ゾンビランドサガ リベンジを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
佐賀の暖かな風に守られて、山田たえはふわりふわり、街を行く。
頼まれたお使いを果たし、ダンスバトルに勝利し、舟券的中で借金返済!
街のみんなに愛されて、ゾンビ0号は謎のまま、地域に溶け込み笑ってる。
それが、奇跡とも知らずに。
そんな感じの行くぜワラスボ長者! 一期ゲストキャラ総進撃のたえちゃん日常回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
ビシーッとサクセス&感動で押し込む勝負も強いが、今回のようにゆったり横幅広く、力まない日常をスケッチする回も大満足。
作品の豊かな顔を、たっぷり堪能できる回となった。
俺はたえちゃん…が皆に愛され、支えられ、皆を幸せな気持ちにしているのを見るのがほんっっっと好きなんだけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
色々”普通”じゃない彼女をあるがまま受け止め、足りない部分は手助けしてやりながら、下に見ず自然な敬意を込めて接している作中の佐賀が、もっと好きになる回でもあった。
美味しそうなものはすぐモグモグしちゃうし、興味の赴くまま大暴れするし、こっちの都合は考えてくれないし、たえちゃんは子供のように、あるいはハンディキャップを背負うヒトのように、扱いの面倒なゾンビである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
しかし、それが何だというのか。都合のいい存在に、たえちゃんを変えれば良いのか。
フランシュシュ含む佐賀の人々は、そういうことはしねぇ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
たえちゃんはたえちゃんのままアイドルをやり、地域に溶け込み、買い物をしてダンスコンテストに出て競艇に勝つ。
かつて色んな物語に関わった人達も、そんな歩みに寄り添い、彼ら自身の人生を勝手に進む。
その闊達で理想的な”当たり前”の景色が、力むことなく見てる側に届く回で、大変良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
面倒見良い万梨阿を筆頭に、湿布会社の部長さんとか街のラッパーとか、懐かしい顔ぶれ総出演なのも嬉しい。
個性の強い連中がいっぱいいる面白い場所、佐賀。
フランシュシュメンバーの出番が少ないことで、逆に舞台の豊かさ、多彩な魅力が思い出され、また引き出される回でもあったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
主役以外にも色んな連中がいて、みんなそれぞれの立場から、フランシュシュのことが好き。
そういう事を、たえちゃんが進む自由な一日から感じ取れた。
エピソードとしては寄り道(の割には、デカい借金返しきったけど)なんだけど、そこにはとても豊かで、お話の根本を支えるモノが確かにある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
こういうエピソードをこの話数で入れ込めると、構成の強さ、作品の強さを再確認させられ、後半戦に向けて背筋が伸びる思いでもあった。
たえちゃん回といいつつ、彼女個人の過去はあまり彫り込まれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
それが逆に、勝手気ままに生きようとも、”山田たえ”であること自体で認められ、愛され、幸せを振りまいてる彼女らしくて、僕は嬉しかった。
意外な真実とか、衝撃の展開があるから、たえちゃんは偉いわけじゃない。
わけも分からずウロウロして、時にビシッと決めて、ご飯をもらったら『ありがとう!』は言う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
それで良いと、自然に振る舞えるフランシュシュと佐賀の人々はマジで偉いなと、いつでも思っているし今回、さらに強く思わされた。
話の基調になってるアイドルど根性物語とは少しズレるが、最高だった。
つうわけで、たえちゃんはお使いに行く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
今回フランシュシュメンバーがみんな、ニコニコニコニコずっと笑ってて、そこがまず最高だった。見ろよ…このゆうぎりさんの菩薩顔…。
記者さんは険しい顔で彼女の日常を追うが、そこも笑顔で満ちている
(画像は"ゾンビランドサガ リベンジ"第6話より引用) pic.twitter.com/722ju2hQT1
今回は佐賀ローカルな味わいがいつもより濃い回でもあり、ロコドルとしてのフランシュシュがどう扱われているか、しっかり伝わる回でもあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
ステージ衣装で見上げるだけでなく、ジャージで買い物してる姿に触れ合える。
フランシュシュと佐賀県民の距離感は、そういう間合いである。
後半ギュンギュン速度を上げていく、一期ゲスト総出演のワラスボ長者も良いんだけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
たえちゃんを取り巻く当たり前の奇跡を、どっしり追いかけたこの前半が、僕は凄く好きだ。
目の前にいる存在のままならなさ、身勝手な滑稽さも含めて、笑いながら受け止める。かく在りたいと、強く思う。
記事にはならんけども、佐賀の日常には美味しいものや面白いことが沢山あって、たえちゃんはその中で彼女なりの喜びを受け取り、また他人に分けている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
それはとても豊かなことで、そういう景色の中にこそ、フランシュシュはいるのだ。
それを、再確認する回でもあると思う。
記者さんの目からは『食っとる!?』となる異常行動だが、死者への捧げものと考えると、自分の墓から糧を得るのはこれ以上ないほどの必然である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
隣り合った”山田”と”源”も気になるけど、花が枯れぬ間隔で墓参する人がいる、ってことよな…
(画像は"ゾンビランドサガ リベンジ"第6話より引用) pic.twitter.com/woxG1KJ2T2
たえちゃんはそこが”自分の家”だと、理解しているのだろうか?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
自分を語る言葉を持たない彼女は何も教えてはくれないが、同時にそれで良くて、それが良い気もする。
過去の因縁と決意、永遠の青春に閉じ込められた哀しみと輝きを、フランシュシュは皆が背負う。
でも一人、たえちゃんだけがさっぱり謎で自由で、”今”にしか生きていない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
動く死者であること…過去から断絶されつつ新たな”今”を生きることを、この作品は肯定するけど、物言わず個別回でも謎が解けないたえちゃんこそが、一番この作品が見据える”ゾンビ”なのかもな、と思ったりする。
ラスト衝撃のスクープ…の種も含め、クライマックスで生きてきそうな伏線でもあるが、今回は墓石の謎は解かれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
それよりも、かつて縁があった人を巻き込みながら転がる、たえちゃんの日常に焦点がある。
(画像は"ゾンビランドサガ リベンジ"第6話より引用) pic.twitter.com/9cw3MtV4ib
たえちゃんは好きな人ほど良くしゃぶる(例;さくら)ので、万梨阿のことメチャクチャ好きなんだと思うが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
よく見ると頼まれたお使い、万梨阿が全部買い物かごに放り込んでいて、『なんでこの子ヤンキーやってたんだろうな…』ってくらい性根が天使である。そらしゃぶるわ。
飛び入り参加を許容してくれるコッコさんの器量とか、相変わらず八重歯可愛い司会のお姉さんとか、ゾンビスピンにトラウマ爆裂な部長さんとか、懐かしくもにぎやかな顔ぶれで、なんとも嬉しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
舞台の上なら、雷に打たれることも、首がもげることもパフォーマンスだ。
洒落にならない”死”の重たさを、むしろ笑いと感動に変えて強く照射する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
第4話の”目覚めRETURNER”でも描かれていた、ゾンビであるがゆえのタフな表現力が、たえちゃんのゾンビーブレイクには良く出ていたと思う。
異常事態が歓迎される、晴れの舞台の魔術…というか、
地味にダンス作画が画一的ではなく、個人の力量差、個別であるがゆえのズレが上手く表現されていたのも、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
色々バラバラで、でも呼吸を合わせようとして、発展途上もまた面白い。
たえちゃんを受け入れる佐賀の空気は、ローカルなダンスコンテストにも、元気に息づく。
せっかく勝ち取った3万円より、玉ねぎ大好きたえちゃんの、面倒よく見る天使の万梨阿。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
流れ流れてボートレースからつ、かつてのライバルが新たな勝負に挑むのを、観客席から見守ることに。
よっしん警官の出番も多く、彼が好きな俺が嬉しい。
(画像は"ゾンビランドサガ リベンジ"第6話より引用) pic.twitter.com/aa5aboJJvn
トレードマークのエンゼルヘアーを短く刈り込んで、水上からスピードの向こう側を目指すことにした美沙の挑戦が、なんか眩しかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
自分がゲストになる物語が終わっても、佐賀の地に根ざしながら皆生きてる。
苦労もありつつ、それでも楽しく。その小さな息吹が、たえちゃんの散歩から見えてくる。
それは主役の物語が熱く燃え上がる薪として、作品世界に生きてる人々を使い捨てにしない視線だな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
そういう風に作中の”佐賀”を、人の生きる場所として描き続けるからこそ、たえちゃんを包む優しく靭やかな空気に、嘘が混じらんのかな、とも思う。
なかなか言葉にしにくいんだけど、一期第9話が終わった後にも万梨阿や美沙の物語はコマの外で続いてて、そこにふらっとたえちゃんが立ち寄ったことで、彼女達の人生の続きが見れたのが、なんか凄くありがたかったのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
猪レーサーと侮られ、それでも美沙が挑む新たな舞台。
かつての強敵が観客席から熱く見守る視線が、伝説のワラスボターンを復活させ、初の勝利を呼び込む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
それが、フランシュシュを縛る借金の鎖を(何故か)弾き飛ばす幸運にも繋がる。
それはご都合で、適当で、雑で、でも妙に腑に落ちる、この”佐賀”の幸せなお話だ。
まー駅スタの大敗北と借金は、描写をすっ飛ばして強引に挿入された”負け”でもあるんで、ふっとばし方もこんぐらい雑でいいとは思うけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
二期を駆動させるのに負圧が必要だから凹ませて、上がり調子になってきたからぶっ飛ばす。
この物語的豪腕、俺は嫌いじゃない。つうか好き。
かくして手に入れたマネーに大わらわ、首はスポーンと吹っ飛び、巽も思わずマジ顔である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
まー二千万だからな…そら口調も変わる。
どやんすどやんす慌ててる姿も、お手柄たえちゃんに抱きつく所も、とにかくさくらが可愛い。いつも可愛いけど
(画像は"ゾンビランドサガ リベンジ"第6話より引用) pic.twitter.com/sDdiYrLO8C
かくして不死者の散歩(Walking Dead)は幸せに進み幸せに終わり、次回も楽しいフランシュシュ…とならなそうなヒキである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
ロメオが上手く邪魔してたんで、誤魔化す方向で押し切るんかなー…と思ってたら、最後の最後に来たわね…。
(画像は"ゾンビランドサガ リベンジ"第6話より引用) pic.twitter.com/9PfV9JzoPg
記者さんが話題性重視のイエローペーパー路線ではなく、彼なりの真摯さを背負ってフランシュシュを追っているのは、駅スタライブの記事を見ても判る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
佐賀ローカルの星として、アイドル・フランシュシュに可能性を見い出せばこそ、その失墜を嘘なく書いたのだ。
そんな彼がついに見つけてしまった、衝撃の真実をどう扱うのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
地域社会に受け入れられている様子を丁寧に積んだ後に、それをすべてひっくり返しかねない爆弾を埋め込んで、物語は続く。
ふーむ…二期後半を駆動させるエンジンは、ここら辺に仕込むのかなぁ…。
そんな不穏さも陰りつつ、しかしノンキで明るく優しい、とても良いたえ散歩でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
何度も言うけど、俺はたえちゃんがたえちゃんのまま、皆笑って一緒にいる姿が本当に好きだ。
そんな彼女の生活を、ゆったりと追いかけてくれた今回のエピソード、大変良かったです。
ただ一方的に優しくされるだけでなく、その突拍子のなさ、ある種の異常性がむしろ舞台の上では強みとなり、度肝を抜くパフォーマンスになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
たえちゃんが持つ”芸”にもちょっと踏み込んでいて、そこも良かったです。
かなりアール・ブリュットの文脈あるよなぁ、たえちゃん…。
これで借金の鎖が解けて、さらなる高みに自由に羽ばたける…で終わらせるには、漏れた秘密が重すぎる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月13日
ゾンビアイドルの道はまだまだ前途多難、クール後半に何が待ち受けるか。
次回も非常に楽しみです。
二期だからこその要素を、ここまで的確に拾いつつ豊かに語り続けるの、本当に凄いね。