月とライカと吸血姫を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月4日
人が未だ、月の土を踏んでいない時代。
宇宙開発競争に邁進する共和国は、初の有人飛行成功のために、吸血種の少女・イリナを”備品”として搭乗させる計画を立てる。
イリナの世話役として選ばれた補欠飛行士・レフが監房に分け入る時、運命が動き出す…。
そんな感じの宇宙開発ボーイミーツガール、赤い匂いを漂わせつつ堂々の開幕である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月4日
テザーから垣間見えるソ連味にハラ固めてたつもりだったが、想定の三倍くらいボストークでスターシティでプラウダでライカだったので、嬉しい不意打ちを食らった。
吸血種というファンタジー要素はありつつ、話の骨は宇宙開発黎明期ど真ん中であり、党利党略に腐りきった党執行部の腐敗臭とか、梶原一騎原作のスポ根でもやらねぇような無茶苦茶な訓練とか、秘密都市でもなお極秘なモノ扱いの吸血種とか、僕好みの匂いがプンプンしてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月4日
のだが、主人公レフくんは自身の偏見、周囲の無理解をちゃんとイリナちゃんに謝れるナイスボーイであり、超非人道的な政治システムをぶん回す世界で、現代的ヒューマニズムをしっかり体現していた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月4日
そこで骨の髄までチェキストな、作品世界の”常識”に染まったキャラ出されても、まぁ困るしな…。
麗しき党の栄光のため、無帰還で宇宙に飛ばされ数時間で死んだ、哀しき宇宙犬。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月4日
ソ連が崩壊してモリモリ表に出てきたヤバネタをしっかり踏まえ、プロパガンダと人権軽視で成り立っていたソ連宇宙開発史が、ガッツリ焼き付いてるヒロインの実験動物扱い。
今後落ちこぼれのお世話役として、イリナちゃんと一緒に訓練していく中で、吸血種に流れる赤い血をどんだけ、レフくんが見据えてくれるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月4日
種族を超えたロマンスを輝かせるのに、ファンタジックな差別意識は良い試金石になりそうである。マジでロクでもねぇ…(かなり元ネタ通り)
レフくんがイリナちゃんに入れ込む問答無用の理由として、彼女の赤い瞳がとても綺麗に描かれていたのは、説得力があった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月4日
夜の種族がもつエキゾチックな魅力は、青年を恋に引き込み、偏見を超えさせる力を生むだろう。
その予感が、緋眼に強く宿る。
(画像は"月とライカと吸血姫"第1話より引用) pic.twitter.com/ELOmXMQgfD
この話はボーイミーツガールであると同時に、人類初の偉業に挑む宇宙冒険絵巻であり、その華々しさとは裏腹な腐りきった社会に挑む話…でもあるらしい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月4日
メカニックや小物の設定が凝っていて、共産圏特有のリアリズムが随所から立ち上がっているのは、非常に興奮する。
あの時代、あの場所特有の”味”がアニメで動くと、大変僕好みでありがたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月4日
車両から料理まで気を配って雰囲気出してくれるこだわりは、そういう期待にも応えてくれそうで嬉しい限りだ。
ウシャンカ可愛くてよかったが、差別種族の身体的特徴隠しでもあるのは、悲しい限り。
宇宙開発に付きまとう犠牲を、モノ扱いするのは罪悪感のすり替え。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月4日
イリナちゃんの指摘はなかなか鋭く、人間を人間として扱わない、扱えない社会体制が共和国には蔓延している。
その空気に飲み込まれて良心を殺すか、少女と触れ合う中で蘇らせていくか。
レフくんのそういう変化も、なかなか楽しみだ
変化の足場としては、イリナちゃんが人間に抱いている警戒を、レフくんの歩み寄りが解くのか、クソ上層部の酷い仕打ちでさらに頑なになるかも、気になるところである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月4日
何しろあの時代のソ連ベースなので、こちらの想像を遥かに超えたロクでなし力が襲ってくるのを、既に覚悟している。
おまけに国家の威信をかけて、ポンコツロケットで人間宇宙にぶっ飛ばすプロジェクトの真っ只中。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月4日
二人に吹き付ける嵐は相当なもんだと思うが、そこを超えて人道を踏破し、空に至るお話を見れると、なかなか胸躍るのではないかな、と思う。
どんくらいの強度で理不尽がゴツゴツ殴ってくるか、未だ測りかねてる部分はあるが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月4日
史実ベースのニヒリズムを見据えつつも、星のお伽噺として前向きに、キレイなものを画面の真ん中に据えようという意識は、第1話でしっかり感じられた。
敵は大国の虚栄、官僚主義、非効率的な組織体制か…強いなオイ
しかしまぁ、強大な敵に打ち勝ってこそロマンスも人間讃歌も、強く輝く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月4日
そして人道に高く輝く星が燃え上がる焚き木は、当たり前の生活を通じて育まれる絆であろう。
まぁダルい文語表現しましたけど、レフくんとイリナちゃんが仲良くなるほのぼのシーンを、沢山みたいね俺は。
次回予告で既に、史実に基づいた超ロクでもねぇ訓練に巻き込まれてて、いかな不死種族とは言イリナちゃんキツくね? つうかちょっと体質が違うだけの生身じゃねぇ? という危惧が、モリモリ湧いてくるが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月4日
あまりに無茶苦茶で、見ててスポ根的興奮出てくるの面白いんだよなぁ、あの時代の宇宙開発…。
雪に包まれた星の街もワクワクする舞台だし、宇宙開発の道具立てもいい感じ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年10月4日
ここに吸血種という独自要素を足して、物語がどういう面白さを立ててくるか。
好感度高い主人公、可憐さがよく伝わるヒロインと合わせて、次回も大変楽しみになります。
とても面白かったです、いいアニメだ!