Fairy蘭丸~あなたの心お助けします~を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
辛い浮き世に黒い雪、日頃の憂さが降り積もる。
インチキ商売、過酷なノルマ、人であることを否定されてまで続ける仕事。
ふらり、死地に迷った掌を掴む天使もまた、業深い世界に記憶なく彷徨う。
それが一夜の慰めとしても、僕は救いを諦められない。
そんな感じの二周目突入! 人も神も皆カルマの檻の中な、F蘭第6話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
一周目の蘭丸担当回である第1話もそうなのだが、被害女性に対する関わりや共感がどこか表面的で熱がない話と感じた。
これは過去を剥奪されている蘭丸の特性が、そのまま物語に投射された形だと思う。
そうやって生まれた白紙に、過去エピの補足とか世界設定の開示とか、色々突っ込んだ情報量の多い話でもあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
コレまでも匂わされていたが、夭聖界は相当良くないことになっていて、愛著集めは世界復興のためのエネルギー集め、と…。
世界の破滅には過去の蘭丸が、シリウスくんと共に深く関わってるようなんだが、そこはまだ秘匿情報。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
大人の寶さんだけ裏の事情をちょっとかじってる感じだけど、シリウス抹殺司令を出した女王様以外は全体像を把握していない状態…かなぁ。
子供らは、な~んも知らんまま地上に投げ出されたわけだ。
数合わせであることを知らない樹果くんが、英雄願望にワクワクしながら自分たちの存在理由を考えてるのが、可愛くも憐れだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
『五人全員、各氏族の王子』という情報に行き着いたうるうくんがショック受けてたのは、やっぱ親世代で何かあったんだろうな。
催眠商法に、ブラック企業。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
今回も異様に重たく生臭い現代社会の闇が描かれていたが、蘭丸はプログラムされた救済を適切に駆動させつつも、人間の苦しみに真実共感はしない。
禁断のクライアント切りを焔くんに責められ、『僕も傷ついた…』と呟くうるうくんとは、真逆の態度である。
この白紙が過去の闘い、闇落ちし名前を捨てたシリウスと繋がってるっぽいが、具体的なところは謎である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
彼が全てを思い出すことで、クライマックスが動き出す構造なんだろうな。…やっぱTSしたりんねちゃんじゃねーかッ!
つうことは、シリウスはTSジュネさんなのか?
過去作とのリンクはさておき、二週目に入る今回、ヘヴン空間での闘いもちょっと味が違う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
善を装い嘘を付く、醜怪だが当たり前の人間を前に蘭丸は武器を投げ捨て、シリウスは強くショックを受ける。
過去の蘭丸は、そういう偽りごと人間を砕いてきたのだろうか?
白黒ハッキリしすぎた世界が印象的な今回のバトルは、どことなく蘭丸の内面が漏れてる感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
記憶も自我も失って、与えられた正しさだけを振り回し、それ故思い悩む仲間に大事なものを差し出せる。
そういう歪な主役が切り捨てる、人間社会の複雑さ。
それがサソリになって這い出して、一度は蘭丸を砕いた感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
その後の復活も含め、シリウスくんは何もかも解ってる感じだけど、視聴者は何も解らねーッ!
ここらへんの情報の出し方があまりスムーズではなく、力押しのゴツゴツ感があるのも、菱田作品だなぁ、という印象。
地上のお金なんて何も役に立たない、特権的な天使の立場にありつつ、夭聖は人に関わり、それぞれのやり方で悩む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
それが彼らの成長に繋がるのか…そもそも成長して善い存在なのか含め、まだ伏せられたカードは多い。
二周目に入るに当たって、謎が多いことを確認するエピソードでもあったな、と思う。
愛は苦しみに、祈りは呪いに変わっていくカルマを真ん中に据えたお話なので、犠牲者に共感して真実の自分に近づいていくことが、必ずしも善いとは限んないんだよね…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
蘭丸のように、白紙の善行を自動的に果たして、”私”というものが無いほうが幸福なのかもしれない。
とは言うものの、その自動的な幸福実現(寶曰く”一時しのぎ”)が吸い上げた愛著は夭聖界復興という大義(あるいは私利)のために使われている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
夭聖が自力で獲得できない人間の業に介入することで、滅びかけの彼らはなんとか露命を繋いでいる。
ある意味、業の寄生虫的存在とも言えるか。
特権的な立場から穢れなく、困った人間を救う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
露出多めの変態服見りゃ、そういう話じゃねーことは最初から解っていた気もするけど、それにしたってなかなかに捻くれている構図だ。
この歪みを、キャラ個別のドラマと絡ませてどう活かすか。
二周目はそこが大事になるんだろうなー、って感じ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
白紙、粗暴、被虐、幼稚、過熟。
五人の夭聖達が、それぞれ別の歪さを抱えていることは第1エピソードで描かれたわけで、次回以降蒔いた種をどう発芽させていくかは気になるところだ。
樹果くんが現実思い知らされる話とか、相当重そうなんだよな…
今回主役をもらった蘭丸が体温上がりきらず、どこか当事者性を遠くに置いた仕上がりになったのも、世界を滅ぼしかけた仇敵たるシリウス、失われた過去っつー大ネタが、作品全体のクライマックスに関わるからだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
蘭丸が真実の自分を知るのは、”ここ”ではない、ということだ。
人との関わりに傷なり癒やしなり、なにか手に入れて帰ってくることが出来ない彼の透明さが、僕にはやっぱり少し哀しく思える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
キレイなことも汚いことも、己の物語と引き受けてこそ、自分だけの物語じゃあないか。
そう思ってしまうのは、透明にはけして成れない人間ゆえの、歪んだ見方だろうか。
夭聖界に漂う業の深さ、作品を描く絵の具の濃さを考えると、『結局、みんな”人間”なんだ』という所に落ち着くとは思うので、蘭丸のぼんやりとした透明さは、記憶の回復とともに薄れるのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
その時見える”真の蘭丸”ってのは、正しさしか無い天使なのか、情と業を知る人物なのか。
そこら辺を、ようやく顔が見えたシリウスの描写から探っていきたいな、と思うエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年5月14日
世界設定も彫りを深めて、キャラのドラマがより強く踊る舞台も整ってきた。
一周目で良いヒロイズムを見せた焔くんが、次回どんな物語を演じるかが楽しみです。