プラオレ!〜PRIDE OF ORANGE〜を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
紆余曲折を経て、ドリームモンキーズに加入した優。
大きな目標に向けてチームが動き出す中で、自分を取り巻く優しさに戸惑いつつ、心を預けていく。
そんな中決まった練習試合、パックの感触が血をたぎらせ、孤独な牙をむき出しに吠える。
ただ、勝ちたいと。
そんな感じのウィニングライブは死にません! 折返しでようやく真っ当な試合描写な、プラオレ第6話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
じっくり時間をかけて煮込まれてる優の、揺れる心にクローズアップした展開である。
やっぱ黒髪ツンツン女が、暖色系天然にグイグイ踏み込まれズブズブ切り崩される様子は、何回食べても良い。
遅めのBPMで、視線の揺れ方を丁寧に切り取って物語を進めていくスタンスは結構好きで、それが取ってつけた(ように浮いてしまう)萌え要素と衝突してる感じも、ままあるが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
お弁当を食べ、相手の好みを知り、一緒の風呂に入る。
尖ってた優の棘が、一本一本骨抜きにされていく様子はいい感じだ。
同じ黒髪クール系繋がりで、尚実と似た部分があると見つけた時の心の揺れ方とか、自分自身を故郷とホッケーから追放し、居場所がない女の子の動き方として、凄く良かったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
優は凄く思春期らしい不安定な…そして優しい子で、そんな自分をどう扱えばいいか、強く戸惑っている。
僕は自分の優しさの使い方を知らない子がとても好きなので、愛佳に手を引かれ、そんな資質を発揮できる場所を見つけつつある彼女を見てるのが、すごく楽しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
最初は『この毒ガス発生装置、なんで”優”なの…』って思ったけど、落ち着いてみると感性の柔らかい子よね…だからこそ傷つきやすい、か。
真美の心が宿った応援幕から、チームのモットーになる言葉を見落とさず言葉にする所とか、頑なだった彼女の視界が柔らかく開けていく様子が、よく描けていたと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
途中参加の優はそこらへんの経緯さっぱり知らないはずなんだけども、あの布切れに宿った魂を感覚できるセンスは、しっかりあるのよね
そんな釧路の狂犬をズブズブ煮込む愛佳だが、まーったく無自覚にナチュラルに、自分の資質を乗りこなしている感じが強い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
この天衣無縫な生き方は、為すべき時に為すべきことをノータイムで選べる、リーダーとしての資質にも繋がっている。
考えなしの直観主義だが、人生の正答率が高い。
日常では柔らかな感性の落ち着けどころを見つけつつあるのに、競技に戻ると血が燃える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
勝つために周囲を押しのけ、踏みつけ、最短ルートを孤独に突っ走る。
そんな優の在り方は当然の反感を買う訳だが、ここでもプロテクター付けてないときと同じく、愛佳がサラッと間を繋ぐ。
愛佳は『ソロの限界を思い知らせるために、好き勝手やらせてみよう』みたいに考えて、優のワントップを通したわけではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
そういうのは、思いの外若造達をよく見守ってる松永監督の仕事である。
あくまで練習試合と、新人チームの現状をあぶり出す土台に使ってくる冷静とか、俺あの人結構好きだよ…
ただ新しく出来た友人のやりたい事を、友達だからやらせてあげたかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
その事が反則によるシンビンに繋がり、リンクから離れた優はようやく、自分を客観視する。
『チームを信じられないプライドなら、そんなの捨てろ』
佐藤監督の言葉が、傷口を更に切開する。
常にダウナーでクールな尚実が、佐藤監督にミーハーな顔見せてたの可愛くて大変GOODであるけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
ボッ立ちのド素人相手に闘志を失わなかった山梨チームといい、対戦相手をよく見てホッケーする連中が相手になるので、見てて気持ちがいい。
このリスペクト、ホッケー競技をアゲる大事な描写だと思う
自分だけで勝つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
自尊を意味するはずのPrideは、気づけば傲慢な自惚れに変わり、チームスポーツに関わる人たちを踏みつけにしていた。
自身の反則、指導者の言葉で切り開かれた傷口は、今自分がどんな存在になっているか確認する、大事な窓になる。
そういう場所に立てているのは、余計で無神経なおせっかいをあえて叩きつけてき松永監督や愛佳のおかげでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
ウザい干渉に思えるものが、人生をいい方向に切り替える時だってある。
こういう思わぬ転がり方、個性の噛み合いが見えるのは、群像劇として結構好き。
同時に今回の練習試合、優がチームに入った意味もしっかり描いていて、大変良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
ソロで一気に切り込むスピードと突破力、シュートに至るまでのアイデア。
抜きん出た才能が、燃え盛る闘志に炙られて発火する。
あのバチバチした感じは、大変良い。
氷の上に立ったら、もう遊べない、笑えない。
損な不器用な熱気は周囲を燃やし、優自身も焼いているわけだが、自身静かな熱を持つ愛佳が隣りにいてくれることで、その上手な扱いも見つけていくと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
周囲をよく見て、パックを繋ぐ。
優の危険な独走を描いてから、チームスポーツの本分に立ち返っての一点を見せる試合構成は良かった。
やっぱ音響が凄く良くて、パックが高速で飛来する怖さと興奮、エッジが氷を削る小気味よさ、プロテクターに守られた体がぶつかり合う衝撃が、臨場感を持って試合を支えている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
アイスホッケーの速さと強さを大事にした描画も、萌えキャラが競技ナメてない証明になってる。
だからこそ、ウイニングライブの扱い難しいなぁ…と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
いやねぇ…『踊る余力があるなら、リンクで全部絞り出してこいよ!』とはなるじゃん、ヤッパ。
試合描写が迫真だからこそ、ダンスの描写がいい感じだからこそ、やっぱ浮いてると思ってしまう。
ゴツい肩幅にデカい萌え眼を備えた、コラージュみたいな異物感がビジュアルだけでなく、作品全体に敷衍してる感じがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
でもそれはホッケーとか日光とか、リアルにあるものに敬意を持って、デフォルメせず真摯に書いてる結果だ。
キメラの異物感、繋ぎ目が目立つ違和感に、どうヤスリを掛けるか。
そこが問われる、特別EDでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
いやなー…”Period”は曲もパフォーマンスも演出も大変良いんだが、だからこそ…難しい…。
このチグハグ感、マイナースポーツをどんな手段を取ってでも盛り上げたい監督の作中描写と奇妙にシンクロしてて、『ダメだ!』と切り捨てられないのがなんとも…。
練習を重ね優も加わり、ある程度試合の形になってきた結果、愛佳のキャプテンシーが浮き彫りになってきたのは、凄く良いと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
試合の描写が良いので、そこをキャンバスにキャラを掘れる、選手として人間としての顔が見えやすくなるのは、スポーツ物語として大きな強み。
他メンの顔も、もっと見たい
今回へし折られた優のプライドを、どうチームの柱に変えていくかとかも、今後の楽しみでありますが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年11月11日
どっしり腰を落として一歩ずつ、ドリームモンキーズの歩みは続く。
リーグ制覇つう目標も書かれて、次回もさらに楽しみです。