BLUE REFLECTION RAY/澪を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
教会での激闘を終え、夏休みを堪能する陽桜莉たち。
笑顔が溢れる日常の裏で、空間の歪みは拡大し、昏倒する少女たちは増えていた。
真夏の雪のように黒い花びらが舞い散る街で、瑠夏はとある少女と出会う。
物語は、新たな幕を開けつつあった。
そんな感じの夏だ! ブルリフRだ! 第2クール開演の第13話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
百ちゃんが昏睡し、お姉ちゃん達が表舞台から一旦消えて、痛みを伴う夏がくる。
ぜってぇ碌でもない事情を抱えた女二人が追加され、謎のフード戦士の正体が亜音速でバレ、さて何が始まるのか。
相変わらずの静かで独特の雰囲気をまといつつ、なかなかいい感じの空気感でセカンドチャプター開始と相成った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
寮から誰もいなくなって、気の合う仲間と過ごす夏季休暇のはずなのに、何処か寂しく悍ましい。
眩しい白昼から、紫の夕暮れへと移り変わる風景が、なかなかに鮮烈だった。
お話としては激闘の後の現状説明と、忍び寄る変化の兆し、といった塩梅。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
序盤、陽桜莉と瑠夏がマジで一生キャッキャしてるシーンが大変に良かった。
他の寮生が帰るべき家を持つ中、身内は敵に回り、あるいは秘めた使命のために、街を離れられない戦士たち。その、つかの間の休息。
1クール分積み上げた時間が角を取って、二人の主役の睦み合いはひどく微笑ましく、また脆くも見えた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
実は無茶苦茶主人公たちの足場を試すアニメなので、三ヶ月前陽桜莉に感じた余所余所しい正しさ、瑠夏の臆病な誠実は、物語でしっかり研磨され人間の地肌を見せている。
だからはしゃぐ二人が心から、お互いを大事に暮らしていることはよく伝わる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
そしてだからこそ、そんな思いがガラス細工のように繊細で、壊れやすいとも感じ取れる。
こういう質感で、少女たちの夏休みを見守れるのはありがたい話運びだな、と思ったりする。
昏倒しちゃった百ちゃんが生きた証を、あからさまデカすぎるぬか漬けの壺に託すところとか、マジでブルリフRなのだけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
これがトンチキであると同時に、作品独自のチャーミングさと感じられてしまうあたり、『俺、このアニメ好きなんだな…』と実感する。
変だろー、壺抱えて病院は…(でも好き)
デカくて重い壺を手放さず、プルプルと子鹿のように震える瑠夏に、手を差し出す新キャラ一号。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
サラリと王子様然と振る舞う短髪黒髪は、マジで情念重いって百合の教科書に書いてあったゾ!
姫系オーラ全開の亜未琉と合わせて、かなりの変動重力源になりそうである。
つーか初登場の時点で、同じ座席に座りつつも片方ガラス越しの景色を見て、同じイヤホンを共有すればこそ耳がふさがって声が届かないあたり、もうズブズブにすれ違って重い匂いしかしねーんだよな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
超絶トンチキ異能バトル作品だが、なんだかんだ詩情ある場面作りが上手い。それがブルリフR。
めちゃくちゃはしゃいでるのに影の濃い夏の気配とか、相変わらず表面だけのツンデレに濃厚な真心をぶち込む都の可愛げとか、状況は先に進んでいないんだけども、少女たちがどんな空気に取り囲まれているかはよーく分かんだよな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
クセは強いが、チューニングが合うと気持ちのいい、良い奇作である。
相変わらず都が超優秀なリサーチャーで、怪事件の真実にしっかり迫り…しかし時を止める異能に弾き出されてしまう切なさとか、非常によく描けてた。コンビニで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
マジであの子いないと青陣営機能しないのに、勝負所ではおミソなんだよなー…それが強みでもあるけど。取り残される側の気持ちが判る。
一方赤陣営は、山田パイセンの遺品である鬼詰めASMRでセルフプレジャーに走る詩が、登場二秒で空気を最悪にする。ほんとお前は凄いよ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
散々憎まれ口叩いて置き去りにしておいて、疼く切なさをぶつける相手はたった一人。変態の純愛は、いつでもたちが悪いね…。
んでまぁ異能ドンパチになるわけだが、お姉ちゃんは紫乃と似通った輝石病巣が全身に広がってるわ、救世マシーンみたいな言動になっとるわ、露骨に碌でもない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
紫乃を選んだように見せかけて、その実本当に大事なものから逃げ出して空虚なので、ラスボスにして救済対象なんだよなぁ…。
紫乃たんも悟った顔で間違いまくり逃げまくりなので、バトルを通じて二人の心に歩み寄っていくのが、後半の課題になるのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
共鳴する痛みを抱えた少女を救う定めには、敵も味方もない。似た者同士だからこそ、譲れず傷つけ合いもする。
そんな局面に、山田パイセンがどう楔を打ち込むか。
『そこは大事じゃねーから。壺と小鹿だから大事なのは』とばかりに、ソッコーフードの下の素顔を見せてきた仁菜ちゃん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
教会決戦で見据えた、彼女なりの真実が今後闘いにどう響き合い、陽桜莉たちとどう共有されるかは楽しみである。
仁菜ちゃんもどっか都に似て、犠牲者だったからこそ弱さと優しさを知れる立場である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
今までは救済の眩しさに目を瞑っていた部分があったが、お姉さまとの関係を一旦壊して再構築した今、結構素直に自分の立ち位置、リフレクターの為すべきことを見れるポジションであろう。
愛とは奪い独占するものではなく、見返りなく差し出すもの。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
そういう答えを教会決戦で掴んでいる感じもあるが…仁菜ちゃんも自我を覆う殻が分厚いタイプなので、今すぐ素直に共闘、とはいかなさそうだ。
しかし、対話の足場は出来ている。
人間は断絶された存在であるし、それが痛みを生みもする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
しかしその裂け目を越えて手を差し出すことは出来るし、その結果生まれた繋がりは見た目よりも強い。
このアニメ、1クールかけてそういう事を、ずっと描いてきた作品である。
人間は判り合えないが、判りたいとはいつも思っているのだ。
この矛盾とがっぷり四つ、青春少女が想い叩きつけあって親しくなる様子には、嘘がなかったと僕は思っている。ヘンテコでトンチキだけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
だから敵ではなくなった仁菜ちゃんと、陽桜莉達がようやく剣を構えず話し合えるこの状況、かなりワクワクしてんだよな。良いもん見れそう。
なんつーかな…どうやっても人間すれ違い間違うもので、しかしその前提が絶望には直結してない、つう世界観の骨に、自分なりの肉を付けれてる感じがあんだよね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
キャラがみんな、自分の腹から思いを絞り出して、他のキャラと視聴者にぶつけてる手応えがある。そこが好きなのだ。
それが心が結晶化する異能設定と、なんだかんだ上手く絡んでお互いを支え合ってる構造とか、よく出来てる…とは言えないんだろうけど、真摯で真剣だと感じさせる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
そこに嘘がないのなら、俺はお話を楽しめるし好きになるんだよね。作品の背筋が伸びてるかどうかが、一番大事。
そんな骨の太いスタンスから、トンデモねぇ魔球が飛び出すのもこのアニメだけどさ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
壺と子鹿ちゃんとかね。面白すぎるんだよなぁ…。
新キャラも登場し、世界の終わりもヒタヒタ迫る。
さてはてブルリフR第2クール、どう転がっていくか。大変楽しみです。
追記 そして闘いが終わると、傷は癒やされて残らない。欠けたものを埋め合わせる絆も、陽桜莉の周囲にあるからこそ、彼女はもう闘いを恐れはしないのだ。
追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
今回の戦闘で、陽桜莉が頬に傷を追っていてたのは印象的だった。
どっかうわっ付いた、世の中の理不尽を自分に引き寄せない綺麗な主人公だった彼女は、犠牲者の痛みを知り、姉との愛憎に塗れ、自らも血を流す存在証明を果たした。
だから、戦えば傷を負う。
しかしそれが歩みを止め、刃を収める理由にはならないし、触れ合えば必ず生まれる擦過傷を気にかけない、強い気持ちが彼女を満たしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年7月10日
1クールかけて、陽桜莉は望むものを自分の手で手に入れる、戦士の魂を宿したのだ。
そういう所も、ちゃんと書いてるアニメなのだね。