まちカドまぞく 2丁目を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
謝罪のため吉田家を訪れた”あすら”の面々から、明かされる10年前の真実。
賢い妹の冴えた推理も相まって、桜を追う鍵は者ミコの記憶の中にあると解った。
夢魔の異能を用いて潜った記憶は、トラウマ渦巻く危険地帯。
シャミ子は無事生還できるのか!?
そんな感じのドリームハンターシャミ子の冒険、色んな過去が明らかになる第5話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
絵コンテはベテラン・鈴木行。
書き文字や擬音を直接台詞で言う演出は少なめで、スッキリした画作りが情報量の多い展開にマッチし、話が入ってきやすかった。
細かい仕草で可愛さを強調する演出がよく効いていて、今までとはまた別の味わいが良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
もんもの袖を引く良の指先、手持ち無沙汰に髪の毛を弄る桃の表情。
一人奮戦する新米まぞくの、小動物っぽい仕草。
(画像は"まちカドまぞく 2丁目"第5話から引用) pic.twitter.com/oYDb9aBS8j
そういう細かい所に可愛げがたっぷり宿っていて、パワーで押す普段の味わいとはまた違った、じんわり染みる萌え力があったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
僕は良のキラキラクリクリしてる所が好きなので、今回は存分にキラキラクリクリしてて最高だったな…わかり難いが伝われッ!!
さてお話は白澤店長とリコくんが吉田家に謝罪に来たら、思わぬ所で少女たちの過去と繋がっていく展開。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
二足歩行のバクがめちゃくちゃ普通に街歩いてて、多魔の平和結界は強靭だなぁ…などと思う。
ボケツッコミ両面に忙しく、ドタバタコメディが元気ながらも、結構重要な情報がたくさん出てきた。
10年前のクリスマス付近、なぜ千代田桜は人間の形を失い、桜色の猫へと変貌したのか?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
その真相が桃とシャミ子の運命を繋ぐ、大事な接点なのだろう。
その鍵がシャミ子の忘却にこそあると、賢い妹がバクの鼻絞りつつ見抜いていた。
良が展開のクリティカルな所握ると、俺は嬉しい…。
まぞくでも魔法少女でも(現状)ない良が、お姉達の力になりたいと控えめに許可を貰い、なんかズレたプレゼンに気合を入れ、謎の核心に切り込む流れが良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
お姉も桃さんも大好きだから、良は良なりに力になりたいと願い、それを持ち前の知性でしっかり叶えたのだ。
桜さんの謎を追おうと決めたシャミ子も、夢で救ってもらった恩義を返そうとする桃も、皆誰かのことが好きで、だから力になろうとする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
そんな人間普遍の思いやりが、魔法という力の有無ではなく、人間の形をしているかでもなく、登場人物全員のものとして描かれ続けてるのは、やっぱ好きだ。
…いや露骨人外な”あすら”の面々が、そういう情を解するかどうかはわっかんねーけどさ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
特にリコくん。
店長はテンパりつつも人間社会のルールに適応しようともがいてる感じがあるのだが、あの狐耳、根本的な所がどっかズレてる感じがあるんだよな…。
”あすら”が出てきたことで、吉田家以外の”魔”がどんな価値観で生きてて、どういう社会を営んでいるかを観察できそうなのは、個人的わくわくポイント。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
なのでこの騒動が一段落ついたら、”あすら”軸に彫り込んでいくエピソードとかも見たい。
まぁリコくんがやらかすんだろうな、と期待はしてる。
というわけで謎の在り処を見つけた一行は、夢魔の異能を生かして過去に潜ることに。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
コミカルな演出はされているが、深層心理がホラーな感じに仕上がって封印されるくらい、シャミ子の闘病生活って辛かったんだね…。
(画像は"まちカドまぞく 2丁目"第5話から引用) pic.twitter.com/IQ482owWkT
思えば貧乏の呪いにしても病の苦しさにしても、あるいは桃の逃走と離別の過去にしても、この”優しい世界”の住人たちは結構シリアスでシビアな苦しみと、ずっと付き合ってきて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
それに押し潰されず…あるいは押し潰されかけかところで手を差し伸べてもらって、なんとか背筋を伸ばし他人の手を取る。
トボケたおかしみとしみじみとした優しさに満ちつつも、それは無条件に与えられるものではなくて、今シャミ子が頑張ってる闘いを通じて獲得されたものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
そういうモノとして楽しい日常を書いてる所が、このお話の波長が僕と響く、大事なポイントかなと思う。
苦しい時頑張るためには導きが必要で、ご先祖ガイドを失ったシャミ子の前には、まさかの探索対象本人がひょっこり登場する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
ここでの桜さんも、相当な無理をして精神世界に介入していることがトンチキな態度から透けてて、まぞく世界はシビアだな…という顔にもなる。
スパルタンな桃に対し、シャミ子は”戦う”ということがとにかく選択肢に入らない少女であり、魔法の杖を手に入れた時もそれは武器の形に為らなかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
名前の通り、闘いを遠ざける優しさがあればこそ、荒んだ桃の心をズブズブに癒やし、笑顔を取り戻させることも出来たわけだが。
そんな吉田優子の中にも、戦わなければならないノイズはしっかりあって、受け継いだ武器本来の使い方を学ばなければいけない…強くなければいけない瞬間がやってくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
その時、善き闘いを(おそらく10年ぶり、再び)導いてくれるのが、シャミ子が救った桃の姉なのは因果だなぁ…と感じる。
優しいシャミ子は強い桃に近づき、桃はかつての自分がそうしてもらったように、傷だらけの過去に潜って誰かを助けに行く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
ある意味マーロウ的な強さと優しさのバランスを、お互いから摂取しながら学んでいく少女たちの物語。
”まちカドまぞく”…実はかなりのハードボイルド。
病弱だったシャミ子にとって”強くなる”というのは憧れであり使命でもあって、思えば桃との繋がりも、スパルタンなトレーニングを核にしていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
じゃあシャミ子がなんで強くなりたいかっていうと、大事な人を守り、暗い過去に押し潰されず、父が名付けに込めたような真実優しい人間でいたいからだ。
力を求める意味を無自覚に、しかし完璧に体現している所がシャミ子の強みで、力の象徴である桃にそういう”なぜ”はなかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
シャミ子と出会い、楽しく今を生きていく中で否応なく、荒廃した自分を形作った過去と向き合う中で、桃も力の意味を見つけつつある。
コストがどうの効率がどうの、そんなのは人生の一大事には関係ないんだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
強く優しくあるとはどういうことか、真に試される瞬間に一歩引くのは耐えられない。
夢に潜る手段を必死に探す桃は、そういう気概で焦っている。
そういう事が考えられる少女に、シャミ子と共に変わっていったのだ。
夢の内側での思わぬ出会いと、外側での優しき奮戦。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
次回はそれが触れ合う物語が展開され、大きなうねりが生まれそうです。
桃の決意表明って、ここまでの物語を通じた彼女の変化を語るいいシーンなんだけど、どっか普段どおりのトボケた可笑しさが宿ってて、気取った分断がない。
人生を変えるような決意は、ずっと続いていく優しい日常と地続きで、だからこそ強い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月6日
そういう”日常系”としてのテーマ性も試される試練になりそうで、次回大変楽しみです。
このお話を見てると、日々を楽しく強く生きようと皆頑張ってて、偉いなぁ凄いなぁという気持ちになる。ありがたい。