からかい上手の高木さん3 を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
『帰還の挨拶は立派に済ませたので、今回はちょっと変化球投げるぞ!』とばかりに、冒頭からセリフなしのストーキングコメディである。
アニメでこういう形態は、イカ娘二期第6話”冒険しなイカ!?”を思い出す。…もう十年以上前!?
さておき、キャラの芝居と感情をオーケストラに乗っけて、音で笑わせる作りはなかなかに凝っていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
日常コメディのしょーもなさと、色んな楽器が元気に鳴る豪華さが良いギャップを生んで、表現手段自体がクスリと面白い。
”第二話”でこういうコトするの、やっぱ変なアニメだなぁ…(好き)
お話としては、高木さんがどういう努力をして西片の”上”取ってるか、その裏側を見せる感じ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
後半ガンッガンに”当て”てきてるのと合わせて、謎めいた思春期のフェアリーから生身の人間へと、高木さんの神性を剥奪しにかかってる感じもある。
まぁここまでの二期見れば、高木さんが西片ボーイにメコメコのズブズブなのは、皆さんご承知なわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
それでも結構おマヌケな感じで、大好きな少年と楽しく戯れるために必死に隠れ先回りをする高木さんは、普段見れない顔をしていた。
それを強調するべく、普段と違う演出…って感じかな。
僕はこの作品の、小豆島の情景を浴びれる所が好きなので、追いかけっこを追いかけるこのエピソードは美味しい所を堪能できて、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
最初特産品であるオリーブの実から始まるの、詩情があって好きだな…。
携帯電話はあるけども、懐メロの似合うノスタルジックな”日本”の風景。
そこを走っていく二人の日常が、セリフを省いたことでじんわり染みる感じで良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
そこから第2エピソードでも同じコースに変化球を投げて、ずっと気づいてたミナちゃんが喋って終わり…っていう緩急も好きよ。
ユカリちゃん、ホントミナちゃん好きだよなぁ…。
高木さんは西片への慕情故に追いかけ隠れるわけだが、三人娘は一緒にいると楽しい友情の現れとして、罪のないかくれんぼを楽しんでいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
遊びと本気が入り混じる、当たり前でかけがえのない青春。
表現形態を同じにすることで、その群像の差異と共通点が、上手く浮き彫りにもなったかな。
後半はバキッバキにラブコメテイスト濃厚で、甘酸っぱい青春空手伝統派としては『審判! 打撃(あた)ってんだろ!!』と猛抗議してた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
三期はテザーPVの段階で『終わらせる…からかいバトルを終わらせるぞッ!』と息巻いてたけども、こりゃ本気かな…。
まースピンオフで恋愛成就…どころか結婚出産親子三人平和な暮らしまで”確”ってるわけで、当てに行くのは順当…といえば順当。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
西片の特別でいたいけど、今の微妙な距離感も好き。
そしてなにより、恋に真っ向勝負を仕掛ける強さはまだ無い。
結果死ぬほど当てて擦って、西片の赤面を引き出し翻弄するズルい立ち回りが頻発することになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
オメーLOVEボーイの逞しい所見かけて、求心が必要なほどDOKI☆DOKIしてんのに『はい無敵です。負けてません』みたいな顔繕うの、ほんと良くないね…。
あの鉄面皮があって初めて、永遠のからかいバトルをこっちも堪能できているわけで、お互い様ではあるのだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
真っ向LOVEが直撃して関係を壊すギリッギリの所で、ひらりと身を躱すスリルを弄んでいる…と思うには、透明感が高すぎ純情が香りすぎるのが、良い味付けである。
西片は色々ガキっぽい部分もありつつ、育っていく心身に戸惑いつつ素直になる部分もありつつ、狭間の季節を生きる少年らしさが、結構強調されている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
後に体育教師となる運命を、ランニングや筋トレで知らず追いかけてる描写とか、結構好き。
Boy 2 Manの過程を見せてもらってる贅沢…というか。
この未来への道程が、全部高木さんのからかいで引き金惹かれてる所に、1ON1ラブコメ特有の濃厚な運命力を感じ、また身悶えする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
友達と清潔に割り切るには、あまりに二人きりの時間、魂が密着しあった距離が分厚すぎて『いやもう当たってんだろ…芯イカれてんだろ…』と、見てる分には思う。
しかし西片の自己認識としては『僕は高木さんのこと好きじゃない!』であり、高木さんの立ち居振る舞いとしては付かず離れずの友情距離感を維持…である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
この中身と表面のギャップが、絶妙のもどかしさ、甘酸っぱさに繋がっている。
頭抜けた清涼感と、ずっと同じことやってるのに飽きない魅力。
作品の強みはやはり、関係性が発火しそうでしきらない、でもたしかに暖かく熱く心が燃えているバランス感覚が、しっかり支えているんだなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
そしてこの三期は、意識して青春の天秤を”恋”に傾けている感じがある。
何かが終わり、何かが始まる危うさと期待感。
これは長らくからかいバトルを楽しませてもらったからこその面白さで、『”三期”だからなぁ…』という納得が、僕のどこかに確かにある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
決定的に炸裂するなら劇場版なんだろうけど、TVでも導火線に火を付けては踏み潰すような危険行為を、今後も積み上げていく感じか。…法で規制したほうが良くない?
まぁ危険行為摘発されてからかいバトルが終わったら、ガチンコフルコンタクト恋愛に移行するだけで、高木さん的にはOK…なんかな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
『どっちに転んでも、惚れた時点で勝ち』ってのは、このお話のとても良いところだと思う。
西片は高木さんが好きで、高木さんは西片が好き。
心の大きな部分を、自分じゃない誰かが占めてる状態って、結構幸せじゃないか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
そんなプレーンでピュアな世界観が、甘酸っぱい恋に踊る二人の変遷を見てると自然伝わってくるのは、やっぱり好きだ。
イノセントでポジティブだよね、作品を通じて切り取りたい世界の形が…。
そんな時代はあくまで遠くに在りて思うもので、ベタつかないノスタルジーも随所に薫る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
『それっぽいBGM』で逃げるのではなく、ガッチリ権利取りに行ってクレジット表記もする西片爆走の”RUNNNER”とか、『は? ”キャラソン”じゃん…』とつぶやいた”Over Drive”とか、懐メロが相変わらず良い仕事。
キャラを取り巻く時代の空気は明らかに昭和なんだが、携帯電話だけは最新型。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
もはや生活に欠かせない情報基盤を切除しないことで、懐かしさと現代性を上手く担保してる感じもある。
携帯…を通じてつながる想いがあることで、『終わった話』にない熱があるのは、良い演出だと思っている。
”ゆるキャン”の時もそうだったけど、アニメで上手く携帯情報端末が描かれていると、そのアイテムがどんだけ生活に密着し、世界認識や行動理念を知らず制御しているフェティッシュなのか照らされる感じがする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
個人的に妙に特別で、気になるモチーフなんだよな…。
間違いなく商業ベースにどっかと腰を下ろし、生活に密着したモノでしかないのに、どっかモノを超えた社会性、精神性を有する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
携帯電話を上手く描かれると、そんな面白い曖昧さが前景に飛び出す感覚があって、それが”絵”でしかないアニメに体温を宿す面白さと噛み合う…感じかなぁ。
永遠のからかいバトルが遂に決着する予感を、ノスタルジーと現代性を混ぜ合わせながら、上手く発火させていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年1月15日
作品を支えるバランス感覚が三期も健在だと、よく教える話数だったと思います。
落ちそうで落ちない、心地よいもどかしさの職人芸は、まだしばらく続きそう。
次回も楽しみです。