プロセカイベスト”ワンダーマジカルショウタイム!”を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
厳しい現実を前に、それでも誰もが笑顔になれる場所を守らんとするワンダーランズショウタイム。
パーク全体、キャスト全員を巻き込んだ一大ショーは、果たして夢を形にするのか。
今、笑顔の魔法が空に花咲く!!
そんな感じの、ワンダショ一章完結編である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
大変良かった。
直接の前編となりうる”スマイルオブドリーマー”では敵役的描かれ方もしていた大人勢が、皆悪者にならないよう、ビジネスと夢の両立、理想の再生をしっかり話の軸に据えて展開してくれた。
ワンダショは全ユニットの中でも最も幼い…ように見えて、社会的接点は一番大きい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
彼らだけが、自分たちの芸でお金をもらう”仕事”をしているわけで、だからこそ今回フェニックスワンダーランドの経営、雇用、業務提携に業態変化という、非常に生っぽい話も顔を出してくる。
子供っぽいのに大人の話をして、夢を作る仕事なのにお金の話もしなきゃいけない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
そんなアンバランスが、お伽噺の中でバカばっかりやってる印象を上手く裏切り、ユニットに立体感を与えている部分は大きいと思う。
お祖父ちゃんの夢を守りたいえむちゃんの、幼く真っ直ぐな願い。
それが実は、キャスト全員の…怜悧な経営判断をして家業を守ろうとした家族の祈りでもあったと判ることで、今回のエピソードは大団円へと進んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
えむちゃんが諦めかけた夢を、司くん達が手を貸して守ったことで、現実も理想も両方掴む欲張りな未来は、現実へと変わっていく。
それは”フェニックス”を象徴動物にするパークにとって、また鳳家の人々にとって、灰色の現実の中から燃え盛る夢が復活する物語だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
『みんなが笑顔になる』というえむちゃんの理想が、夢を忘れかけた大人たちを置き去りにせず、時計を巻き戻してお爺ちゃん子な、パパ大好きな子供に戻す。
そういう横幅の広い復活の奇跡がしっかり羽ばたいたのは、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
ともすれば『子供 VS 大人』というピーターパン的な対立項になってしまいそうな所で、兄さん達とお父さんが『結構いい人』だと補足を入れたことで、彼らが”敵役”ではないと、上手く方向転換できた。
ここまでの各エピソードでそれぞれが積み上げたアーティストとしての成長と、思春期の人格変化が全て生きて、非常にスケールの大きい、説得力のあるショウに繋がっていたのも良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
引っ込み思案だった寧々ちゃんは、例えば一歌とのふれあいなども踏まえて、他人をしっかり指導できるようになる。
類くんも生来の冷たさを、”全力! ワンダーハロゥイン”で正面からぶつかりあった経験を経て乗り越え、デカい演出に色んな人を巻き込む熱で塗り替えた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
司くんはユニストで自分がステージに立つ意味を思い出して以来、ずっと正しさの先頭を走り続けている。
皆の笑顔のために、誰も取りこぼさず。
そういう連中はしかしパークでは新参で、全キャストが作り出すステージを成立はさせられない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
ここで青龍院さんを仲間に引き込むことで、彼女の人望を引力にして味方が増えていく流れも良かった。
長年トップやってる実績と経験が、分厚い信頼を生んでる様子が随所に見え、彼女のファンとしては嬉しい
プロセカはモブに顔絵や声が付くことが多くて、ユニット内部で人間関係が閉じず、色んな人々と交流しながら変化していく様子、そんな広い世界全体を大事にしているのだなという印象を強く受ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
最近のイベストで、ユニットの壁を超えた交流が増えてるのもその一環かなー、と思う。
今回はセカイと現実の壁も、ショウという特別な空間、勝負と祝祭の空気の中で超えてきて、凄く良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
超常的な存在であるセカイの住人は、基本的に現実に顔を出せない。
色んな人と触れ合いたいと思っても、そこに入っていけるのは特別な資格を得た特別な子どもたちだけだ。
しかし今回、パーク全体を魔法にかけるデカいステージをやったことで、ミク達が現実へと溢れ出てもおかしくない特別な空気が生まれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
それで終わらず、彼女たちもキャストの一人として特別な魔法を生み出し、子供たちの…かつて子供だった全ての人を夢を叶える手助けをする。
その一体感とルール破りが、ワンダショが作り出した奇跡の大きさを語っていて、えむちゃんの夢が叶う説得力にもなっていた気がする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
この特別な日なら、普段は出てきちゃいけない妖精がひと目に触れても大丈夫。
パークが生み出すべき非日常感を復活させる意味でも、ミク達の参加は大事だったと思う。
やっぱねー…思春期の迷路にハマりこんだ子供たちに対し、常にあまりにも正しい言葉を優しく与え、彼らが自分で人生を切り開けるよう助けてくれているバーチャルシンガー達には、メンターとして後ろを見守るだけではなく、一人間として堂々報われて欲しいのよ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
今回のショーは決戦仕様の特別編で、だからこそバーチャルシンガーも表舞台に立てた感じもあるが、今後こういうデカい舞台をどんどん手掛けるのであれば、(それこそミク達が”マジカルミライ”などでそうしたように)現実に働きかけ、沢山の夢を手渡す舞台も増えていくと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
これは”仕事”としてショーをし続け、今後アンバサダーとして全国を飛び回ることになるワンダショにこそ、可能な魔法だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
彼らがそこにいるのなら、夢は現実になりうる。
そのためには厳しいビジネスを切り盛りしなきゃいけないし、芸の鍛錬、人間的成長を積み重ねる必要がある。
水面下の苦労を積み重ねながらも、彼らは様々な役柄を演じ、数多の物語を紡いで、色んな人達に笑顔を与えていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
そういう”ショー”の面白さ、ある種の残酷さを表現できるのも、ワンダショの個性であろう。
夢があるのに地に足がついた、凄くバランスの良い大団円であった。
レオニの第一章が『プロを目指す』という地点を一つのゴールにしたのに対し、ワンダショは『プロである』事を前提に、えむの念願を叶え新たな仕事を得た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
各ユニットごとに社会的立ち位置、目指すべきポイントが異なっていて、様々な色彩がある。
これが見えたのも、良かったと思う。
プロフェッショナルであること、複雑な社会の中で多数の接点を持ち仕事を果たすことを無条件に善(あるいは悪)とするのではなく、ユニット単位で様々に深度と画角を変え、各段階ごとにある難しさと面白さにフォーカスし、表現行為の様々な顔に立体感を生んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
これは個性豊かなユニットごとに、個別の物語を展開させている強みだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
様々に違っていて、でもどれもが正しい。
カラフルなパレットに乗せた豊かな色を、複雑に塗り重ねることで見えてくる美しい世界を描く上で、善なるものの多様性はとても大事だろう。
そういう意味で、社会との接点が非常に独特で、ユニットの活動もスタンダードからは結構外れているニーゴの一章をどうまとめ、どういうゴール(そして、そこから続く一歩)を描くかは気になっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
無彩色のグリザイユを”色”とするあの子達だけのカラーが、必ずあると思うのだ。
さておき、『お祖父ちゃんのパークを守る、蘇らせる』というえむ当初の夢を叶え、しかし物語的な燃料が尽きないように抜け目なく新しい”仕事”を与えてくる運びも、次に繋がる運びで良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
レオニが『決意を込めた最初のステージ』を描いて、つまりは『次のステージ』があるのと同じね。
ソシャゲという物語媒体は、売れる限り終わらない≒終われない特性を持っていて、語り切る前に残酷に幕が下りる難しさと、終わるべきなのに続いてしまう怖さ両方があると思っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
その危うさを見据えた上で、まだまだ続く子供たちの青春に、ふさわしい舞台を用意し続ける。
これはとても難しいことだと思うが、一つのミッションを終えたワンダショに託された新たなミッションを見てると、上手い塩梅でやってくれるかな、という感じもする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年6月12日
ともあれ、こんな風に先を考えられるのも、一つの物語がとても良く終わったから。
凄く面白かったです。ワンダショの二章も楽しみだ!