ラブライブ!スーパースター!! を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
ついに始まるラブライブ地区予選。
激戦を突破するためにLiellaが選んだのは、平安名すみれセンターのラップ楽曲。
選ばれたものの重圧を、望んでいたはずなのに震える心と体。
今まで以上にレッスンに打ち込むすみれに、クゥクゥの眼差しと想いは…!?
そんな感じの、待ってましたなすみれメイン回、スーパースター第10話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
ありがとう…ありがとうスーパースター。
第7話あたりで感じてたわだかまりを、ぶっ飛ばす…というかおそらく、あえて活かすすみれとクゥクゥ魂の激突、大変素晴らしゅうございました。
かつて ↓ みたいな感想書いた僕だからこそ、待ちに待った最高のステージに、心の奥底に溜め込んでいた震えを力に変え、ぶつかり合っていた二人が分かり合って飛び込む展開は、大変に良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
次回予告見た時感じた『トンチキ回かぁ?』つう”ナメ”を、逆手に取られた…https://t.co/OJGwW6Qd2h
メンバーが全員揃い名前も決まり、かのんワントップで話を引っ張っていく態勢から少しズレて、すみれとクゥクゥ軸で展開していく構成も、新鮮で良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
やっぱ話の真ん中に立ってこそ見えてくるものがあるな…つう発見は、待望のセンターにビビる物語と重なってて、ちょっと面白い
話はラブライブ予選…に挑む前の、バチ切れテンションによるふるい落としからスタートする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
陽気で浮ついたムードだが、すみれのナイーブな仕草はこの段階出、既に描画されている。
つうか今までも、結構クラい女として描かれてきた。
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第10話より引用) pic.twitter.com/uqaLyMzZIl
四人が明るく楽しく、ワイワイ地区予選に盛り上がるサークルから少し離れた、センチメンタルな陰り。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
そこがすみれのスタート地点であり、ずっと選ばれなかった体験に深く傷つきつつ、戯けた仕草で自分を守っている少女の定位置でもある。
久々登場、なっさん声の司会者が生み出すアゲ調子。
ラップに浮かれる仲間を見ている時も、髪の毛をくるくると絡め取って、どこか遠い場所を見ている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
この冷えた感じが、自分に視線が集まるとスッと引っ込んで、何でも出来るショウビズアクター…を演じる、負けっぱなしのヘタレが顔を出す。
実力はある。器用さも、努力も。
しかし唯一絶対の武器で”何か”を突破していく華が、平安名すみれには足りていない…と、すみれ自身は自分を評価している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
今までの経験が、疼く痛みが、そう判断させる。
そこを抜け出せる希望を、差し出されたスカウト名刺に見たからこそ、今Liellaをやっている。
トンチキな調子で踊るラップ騒動は、前に出たいしそれが怖いすみれを、否応なく真ん中に押し出していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
大好きなラブライブを、過去の栄光の代用品として使うくせに、いざ勝負となると腰が引けるヘタレ。
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第10話より引用) pic.twitter.com/S2Oadvs4nV
ラブライブ過激派のクゥクゥとしては、今一飲み込みきれない差配である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
やっぱこういう部分に踏み込み、相手と目線合わせて場を整えていくのは、澁谷かのんの仕事になる。
すみれの震えにも、クゥクゥの張り詰めた情熱にも理解を示し、より良い道に進めるように導きを手渡す。
今回かのんは問題解決のエンジンをクゥクゥに譲って、一歩引いた所で調整役を買って出るわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
そうやって主役が一歩引けるところまで物語が進んだ結果、逆にかのんちゃんの人格がよく見えるのは良いなー、と思う。
為すべき正道を見据えて、そこに誰かの背中を押せる存在。
敬愛するかのんのアドバイスに後押しされ、クゥクゥはすみれの努力を間近で見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
自分自身、条件付けの夢を必死に追いかけるからこそ、夕焼けと夜闇に滲む本気を…自分だけの栄冠を求める熱量を、否定はできない。
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第10話より引用) pic.twitter.com/8I3fmoqUuo
回想を通じて、すみれが求め手に入らなかったものが鮮明になるのは、とても良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
夢を叶えたい。真ん中に立ちたい。
その思いに同期して、噴水もエモーションを湧き上がらせる。
ここら辺の情感の演出は、いかにも”ラブライブ!”で気持ちがいいわな。心が揺れれば風が吹き、水が迸るのだ。
肌で感じた熱量に、答えるべく作り出した特別なドレス。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
しかしすみれは、それを堂々身にはまとえない。
素直にすみれを受け入れられないクゥクゥにも、夢に怯えるすみれにも、一生かのんちゃんが寄り添ってるの最高に良い。”姉”じゃん。
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第10話より引用) pic.twitter.com/IyfXhEi4ic
四季の息吹が時の流れとともに、背景にしっかり宿ってるのはこのアニメの良いところだと思うが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
賛同を得られないすみれセンターが、秋の気配と重なって少しモヤモヤ憂鬱なのは、とても良い絵である。
この水辺を定点観測地に、色んな騒動と交流が描かれてる印象。
公演では湧き上がる思いを反射して吹き上がっていた水は、すみれの強がりを飲み込み静かに沈黙している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
待ち望んでいた夢だからこそ、飛び込むのが怖い。
自分の本当を知られる恐怖に、仲間にも背を向けて強がりの嘘を、思わず言葉にしてしまう。
逃げ癖と力み。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
負け続けたからこその不器用さを、同じく負けを知るかのんが焦らず、どっしり受け止めている姿も良い。
勝てない、選ばれない、夢は叶わない。
その痛みを知っているものは、表面的な正しさだけで状況を進めない。
ここも澁谷かのんを主役にするこの話の、とても強い所。
『力みすぎ』という観衆の意見は、軽やかに夢を魅せる”アイドル”としては確かに致命傷である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
思いあればこそ舞台に魂は宿るが、それが表に出すぎても夢を壊す。
真実無敵のエンターテイナーとして、観客が望む軽やかさで歌い、踊る。
そういう芝居は、今のすみれには難しい。
すみれの”ショウビジネス”は、金カムの”俺は不死身の杉本だぞ!”みたいなもんで、生身で受け止めればぶっ壊れてしまうような衝撃を、幻想を演じることで受け止めるクッションだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
私は強い、私は出来る。
そう言い聞かせることで、負け続けた自分の惨めさで、窒息しないための空気穴。
しかしそれが嘘であると、自分自身が一番良く知っているから、いざ勝負の時に頼り切ることが出来ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
力みを抜いて、嘘を本当にする。
自分を守るための鎧を、観客を魅了する剣に変えるためには、心の奥底にわだかまるものを全部、吐き出さなければ始まらない。
”みんな”なる不定形の圧力。顔の見えない、かつてすみれをすり潰した怪物。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
Liella勝負の一曲にも、その影が忍び寄る裏で、クゥクゥはベンチを外れ自分の戦いを見ている。
それを、一人聞くもの。
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第10話より引用) pic.twitter.com/CBsoijnwVf
ここさぁ…翻訳アプリを入れてたってことは、すみれもクゥクゥとより深いコミュニケーションをしようと、準備をしてたってことじゃないですか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
反りが合わずぶつかり合っているように見えて、一緒に過ごせば情熱も優しさも解ってしまうから、何を告げているのか解ろうとした。
手前勝手なエゴで空回りしているように見えて、目の前にいる相手をちゃんと見て、向き合おうとしていることが、一晩で仕上げたドレス、唐家の秘密を解く翻訳アプリに、お互い反射しとるわけですよ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
でも当人の前で、『アナタのためです』とは差し出せない。
その屈折…というにはあまりに純情な幼気が、今回すごく良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
クゥクゥもすみれに負けず劣らず、かなり重たいもんを地元と過去に引きずってるキャラなんだけども、それを仲間には言い出せない。
今回の衝突は、すみれの鎧だけでなく、クゥクゥの壁も壊す爆薬なんだろうなぁ。
仲間がステージに背負うものを知って、すみれは涙ながらの撤退を切り出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
選ばれなかった惨めさ、優しさを憐れみと受け取ってしまう卑屈。
ここのすみれは”イヤな子”だが、そんな自分が一番イヤなのは、すみれ自身だろう。
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第10話より引用) pic.twitter.com/48676kSgHW
結果に結びつかなかった努力を、すみれは信じ切ることが出来ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
未来のスーパースターだと打放つ空砲が、努力と実力を伴った本物だということを、クゥクゥは認める。
自分には見えない光を、見つけて届けてくれるからこそ、仲間はかけがえない。
でもそれを、まだ受け止めきれない。
グジャグジャに渦を巻く、道化師の内面。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
負ければ終わりの宿命を、仲間に言い出せなかった弱さ。
炸裂した感情は少女たちの秘密を暴き、一気に沸騰していく。
これまで輪郭を描かれつつ、真芯にまで踏み込まれなかった、コミックリリーフ達の燃え盛る魂。
それが秋風に吹かれつつ、色濃く描画されていって大変に良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
やっぱこー…人間なら当然持っている不定形の泥を、ツルンとした顔でマスコット担当してたキャラが吐き出す瞬間の熱量は、特別なものがあるな…。
道化扱いしつつも、『コイツラ人間です』ってサインは、しっかり出てたしね。
ここまで話を牽引してきたクゥクゥの狂気的な情熱にも、導火線に既に火がついた状況が暴かれ、納得が追いついてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
負けたら、そこで夢はおしまい。
それを他人に押し付けず、一人抱える少女の矜持。
でもだからこそ、その重荷はみんなで分かち合うべきモノ。
これは、すみれの鎧にも言える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
強がるくせにビビる気質は、問題が発火する前から身内にゃバレてるわけで。
そこを超えて対等に、全員主役で勝ち切るためにも、すみれセンターの楽曲を最高に仕上げたい。
そういうかのん達の意識は、事前に語られてもいる。壁の向こう側に、皆で行きたかったのだ。
かくして差し出された運命のティアラが、すみれをずっと捉えていた影から開放する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
悪戯な秋風に舞う栄冠を、泥まみれで追う。
『妙に風が吹くと思ったけども、そうはならんやろ…』という醒めた感性は、一旦置いておけ! これが”L”だッ!
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第10話より引用) pic.twitter.com/ujNWwMELXz
クゥクゥが差し出したのは、すみれがずっと欲しくて手に入れられなかったものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
それをソリの合わない上海製のパンクスが差し出したのは、夢に向かって本気であがく、すみれ自身の努力故である。
そういうものをちゃんと見て、解ってくれる人が側にいれば、鎧も外せる。
すみれが落ち葉まみれで必死に、”ショウビジネス
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
”で自分を護らない姿を仲間に見せれたことが、力みを外し彼女を”アイドル”にもしていく。
弱いと選ばれない。夢を掴めない。
そういう思い込みが、すみれを暗い場所に追い込んでいたわけだが、弱さと必死さを隠さず預けることが、夢絵の突破口を開く。
頑なさを外し、震える自分を見せる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
これはクゥクゥに叫んだ第一話のかのん、空っぽの家を見せた第8話の恋にも通じる表現だと思う。
敗北や失敗からいつの間にか、自分を覆っていた殻。
これを壊してありのままを晒すことでしか、未来への一歩は踏み出せない。
でもそうすることはとても怖くて、そうさせてくれる誰かはだからこそ、掛け替えがない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
自分一人では壊せない壁が、大事な人がいるからこそ壊れていくカタルシス。
それが力強くうねるから、僕は”ラブライブ!”が好きなんだな、と再確認できる回だ。
やっぱ、止められていた情熱が溢れる瞬間は良い。
かくして辿り着いた、栄光のセンターステージ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
高飛車な縦ロール、最高のドレスを堂々着こなし、すみれはセクシーで挑発的なLiella新境地を、見事に演じきる。
そこに力みはなく、観客を魅了するスーパースターが、確かに舞台に輝いている。
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第10話より引用) pic.twitter.com/nzMiTnQZde
ステージを終えた後、ティアラを外して『ありがとう』を告げるすみれは、自分が望み客が求めるスターではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
等身大の自分から、仲間に差し出す思いが大事だから、すみれはせっかく手に入れた冠をあえて外したのだ。
そこにこもる思いは、もうけして消えない。だから、外しても大丈夫。
偽物の冠で自分を装っていたシンデレラは、灰まみれの自分をさらけ出し、認め、受け入れることで、憧れのお姫様へと変わる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
それはもう、自分を護るための鎧ではない。
夢に飛び込むことを畏れず、立派に演じきる背中は、ちっぽけな自分をそれでも愛してくれる仲間が…自分を信じる自分が支えてくれる
平安名すみれがどう迷い、どこに辿り着いたのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
クゥクゥが差し出したティアラとドレスに上手く象徴化して、見事に語り切るエピソードでした。
彼女が抱え込んでいた泥の重たさ、殻の分厚さに真正面から挑み、しっかり書いてくれたのが嬉しかったです。
そういうモン、やっぱあるよ人間なら。
すみれの鎧を爆破する過程で、クゥクゥの秘めた重荷も連鎖爆発させて、ドンドン二人の地金が暴かれていくのもカタルシスがありました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
こうやって素裸の魂を晒し合うことで結束は深まり、自分自身を信じられるようになる。
その歩みは簡単ではなくて、でも達成できないわけでもない。
泥まみれの青春に必死に挑む熱量が、強く燃えていて、とても”ラブライブ!”らしいお話だったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
クゥクゥの時に暴力的にバチボコぶつかってくる気質が、最終的にすみれにクリティカル出す展開、大変良かったです。
燃える魂の炎は、色んな色をしているのだ。
次回も楽しみ。
追記 凸凹な個性をどう見せて、噛み合わせるか。ここに本格的に切り込んでいくのは、二期以降になるかなぁ。
スーパースター追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
顔の見えない”みんな”の意見ですみれセンターがブレかけた時、クゥクゥが持ち前のパンクス気質を炸裂させ、『わたし達が選んだ道が、一番正しいんです!』とゴリゴリ押す場面、彼女の燃え盛る熱量が何を生み出しうるか、よく描いてくれたと思う。
時にクレイジーなヤバさを滲ませるクゥクゥの一本気であるが、こういう場面では揺るがぬ信念となって、ユニットに背骨を入れる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
すみれへのあたりの強さでその危うさを削り出したとこ含めて、今回は唐可可のこともよく判り、もっと好きになる回だった。
何かが好きすぎて頭がおかしい人が、僕は好き。
あとLiellaの歌はお花モチーフに戻ってきて、紫陽花と恋とお茶会。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月3日
穴に落ちるアリスも混ぜて、大変可憐で可愛らしい仕上がり。
ティーポットに砂糖壺、サイズ感出る絵作りされると、妖精さん力が更に高まり…ありがたい…。
(画像は"ラブライブ!スーパースター!!"第10話より引用) pic.twitter.com/RPSLhF4uiA