BLUE REFLECTION RAY/澪を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
天門が開き、新たな神が降臨する。
愚かなる過ち、揺れる心の危うさ。
世界の理を書き換えんとする紫乃を止めんと、立ちふさがる陽桜莉たち。
その心を襲う共鳴が、癒えない哀しみをえぐり出す。
広がる苔むした異界は、少女たちのエデン足りうるのか。
そんな感じのVS紫乃一段落、世界は一体どうなっちゃうのな、ブルリフR第20話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
ガッタガタに揺らされたが故に、力強く進むべき道を見定めた主役たちがラスボスに挑む形だが、肝心の紫乃が悟った顔で助けてオーラを出しまくっているので、話の決着自体はお預け。
まだ20話だしなッ!
他人を受け入れない独善に毒されているようで、一生お姉ちゃんお姉ちゃん言い続けてる紫乃の振る舞いは、傲慢でありながら痛ましい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
血みどろの記憶、敗北の痛み、歪んだ救済。
今回紫乃がちらりと見せてくれたものは、ここまで悩んで進んできた少女の魂と、やはり同じ匂いがする。
ということは共鳴しさらけ出し救われなきゃいけない対象で、そこに繋がるための橋はお姉ちゃんが、しっかり握りしめてくれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
『あなたの痛みは、ずっと私の中にあった!』は、紫乃を救うべきヒロインとして定めると同時に、散々フラフラしたお姉ちゃんが道を定めた、いい証明だったね。
コモンの侵食を受けて緑に沈んでいく街の風景は、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
指輪に選ばれた特別な戦士たちが見据える滅びを、街行く人たちは共有できない。
露骨具合悪い亜未琉 on 都の背中を気にしないように、世界を書き換える光を携帯電話で取り、日常に埋没する。
そんな鈍感な愚かしさをこそ紫乃は憎んでいて、世界を書き換えたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
視えてない愚者を下に見ているようでいて、そこには何より自分が救われたい切実さがある。
自分だけが業とか理不尽とか愚かさとか前世の過ちとか、世界を満たすデカいものが視えてしまっている孤独。
(他の少女と同じように)繋がれない寂しさこそが、紫乃を残酷な神の座に押し上げる原動力なのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
だから、自分の手を震えながら掴んでくれたお姉ちゃんを、特別な大切として思い続けている。
救われたいとまだ願うから、神様になっても想いに縛られる。
手前勝手に誘導し利用しているように見えて、実は確かな共鳴と救済がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
紫乃とお姉ちゃんの関係は、美弦と仁菜の関係にも似ている。
敵として対峙する相手にも共鳴する余地があって、自分も抱える重荷を背負いきれないから、間違った道に進んでいってしまう。
そういう構図が、幾度も繰り返す。
それはどん詰まりの反復ではなく、弱さや醜さを思い知らされてなお、心の奥の輝きに素直に手を伸ばす勇気によって、突破されていくものとして描かれている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
仁菜が背負った過去に共鳴することで、陽桜莉は己の罪を思い知らされ、迷い逃げ出した。
だからこそ、真実姉の辛さを抱きしめられた。
紫乃が仕掛けた精神攻撃は、少女たちを恐怖の原点に縛り付けるようでいて、自分たちがどこから来たのかを教える試練ともなっていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
ホラー演出がしっかりキレるのは、このアニメの強みだと思うけども、今回もちゃんと怖くて良かったですね。
仁菜ちゃんの母性シャワービタビタ地獄、悍ましくて良い。
これを突破する鍵は、美弦の中に残った百との縁だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
お姉ちゃんは愛に貪欲な人で、妹も大事なバディも、不安定なフラグメントに苦しむあらゆる人も、紫乃もみんな大切だ。
博愛…というにはエゴにまみれすぎた、泥の匂いのする感情だけども。
お姉ちゃんが色んな人を助けようとして、その結果色んな人と繋がり得たことが、紫乃が拡げた独善の檻をぶっ壊す鍵になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
それはお姉ちゃん一人を目覚めさせるのではなく、陽桜莉や瑠夏、仁菜ちゃんも檻から解き放つ。
神の力に塗りつぶされそうになっても、繋がりは確かに息をし続ける。
ここで詩が公開リスカ激ヤバ記憶から目覚めないこと…それを目覚めた仁菜ちゃんが見守っているのは、かなり大事だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
詩は何もかもどうでも良くて、自分を圧倒してくれるような巨大なものをただ待っている。
それを求める自分の醜さにも輝きにも、解ったふりでちゃんと向き合えていない。
自分が何を求めているかを誤解しているから、向き合ってくれる仁菜ちゃんの顔も、超越者の仮面の向こうに紫乃が何を求めているかも、しっかり見れない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
カッターナイフで自分に罅を入れた瞬間から、一歩も時計が動いていない。だから、微睡みから醒めない。
詩が良心の呵責を口にした時、仁菜ちゃんはそれをしっかり飲み込んでいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
目の前にいる相手の傷を、個別に見据える目が育っている。それが共鳴の足場であり、覚醒の契機である。
詩には他人が見えない。だからそこに反射した、自分も見えない。
フード戦士の正体、一人だけ気づいてないのは示唆的だ
過激なリビドーを体現してるから、社会から逸脱した異常者だから。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
そこで思考を止めて、あるべき自己像、渦を巻く欲望がどんなものかを、他人との乱反射の中で探る歩みを止めているから、詩は目覚めない。
そういう存在も、当然世界にはいる。目の前の滅びを、携帯電話で撮る側だ。
ここに踏み込んで切り裂く…あるいは抱きしめる仕事はやっぱ、人情ツナマヨ戦士として覚醒した山田仁菜の担当だよなー、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
異能が心を共鳴させ、人間の真実を裸にする空間に身を置いてなお、目を塞ぎ続ける愚か者。
つくづく救えねぇ駒川詩に届いてこそ、真の救済…あるいは突破という感じはある
血みどろの記憶、儚き救済願望を随所に匂わせる紫乃にも、まだ主役たちの手は届かない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
お姉ちゃんへの思いを砕いて、神となった彼女のコモン到達を、陽桜莉と瑠夏は止められなかった。
かくして到来する、新たなる世界。
緑に満ちた異界を日常に、虚ろな表情で進んでいく少女たちが悍ましく、美麗だ
急に”T”とクロスオーバーしだしてビビったりもするが、紫乃の救済は世界を侵食し、心のあり方を一つに規定される楽園が到来した。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
そこに咲くのは、マーガレットというにはあまりにみすぼらしい雑花。
ここで路端の春紫菀抜くセンス、好きよ。
(画像は"BLUE REFLECTION RAY/澪"第20話より引用) pic.twitter.com/ghDPj8IiKy
人の苦しみを超越した楽土というには、あまりに緑に満ち、生の温もり…その暴力性を感じさせる風景。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
コモンに侵食された世界は異様で美しく、だからこそ”正解”とは思えない。
異界のヴィジュアルが強いの、やっぱこの作品の武器だよなー。気持ち悪くて目が離せなくて、説得力がある。
紫乃の心に届かぬまま書き換わってしまった世界の中で、陽桜莉たちはどんな戦いを挑むのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年8月28日
おそらく最終章、次回以降のブルリフRが大変楽しみです。
話を転がしつつ、キャラクターの信念や生き様、弱さ醜さをしっかり掘った結果、そこにある繋がりや果たされる成長に納得と期待があるの、凄く良いね