っ込み思案を少し納めて、知らない人の前でもいい音が出せるようになった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
その手助けをしてくれた子供の思いを、ちゃんと受け止められる自分を引き寄せた結果として、あかねちゃんは掌の中のオナモミを抱きしめる。
それは、とても意味のある抱擁だ。
なぜ、れんちょんはリコーダー上手くなりたかったのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
牛さんが良いお乳を出せるように、”ド”出したかった。
それを秘密にしてる奥ゆかしさ、自分含む”誰か”(その定義は人間で終わらない)の幸福をずっと見てるれんちょんの視線を、最後に答え合わせ
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れんちょんが相変わらず天才であり、自由であり、無限に成長途中であり、極めて善良であることをたっぷり確認できて、素晴らしい第一話でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
年経るうちに失われてしまう(かもしれない)彼女の光を周囲が受け止め、新しく受け入れて変わるモノも描かれていました。
何度も言うけど、僕はマジでれんちょんが好きだし尊敬しているので、彼女が小学一年生として自在に生きている姿を見れれば、それで満足な部分があります。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
田舎の美しき情景、独特の呼吸。
作品の特色は彼女の資質を見事に照らし、伸ばし、健在であり更に元気でした。
そこで終わらず、あかねちゃんとの出会いと変化を静かに書いてたのも、新たな物語の始まりとしてとても良かったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
ほたるんがすっかり田舎に馴染んだので、驚き役としてはあんま仕事してくれない部分もあるしな…緩急つけるには、新鮮味は大事よ。
次回以降時は流れ、季節はまた移り変わると思いますが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月11日
繰り返す日々の中で、いつもの皆の表情はどう移り変わり、情景はどんな顔を見せるのか。
どんな笑いで、楽しませてくれるか。
いつもどおりの部分と、新しく見せる輝きのバランスも含め、”三回目”がどう転がっていくか、次回も非常に楽しみです