シャインポストを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
ようやく見つけたマネージャーを正式に向かい入れるべく、定期ライブ完売を目指すTiNgS。
チケット手売りの結果は散々で、頑張りが結果に結びつかないいつも通り。
それを、直輝の一言が変えていく。
誰を顧客とし、どう勝つか。
輝くためには、戦術が必要だ。
という感じの、アイドルスポ根とちと違う! 偶像業界熱血成り上がりストーリーの第2話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
第1話で示した直樹の異能をあえて脇に追いやり、賢明な努力を的確に方向づけし、担当の顔をしっかり見ながら道を示す、敏腕マネージャーの地力で勝ちに行く回となった。
TiNgSの心根と資質を見るべく、あえて根性論だけ押し付けて空回りさせる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
それを確かめた後は、人脈と経験を生かして魔法をかけ、目の肥えた客を味方に付ける策で、逆転の道筋を整える。
異能頼りではない、堅実で冷静なマネジっぷりには、分厚い説得力があった。
ただがむしゃらなだけでは成功が掴めない、厳しい世界律。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
そのシビアさに向き合うべく、直輝はあくまでクールだ。賢い眼鏡がクイクイ唸る。
彼がこういう現実的な側面をオッかぶさってくれるおかげで、アイドルちゃん達は存分に夢を追い、熱く眩しく輝ける・
そうさせるのが、マネジの仕事。
そんなメッセージが小気味よく伝わる、底辺ユニット逆襲の始まり…なんだけども、低体温な眼鏡の奥に、かなりアツいもんが静かにたゆたってる感じも良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
怜悧な賢さの駆動原理が金とか名誉とか、冷えて面白くねぇモンだと、それで勝っても嬉しくないけど。
かつての人脈フル活用、売るべき相手を見定め、その強みと難しさを把握した上で、自分が扱う商品を信じて勝負に行く姿勢に、静かな熱があった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
本気で頑張れる人を輝かせるために、自分自身が頑張る。
そういう気持ちがあるキャラは、やっぱ好きになれるね。
冒頭、同僚である”ゆきもじ”に煽られてた弱点が、実は強みでもあることが後のライブで解るが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
周囲を気にかけ小さくまとまっていると思えた、春のパフォーマンス。
それは熱狂のただかなでも観察力を喪わない、怪物的な対応能力の現れ。
見る相手を隣の仲間から、向こうの客に変えるだけで春は化ける
この”気付きと方向づけ”という指導方針は全員に行き届いている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
気持ちが先走りすぎて強がり怯えてる理王には、先を見すぎない短期的な瞬発を。
その時するべきことを常時考えている、現実的で心が強い杏夏には、果たすべき責任を。
上手く開花しなかった個性が活かせる道を、簡勁に示し勝たせる。
そういう指導力が、定期ライブ完売という具体的な目標をサラッとこなす小気味よさの中、的確に描かれていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
これは導く相手をよく見ないと出来ないことなので、根性論で担当を振り回したように見えた手売りの時間が、実は大事な観察タイムだったことも後々解る。
おそらく直輝はこの先も当然見据えていて、負け続きでビビり根性が染み付いてるTiNgSに、長年の課題を楽々越えた実感、確かな成功体験を与えることで、さらなる高みを勝ち切る力をつけたいのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
そのための勝算は自分のアイドルと、引き込んだ客にしっかりある。
今までのTiNgSは売るべき相手に売り込みをかけておらず、それ故チケットが売れなかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
目が肥えて、ダイヤの原石を自分が見つけたという得難い体験に飢えているコアなオタクは、一番食いつきやすいファンだ。
そこに殴り込みをかけるべく、丁寧に根回しをし、筋を通す。
粗雑で規格外な部分と、慎重で丁寧な部分が同居しているのが直輝の魅力であり、灰被りの負け犬どもに魔法をかけるために必要な、説得力にも繋がっているだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
常識外にこそ、常識的に考えて勝ち切れる手筋がある。
そういう発想で、日生直輝は動いている。
こういう大人の難しい算段は、キラキラの真ん中にいる(いなきゃいけない)子供らには解らない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
しかし機会を与えてくれたゆらゆらシスターズにお辞儀し、自分たちを勝たせてくれたマネージャーにはちゃんと感謝する素直さは、しっかり持ち合わせている。
難しくて冷たく、時に残酷な部分は大人で裏方な直輝が担当し、アイドルに必要なピュアな情熱は、TiNgS当人が担当する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
そういう棲み分けが、鮮明になる回でもあった。
この基本構図から、情熱と冷静が相互に混ざり合いだすと、更に面白くなってきそう。
お互いの魂の色が混線する瞬間を、はよう見たい
今回はアイドルが相手取るべき”客”の捉えた方が新鮮で、とても面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
観客であり顧客でもある存在は、別に単一の存在ではない。
熱心にアイドル自身を愛してくれる固定客もいれば、そこまでの興味はないライト層、欠片も知らねぇ一般層、クセの強いマニア層まで多彩だ。
それを整理・分析し、今の手札で刺さる相手とやり方を見抜いて、的確に動かす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
方向付けられた頑張りは他人の情動に的確に刺さり、効率よく行動を誘導していく。
アイドルに点数付けする厄介な相手を御し、”見つけて”拡散してもらう。
ちょっと行動経済学的な視線があるアニメだな…。
ドルオタでもコアな層は、海の物とも山の物ともつかぬ可能性を常に求め、それを判断し知らしめる立場にいたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
下手なステージ見せたら悪評が燃え上がっていただろう勝負だが、そこはTiNgS…特に春の可能性を見抜いた慧眼が噛み合い、『ナメてた相手が優勝だった』つう意外性で、一気に勝ちに行く。
今までのムケてないステージの動画をフェイントに、ガードを下げてから真の実力で殴る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
『俺たちが今、ここでダイヤの原石を見つけたんだ!』という気持ちよさに、アイドル産業で最も厄介で、最も力強い顧客は勝てない。
腕組みを外し、熱心にペンラ振ってカネを落とす最上の観客になってくれる。
この手筋、『最もヤバいオタクは当然過去動画で予習キメて、事前に採点固めてから現場に来る』っていう読みがあって、始めて成立してんだよな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
そこで当然低い点が出る過去と、方向付けられた頑張りがそれを飛び越えていく予測を、しっかり立てた上での勝負…と。
軍師モノとしてもいい感じの、ロジックのある勝負の仕方で、知恵と情熱療法が必要な戦場として、アイドル産業を書きにもいっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
露悪的な態度でファン獲得と銭勘定を描くとも、ちょっと違ったリアリティを作っていて、なかなか独特で面白い。この角度か~、って感じ。
生っぽく仕上げつつ、アニメを見る観客/顧客に合わせて現実をフィルタリングする手際も良くて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
チケット手売りに出来る列、出来ない列って、露骨に接触系の暗喩なんだけども、ダイレクトに握手会にすると専門的に過ぎるし、お商売感も濃くなってしまう。
なので、あくまで頑張ってチケットを売る形。
TiNgSの現状だと接触イベントしても、客が集まる説得力もないし、アイドルとして人を引き付ける力の格差をスケッチするのに、手売りは良い素材だったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
強がりの鎧が不安を逆に強調しちゃってる、現状の理王に列出来ないの、『あー…』っていう納得があった。
春の小さく”不安定”なパフォーマンスが、実は怪物的な才能の発露、ユニットを化けさせる起爆剤だったことが解る今回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
サブタイにある《》って全部”嘘”ってことだと思うが、やはり嘘それ自体を悪と断じていない感じがある。
重要なのは、顧客に求められ自分に必要なだけの嘘をつくこと。
プライドを捨てきれない理王の現状は、嘘をついてるからではなく、十分に嘘をつききれていないから生まれている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
ならば、どんな嘘をつけば良いのか。
そこはマネジと二人三脚、知恵と努力と友情で探り当てていくところなのだろう。
面白いじゃない…。
ライオンがトーテムなのにマジビビリな理王と、天然に見えて結構計算高い杏夏(ギャグはマジでサムい)。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
これに加えて、世界が見えすぎてナチュラルに”アイドル”をやれてしまう天音の怪物、春。
主役三人のアンサンブルも、今回の試練を通じて結構見えてきたと思う。
アイドルが躍進するにあたってセンターの才能はとても大事だが、春がどのように怪物なのか描く今回、そこにも凄く説得力があった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
あの子だけ、ダンスで汗かいてないんだよね。
他の二人が手一杯で、だからこそ直輝が可能性を感じてる領域を、飛び越えて俯瞰でステージを見れる。操れる。
一見超真っ直ぐな正直者に見えて、存在自体が大嘘付きってのは、直輝の異能と合わせて考えると、かなり面白い属性だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
観客が求める夢をダイレクトに観察し、リアルタイムで調整できる資質は、つまり本気で嘘をつく職業にドンピシャである。
詐欺師か政治家か、さもなきゃアイドル。
そういう天分が、栄光への道をがっぽり開けている感じに描けてて、とても期待が高まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
今回TiNgSと春を”見つけた”オタクと同じように、この舞台の先にいるあの子を見たくなる力が、確かにあんのよね。
これは凄く良い”主人公”の書き方だと思う。
JOJO的にいうと”凄み”がある。
んでこの異能に自覚的に気づいてるのが有能マネジの二人だけで、肌で感じてるのが巧妙に誘われたコアなオタクで、当人たちはさっぱり自覚してないのも、また面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月19日
世界と戦える武器は、思いの外無自覚な所に眠ってんだな。
それを見つけてあげるのも、裏方の大事な仕事…と。
こういうTiNgSの現状を、事務所の外から観察するのがゆらゆらシスターズとそのマネジで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月20日
トンチキな語尾つけてたラノベ生命体が、アイドルとマネージャーの”本気”を現場で確認した瞬間、キャラ付け投げ捨てて真顔で喋り始めるの、ホント最高。
凄腕に認められてる凄腕の描写、コバヤシだーい好き。
ゆらシスさんはまずカラーリングとキャラの凸凹噛み合い感が凄く良くて、ライバルとして先輩として、好きになれる造形だと思う。優しいし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月20日
小さい方の中の人は、=LOVEの方なんですねー。可愛くて良い声。
異業種同じ箱に入れて暴れさせてるキャスティング、俺結構好きだな。
という感じの、お話がどんなリアリティで進み、どういう勝ち方をしに行くのか、良くわかる第2話でした。大変良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月20日
フツーのアイドルスポ根ではなかなか触らないポイントに踏み込んでるけど、扱うべきじゃない泥には触らず、生っぽさと新鮮味を頂いてくる調理法がとにかく見事でした。
各キャラのどこに強みがあり、超えるべき問題があるかをそれとなく的確に示唆もしてくれて、今後への期待も高まります。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月20日
外部を巻き込む形で第一の関門を越えたので、風通しが良くなったのもグッド。
顧客と市場が明確に存在する、綺麗な夢の舞台。
そこで勝ちきるのに必要なのは知性と情熱、あと根性
それらをアイドルもマネージャーも確かに持ってて、それに後押しされる異才を持つもの、持たざるもの両方に、まだまだ道が続いている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月20日
登り始めたばかりのアイドル坂、なかなか一筋縄ではいかなそうで…だからこそ面白い。
このアニメ、なかなか凄いかもしれません。
次回も楽しみ!