虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
部室に駆け込んでくるかすみが伝えたのは、部昇格の噂。
より高みに挑める可能性を切り捨てて、”同好会”であり続ける意味とは何か。
必死に考える我らが部長の影で、果林に憂いが忍び寄る。
流れ行く時の中、我々は何処から来て、何処へ行くのか。
そんな感じのクライマックス前のワンクッション、ニジガクのアイデンティティを問いただす二期第11話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
前半と後半、かすみと果林で主役を分けて、同好会のここまでとこれからをしっとり思い返す感じのエピソードとなった。
僕はこういう、自分を鑑みるお話が大好きなのでありがたい。
アニガサキは”ラブライブ!”という、最早一大文化になってしまったコンテンツの中で、あるいはアプリから綿々と続く歴史の中で、自分がどういう立場にあるか、かなり明瞭な視力を持っていたと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
”L”の本道である勝負論から外れ、ラブライブ優勝という目標をあえて外していること。
μ'sやAqoursやLiella! のように、ひとまとまりのユニットとしてではなく、個別の十二人として”同好会”である意味。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
これまであくまで後景に置かれ、少女たちの青春をしっかり支えてきた自己定義への眼差しが、ぐるりと回り込んで前面に出てくるようなエピソードである。
そこに思い悩むのが、前回ドタバタ未熟を晒しながらも、”みんな”の為に必死に走る姿を見せてくれた我らが部長、中須かすみであるのは、彼女のファンとしてはとても嬉しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
おバカで足りない部分もたーっぷりあるが、やっぱ生真面目に優しく、自分が長を司る”場”がどうあるべきか、考え続ける。
その仕事はかすみがやるべきだし、かすみにしか出来ないだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
いつも団結しているわけじゃないけど、志を同じくして一つに集える”場”があることが、一人の”わたし”を大きな”みんな”にしてくれる。
自由と支えの両立のためには、”部”ではない事をあえて選ぶ意味は大きい。
第2期のグランドフィナーレに向けて、集団としての虹ヶ咲にどんな意味があり、それが悩める個人をどう受け止めてきたか…そして今後、どんな豊かさを作り出せるかを、日常のスケッチを通じて描くエピソードと言える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
初冬の風を宿しつつ切り取られる、12人になった同好会の”今”は、朗らかで眩しい。
波乱もありつつ”みんな”になった新メンバーが、すっかり同好会に馴染んでいる様子。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
特にランジュちゃんが持ち前の”童”を全開に、自分には難しい”みんな”にそれでも意欲的に挑んで、周りに支えてもらって、楽しいこといっぱいで笑っているのが、僕には凄く…凄く嬉しかったです。
本当に良かったね…。
ホントねー、『強く孤独な自分であらねば…』つう鎧と棘が抜け、願っていたけど叶わなかった”場”の只中で笑うランジュちゃんは、ようやく持ち前の純粋さを人前で発揮できるようになった感じが強くあり、一人名作劇場少女を縛り付けていた鎖の重さを、今更ながら感じたりもした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
最高合宿を思い返しながら、『もっと楽しいこといっぱいしたいわぁ』って言う、冒頭のランジュちゃん、マジで”童”の化身だからな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
同好会に入って変わった…というよりは、押さえつけていた自分をようやく表に出せた感じで、しみじみとありがたみを噛み締た。
一人の人間を、こうして解放出来る。
同好会が成し遂げ得たものを、あくまで日常を追いかけつつ確認していく回でもあろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
中須大興奮の部昇格ダッシュはしょせん噂と、軽い膝カックンを喰らいつつ。
カメラは後半の主役が見据える憂鬱を、どっしり切り取る。
(画像は"虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期"第11話から引用) pic.twitter.com/FpoP2Tbhrp
第4話でも他人が見据えない人生の薄暗さに、果林が良い視力を持っていることは描かれていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
軽妙な足取りで、あくまでクールに人生を渡っているようでいて、重荷を抱え込んだり、ためらって進めなかったり、必ず何かが終わったりする人の宿命を、果林は生真面目に考える。
それはとても大事なことで、この視線がなければ美里さんの陰りは晴らせなかったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
同時に一期第5話で示されたように、思い悩む気質は足を止め、暗い場所に一人果林を縛り付けもする。
一人では立ち止まってしまうのならば、他人に手を引いてもらって影から出れば良い。
これまでもアニガサキが常に答えと選び、あるいは今回、中須かすみの大騒動で描かれるように、孤独な”個”でありながら、自分に足りないものを補える”場”のありがたさ、自分とは違う存在がいてくれる意味が、この憂愁を拾い上げていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
しかし前半は、あくまで予兆である。
つーわけで、迫る試験に悩み、いかにも学生らしい顔を随所で滲ませながら、物語は穏やかに転がっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
スクールアイドルの”スクール”な部分にフォーカスした画角は、彼女たちが当たり前に生きている場所と時間を、今までとはちょっと違う筆で切り取ってくる。
皆と触れ合い、笑い、学ぶ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
特別でなく、あまりに愛おしい日常が幾重にも積み重なることで、時の流れが不思議なリアリティをもって立ち上がってくる。
色んなことが起きて、色んなことが変わっていく、当たり前の時計の刻み。
(画像は"虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期"第11話から引用) pic.twitter.com/F8iGaZWLKA
同好会再結成にメンバー集め、SIFに新メンバー。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
ステージを中心とした祝祭を、ずっと続けて描いてきた物語にここで、一拍の休符が入る。
そこでは彼女たちは普通の学生で、皆でタピオカミルクティを飲んだり、励まされながらずっとやりたかったことに挑んだり、未来を思い描いたりする。
第2期最終回が近づく中で、彼女たちが永遠を生きるのではなく、気づけば木枯らしから身を守るべくコートとマフラーを着込むような、有限の時間で活きている姿を描く意味。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
これもまた、後半果林を主役に掘り下げられていく物語への、静かな予兆であろう。
中川会長も職を辞するし、その後は栞子が継ぐ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
時は否応なく流れていって、同好会もまたその形を変化させていく。
そんな描かれてみれば当たり前の、でも祝祭へのトキメキに忘れていた宿命を前にして、私達が私達でいる意味は何か。
(画像は"虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期"第11話から引用) pic.twitter.com/LcjwCDeptI
そんな問い掛けを、中須かすみはどうしても無視できない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
だから一人立ち上がって、同好会の”みんな”に問いただす。
勝ち負けを競わず、一つの形にまとまらない”個”としての私達が、私達であることの意味を。
こういうかすみと作品の生真面目さが、僕はやっぱり好きである。
境界線と立ち位置を象徴的に使いこなし、それぞれの心理的・社会的スタンスを演出する技法は、アニガサキの最も得意とするものである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
この場面では、同好会の存在意義に最も前のめりな中須がまず立ち上がり、集団から抜ける。
そして同好会に救われたランジュが、同じ視線で”みんな”に向き合う。
一つのユニットネームを背負い、常に連帯するわけではなく、あくまで出入り自由な”個”として、時にソロで、あるいはユニットで、また同好会全体として、日々を過ごしステージに挑む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
それぞれ個別の悩みを共有し、助け合って”大好き”を叶える。
その自由があって、ランジュは幼い子供のように笑える
『”みんな”と仲良くなりたい』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
高校二年生が最大の課題とするには、あまりに幼くも思えるランジュの悩みは、しかし彼女の中では人生の大問題だ。
その重さを理解してバカにせず、侑ちゃんや歩夢が隣で『絶対できるよ!』と励まし続けてくれてたのが、僕には嬉しかった。
強くて優しいな、と思った。
そういう距離感で自分を包んでくれる”場”だからこそ、ランジュはなりたい自分になりきれない気質に悩みつつも、”みんな”の一人でいる夢の只中にいることが出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
それはラブライブ優勝という、具体的で強い目的を掲げ、その達成のためにまとまる”場”では、難しかったと思う。
二期はなりたい自分を一度諦め、夢の眩さに焼かれたイカロス達を、幾人も描いてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
ナチュラルに”みんな”に溶け込み夢を広げていける(例えばエマのような)存在もいれば、解っちゃいるけど進めない、デカい困難を乗り越えなきゃ素直になれない奴らもいる。
それが、このお話の舞台だ。
一期で示された”ニジガクっぽさ”から、むしろ遠い存在こそがその存在を必要とし、そこがあればこそ己を解放できた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
思い返すと結構クラい、二期の物語があればこそ、ここで中須が問い皆が考える”同好会”のアイデンティティには、納得と重さが生まれる気がする。
一期最終回でたどり着いた、同好会というテーゼ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
それを”主人公”として半透明で導いてきた侑ちゃんを、己の夢に悩みはしる主体として描き直す筆。
あんま”らしく”ない新メンバーの夢と苦しさに向き合う中で、アンチテーゼを内側に取り込みつつ、ジンテーゼを生み出していく話運び。
”大好き”の顕れ方は当然人それぞれにあり、尊重されるべきだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
しかし一人ではけして叶わない夢と情熱を、同じ眼差しで見つめる同志と隣り合って叶えていく行為は、孤独ではない。
そんな人の歩みを納める優しい箱には、”虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会”という名札がついている。
どうしてもバラバラにならざるをえない”わたし”が、その苦しみと喜びに触れてくれる”あなた”とともに在れる場所。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
その温もり在る手触りを頼りに、”わたし”の譲れない大好きを捻じ曲げないままに、”みんな”になっていける場所。
そこがこの物語の舞台であると、美しい黄昏の中で少女たちは確認していく
これは二期24話の物語が何を紡いできたか、その価値と意義を問いただすメタ・メッセージでもあり、アニガサキ自身の”過去・未来・イマ”を、中須かすみをアバターに問いただす構図…とも言える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
こういう鋭い批評眼が、自作と自作を取り巻く文脈に向き続けてる所が、僕は好きなのだ。
作中の”私たち”を問う中須の悩みと答えは、つまり彼女たちが青春を走る物語の造り手が、自分たちが何を成し遂げ、これから何を生み出せるか堂々叫ぶ、プライドの表明でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
俺たちは、これだけの事をここでやり遂げ、また続けていく。
キャラの魂を借りて、そう見据え吠える作品が俺は好きだ。
かくして愛しき我らが部長がモヤモヤを解消し、みなで前に進む道を確認して、果林先輩は優しく微笑む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
後半の主役はお寝坊な己を乗り越え、アラームを自力で止めることで、積み重なる変化の先陣を切る。
(画像は"虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期"第11話から引用) pic.twitter.com/Drwo5Iknmt
変われない自分に悩んでいたインドア少女は、もっと誰かとツナガルための体力を、早朝ダッシュでしっかり鍛える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
”歌う”という夢を掴み直した神童は、目の前に拓けた道から降りる気はない。
大好きな誰かとずっと隣り合えなかった少女は、その両腕に真っ直ぐ、憧れの人々を抱きとめる。
後輩たちの変化を見守る果林さんの視線は凄く優しく、大人びている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
夢の入口に立ち、あるいは一つの夢を叶えてなお続く道の途中で、皆が眩しく輝いている。
前半確認した、夢の優しき箱としての同好会が成し遂げたことを、喜びに上気する当事者の視線ではなく、少し離れたクールな目線で見守る形だ。
果林さんは、魅せたい自分が明瞭にあって、その鎧が率直な気持ちを押し留めてしまうタイプの人間だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
そこら辺ランジュとちょっと似ているし、クールで距離を置いた冷静さが、憧れを引き付ける魅力でもあろう。
同時にその冷たい外装の奥に、柔らかな情感を豊かに育んでいる人でもある。
後輩たちの変化と幸福、それを生み出した愛すべき同好会を見つめる視線を、どっしり切り取る今回のカメラは、そんな果林さんの”イマ”を凄くよく伝えてくれたと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
彼女の情熱と愛ってなかなか伝わりにくい形なんだけども、あえて無言で丁寧に描写を重ねるチョイスが、それを何より鮮明にしてくれる
そして時間と意思が連れてくる変化は、自分たちも押し流していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
そんな宿命も真っ直ぐ見据えてしまうのは、果林さんの生真面目な気質である。
ガラス越し、少し遠い冷たさに曇りゆく空を見上げて、一人憂鬱な明日を思う。
(画像は"虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期"第11話から引用) pic.twitter.com/ays3lVvutI
アニガサキもう一つの得意、天候と自然光を活用した心象表現が、ガンッガンに唸り始める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
ニジガク入学を楽しみに待つ少女たちは、彼女たちと入れ替わりで学園を去る自分の存在を、果林に教える。
その声を聴いてしまう鋭敏な感覚が、愛が分からなかった美里の陰りを、すくい上げもした。
こういう形で、放送当時はいまいちハマり処を見つけにくかった第4話の意義を見いだせるのも、ある種の”過去・未来・イマ”か。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
眩い太陽の死角になってしまう影に、しっかり踏み込み考え抜く、果林の資質。
それが描かれていたからこそ、今回の曇り空の逍遥は良く刺さる。
アイドルとしての彼女が選び取った、誉れあるパーソナルカラー。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
それと同じ色合いに染まるお台場を見ながら、果林は孤独だ。
そして、それを許さないのが”同好会”であり、同じ学年の友である。
(画像は"虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期"第11話から引用) pic.twitter.com/EkMWfl1FCy
エマと彼方が息を荒げて必死に走ってくれたおかげで、果林の思いは孤独で終わらない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
闇には明かりが灯り、水鏡に揺れる想いは言葉となって、隣り合う誰かに共有されていく。
変わっていく私たちと、終わっていく時間。
それを否応なく自覚せざるをえない”三年”という立場。
果林の薄暗さは世界を包む暗い帳をまず見据えるけども、そこには明るいライトがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
過ぎゆく時、迫る終わりだけに目を向けるのではなく、今ここにいる他でもない私を、より楽しみ輝かせる道を、共に。
(画像は"虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期"第11話から引用) pic.twitter.com/y2WZJuoT0f
こういう事を堂々言葉に出来るのが、同好会最強の共同体主義者であるエマの強さだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
彼女が見据え、自然に自分を溶かしている”みんな”だからこそ、出来たことがあり、出来ることがある。
冬の寒さに震える手を、暖かく包むことは、別の誰かが隣りにいてくれるから可能なのだ。
魔法使いが住まうワンダーランドに続くという、虹色の橋。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
別々の色が一つに交わらず、それぞれの輝きを支え合うレインボーカラー。
それに惹かれて、私が進んできた道。
私たちが、これから進む道。
果林はレインボーブリッジのライトアップと、隣に立つ仲間の温もりに、影から光を見つける。
作中一番『私は私』ってキャラな果林さんが、二期のフィナーレをどういう形にするか、決定的なアイデアが出るのが良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
クールに思える彼女なり、同好会という場、そこに集った人、生まれた絆には凄く強い思い入れがあって、だからこそ終わりが寂しく辛かった。
その寂しさを見落とさない人たちが追いついてくれて、自分では見つけられない輝きを教えてくれて、より望ましい一つの終わりを見つけ出し、皆に伝えれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
そういう流れは、朝香果林という存在がどんな魂をもってて、何に喜び何に悩むのか…何を生み出せるかを、丁寧に彫り込んでくれる。
”みんな”で叶えるお祭りとしての、第一回FIS。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
これをフィナーレに選んだ一期から続く二期は、”みんな”のお祭りはあくまで中盤の山場である。
二期は”わたし達”の初めての…もしかすると最後のお祭りが、目指すべき終りだ。
(画像は"虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期"第11話から引用) pic.twitter.com/6r7T5sAILn
愛さんがナチュラルにあすなろ抱きぶっこんできて、『天性のハンサム女は、モノがちげーな…』と戦慄もしたが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
ここでイのイチ『いいじゃん!』ていうのが愛さんなの、やっぱ四話へのレスポンスとしてガッチリハマってる感じがあり、すげー好きな描写。
キテんなー”DiverDiva”…。
自分が見つけ、みんなで掴む虹色の夢。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
それに浮かれる仲間を見ながら、果林さんは菩薩のように微笑む。
これがクールな彼女の素顔…ってわけでは、けしてないけど。
この自然体の微笑みが、朝香果林という存在の大事な1ページであるから、単独ライブが始まるのだ。
というわけで、二期ラストは同好会単独ライブだ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
変化の兆しは歩夢と侑ちゃんにもまだ伸びていて、幼なじみコンビにも一波乱ありそうだが…あの”夜”を超えた二人が、もはや闇に迷うってこともなかろう!!(希望的観測)
(画像は"虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 2期"第11話から引用) pic.twitter.com/piyzdR8HCP
というわけで、終わらないPARTYを踊り続けるかと思っていた物語が、有限だからこそ眩い”イマ”、そこに繋がる過去と未来をまっすぐに見据える、美しい冬の情景でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
すげー良かった。メチャクチャ良かった。
クライマックスに向けて足場を整える回だが、単独での仕上がりがマジで良すぎる。
こういう物語職人としての精妙な技、デカいコンテンツの中に自作をどう位置づけるか睨む批評眼の鋭さを見せつけられると、自分のウィークポイントに深くぶっ刺さって、クリティカルヒットなのですが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
部長としての中須、クールに見えて情の深い果林さんの肖像が、彫り深く描かれていたのも素晴らしい
初冬の寂しい風景を生かして、『終わっちゃう』感に正面から向き合って、見てる側の心構えを最終話態勢に切り替えていく誘導も、また見事。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
ここでワクチン接種してくれてないと、最終話ショックとニジガクロスで、相当体調崩すからね…ある意味健康福祉回。
そして終わった先にも続くものがあり、終わるからイマが無価値になるはずがないと、強く吠える回でもありました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
フィナーレたる単独ライブで何が描かれるかは、実際に見届けなければわからないわけですが、その前兆たる今回描かれたものは、既にそれが大したものだという予感を、強くしてくれている
それが裏切られないことを、アニガサキを見てきた僕らは知っているはずです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
残り二話。
いかな道を駆け抜けていくとしても、眩く美しいものを見せてくれることは、間違いないでしょう。
大変に楽しみです。
みんなUO持ったな! 往くぞ最終決戦だッ!!!
追記 つーか”二期11話”に終わっていくメランコリーに向き合う話やるのも、”L”の文脈を踏まえた構成…って話か。やっぱ自作自ジャンル自文化への批評眼が、刃のごとく鋭いわ。
しっかし終わらない祝祭の中、時を止めて踊り続ける道もあったろうに、流れていく時間と真っ向向き合って、一話使ってその意味を描いて土台を整えた上でフィナーレに向かうのは、プライドと決意のある話運びで、とても良いと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
終わるからこそ、イマは綺麗だ。
必ずしもそうとは言い切れないと思うけど、アニガサキはここで終わりを見据えることを選んだし、その視線は先のある一年の中須と、線香花火のように弾けていく三年の果林で、個別でありながら確かに繋がっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
終わりの中に始まりが、思い出の中に未来が、宿るような不思議さ。
そんな矛盾した実存を強制的に飲み込ませてしまう、特別で美しく、多分少し寂しいだろう最後のステージが、どれだけ力強く描かれてるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
僕は、それが凄く楽しみになった。
こういうテーゼの部分を彫り込んでくれたほうが、食いやすい体質なんだよなぁ自分は…。
んで今回このエピソードがあり、イマから繋がる過去と未来を見据え、時を巻き戻すより今が最高と吠えたのは、”L”を継ぐ物語としては圧倒的に正解で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
無印劇場版のエンドロールで号泣した人間としては、『”そこ”にわたし達も行って、越えていくんだ』と告げたこの挑戦状、期待と信頼しかねぇんだわ。
追記 俺は自分を保ちつつも年長者に優しい女(ひと)に強烈な脆弱性があるので、朝香果林らしいクールな距離感を崩さぬまま、溢れ出す慈愛を視線に宿してる今回の果林さんの描画は、新たなチャクラを開けてくれた感覚がある。
虹追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
二期4話が落ち着きどころを見つけた個人的興奮で見落としてたが、エマに手を惹かれて自分の物語を始めた果林が、あの時と似た(でも周りに広がり景色は喜ばしく色づいた)憂鬱を、もう一度手を重ねられ、今度は彼方も加わわって進み出すという、シン・一期第5話でもあるのな、と思った。
今回果林さんが菩薩の表情で後輩を見守る視線って、その始原から”みんな”への思いが強くあったエマ的なものであり、”朝香果林”からはかなり遠いものだったと思うのね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
でもエマに手を惹かれ同好会に入って、他人の色と交わる中で、ああいう視線で終わりに繋がる変化を見守れるようになった。
それってガラッと人が変わると同時に、”らしさ”の中に閉じ込められていたもう一つの資質が、他人を触媒に、あるいは自分の意志を起爆剤に表に出てきた結果なわけで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
そういう喜ばしい変化を生み出せる”場”としても、同好会の自由と共鳴のバランスは、とても良かったのだろう。
一期第5話からここまでで朝香果林に積み重なったものを、一度も明言することなく後ろから照らす形で描くのは、メチャクチャアニガサキっぽい語り口で、そこも好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
ドハデなエモ演出が目立つが、通奏低音を重ねて歌い上げる手腕が実は巧妙なのは、あんま目立たぬ強みだと思ってる。
あと一匹狼として美しく他人を遠ざけて生きていた存在が、自分の秘めたる弱さすらさらけ出せる温もりに包まれることで、そこを”巣”と認識して初めて寂しさに気づく描画が、あんまり好みで困った(困らない)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月13日
ほんと自分をクールなロボット人間だと勘違いしてる存在が、流れる赤い血潮に気付く瞬間好き