異世界おじさん を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
17年昏倒していたおじさんは、異世界を生き抜いた帰還者だった!
甥のたかふみとのダウナーな日常に、否応なく忍び込むぶっ飛んだ体験記。
眠りし時の断絶を、断ち切られた世界の裂け目を越えて、おじさんは甥っ子と二人、魔法系Youtuberとして生計を立てていくのだ!
そんな感じの、異世界定形ひとひねり系コメディの第一話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
大変面白かった。
シニカルでダウナーな日常と、その華やかさを分かってないまま駆け抜けた異世界。
常識を超えた圧倒的なパワーと、しょうもない現代日本での活用。
17年の断絶と、元々の気質がない混ぜになって社会との間に出来た、デカい壁
色んなところにギャップがあって、シャレにならないヤバさを微音的に笑い飛ばしつつ、たかふみとおじさんの日常は結構楽しそうに転がっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
能力、世代、人格、常識。
噛み合わない裂け目は傷になっているはずだが、おじさんは己を憐れまず、淡々と己のユカイさを理解しないままだ。
この、当事者は体温低いんだけど外側から見てると滅茶苦茶大変なことが起き続けてる感じが面白くて、凄く良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
ボケっぱなし…ともまた違って、一般的な反応はたかふみが非常に良い感じにリアクションしてくれるんだけども、彼も結構ズレてて、おじさんの波長と上手く噛み合ってる。
基本的にはおじさんと甥っ子の二人芝居で、子安さんと福山さんの肩の力が抜けた、しかし圧倒的な地力がある声に乗っかって、気持ちよく聞ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
ロマンスの予感がある時に、イケメン声で殴りつけるオプションがある当たり、子安起用はズルいくらいドンピシャだなぁ…。
おじさんはとにかく何も分かってない人で、17年間昏倒していた自分の立場も、身につけた魔法の凄さも、小市民的…つうかかなり生っぽくダメなオタクの心意気で、サラッと流して適当にやる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
しかし完全にぶっ壊れているわけではなく、傷つく心があればこそ、忘却魔法を使ってそれを守ってもいる。
離島までひとっ飛びの、Z戦士みたいな飛翔能力を生かしてやるのは送料踏み倒しのショッボイ小銭稼ぎ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
魔法パワーはYoutuberとしての演出素材になり、別に帰還者の異能で現実無双とかはしねー。
フツーにダメで、フツーに仲良しなルームシェアを、なんとか生き延びていく。
この大上段に構えない、ダラダラゆら~っとした呼吸が、かなり肌にあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
それは一家離散したりハンバーグとパンの昼飯食ったり甥っ子と話したり、辛いことも当たり前のことも楽しいこともある、普通の暮らしをおじさんが生きてる、ということだ。
何を描くかのチョイスに、いい感じの体温がある。
しかしおじさんは異世界の過酷な体験に心を止んだ帰還兵でもあり、普通の形での社会復帰は叶わない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
一人だと相当重い話になりそうだが、一般人の現代っ子…に見えてかなりトンチキなたかふみが隣りにいてくれることで、いい具合に重さが抜ける。
色々ありすぎたが、おじさんは今を生きているのだ。
”異世界転生”つうスペシャルな素材を扱いつつ、性格破綻者がぶっ壊れたまま、特殊な資質を生かして何とか社会に居場所を作る、体温低めのドキュメンタリーとしても見れる所が、かなりヘンテコで面白いと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
おじさんの異世界体験を『あるある!』と笑いつつ、気づけばふっと寂しい。
そんな陰りに、小さなことが結構幸せなメガネ二人の同居生活が上手くなじんで、独特の陰影があった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
世代も能力も”普通”じゃない、静かなるヤバ人間であるおじさん。
その凄みをスルッと受け入れつつ、現代との橋渡しをしてくれるたかふみも、また結構ヤバい。
色んなところに爆弾があるんだけども、その状況にギャーギャー騒がず、ただそこに在る生をボヤき混じりで乗り越えていく手応えは、なかなか良かったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
スローライフ系ですらない、常時照明壊れてるしょぼくれた毎日を、超すごい手段で持って、超どーでもよく越えていく。
ここもまた、面白さを生むギャップだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
あと17年分置き去りにされた浦島太郎なので、ジジイによく刺さる懐かしネタを乱打してくるのが、脆弱性によく刺さった。
セガサターンの起動音、まんまで流すのはズルいよなぁ…全面協力、英断だと思います。
おじさんは異世界で全てのフラグを踏み倒し、掴めたはずの花を握り潰して帰還したわけだが、それをやっぱり自覚してない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
なんというか…客観的に見れば相当に惨め、あるいは超越的なはずなんだけども、当事者はごくごく当たり前のことと捉えて、サラッと受け流してる様子が面白く、奇妙にタフだ。
この鈍感さはおじさんのヤバさの源泉であり、笑っていいか微妙なセッティングを安心して笑わせてもらう足場にもなってる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
まぁ、当人が気にしてなさそうだし笑っていいか。
そういう風に、コメディをコメディとして成立させるラインを初回から引いたのは、大変いい感じだ。
それは耐え難い重たさを、忘却魔法でぶっ飛ばして何とかサバイヴする17年を、おじさんが選んだ結果でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
色んなところに、シャレになるモノとならないモノがぐるぐる回転しながら置いてあって、笑って良いのか顔を引きつらせつつ、でも良い顔芸とかあり得ない異世界シチュで、ツッコみ笑っちゃう
見てる側を上手く引き込んで、結構どす黒い笑いに前のめりになる仕掛けがかなり丁寧で、スムーズに楽しむことが出来た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
ブラックコメディに必要な見てる側の罪悪感、背徳感を、どう生み出してどう使うか、考えて編んでる感じがあった。
これはアニメとしての演出…BGMの使い所、魔法の見せ方とか含む
淡々と進みそうな会話劇であるが、たかふみのリアクション芸とか異世界のヤバ状況とかを上手く挟んで、良いテンポで転がっていったのも良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
二人の血圧低い関係性をベースに、世代間ギャップとか、PTSDまみれの帰還兵のヤバさとか、異世界あるあるのひっくり返し方とか、細かいクスグリが多彩だ。
この横幅の広さは、基本形が出尽くした跡で効いてくると思うので、どうネタを拡げていくか、今後の楽しみである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
それを味わうためにも、とりあえず作品の基本がどんな感じなのか、早い直球をビシバシ投げ込んで来て欲しい。
初期セッティングが強いので、まずフツーにやってるのが面白い作品だな…。
というわけで、大変面白かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
異世界ネタに頼り切らず、ヤバ人間と甥っ子の同居コメディとして、地味で体温低い所が凄くしっかりしてるのが、異世界ネタをしょーもなく使う瞬間の爆発力に、しっかり繋がってた。
おじさんとたかふみ可愛いので、今後もその暮らしを観察したい。
次回も楽しみ。
というわけで、大変面白かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月6日
異世界ネタに頼り切らず、ヤバ人間と甥っ子の同居コメディとして、地味で体温低い所が凄くしっかりしてるのが、異世界ネタをしょーもなく使う瞬間の爆発力に、しっかり繋がってた。
おじさんとたかふみ可愛いので、今後もその暮らしを観察したい。
次回も楽しみ。