からかい上手の高木さん3 を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
からかいバトルクリスマス大決戦 IN 倉敷~~~ッ! ってんで、一本繋ぎの余人を挟まぬタイマン勝負、24分甘酸っぱさぎっしりッ! な、高木さん三期第9話である。
横幅広くクラス全体を捉えた文化祭に対し、出発から帰宅までどっしり腰を落とし、二人の一日を描く。
あらゆる局面でバッチンバッチンに当てに来てて、ラブコメ味濃厚な三期らしいエピソードであった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
住み慣れた街を離れ、船に乗って特別な街へ、特別な人と、特別な日に。
西片…誰がどー見ても、それはデートだよ…。
からかい勝負の枠にはめないと、ときめきを消化しきれないボーイが可愛い。
世界と自分の真実から目をそらし、『これは勝負なの!』と今までの自分たちの距離感にしがみつこうとする西片を、クリスマスの熱気、ゼロ距離でベコベコ殴ってくる高木さんが引っ剥がす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
みっちりモノローグとクローズアップ多め、ときめく心に密着取材なお話作りが、もどかしくも健康に良い。
今回のエピソードは最上級の思春期ロマンス追体験装置としても良く出来てて、俺達は望んでけして手に入らなかった極上のキュンを、頭から尻尾まで味わうことが出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
夢の中でもキミに会う。
最初から西片のエンジンはフルスロットル…なんだが、夢より素敵な現実が君を待つッ!
ここがミソだなー、と思ったりする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
西片の幼い(幼さにしがみつき、恋から距離を取ろうとする)自我は、コミカルなからかい勝負を高木さんに夢で演じさせるけど、現実ではそれより半歩進んだ恋のからかいが山と押し寄せる。
それは不意打ちだらけの、体熱の上がる特別な時間だ。
西片が思っているよりも高木さんも恋も素敵なもので、夢という想像の産物を現実の実感が、勢いよく追い抜いていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
そういう心地よい裏切りを与えてくれる、最高の他者として高木さんを描けてるのが、この作品のいいところだな、と思う。
押し寄せる意外性を、西片が戸惑いつつ否定しないのも良い。
感性が柔らかく優しい子なので、目の前にある事実と、自分の心にある真実に嘘はつかないんだよね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
だから完全に島外デートと捉えている高木さんと目線がずれつつ、欲しい物は真っ直ぐに、照れながらも届けてくれる。
そらーまー、好きになってしまうよ。
しかし高木さん…いやさ高木ちゃんもからかいモンスターの外殻に、いい加減ヒビが入ってきている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
せっかくのデートが壊れてしまうと、遅れる西片をヤキモキ待ち、姿が見えればこの表情。
しかしプレゼントはまだ、シャイボーイには見せない。
(画像は”からかい上手の高木さん3”第9話から引用) pic.twitter.com/zcOQABnfO6
待ち合わせからしてときめき満点、甘酸っぱさ全開フルスロットルである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
この表情を素直に見せるのは、高木さんも怖い。
モノローグバリッバリ意識しまくりな様子が、視聴者にも顕著にわかる西片と表現は違えど、彼女もまた迫りくる青春に、自分の中の思いに怯えている。
しかしそれは怖いからではなく愛しいからだと、この表情と仕草がよく教えてくれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
さすがの勝負回、あらゆるシーンがときめきに満ちていたが、この待ち合わせの描写は特に良かった。
こういう様子を観察できるのは、現状視聴者の特権なんよな…西片の死角になるよう、高木さんが必死に立ち回ってる。
フェリーの潮風も心地よく、冬景色に揺れるキミはいつもより、綺麗に見える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
その特別さに当惑し視線を反らしつつ、思わず見つめてしまうのが西片である。
何気ないふりを装ってる高木ちゃんの心臓も、おそらくバクバクだ!
(画像は”からかい上手の高木さん3”第9話から引用) pic.twitter.com/GHl4uqXk8u
今回はとにかくどっしり時間を使って、島住みの中学生がどんなクリスマスを過ごすが、どっしり浸らせてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
一瞬一瞬にときめきが宿り、あらゆる時間が特別なのに、『なんでも無いことさ!』と自己暗示をかけて、高まる心音に飲み込まれないようと務める二人。
かーわーいーいー!(耐えきれず発作)
こんだけロマンスど真ん中で味付けされたのも久々なんで、過剰摂取に神経がイカれていくのが自分でわかるけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
でもこの甘酸っぱさこそが”高木さん”という感じもあり、大変幸福に作品と共犯している感覚を味わう。
俺なんて闇の種族が覗き見て良いもんじゃないが…最高だ。ありがとうシンエイ動画。
こっから倉敷上陸、ゲーセンでの前哨戦、映画館でのときめきゼロ距離勝負と、物語は連なっていくが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
メッチャテンパってるモノローグの温度もいいけど、それを押し殺して漏れる小さな声が、西片の”リアル”を伝えてきて最高に良かった。
梶くんやっぱスゲーよ、ブレスの使い方とか。
内言の温度と圧力の高さに比べて、肌が触れ合った時、顔が近づいた時思わず漏れる”音”が凄く不器用で不格好なのが、『西片ホント高木さん好きなんだな…』って感じがして良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
高まった蒸気が逃げるかのように、高圧で吹き出す言葉は、恋を直視できない少年の現状そのものだ。
その温度が自分由来であると確信するために、高木さんもバッチンバッチンに当てこすってくるわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
『もう時代はフルコンタクト、二人の恋は加速を続けるんだな…』と、やがて来る幼年期の終りを思って、少し切なくもなるガチ殴りであった。
”からかい”と思い込むことでギリギリ二人の距離に踏みとどまる西片に対し、高木さんの意識としては完全にデートで、しかし臆病なマイ・ボーイの気持ちも解っているので、デートじゃない…という形は維持する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
その繊細な距離感がよく出る倉敷紀行で、大変良かったです。
駆け引きは相手の裏をかこうとする時だけではなく、相手がとても大事だからこそ生まれる時もあると、よく教えてくれる回でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
近い間合いに赤らむ西片の顔、それを見つめる高木さんの瞳の潤い。
全てが…あまりに純粋なLOVEに立脚していて、しかしそこをお互い外すことで、ギリギリ成立する青さ。
運命的なプレゼント交換に向け、恋人たち(恋人たちではない)の時間がグツグツ煮詰まって、天然の照明が最高の時間を演出し始める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
夕暮れの紫が夜に向かって少し深まって、ぽつぽつと順繰りに、ライトが点灯する。
この明暗のクレッシェンド…ッ!
(画像は”からかい上手の高木さん3”第9話から引用) pic.twitter.com/tRTZOadLCV
文化祭ではフィクションの劇の中で、リアルな感情が嘘だからこそ伝えられたけども、今回の舞台装置は現実そのものであり、クリスマスという特別な祝祭自体だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
夢という嘘から始まって、圧倒的に輝く現実の中で、日常では伝えられない思いを伝える。
ステージの作り方が、とてもいい。
僕はこの三期、”いつもの高木さん”を最大化するべくどんなヒネリを加えてきてるか、変奏の技法に注目しながら見てる部分があるんだけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
このクリスマス、横幅広く虚構と現実のあわいを心地よく踊った文化祭とはまた違った強さと良さで、二人の青春を歌い上げてきたのが凄く良いな、と思う。
グッと、二人だけの距離感に密着するからこそ伝わる、プレゼントに込められた温度。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
散々振り回された挙げ句、西片から手渡すのも、また良いんだよなー。
幼いようでいて、『ココだぞッ!』って瞬間を絶対見落とさない少年…。
(画像は”からかい上手の高木さん3”第9話から引用) pic.twitter.com/TQZlyksqwu
『私のこと、やっぱよく見てくれてるんだ…』と、形にならない愛を確かめる表情は、背中に隠して見せない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
『高木さん…ズルい女だよッ!』と吠えつつも、クリスマスツリーに見守られた純情に、心がぽっかり温かい。冬なのに不思議だな…。
つーか高木さん、手作りマフラーて…。
過去エピでの描写もしっかり伏線回収する最高のプレゼントで、クリスマスデート密着攻勢はフィニッシュ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
…と思わせておいて、最後も畳み掛けるのが凄いよね。
夜景は最高に綺麗だし、お互い打ち合わせることもなしに、同じカードを贈ってる。
(画像は”からかい上手の高木さん3”第9話から引用) pic.twitter.com/dQzRXRsQoH
EDに重ねたラストの演出、高木さんを送り届けた西片・ザ・ジェントルボーイが、高まる心音に思わず駆け出す所とか、二人とも同じ雪空をお互いを思って見上げてる所とか、無言だからこそ意味が分厚く伝わる演出が強くて、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
この良い物語を閉じるに相応しい、馥郁たる余韻があった。
カードっていうちょっとスカした贈り物は、特別な時間に高まったから選ばれたわけじゃなくて、一年一緒に勝負し、楽しい時間を過ごしてくれた大事な人に、しっかり言葉を伝えたいと思ったから添えられたわけで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
散々恋を言葉に出来ない、背中に隠す二人を描きつつ、そういうもので締めくくる。
それが主役たちの人格に敬意を払った話運びで、凄く良いと思いました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
西片も高木さんも、いちばん大事なものを相手に手渡す時は、真っ直ぐにやる。
そういう子たちだからこそ、もどかしい恋の行方を見守り、見届けたくもなる。
そんな僕らの期待に、120%で答えてくれるエピソードでした。
あんだけバチボコ殴っても、西方は”からかい”から出ないという信頼/侮りがあって高木ちゃんはグイグイ言ってるのか、はたまた本気の反撃を食らうなら食らうでOKなのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
その心の内を明言せず、背中に隠したままでいてくれるのも、見てる側としてありがたい感じです。
『この濃度と温度…完全に”開始(はじ)”まっちまうだろ、恋の伝説が…』と、言わざるを得ないいい最終回だったが、どうやらからかいバトル、年明けても続くらしいですよ?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
三期第1話でも示されている通り、西片は起きたイベントを忘却しない男なので、このクリスマス、幼心にどう刺さるか。
(おそらく)残り三話をどう生かしてTV放送を締めくくるかも楽しみですが、今は最高のクリスマスを魅せてくれて…ありがとうッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年3月4日
小豆島の中坊、こんな思春期経験して大人になっていくのマジビビるけど、キラキラ輝くものに沢山包まれた青春ファンタジーとして、やっぱ優れた作品よね。
次回も楽しみ!