プロセカイベスト”MOREMORE Makeing Xmas”を読む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
独立独歩のアイドルユニット、MORE MORE JUMP!
遂にリアルイベント開催まで漕ぎ着けたが、場所に人で、問題は山積していた。
輝く夢の向こう側を、果たしてファンに見せるべきなのか!?
汗まみれアイドル物語、今一つのフィナーレへ!
そんな感じの、モモジャン第二章完ッ! である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
『好きだから』だけで始め、『好きだから』こそ無垢なる力を発揮できるみのりの強さが、モモジャンの飛躍に繋がっていくエピソードとなった。
ただのファンだった彼女がどんだけ”アイドル”になったかもよく描いてくれて、大変熱く爽やかだ。
一度はアイドルのど真ん中に立ちつつ、それぞれ世知辛い現実に打ちのめされ、夢を捨てていた仲間たちもまた、新たに動き出した夢の只中で輝き、ファンと繋がっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
ここまでの個別エピを活かした描写、モモジャンらしさも満載で、心地よい満足感に満ちたエピソードだったと思う。
お話は正に総決算で、イベント主役のみのりだけでなく、”ハッピーラブリーエブリデイ”を経た愛莉とか、”Color of Myself”の後の雫とか、あの時の決意と涙が今どんな景色をつれてくるのか、よく見せてくれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
雫のファンが”様”付のヤバ女ばっかだったの、期待に完璧に答えてくれて良い描写だったな…。
そんな彼女たちもかつての完璧なイメージだけでなく、今の雫が魅せたいと思ったナチュラルな色合いを認め、受け入れてくれている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
愛莉がバラドル時代を肯定的に受け入れて、”ファンの求める桃井愛莉”を堂々サービスしている姿も、涙が出るほど凛々しかった。ほんっっと偉い。
そんな二人を照らしつつも、話の主柱はみのりと遥である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
”届け! HOPEFUL STAGE”やら”頑張るあなたにBreakTime!”やらで、怪物的なストイックさ、マネジメント能力を発揮していた遥は、銭と人が濃く絡む今回のリアルイベでも、主導権をガッチリ握り込む。
夢売商売の残酷さに斬り殺された彼女にとって、バックステージの”現実”とは欠片も笑えるものではなく、客に見せるものではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
ファンがファンでいられる特権を維持するために、パフォーマンスを磨き上げ、二年前の微かな接触も完璧に覚えている彼女だからこそ、客には甘えられない。
このプロ意識は、事務所が中心にあり客と演者の境目がはっきりした、旧式のツリー構造芸能界に身を置けばこそ、芽生えるものだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
ある意味古くて、だからこそ頼もしい『しっかりしたアイドル』として、遥はイベントに真摯に向き合っていく。
一度ズタズタにされた自分たちの夢を守るべく、銭勘定やら人集めやら、”大人”の領分を積極的に担い、問題が無いよう向き合っていくスタンスは、実は他のユニットにも敷衍する姿勢だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
ワンダショは”仕事”としてアンバサダー請け負っているし、レオニもチケットノルマの話が出てきている。
『僕らが見たい嘘』を売るフィクションの中では、タブー視されがちな生っぽい銭金をあえて、硬い感触を残したまま清廉に描く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
世の中に確かにあるもの、欲望が絡むからこそ大事なものに向き合う子供たちを描くことで、そのリアリティと成長に芯を入れる。
イベントが夢の舞台として形になるまでの苦労を、かなりしっかり描く今回はそんな姿勢が、良く見えるエピソードだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
色んな縁をたどり、様々な可能性を考え抜いてステージを形にしていくモモジャン…特に遥は、大変頼もしい。
マネジたるモモカイトが今回、セカイに増えたのも、そんな視線の現れだろう
カイトとの語らいを通じて、遥は自分が見ている『現実=ファンに見せるべきではない辛いもの』という認識を少し緩めて、頼るべき相手に頼る決断をする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
それはリアルに厳しい状況を打破していくと同時に、飾らないモモジャンの生身をファンに見せる、とっておきのファンサービスにもなっていく。
あるいは銭と人に頭を悩ませつつも、その生臭さが綺麗な夢を走り抜けるための懸命だと判るこのストーリーこそが、完璧アイドルがどんだけ”人間”なのか見せてくれる、スマホの向こう側のふぁんへのサービス…かも知れない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
作中だけでなく、画面越し彼女が好きな僕も取り込む物語構造なのは良いよね。
まぁモモジャンは客筋が本当に良くて、”好き!”って想いを呪いに変えず、エゴを愛に包んでお互い届け会える人達が、ステージにも客席にも満ちてるわけだけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
ここら辺、みのりの楽観主義が現状と噛み合い、勇み足が最速の勇断として機能している描写と噛み合う。
みのりはファンとアイドルが溶け合う最前線に身を置くガチオタだったからこそ、ファンが何を求め、どれだけ強くて弱いかを知っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
アイドルの弱いところも、弱いからこそ必死に頑張っている姿も見届けて、微力ながらも夢の一部になりたい。
冷たく切り分けられたステージに立ち、プロの演者として辛い経験もしてきた(からこそ、みのりにはない実力と知恵がある)三人が、考えた末に出すベストな選択肢。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
疲弊したファン=スタッフを前にしたみのりは迷わず飛び出し、仲間たちの想像の半歩先を行く。
ド素人だからこその躊躇いのなさ、何も知らないからこその勢い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
そして誰よりもアイドルを愛し、愛するアイドルになりたいと願う思いの強さ。
モモジャンを救い、生み出した原動力は今回も元気で、色々危ういイベントがクリティカルな結果を生み出す足場を、しっかり固めている。
『後方で熟考する三人と、前方で突っ走るみのり』って構図はモモジャンの基本であり、無垢な主人公を真ん中に据える物語の基本でもあろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
時に無軌道で未熟なみのりの”好き”が、どんな音頭で世界を揺るがすのか。
リアルイベントという一つの節目を描く今回、それが良く見える。
みのり自身は己の強さを鑑みず、何が正しいかも判らないまま、するべきだと感じたことに一直線に走る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
そのひたむきさがどれだけ、モモジャンの仲間を、彼女のファンを救ってきたかということも、顔と声の付いたファン一号再登場でよく判る。
あれは良い演出強化だった…最高。
独立独歩の超絶アイドルとして”今”をひた走る、モモジャンの最前線。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
今回のエピソードはそこに定位されるわけだが、ここまで一年と少し、ゼロから新しく懐かしい夢に突っ走ってきた”歴史”が、その全力疾走を確かに支えている。
もがき、悩み、探りながら届けた歌は、確かに何かを生み出した。
そしてこれから先にも、もっともっと大きく明るい光が待っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
一つのエンドマークが最後に輝くこのエピソードがそう思える物語になっていたのは、とても良かったと思う。
本当に色んな事が、色んな思いが、交流と変化があって、今回のリアルイベが成功したのだという、確かな感慨。
これが未熟な所を見守り、その”歴史”を消費しつつも共犯者となる”アイドル”の文脈にガッチリ噛み合っていて、テーマと描画がシンクロするがゆえの凄まじい馬力を生んでいるのが、モモジャンの強さだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
ありそうだし、あって欲しいのよ、モモジャンって”アイドル”が。
今回みのりが主役となって、彼女がどんな事を考えながら”アイドル”に挑んでいるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
一度芸能商売の真ん中に立ち、実力も実績も兼ね備えた仲間に並ぶのに、何が足りないのか。
そういうモノが今回、凄く色濃く描かれたのも良かった。
ド素人がすぐ追いつけるほど、『客に見せる』という壁は低くない
その高さを知ればこそ、遥も毎日ストイックに鍛錬してるわけだしね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
そこに届かない自分を知りつつ、みのりはけして諦めない。
もっともっと、仲間に相応しい自分へ。
もっともっと、ファンに見て欲しい自分へ。
もっともっと、為りたい自分へと。
明日のために全力ジャンプ!
自分たちで裏方から演者までやりきる、ドインディーで過酷なアイドル稼業の中で、辛いこと、苦しいことは沢山ある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
設営に忙しい今回、それは濃く描かれる。
でもその影に、みのりはけして塗りつぶされない。
魂の奥底から溢れる無垢なる夢で、自分とセカイを変えていく。
その真っ直ぐさに惹かれて、遥も現場に立ち直し、今日も後方腕組み彼氏面である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
まーーーーじでスタッフ相手に”正解”最速で差し出したみのりを見つめる視線に、『私はこれで生き返ったんだな…』って穏やかなる”熱”やどってて、最高に良かった。
桐谷遥、一生花里みのりの事好きだと思う。
握手会でファンに向き合う場面が今回のハイライトだけど、四人全員『これしかないッ!』っていう決め所バッチリで、そこも凄く良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
彼女たちが傷だらけの生身を持ち、それでも…だからこそ誰かの夢であり続けたい”アイドル”だって事が、良く見える表現だったなぁ。
二年前の握手会を覚えてるどころか、ファンレター大事に守っててくれた”推し”との再開、絶対膝から崩れ落ちるやつでしょ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
ああいう奇跡を完璧に、力みなく創り上げれちゃう所が、桐谷遥のアイドル力…であり、みのりが無垢なる怪物としてアイドル街道爆進出来る原動力なんだと思う。
モモジャンは凄く身近な親友として、お互いの生身を支え合う描写と、そういうリアルな場所を離れて見上げるキレイな憧れ…アイドルが”アイドル”を求める想いが同時に描かれているのが、立体感があって好きです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
創り上げられた幻想は、簡単に人を傷つける。
道化の仮面も完璧な嘘も、容易に破綻する。
それでも、人は現実だけでは生きられない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
ここではない何処か、為りたい自分を照らす誰かが必死に嘘を演じてくれるからこそ、霊が死なずに住む瞬間がある。
そう願われればこそ”アイドル”やれてる彼女たちが、とても身近な誰かに向ける視線の、透明度と熱量。
それを確認できたのも、今回とても良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
雫が愛莉ちゃんに、遥がみのりに求め見上げる輝きが、ほぼそのまま彼女たちの”アイドル”としての強さ、ファンが魅了されるポイントと繋がってるのが、お話として説得力のある構造なんよね。
そんな生身で偶像な彼女たちが、迷いを越えて正しい道に進める大事な楽園。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
今回もセカイの住人は悩める十代にしっかり寄り添い、最高の後押しをくれていたわけだが。
これ、ボカロだからこそ成立する立ち位置なのかもなと、ふと思った。
人工的ツールであり、人格を背負うキャラクターでもある存在。
夢を形にするメディアであり、そうして生まれたものが誰かの夢になっていく、ハンドメイドの好循環。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
とても綺麗で、生身の体を持ち得ないからこそ様々に純粋な想いを、歌や物語に結実できる存在。
そういう単機能な透明感を何処かに宿すからこそ…
フッと良いタイミングで青春に立ち寄り、言葉を託す立場が成立してんのかなー、と思ったりもする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
無論生身のセカイにも色々、子供たちの青春を手助けしてくれる立派な人達は、本当にたくさんいて。
そういう意味で、ライブハウスの店長マジ大事なキャラだと思うけども…。
さておき、他人に手渡して欲しいと願いつつも、相手も悩める生身だからこそ簡単には出てこない”答え”を差し出しても嫌味ではない超越性、それでもなお”良い隣人”でいてくれる特権性が、やっぱボカロにはあって。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
セカイの住人てのは、それを最大限活かした配役だなと今回、改めて思った。
手探りで人生の正しさを探っていく生々しさを、合計8話のパッケージに手際よくまとめていく時必要な、絶妙なアドバイス。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
これがあるからこそ、思う存分青春に悩み、答えの出ない道に挑むことも出来てるわけで、やっぱよく考えられた物語構造だ。
悩む子供も、導く妖精も、両方有り難く可愛らしい。
そう思える関係性だもんな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
逆に言うと、ファンタジーでしかないセカイと同じ機能、同じ優しさと正しさをどうすれば、この面白くもねぇ画面越しの世界に形作れるかまで、考えれる構造とも言える。
セカイの外側の青春構図が生っぽいのが、物語の外側に意識を繋ぐ、いいアクセントになっとんのかな。
とまれ艱難辛苦を乗り越えて、一つの夢を形にしたモモジャンの旅は、まだまだ続いていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月11日
それはかつて彼女たちを食い殺した”現実”とは違って、自分たちの手で、身近なあなたと手を取り合いながら進んでいく道。
その一歩一歩がとても眩しいと示してくれて、僕はとても嬉しい。
次回も楽しみです。