プラオレ!〜PRIDE OF ORANGE〜を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
真美の帰還を、仲間たちは大いに喜ぶ。
新たに紡がれる絆、沢山の笑顔。
新たな決意を胸に、二度目の別れは笑顔でまたね。
Bリーグ決勝戦で待つ釧路とも、そんな向き合い方が出来るのだろうか?
そんな感じの、昔の女がやってきた! サバサバと思わせておいて湿度全開日光女女絵巻、プラオレ第10話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
シリーズ構成としては第3話のアンサーになる回で、あの時は涙で別れた者たちが一年の練磨を経て、笑顔で『またね』と言えるようになったエピソードである。
相変わらず風通しの良い所は最高に真っ直ぐ青春している物語で、一部(※”脳内”の別名)で危ぶまれていた優×真美のバチバチも、心地よくソフトランディング。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
東京の厳しい環境でへし折れかけていた心も、幼馴染とのふれあいで原点を思い出し、新たな約束に繋げた。
ん、だが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
やっぱプラオレくんの『あ、僕あんま感情の濃度とか気にしてないんで…スタンダードなガールズスポ根で行きましょうよ!』みたいな顔で立ち回りつつ、唐突に湿って柔らかい”凶器”出してくる独特のバトルスタイル、強くて好きである。
前半のさっぱり学生絵巻が、全部夜会話の前フリッ!
…ってわけでもなく、真美は人格がよく育った立派な子でもあるんだけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
今回も『この子の解りにくい笑いのツボ、解ってるのは私だからねッ!』と、すごい勢いでかぶりついてきた霧降の怪物もそうだけど。
特定個人にだけ、常識的な水位を超えて情感が湿るの、独自のカタルシスなんだよな…。
というわけで、今回も日光の美術が良いプラオレくん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
いつも元気印で明るいか、リンクの上で獣みたいな目してるかな愛佳が、こういう湿気た表情を見せて始まるのが、もはや犯行予告である。
プラオレは”やる”。そういうアニメ。
(画像は"プラオレ!〜PRIDE OF ORANGE〜"第10話より引用) pic.twitter.com/npppjFJE5b
真美の帰郷は朗らかに暖かく、実り豊かに進んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
やっぱ松永監督が良い指導者、良い大人であり、離れてもなおホッケーを続けていることをまず喜び、いつかの再会を心から願っていると教え子に伝えていたのが、大変良かった。
マージで、ダンスとか言い出さなければなぁ…。
『続けていれば、またいつか』ってのは、今に一生懸命な少女たちというより、それを俯瞰で見て守り導く大人の目線であると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
勝敗を厳しく競いつつ、一つの競技文化に携わる者として、この素晴らしいスポーツがもう一度縁を繋いでくれること、心を豊かにし続けてくれることを願う。
チームが変わっても、次会う時は敵としてでも、ホッケーという共通言語を続けているのなら、必ずまた会える。わかり会える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
そういう期待感を監督が持って、子供たちにずっと手渡し続けているのは、俺は凄く良いことだと思う。
優と釧路も、この線活かして描いてくんだろうしね。
後に語られるように、真美は東京でホッケーやめるか悩んでいた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
タイミングを狙いすまし、愛佳との真夜中1ON1に持ち込んでからパなしたものの、悩みは日光で笑ってる間ずっと、胸に刺さっていたはずだ。
そんな事情を知ってか知らずか、監督がサラリと告げた言葉は、彼女の揺らぐ心を支えたと思う。
松永監督、テキトーな二次元監督の部分と、メッチャガッチリ腰を落として実在感ある大人な部分が、全く混ざり合わない不思議な存在で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
後者一本で走ると地味すぎると判断して現行のテイストなんだとは思うが、こんだけ地面に足付いた部分が強いと、ド地味な真っ向勝負が見たかった気もする。
さておき、女七人日光巡り、大変キラキラである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
新人にして元毒ガス発生装置の優とどうなるか…って思ってたけど、ぜってー忘れてると思ってた手芸要素も上手く生かして、綺麗に橋を架け地ならしをする塩梅。
二人のかすがいが愛佳の話題なの、『あっ…』って感じだ。
昼は真美が優をマンマークする形になったので、水沢姉妹の絡みが多く見れたのも、個人的にはありがたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
彩佳が『んもーお姉ちゃんッ!』ってプリプリ膨れてる姿を見ると、肌は潤い乾燥した冬にありがたい効果が生まれるからな…ありがたい。
幼馴染の連帯がチームの強みなので、そういう描写大事ね。
優が新しい環境に馴染み、ホッケーへの愛情と結構余裕のある人格を日光で取り戻した描写が積み重なるのに反し、釧路は地獄みてぇだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
第4話では『オメー何が不満なんだよ…』って思ってたチーム事情が切開されると、『あ、キレるかも…』ってなるの、ホント凄いよな…。
『釧路は良くねぇ磁場が人間の性根を捻じ曲げる土地なの!?』と、あらぬ風評被害を生みそうな負の連鎖であるけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
ドリームモンキーズが監督以下、弛まず努力を続ける”陽”のチームなもんで、”陰”のドラマはスノウホワイトに回ってきた感じだ。
いつ爆発するかわからない腫瘍を抱えた元王者と、血気盛んな万年Bリーグ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
決勝の構図が見えつつ、待ってましたの夜会話。
見てくれよこのライティングと構図!
『絶対何かが起きる…』という期待に、空気がビリビリ震えるぜッ!!
(画像は"プラオレ!〜PRIDE OF ORANGE〜"第10話より引用) pic.twitter.com/Vp5BMt2xPf
自身愛佳の野放図な勢いに救われた、優との会話を積んでたのがここで効いてて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
楽しい里帰りに水はさしたくなかったけど、抱えた思いは誰かに聞いてほしかった。
それをどっしり受け止め、相手のいい所だけを見据えて力強く、エールと決意を届ける。
それが愛佳のキャプテンシーだ。
今回はこの主人公がホッケーという競技、チームの要ってポジションに向いていること、だから決勝戦でいい試合をすることの、土台を作る回でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
愛佳はネガティブな状況でもまず勝てる材料を見つけて、それを周囲に大きな声で伝達する。
あらゆる競技がそうであるように、ホッケーも心で勝つのだ。
激変した環境と自分を落ち着いて鑑みて、原点を思い出し新たに進み出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
たった一年間なんだが、あの涙の別れから色んなモノがお互いに積み重なって、でも繋がっているものはあって、未来への約束もする。
子供でもあり、大人でもある微細な季節らしい、再会の書き方だなと思った。
1クールの物語の中で一年前の涙と、一年後の笑顔を同時に描けたのは、かなりいい語りだと思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
離れた二人はホッケーを通じて強くなり、いつかの再戦を約束する。
未来は、そんなに悪い色じゃない。
(画像は"プラオレ!〜PRIDE OF ORANGE〜"第10話より引用)https://t.co/ve5uRTIzS3 pic.twitter.com/ruF9YxUpSR
そんな気配で真美と愛佳の物語が落ち着きつつ、優は寒い国に置き去りにしたかつての因縁と向き合おうとしていた…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
同じ話の中で二組の昔馴染が交錯し、片方は過去を乗り越えた輝きを、もう一方は暗い引力を宿すの、いい対比よね。
(画像は"プラオレ!〜PRIDE OF ORANGE〜"第10話より引用) pic.twitter.com/MmImDQyYqh
楽勝ムードの原因であるスーパーエース様と、釧路がまったく交流してない描写とかも地味に積まれてて、マジで『油断しまくってる元強豪チーム』の描写が上手いと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
『図抜けた実力者一人でホッケーできるか』って問には、優自身が既にアンサー出しておるからね…。
鏡合わせにかつてハマった落とし穴にズブリと沈み込んでる、元チームメイト。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
これに優がなんと答えるかで、日光に移ってから手に入れたものが見えてくるだろう。
それを導火線に、Bリーグ決勝戦がクライマックスとして暴れる算段、か…。
プラオレくんはかなり呼吸が独特で、スローモーに見えた話運びがどう爆発するか不安でもあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
けどここまで話が転がってみると、どっしり少女たちの物語にクローズアップする腰の強さはそのままに、フィナーレに相応しい盛り上がりもしっかり生まれてきた。
これをどう生かして走り切るかってのも楽しみだし、ハードにバチバチすりゃ当然感情のハードコンタクトも起こるし、呪われし釧路をどう除霊するかも気になるし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月9日
クライマックスに向けて、しっかり足場を整える回でした。
面白かったです、次回も楽しみ。