最果てのパラディンを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
縁、意志、誓いと奇跡。
これまでの全てを込めて、ウィルは不死神スタグネイトを討ち果たす。
かくして危機は去り、優しきアンデッド達は輪廻の輪に帰る。
グレイスフィールよ照覧あれ!
今父母の思いを背負い、少年が廃墟より旅立つ。
よく生き、よく死ぬために。
そんな感じの第一部完ッ!!!! である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
大変良い最終回だった。
スタグネイトとの決戦だけで終わらせず、灯火の神の聖騎士として、父母の殯をしっかり執り行って旅立つ所に力入れたの、大変良かったです。
愛ゆえの未練と欲を、どう断ち切って旅立つか。
それはこれから新たな物語を歩むウィルだけでなく、アンデッドとして死に損なったブラッドとマリー、遺跡の守護者として現世に残るガスにも大事な問題なのだと、尺のとり方がよく語る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
”最果てのパラディン”が独り立ちする話として、闘争よりも葬儀を〆に持ってきたのは、大変良かった。
とはいえ不死神との決戦がなおざりだったわけではなく、ただの力では終わらない様々な奇跡を一つにまとめ、勝利を掴む手応えに満ちていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
ここまで培った実力、育まれた人格、縁と知恵。
ウィル自身が語っていたように、全てがあっての勝利である。
その名前自体が”母”を意味するMartellが、愛娘たるマリーに与えた加護が決め手になるのも、大変良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
汚れた聖母として神を裏切り、炎に焼かれていた日々は即ち、既に許され認められていた。
ウィルが父母から巣立つこの戦いで、地母神の娘もまた、母との対話を果たす。
母なる存在もまた、誰かの娘であった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
マーテルとマリーの描写があることで、”家族”の概念がドンとデカくなり、せせっこましい家庭主義から飛び出せたのは、凄く良かったと思う。
あとまぁ個人的な趣味として、聖人譚として綺麗なまとまり方だったのが良い。
ウィルをパラディンに仕立てた聖痕も、マリーの炎に焼かれた傷跡だし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
誰かを思いその結果付いた傷が、土壇場で力に変わる甘っちょろい理想主義、俺は大好きであります。
転生チートがそこまで有利じゃないバランス含め、『艱難辛苦汝を玉にす』な話よね。古臭くてグッド。
今回退去させたスタグネイトはあくまで分霊なので、その内また因縁が転がりそうな感じではあるが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
とりあえず総力を捧げて掴んだ勝利が、喜ばしい明日に繋がる。
不死神殺しを成人の証として、旅立つウィルに祝いの酒を。
それは弔いの盃ともなる。
永訣を前にウィルは、子供のように泣きじゃくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
大人らしくそれを受け止め、人としてなすべき道を諭す父母もまた、内心では荒れ狂う感情に苛まれている。
それを包み隠さず伝え、残念なく語らうことで、各々が進むべき道へと歩み出せる。
アンデッドを正しき輪廻に返すパラディンの育成過程が、父母への未練を快く断ち切る成長としっかり重なっていることが、やはり強い物語である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
愛され共にあったからこそ、しっかりと終わることで、より善く始められる。
スタグネイトの優しき停滞と、対をなす生者の思想。
今後英雄として外界に飛び出していくウィルは、その教えをただの教条ではなく、己の血肉、魂の杖として進んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
信仰の戦士であるパラディンの根っこに、こういう親子の物語、死を超えた生があるのは、とてもいいなと思う。
綺麗事をほざいても、説得力出ると思うのよね今後。
己がどこから来てどこへ行くか、その導きとして”名前”を最後に持ってきたのも、とても良い運びで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
かつて死地を前に未来を語り、”いつか”を夢見た戦士と僧侶。
決戦は痛み分けに終わり、輪廻の輪から外れた外道として生き延びた先で、出会った命。
己の夢との再会に、ウィルと名付けた男と女の儚き夢が、Cパートで語られる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
大変良かった。
あそこにあった愛と夢は無残に砕かれ、しかし奇跡のように再生して、今爽やかに旅立っていったのだ。
転輪する運命の中で、喜びと悲しみは背中合わせの双子として、共に歩み続ける。
そういうものに満ちた世界に巣立つ我が子を、賢者ガスが財宝と名で寿ぐ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
エルフ古式の命名法で、父母の名を繋げ己の誉れとする知恵を餞にするの、マジで最高の賢者仕草だった。
やっぱセージを名乗るのであれば、そういう小気味よく人生を彩る叡智出してほしいワケよ!
あんだけゼニゲバだったガスが、気前よく全財産預けて旅立たせるの、転輪の聖騎士となったウィルの生き様を経済面でも裏打ちしてる感じで、凄く良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
未練がましい死に金を、経済の流れの中で生き返す。
それが英雄ウィル、もう一つの戦いになるのだろう。面白いなー。
あとグレイスフィール信仰復活の使命も背負ってるのが、今後の期待感を高めていい感じ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
シンプルな暴力比べから離れた、経済戦とか侵攻戦とか、スケールデカい未来を英雄が歩んでいくことを、旅立つこの段階で見せてるのは良い。
領地運営と信仰拡大ルール、未訳サプリから引っ張ってこなきゃ!
無論旅の仲間を増やし、モンスター倒して勇名を高める冒険者としての物語にも、大変ワクワクしますが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
転生者としての奇縁、英雄から受け継いだもの、神殺しの偉業。
序章の段階でかなり英傑ポイント高くて、ドスゲェサーガをおっ立てちまうんだろうな、ってワクワクがスゴい。
それをただの看板にせず、人間の息吹を宿した”物語”として取り回していくためにも、ウィル・G・ブラッドマリーの修行時代をどっしり描いたのは、大正解だと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
三人の死せる父母は、凄く魅力的であり、ウィルが優れた人間となる説得力を、しっかり背負ってくれました。
そんな彼らの魂と決断にしっかり報い、未練なく旅立たせるパラディンの責務を立派に果して、ウィルは廃都たる揺籃から巣立っていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月6日
その先にどんな冒険と伝説が待ち構えるのか、新章大変ワクワクします。
廃墟の外にどんなファンタジーが広がってるかも、メッチャ期待なんだよな。楽しみだ。