ハッピーシュガーライフを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
日常にバックリと空いた裂け目、牙の生えたヴァギナ・デンタタ、腐臭の中待ち受ける食虫花。
愛を喰って己を満たす深海魚が、赤に青に瞳を輝かせて、地獄を弄ぶ。
真実の愛を吠えつつも、ただの子供でしかない殺人者の手を取って。
さぁ、堕ちるところまで堕ちましょう
そんな感じの、ハッピースピーディーライフ。原作追い越してまとめきるためか、結構駆け足の展開だが、それがスピード感を生んでなかなか良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
太陽くんの上がったり下がったりも加速してて、芸人力も上がってたけど。ホントキミはいい仕事するなぁ…冷静に見てみると、悲惨の極みだけど。
色んな人の状況がゴゴゴッと動く今回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
さとちゃんは”おばさん”という汚い大人代表に頼ることで状況打破を図り、あさひくんはDV親父から学んだように暴力で人を動かす。
太陽くんは暴力に屈したようにみえて、どす黒い欲望を滾らせ独走し、再び年上女性の餌食になる。悲惨だ…。
あさひくんが少年バットと化し、ギガバイオレンスで状況を動かそうとするのが、なんともカルマ満載でやりきれんかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
人間は教えられたことしか出来ない。優しくしたり心が通ったり、にんげんとしての”マトモ”を象徴してたしょーこちゃんが死んで、あさひくんはバットで殴って爪を剥ぐ方向に進んだ
ここで『育ちが知れる』と言ってしまえば、汚い人間模様を自分から切り離してマウント取れるんだろうけども、そういう気分にはならない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
もうちょっとマシな環境で、少しは人間らしいことを学んで、別の方法で困難を乗り越えるような”マトモ”な道はなかったのかなと思い、ねぇなと打ち消すだけだ。
バットで後頭部ドヤしたものの、実際に爪は剥いでいないところに救いを見るか、まだまだ状況が煮詰まっていないだけと考えるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
あさひくんが虐待の過去、親の呪いを断ち切って地獄から這い出すことが出来るか否かは、最終回を見ないと分からない。フツーに全滅ルートかなぁ…。
”親”の呪いと残虐の再生産に関しては、さとちゃんと”おばさん”でも繰り返されている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
直接性行為に及ばなくても、オブラートに包まずセックスを日常空間に放置することは、子供の心を傷つける。”おばさん”が愛と呼ぶ他人への無関心が、殺人者・松坂さとうの揺りかごだった。
しおちゃんに拒絶され、人格崩壊寸前から立て直した結果、自分を構成する根源に思い至ったのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
さとちゃんはあまりに巨大に胸に巣食う”おばさん”と対峙し、自分の望む未来を引き寄せるために、身勝手に使おうとする。無造作に傷つけられた復讐を果たそうとする。
”おばさん”は他人を餌としか見ていなくて、”愛”と彼女が呼ぶものでぶっ叩かれたり、それによって相手を支配束縛したり、逆に弱い相手から”愛”を略奪することで、十分心が満たされる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
ドM先生を飼ってたさとちゃんとは格が違う、本物のサディスト。共感能力のない、一方的な蹂躙者。
なまじっかセックスが介在している分、”愛”っぽい外装が繕われているところが、”おばさん”の厄介なところである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
しかし”おばさん”は他人に優しくしたり、無性に求められたりすることでは心が満たされない。そういう意味では、さとちゃんのほうが”マトモ”ではある。
司法はそんな、行いの源泉、倫理の肌触りを斟酌はしない。おばさんは狡猾ながら無罪の被害者であり、さとちゃんは殺人者だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
『ぶっ殺しちゃったけど心が痛いです。反省…ってどういう感情でしたっけ？』と呟いたところで、死体は死体である。
大人の世界じゃ、結果が大事なんだよさとちゃん…
逆に言うと、他人（の集合体である社会）がギリギリ許容できるくらいの結果を繋いで、自分のエゴを満たすズルさを学べなかったから、さとちゃんはどん詰まりだとも言える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
”おばさん”はそこら辺、巧く泳げるから”汚い大人”であるし、それを軽蔑しつつさとちゃんは頼ることしか出来ない。
死体隠滅と国外逃亡が成功し、犯罪と社会の折り合いをつけれたとして。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
さとちゃんは現実と折り合いをつけた”大人”になれるのだろうか。
”おばさん”みたいに罠を張って、獲物を待ち受ける生き方に進んでいくのだろうか。それともその前に、ざっくり死ぬのか。
第1話冒頭に帰還するなら、子供のままだな
部屋の汚さ、運転の乱雑さ。ショッキングで強いホラー演出もいい回だったが、地道な生活の部分で”おばさん”の壊れ方を見せて来たのが、なかなか良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
ホントに他人どーでもいいんだな、と思う。すぐ判るほど腐臭漂う部屋は、他人にも自分にも優しく出来ない”おばさん”の愛を、巧く具象化している
そんな優しくない人に育てられて、どうにか自分にも他人にも優しくしたくて。”おばさん”のしてたように男を咥えこみ、貪り食ってみたけども、満たしたい部分が違うのだから、その方法じゃ穴が空いたまま。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
そんなさとちゃんには、唯一絶対真実の愛が必要だった。それがしおちゃんだった。
もうちょっとマシな環境で、少しは人間らしいことを学んで、別の方法で困難を乗り越えるような”マトモ”な道はなかったのかなと思い、ねぇなと再び打ち消す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
ゴミ溜めみたいな世界の中で、子供たちはこうなるしかなかったし、このお話は行き着くところまで行くしかないのだ。
”おばさん”がほのぼの日常コメディみたいな絵面で、ボディを透明にする魔法の薬をホムセンで買うのは、当然”愛”のためであり、つまり愛ではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
さとちゃんが見つけた、自分とはちょっと違う”愛”がどういう末路をたどるのか。掌の小鳥を潰すように、その軋みを至近距離で確かめたいのだろう。
なまじっか他人に感情を寄せるから、隙ができる。他人も自分すらも好きではなく、ただ快楽のみに溺れる”おばさん”は、誰も好きではないから無敵である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
そういう意味では、世界最高に吹き上がった後地獄に叩き落とされる太陽くんは、どっかに純粋さを残していたと言えるのだろうか。
バイト先で強姦された結果心をぶっ壊され、その修復を願って幼児にすがり、さんざん迷走した末に深海魚に食われる。太陽くんの人生コントは、本当に悲惨である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
眼の色が赤だの青だの変わるのが、完全に王蟲であり人間ではなかった。悪魔の巣だよな301号室…。
あさひくんのチラつかせた暴力でリモコンされると思いきや、ムクムク我欲が頭をもたげ、浮かれたところで足払い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
完全に先生と同じルートであり、”汚い大人”になりかけたところで犠牲者に逆戻り、とも言える。奪われるだけの人生…悲惨である。今回何度目だこの感想。
利益にしろ暴力にしろ、表層を撫でる関係は簡単に破綻し、心で繋がった絆はしぶとく繋がる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
こういうルールが強くあるのが、このアニメらしい生真面目さだと思う。強ければ善い結果につながるわけじゃないけどね…友情・努力・勝利を信じたしょーこちゃんの末路とかさ…。
逃亡うまく行きそうなムードはまぁ、突き落とすための前振りではあろう。そうなるしかない世界だし、そうなるしかない道をさとちゃんとしおちゃんは歩いてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
どう見てもハッピーには見えないライフの中で、出会ったこと、愛したことが特別だと思えたなら、それは苦さを忘れるシュガー足り得るのか
そのために振り捨てなければいけないものの重たさも含めて、ハッピーシュガーライフも残り僅かである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月22日
綺麗な心中して満足！ という描き方にはならないだろう。イヤーな苦さを最後まで残して、イヤーで切ない気持ちにさせて欲しい。来週も楽しみですね。
