ワッチャプリマジ!を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
『秘すれば花』をモットーに、華麗なプリマジに勤しむあまね。
触れれば真実しか語れなくなる魔法の薔薇が、その扉をこじ開ける。
突きつけられた”嫌い”に揺らぐまつりと、突きつけた事実に悩むあまね。
答えはいつでも、ステージの上にあるッ!
そんな感じのあまね様解体新書、シリーズ構成担当が豪腕を振るう、プリマジ第18話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
いやー…なかなか凄い回だったな。
このままだとメガネの奥に一生本音を隠し続け、いい具合に微笑みの王子様キャラ続けてしまう厄介なキャラの壁を、滅茶苦茶強引に爆破するエピソードだった。
作中ウンディーネ先生が言っているように、今回あまねが心境を吐露する仕掛けは滅茶苦茶強引である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
一度も聞いたトキねー、超都合の良いマジックアイテムが突如ポップアップし、そこを暴けばキャラが一歩前進するっていう心臓部分に、狙いすましたようにぶっ刺さる。
そういう強引な都合の良さも”味”に出来るのが、女児アニの強みでありプリティーシリーズの良さ…でもあるが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
ここまでのエピソードで醸造したあまねのキャラが、このままだと居着いて動きが無くなるので、早めに処置してきた感じがある。
そしてその対処は正しかった…と思う。今後次第だけど。
冒頭メコメコに後悔まみれ湿度爆裂な夢の迷路に、まず爆笑であるが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
全然翠子先輩の幻影、振り切れてねぇぜあまね様…。
ステージ上の王子様キャラとは真逆に、誰かに道を定められ、流されるまま居場所を探すという、かなり悪い意味での姫キャラなんだよなぁ…。
ファンが求めるものを裏切りたいわけでもないので、そういう自分の気質を表に出せないし、弱さを認めなくても生来の顔面と才能で、トッププリマジスタに食い込めてしまう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
なまじっか人格の完成した先輩キャラだけに、言わなくても問題ないなら、自分の中に閉じ込めて他人と共有しない。
サブタイトルの”秘密の花園”とは、臆病で受動的なあまねの心であり、ウンディーネ先生が触れて暴きたかった水源は”そこ”なのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
坪文先生の趣味が全開になって、今回人間感情の全領域に湿度が高かった。
ボディタッチも多いし、エロティックな回だったな。
それ単品でエピソードを塗らないように、岩ぶん投げたり三馬鹿がワイワイ夢女したり、明るく元気な要素も強めに盛り込んでいるのが、バランス感覚に優れた所だけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
マージで岩投げるのも夢るのも唐突すぎて、逆にそのガックンガックン加減が勢い生んでたとも思う。パワー勝負ッ!
人生の七割支配してるキュベレイ女に、『秘すれば花』を鉄則として焼き付けられているのもあって、あまねは本音を誰にも告げない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
唯一ひなには共感を寄せるんだけども、ここで寄り添う足場が『あなたは苦しんでる…』なの、王子様キャラ大爆破のクズっぷりで素晴らしい。
第1クール終盤での苦悩を見てると、まつりが『苦しんでない』とはけして言えないわけだが、そういう所に配慮が及ぶほどには、あまねは大人でも優しくもないわけだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
作中みるき達が気づいていたように(そうすることで、それを見てる僕らが気づくように)、漫画の王子様なんかではない。
同時にファン(の代表として、今回夢女属性が強調された年下三人組がいるわけだが)はあまねに美しい幻影を求める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
『流されるばかり…』と自虐しているプリマジとの向き合い方にも嘘があり、それは譲れない自分だけの居場所、マジの好きにもなっているから、ファンの支持を壊すわけにも行かない。
なら、全部をメガネの奥に隠して微笑み続けていれば、上手くいくんじゃないか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
そういう判断…っていうか思考停止を経て、あまねは相当に硬い壁に自分を閉じ込めていた。
これを通常の手段で揺るがすのが難しいのは、一番近いはずのひながアプローチしても動かなかった第14話で描写済み。
全部を動かせる可能性は、彼女の全部を作った翠子様からのアプローチなんだが、彼女別にレギュラーキャラじゃないしな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
話の中軸に関係ないキャラが大きな動きを担当するより、”魔法”という便利な背景設定を活用して、多少強引でも本心ダダ漏れる状況を作る…つう判断だったと思う。
というわけで唐突な庭修理が始まり、唐突な真実暴露フラワーの口づけが襲い…しかし、あまねが吐露したまつりへの思いは、あながち嘘でもないと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
彼女はずっと、色んなものを秘めてきたと描かれてきた。
今回だって『夢は見ないんです』という嘘を、枕を並べるひなだけが見抜いている。
まつりの(表面的な)超ポジティブさは結構反感を生むものだと思うし、今回あまねを鏡にそういうナチュラルな反応を作中に呼び込んだのは、さすがの巧さだとも思うけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
曇りなき太陽(だと見えるもの)が、『プリマジが好き!』と叫べる真っ直ぐさが、王子顔で実は陰気なあまねには辛かったわけだ
ここで傷心のまつりにかこつけて、強めの”まつみゃむ”してくる所が抜け目ねーな、って思うけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
話のメインシャフトを強烈にぶん回しつつ、同時にその周辺にあるものも横幅広くカメラに収めていくの、さすがの手腕だと感じた。
あそこで寄り添える距離感なんだよなぁ、今の二人。
画角が広いのは世界設定も同じで、魔法界が荒廃してきてマナスポットが減少してきてるとか、ひゅーいがにゃんじいの弟子だったりとか、サラッと重要情報出てきてビビる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
みゃむとひゅーいの距離の近さは、なるほどそういう縁なのか…納得させられてしまった。
とまれ、本心を叩きつけられたまつりも、叩きつけてしまったあまねも強く傷つく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
涙雨がしっとりと傷心を彩っているのは、なかなか良い演出だった。
しかし痛みや憎しみだけが人間の本当ではなくて、暴かれた真実の奥には、さらにもう一枚真実がある。
幾重にも重なった、心のヴェールを全部暴く。
今回は、そういうパワーのある回だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
あまねは口から抜き身のナイフを引っ張り出されることで、嘘で覆ってた自分の弱さと向き合わざるを得なくなる。
無敵の王子様が、誰かに求められ作り上げた虚像であったとしても、そこにはあまね自身の高潔や優しさだって、確かに宿っているのだ。
今回まつり(が背負う、『プリマジが好き!』というシンプルな真実)を傷つけ、向き合って謝罪することで、あまねは『やらされていた』王子様を自分のスタイルとして『やる』第一歩を、ようやく踏み出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
そのトリガーが、誰かを傷つけることで自分が傷つくという、痛みの連鎖なのが湿度高いなと思う
同時にまつり(を中心とした、合宿のプリマジスタ達)も、嘘に覆われて遠かったあまねの実像を目の当たりにし、どっか遠い存在として憧れ消費していく無責任なポジションから、生身のライバルとしてガップリ組み合う位置へと、自分たちを押し出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
ようやく、あまねが熱血ステージ物語の一員になった
あるいは物語の中心に進み出す、最低限の足場を整えた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
そういう回だったかなー、と思う。
あまねの属性である『都合のいい幻影』ってのは凄く魅力的で、ファンが付く説得力もあるので動かしづらいけども、なんもかんも受け止めて一緒に競い合っていくライバルは、そこに安住しているわけにもいかない
観客に見せている魅惑の王子様キャラの奥にある、弱くてずるくて危険な皇あまねを、自身も仲間も受け入れるための、真実の薔薇のキス…だったんだろうなぁ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
やられてみると、こんぐらい強引に、感情の暗く深い側面まで踏み込まないと、あまねの仮面は引っ剥がせなかったと思う。
ひゅーいの合宿は表面上の気持ちい付き合いで終わらず、自分たちが挑むステージに、それを共にする仲間にどんな思いを抱いているか、壁なく晒し繋がる目的があるんだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
そうやって生まれたむき出しの自分でしか、彼が大好きな最高のプリマジは生まれないのだ。本物のプリマジバカだな…(好き)
だから今回あまねだけでなく、自分の気性が時に反発を生むと思い知らされて、なお『プリマジが好き! あまね様も好き!』を譲れない自分に気づいたまつりにも、合宿の効果は大きかったのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
”好き”と複雑に繋がった”嫌い”の当事者になって、まつりのピュアな魂もちょっと、かさぶたが増えたか。
俺はプリマジのガチンコ青春絵巻な所が好きなので、今回かなり露骨な感情が全面に出て、その複雑さと強さがドラマを駆動させていたのは、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
ウンディーネ先生の横車で暴れた嵐は、少女たちを傷つけ、身を隠すものを奪っていく。
そうすることでしか、見えないものが大事だからだ。
これでようやく、あまねはプリマジスタとしてのスタートラインに立った感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
最後のネタバラシは悪戯でチャーミングだったが、あまねの『秘すれば花』がこの経験を経ても、彼女の核として未だ健在であることを語っている。
翠子先輩から押し付けられた宝は、もうあまね自身の武器なのだ。
それを今後、プリマジ活動の中でどう証明し、より強く歌い上げていくか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
今回見つけた『プリマジが大嫌いで大好き!』という気持ちを、アクターとしての自分、そうではない自分にどう活かしていくのか。
本音の堰を切ったことで、あまね今後の成長が楽しみになったのは、凄く良い。
今回嫌われる辛さを乗り越えたまつりが、それをどうステージに活かすか、とか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
ライバルを”花園の王子様”とハシャぐのやめた年少組の立ち回りとかも、今後の書き方が面白くなりそうです。
やっぱせっかくバラバラの個性が集まってんだから、人間関係の変化と成長は、一番見たいドラマよね。
そこにしっかりアプローチしてくれるエピソードで、大変良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
ところどころ趣味全開に、耽美で危険でエロティックな匂いがしていたのはご愛嬌だッ! ホント好きだな坪文先生ッ!!
そして次回は魔法界探訪。
俺はこのアニメの”Magic”要素も好きなんで、魔界旅行大変楽しみです。
しかし作中一番の王子様キャラが、一番ドロっと濃い愛憎のエピソードを担当することになったの、『人間も舞台も、キレイなだけじゃねーんだ!』つうスタッフの叫びが聞こえるようで、大変いい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
このステージスポ根ど真ん中、清濁併せのむ人間ドラマのうねりが、やっぱり大好き。
ここまでのあまねだと、プリマジに対し熱くなりきれねぇ、主役の前提条件を満たせないキャラに落ち着きそうだったので、泥に沈めて泥を吐かせ、なんとか勝負のスタートラインまで引っ張り上げる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年2月13日
そういう施術をやってあげれるのは、目がいいしキャラに優しいと思う。良いエピソードだった。