からかい上手の高木さん3 を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
高木さんサードシーズンも折り返しの第6話、一本繋ぎの学園祭回である。
前回迸った各話担当の個性を上手く引き継ぐ形で、2-2の仲間たち全員の青春を楽しくスケッチする”行事”としての書き方が、とても良かった。
やっぱ俺、あの子達全員が好きだな…。
レトロでハンディな作風に合わせ、学園祭はダンボール造りの地道なもので、しかし自由に楽しそうなお祭りである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
創作だと大概もうちょい派手目に仕上げる所を、相当気合い入れて実在感を出し、彼らの”出し物”を追体験できるような仕上がりにしたのは、めちゃくちゃこのアニメっぽくて好き。
常時胃がキリキリしてる脚本担当・サナエちゃんが大変いい味出してて、みんなで一つの舞台をどうにか作っていく”うねり”みたいなものが、全開大3エピソードから上手く引き継がれていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
このお話は西片と高木さんの甘酸っぱい恋模様を主題とし、カメラもそこに主に寄るけど。
周囲にいる子供たちは、その引き立て役としてないがしろにはされていない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
エピソード的には『屋上/お化け屋敷/舞台』と分割できそうなお話を、あえて『学園祭』と一繋ぎにしたのは、そんな風に青春を共有する子供たちみんなに、優しい敬意を持った構成だと思った。
今回のエピソードは、最初はガチガチに緊張してた西片が生真面目な練習を通じて、最後は最高のアドリブをキメて舞台を仕上げるという、役者修行のお話でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
クラスのみんなが自分たちなりの青春を過ごしながら、一つの舞台をしっかり完成させようと、強張りつつも健気に頑張る。それが報われる。
そんな学園ドラマとしての骨が、ブルブル震え続けるサナエちゃん…が、荷物を全部おろしてダチと”気まぐれロマンティック”を熱唱する姿に、しっかり支えられていました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
三人娘好きガイとしては、学園祭の準備頑張る支え合いが常時背景で切り取らてるの、凄く嬉しかったな。
とはいえやっぱこのお話の焦点は”二人”にあるわけで、北条さんと浜口くんのツンデレすれ違いなどもカメラに収めつつ、からかいバトルは夕陽の屋上で、お化け屋敷の只中で熱を帯びていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
ムード満点のシチュエーションで、細い一線を越えそうな気配出た瞬間、先回りしてバクステこする高木さんが良い
西片の口から言ってほしいし、自分の口からも言いたいけども、いざそれが押し寄せてきそうになると、ちょっと怖い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
どっしり腰を落として一つの”行事”を追う今回、余裕に見える高木さんの少女としての顔が、かなり色濃かったと思います。
かーなりビビってたな…そこが良いッ!
やっぱ三期は永遠に続くゲームとしてのからかいバトルより、それが決定的な決着に届きそうな熱と、西片の鈍感と高木さんの臆病でスルリと逃げていく危うさが、強調されているように思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
西片が夕陽に胸高鳴らす”思い込み”は、欠片も一方通行ではないが、それをマジで確認してしまうと話が終わる。
つうか”(元)高木”な未来へと一直線に突っ走る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
なので謎めいた少女は恋を匂わせつつスルリと逃げて、西片をからかって先回りをする。
しかし、『真心に捕まっちゃっても良いや…』みたいな当たり屋気質も、三期は元気である。
打撃(あ)たってんだろ!(寸止めラブコメ伝統派からの抗議)
お化け屋敷の一戦にしても、『どーしてお前の中の高木さんは、そんなに手弱女なんだ…何回手玉に取られてんだ西片ッ!』と、思わずツッコむけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
何回負けても『自分が勝てる高木さん』を妄想するのは、高木さんと対等な自分でありたいっていう、健気な願いの反射なんかなー、と思ったりする。
春に出逢った少女が自分を追い越して大人びてしまい、置き去りにされてる焦りと、それでも繋がってる接点としてのからかい勝負。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
西片が『高木さんめ~』と歯ぎしりしつつ、浅はかな勝負を幾度も挑むのは、追いつけないけど追いつきたい、若人の清廉な血潮の賜物なのだろう。まぁ、好きってことだ。
爆速で駆け抜けて『ゴール!』したときの、頑是ない表情がまた可愛らしいけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
自分たちの出し物に頑張るだけでなく、学園祭という”行事”を西片も高木さんも、存分に楽しんでいる。
そういう表情がよく見えたのも、今回の良いところだと思う。児童が児童として描かれてる話が好き。
んでまぁ舞台本番、木村が王子役になった瞬間からみんなが想像し期待してたとおり、土壇場での西片王子の降臨である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
…が、その前。
きびだんご役として、高木さんと練習を重ねた大一番をしっかりこなしてたのが、まず眩しかった。頑張ったなぁ西片…。
サナエちゃんがハラハラ心配していたとおり、舞台には予期しないアクシデントが訪れるもので、しかし造り手の必死の努力によって、脚本以上のミラクルも起きる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
高木さんが大事すぎて、悲しい結末を思わず書き換えてしまった西片は、緊張を越えて舞台を守れる、立派な役者に自分を育てたのだ。
そういう創作論としての面白さは、クールな顔の奥で王子様の到来を夢見てた高木さんの瞳には、まぁ入らん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
こういう意図しないクリティカルを連発された結果、立派な西片LOVEガールが鍛造されたわけだね…しょうがないね…。
あそこで、西片からアドリブ投げるのが好き。
彼はあくまで私心を忘れて、みんなで造り自分も一員となった舞台を壊さないために、芝居を演じている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
でも高木さんの瞳には、滅茶苦茶むき出しの青春がリアルな手応えでもって、力強くぶっ刺さってくる。
自分を守るために、西片は照れも役柄も乗り越えて、自分を抱きしめてくれたのだ。
待ってましたの助け舟に、高木さんが見せる表情はとても無防備で、からかいの色が一切ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
そういう純粋で幼い気持ちをずっと抱えているから、高木さんはからかい勝負を続けているのだろう。
こういう強いイベントの時に、普段見せない生身の顔をしっかり描くの、強いなぁ、と思う。
高木さんの”素”がお芝居の中でしか見えないのも、また面白いところで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
西片と共有するからかいまみれの日々の中で、それを壊さないよう高木さんは大人びてクールな顔を、頑張って維持している。
それが嘘ってわけではないけど、でも別の顔もある。
そしてそれを表にしてしまえば、何かが壊れなにかが変わっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
幸福な変化を望みつつどこか怯えているのは、夕陽の屋上で二人の”答え”を先回りして封じた立ち回りを見ても、よく分かる。
だからこの”嘘”の中で、一番素直な気持ちを届けられるのだ。
王子様と出逢ったのは、秋じゃなくて春。
その小さな齟齬がどんな意味をもっているかは、ほのめかしつつ確言しない、二人だけの宝物である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
そういう甘酸っぱい愛しさにこの”行事”を収めるのが、高木さんのチャーミングな臆病であり、西片の王子様としての資質なのだろう。
二人共、とても可愛くて立派で、良かったです。
EDの”学園天国”は原曲からして好きなんだが、クラスのみんなで賑やかに終わる調子が、教え子の奮戦を見守って涙する先生含めて、みんなの”行事”として良い収まりだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
話の主軸として二人の恋を太く描きつつ、それを取り巻く思春期全体を大事にしてくれてるのは、やっぱありがたい。
そんな思いも強くする、秋の特別な一日でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月11日
一瞬の表情からキャラの真意を読ませる力があるアニメだけど、今回は特に、キャラの地金がよく届く回だったと思います。
からかい上手な顔も、幼い喜びの表情も、みんな高木さんで、その全部が西片は好きなのだ。純情…ッ!
次回からの冬編も楽しみっ!