ウマ娘 プリティーダービー Season2を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
ダービーを激勝で飾ったトウカイテイオーに、襲い来る悲劇。
スピカの仲間の支援を受けつつ、復帰に向けリハビリに挑むテイオーを、ライバルたちもまた、熱い視線で見つめていた。
走るもの、走れぬもの。
全ての思いが、菊花賞を駆け抜けていく。
そんな感じの第二話にしてクライマックス! この亜に目は全員が主役!! な第二話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
話の間ん中に座るトウカイテイオーが走らないレースなのに、こんなにも熱く、こんなにも重く、こんなにも爽やかに仕上げる力量に感服である。
”競馬”に捧げる敬意が生んだ、名エピソードとなった。
無論テイオーの苦しいリハビリ、笑顔の奥に閉じ込めた思い、それを受け止めるスピカの仲間もまた、笑いを交えつつ尊い存在として活写される。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
色んな奴らがいて、本気で走る。走らないときですら、思いはターフを駆けていく。
現実の競馬文化という、分厚いバックボーンがあればこその強い書き方。
それを活かせるよう、群像それぞれに思いと熱があるのだと敬意を込めてドラマを彫り込んでいく姿勢が、見事な盛り上がりを生んでいた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
一期でスピカが担当した『低いところからの成り上がりパワー』は、二期ではカノープスが担当しそうな感じ。
自作が積んだものをよく見た交代劇で、大変いい。
というわけで、大衝撃の故障発生はあくまで笑いに来るんで、アバンでサラッと済ます。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
コミカルな味付けが過剰な重さを減じていて、話が暗くなりすぎない調整は流石である。笑い事にならない部分を、蹴っ飛ばしてる感じでもないし。
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会 pic.twitter.com/l0obzsxWh1
基本陽気で健気、ピンチも笑って乗り越えていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
そんなトウカイテイオーのキャラを第一話で見せていたことが、これから向き合う厳しい運命を超える助けにもなっていく。
同時にのしかかる悲惨に膝を折れない辛さ、負けることを自分に許さない切なさも、笑いあればこそジワリと滲む。
明るく楽しいコメディの強さを全面に出しつつ、それで崩しちゃいけない所はしっかり護る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
ここら辺のメリハリは一期から継続…というか、二期でより冴えてる感じもある。
ウマ娘という存在、スピカという集団、己の作風をを視聴者に馴染ませた”二期”の強みを、上手くブン回せてる印象。
そして堂々やってくる、最高のOP。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
史実のレースを上手く取り込みつつ、今後の激闘を力強く予感させる仕上がりで、大変素晴らしい。
まだ見ぬライバルたちが次々カット・インしてくるところとか、ビワハヤヒデのラスボス感とか。
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会 pic.twitter.com/tebjfmYdkr
良いところ沢山あるOPですが、やはり…ちびっこ二人組のもちもちほっぺが…俺は…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
テイオーの背中にキラキラな視線を送るファン代表として、二人を配置したのは巧いなぁ、と思う。
それがあることで、テイオーと会長の距離感も鮮明になるしね。”世代”の面白さも活かせるし。
ゼロから実績を積んでいったスペちゃんにたいし、テイオーは押しも押されぬアイドルホース。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
去来はオーロラビジョンを飾り、有象無象が心を寄せる。チームの仲間も心配している。
今回、感情表現器官としての”耳”表現冴えてんのよね。
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会 pic.twitter.com/qjKhWL3FAC
トレーナーはあくまでウマ娘の思いを受け止め、それを現実に引き寄せるべく全力を尽くす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
テイオーの思いに打たれ、いつもはトンチキやってばかりのゴルシも号泣だ。
こういうところで茶化さず、真っ直ぐ涙を流す奴だから、僕はゴルシが好きである。ここら辺の塩梅も巧いよな…。
復帰に向けて懸命に、思いをターフに焼き付ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
リハビリの第一歩はイメージトレーニングから…という描写が、最後のレースでぶっ刺さるのが計画的犯行すぎて震える。
ウマ娘は、魂で走る動物なのだろう。
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会 pic.twitter.com/FP7ZTw0z9Y
そんな仲間の奮戦を、スピカの仲間も優しく支える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
一期で描いたスズカ奇跡の復活を、ここで重ねて使ってくるのは大変良かった。
色々あって本編に出にくい立場であるけども、作中に生きて友を思う仲間として、しっかり存在感があるのはありがたい。
皆に愛されるアイドルホースを、強く思うのは仲間だけではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
ナイスネイチャの強い視線が決意に結びつき、ライバルとして自分の戦いに挑む勇姿。
彼女にもまた、カノープスの仲間がいる。それぞれの戦いが、確かに繋がっている。
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会 pic.twitter.com/xWMjlIYIyF
カノープスはG1を勝ちきれなかったウマが選抜されている、泥まみれど根性チームである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
そこでテイオーの背中を追うナイスネイチャの奮戦をもう一つの柱にすることで、今回のエピソードは凄く立体感が出たと思う。
栄光のド真ん中を駆け抜けるアイドルホースにも、逆境と苦難がある。
泥臭くその背中を追う側にも、熱い思いがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
そしてそれぞれが、仲間に支えてもらいながら、仲間を支えながら走る。
それぞれの道が熱く交錯することで、レースは様々な感情が火花を散らす人生劇場として輝き出す。
そういう立体感を、上手く駆動させている印象だ。
それにしたってツインターボは、デザイン・性格・立ち回りともに”今”ぶっ刺さる強い仕上がりで、大変可愛い。こら人気出るわ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
一人称”ターボ”なのが、あざとくていいよね…ギザ歯だし。あと勝負服のダボッとしたシルエットが、スタイリッシュでいい。勝負服デザイン全体的に好き。
応援されればこその辛さを松葉杖で支えるテイオーに、迫るリムジンお嬢の仁愛。ここでアバンのブスリ芸を天丼して、緊迫した空気を抜くのが好き。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
歯を食いしばり必死に”歩く”姿を、皆が見守る。憐れみではなく、敬意と期待を込めて。
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会 pic.twitter.com/ZKJL9bwZcf
第1話で力強く駆け抜ける姿を見せていたことが、今回よたよたと歩くことしか出来ない痛ましさを強調していて、なかなか上手い作りだな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
一期から”走り”の表現には説得力があった作品だが、疾走する動物としての本分を果たせない切なさと不屈が、”歩く”ことで良く見える。
一話との対照はネイチャとの対話シーンでも生きていて、あの時は故障を憂う側だった彼女が、今回はテイオーの再起を促す側に回っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
太ももを主客入れ替えて見せることで、競走馬の宿命が良く見える
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会https://t.co/Zbj6QehkuZ pic.twitter.com/Jt7X4zvb5o
走り、競う動物として生まれてきたからこそ付きまとう、故障の辛さ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
運命の必然に苛まれてなお、走りたいと思える胸の炎がなぜ消えないのか。勝利を競い合う敵手に、なぜ思いを伝え合うのか。
真剣に競い合えばこそ生まれる敬意と情が、よく見えるシーンだと思う。
そこにベタついた同情はなく、ネイチャはあくまで自分の道を走る。その先に待つアイドルホースに追いつき、追い抜く目標があればこそ、自分の道も走れる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
それはテイオーも同じで…しかし、必ずしも運命が微笑んでくれるとは限らない
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会 pic.twitter.com/h77ZrAUkeO
テイオーは思いを言葉にすることなく、必死に走って…走ろうとして走りきれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
蘇らない足に肩を落とし、見守ってくれる仲間に勇気を貰い、そして残酷な宣告を受け取る。
セリフをあえてカットしたことで心情がより強く前に出ていた
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会 pic.twitter.com/YmnUbnWYhH
テイオーは健気に頑張りつつ、周囲を良く見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
自分の道を必死に走るライバルの勇姿も、闇の中かすかに灯るトレーナーの奮闘も、けして見落とさない。
肩を落とし耳の垂れた切なさを笑顔で隠して、あくまで明るく、アイドルらしい表情を作る。
でもその奥には凄く切なく、置きどころのない感情が渦を巻いている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
走りたい、走れない。胸が引き裂かされそうな辛さを飲み込んで、テイオーは微笑みながら諦めを伝える。
その健気な正しさが、なんとも痛い。
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会 pic.twitter.com/CtklzqAWHp
トレーナーさんもテイオーの心根はしっかり判っていて、自分が走れないレースを一人飲み込む時間を作ってあげる。なんてええ男や…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
見守る会長の耳は垂れ、掛ける言葉はない。
それが競走馬の必然と知っていても、だからこそ飲み込めない切なさが胸を焼く。
走らない側、勝てない側にカメラを寄せることで、今回のエピソードはレースに何があるのかを深く掘り下げていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
そこには色々なものがある。
言葉とは裏腹に垂れる耳、健気な鎧の奥の内出血、痛みを抱えながらも塞がらない視界。
誰かが自分を思ってくれていることを、見落とさない魂の色。
この後も艱難辛苦が山と押し寄せ、トウカイテイオーを厳しく試すわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
それを越えうるものが既に彼女と、彼女の周りにしっかりあることを”二話”で見せれているのは、非常に良いことだと思う。
ホントテイオーは皆に愛されていて、その愛を見落とさない子なのね…。
しかしその正しさで、飲み込みきれないものがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
泥濘をかき分けたどり着いた菊花賞に、あの背中はない。それでも、ネイチャは走る。
テイオーは笑顔の仮面を引っ剥がされて、自分がいないレースに取り残される。仲間の耳も垂れる
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会 pic.twitter.com/mG1KdU30xY
自分が走らないレースが、どんな手触りを持っているのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
残酷に突き刺される未来を判ってなお、テイオーは最前列に立った。立つためにはトレーナーさんの付添が必要で、でも一人でしか見たくはなかった。
その勇気と弱さが、ファンファーレに揺らされて艶かしい。
走っている自分をイメージする。勝てる自分はそこにいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
でも、それは幻影でしかない。眼の前の現実に、三冠を約束されたアイドルホースはいない。
その事実を突きつけられて、テイオーはようやく泣く。会長も哭く。
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会 pic.twitter.com/c4lKbKHZcp
しかし涙の先には、もう一つの幻がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
大混戦の中、疾走る者たちはみな、王者の背中を追っていた。それを追いかける自分の魂を燃やしていた。
負けない。言わせない。それが幻だとは。
疾走する幻影は、テイオー一人の慰めではない
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会 pic.twitter.com/oMqw2HRPKG
皆がそれを追い駆け抜けていると判るのも、テイオーが勇気を出して最前線に立ち、それを静かに見守る男がいるからだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
だから、テイオーは吠える。
走れ、と。
そうやって生まれついた同志の背中を、自分の幻と共に奔る者たちを、魂を絞り出して応援する。
それが多分、トウカイテイオー最大のリハビリなのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
勝って拳を握るもの、負けて空を仰ぐもの。
決戦の舞台に、自分はいない。
しかし確かに、優駿がそこにいたことを確認することで、また走り出せる。トレーナーさんアンタ…。
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会 pic.twitter.com/tmrCrRYsAe
無敗の三冠ウマ娘。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
一つの夢は潰えても、憧れは明日に繋がっている。
耳を立てて、また駆ける。そう決意した笑顔は、仮面ではない。
数多の苦難が待ち受ける未来へ、トウカイテイオーは確かな足取りで進む。それは孤独な幻ではない。
© 2021 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」製作委員会 pic.twitter.com/28fCE3npWL
という感じの、第二話にしてクライマックス感マシマシ、大変素晴らしいエピソードとなりました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
軽妙な笑いも交えつつ、テイオーの辛さと優しさ、不屈と痛みがしっかり伝わる視聴感で、大変良かったです。
こんな姿見せられちまったら…応援するしかないじゃん…。
作中のキャラも見ている側も情感を揺さぶられる仕上がりでしたが、その表現器官として”耳”を活用し、ウマ娘ならではのエモーションを生み出していたのも良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
顔で笑ってお耳は垂れて。
テイオーの健気が覆い隠す心情、皆の思いが良く伝わってきました。
そんな背中を力強く追うナイスネイチャとカノープスも、第二の主役として抜群の存在感。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年1月13日
二期をしっかり下支えしてくれそうな熱さを、存分に暴れさせてくれました。ターボも可愛いしな…。
様々な思いを込めて未来に進む、止まらない夢。
テイオー達の未来がどうなるか、次回も楽しみです。