鬼滅の刃 遊郭編を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月13日
横暴ド派手な音柱・宇髄天元から超屋敷の少女たちをかばい、吉原遊廓へと潜入することになった炭治郎達。
弁柄灯火猩々緋…艶やかな輝きの奥に、この世の地獄がうねる。
色と欲の苦界に果たして、鬼は住むのか。
忍びの眼すら欺いて、上弦の気配は静かに、地を這っていた。
そんな感じの、遊郭編本格スタートである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月13日
最高の時代考証と背景美術で死ねッ! って感じの、情け容赦一切ないパワー勝負に溺れて、大変幸福であった。
通りを照らす電気の明かりと、楼閣の中の蝋燭の明かり…それが生み出す闇の質感の差異が、作画に落とし込まれてるのはマジで凄い。
あの妖しくおどろおどろしい空気が、思いの外郭のろくでもなさを隠さねぇ味わいが、人間の生み出した地獄に潜む本物の鬼を上手く炙り出して、独特の味がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月13日
当然のように人間に値段が付き、人情の隙間に死と暴力が滑り込んでくる、なんとも忘八な世間の味。
それはカナヲが心を閉ざして人形になるしかなかった世界、微笑みの仮面をかぶる前のしのぶさんが銭叩きつけた世の中と、密接に繋がっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月13日
鬼殺隊の決意と勇気が踊る大正は、相当に宜しくない前時代であると、忘れず描く筆は結構好きである。
同時にそこには否定しがたい魅力があり、ぽっくり高下駄でしゃなりしゃなりと歩む花魁道中には、瞳を奪われる華が宿る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月13日
あそこの足さばきと、善子渾身の三味線プレイが、今回作画オタクの抜きどころだったな…ほんま、指先足先まで意識の行った、油断のない作画でございます。
そういう”ヌキ”の無さは時にやりすぎで、吉原に旅立つまでのコメディパート、常時一拍入って重苦しかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月13日
サラッと流すほうが良いなー、って所でもグルングルン動かし、フレームを飛ばしてパパッと魅せることをしないので、笑いがモッタリ重くなる。
宇髄さんが『俺が神だッ!』っていうまでの持ち過ぎ感、めっちゃ鬼滅アニメっぽくて、逆に面白かったもんな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月13日
歌舞伎の見得に通じる力みなんだが、あれは普段の芝居をサラッと流し、あるいは早回しでテンポ作ることで生まれるメリハリ前提だからなぁ…。
でもそういう力みが噛み合った時は凄くいい感じで、善子がルサンチマン全開に三味線がなり立てる所…そこに姐さんが可能性を感じる所は、いい具合に笑えた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月13日
やっぱ適材適所、演出の味わいを当意即妙に切り替えて、ベストマッチに描いてくれると嬉しいなー、という感じ。
まー”力み”は鬼滅アニメ…つうかufotableの通奏低音なので、続く限り味付け変わることはないんだろうけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月13日
この塩梅で、ムキムキ鼠をどう描くか。
全鬼滅ファンが気にしてる部分だと思います…来週辺りかなぁ(TLで観測された事案を、特大主語に拡大マン)
さておき、天元様の顔面力でどうにかこうにか入り込んだ、この世の異界吉原遊廓。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月13日
鯉夏花魁のようないい人もいれば、闇の奥で牙を研ぐ怪物もいて、しかしその表玄関は朱に緑、華やかに飾られていかにも眩しい。
そんな裏表が良く見える立ち位置としても、炭治郎たちが新造になるのは面白い。
お菓子を乞うあどけない禿が、窓から女将が落ちて死んだ話を普通にしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月13日
遊郭とはまぁ、そういう場所である。
そういう場所にも人間は生きてて、力仕事に励む新入りを気にかけてくれる人はいる。
このお話が見据える浮世の泥と蓮は、苦界の中でも元気である。
むしろこの時代に(も、僕らがある今にも)溢れる光と影を照らすのに格好だからこそ、吉原遊廓が舞台と選ばれた感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月13日
色を売り夢を紡ぎ、血の滲む折檻と恨み妬みが渦を巻く、眩い暗黒。
そこに入り込んだ剣士達は、一体何を聞いて何を見るのか。
もうちいと、大正吉原の風俗を鬼滅の子どもたちの目を通じて見ていたいところだが、彼らの本分はあくまで鬼斬である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月13日
伊之助の鋭い鼻が嗅ぎつけた、噂話と異形の気配。
『やっぱ遊郭折檻は、鴨居に吊り下げてビシバシだよね!』と、俺の良くない神経が疼く良いヒキである。
女を装い獣面を外したことで、伊之助の顔面力を堪能できたのは嬉しいお土産だなぁ…などと思いつつ、次回を待つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月13日
鯉夏花魁のふわっとした善人感凄い良かったので、今後の出番楽しみだなー。綺麗な女の人に照れる炭治郎分も、たっぷり摂取したい…。
追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月13日
それぞれのやり方で”女の世界”にどうにかこうにか混ざっていくかまぼこ隊の個性も、また面白かったが。
禿に『炭ちゃん』呼ばれて馴染んでる炭治郎は持ち前の素直な人格だけでなく、弟妹の面倒見てた長男力が発揮されてあの立ち位置かな、とか思った。
禿と仲良しなタンジュロ微笑ましいんだけども、その人当たりを育み本来発揮されるべきだった血縁たちは、みんなまとめて土饅頭であることを思うと、やっぱ悲愴だよな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年12月13日
もっと禰豆子べったりになってもおかしくない境遇なのに、為すべきことを為し正しく生きる炭治郎は、偉くて切ないッスねやっぱ…