さらざんまい を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
河童の国は歯車の国。
殺され、すり潰され、透明な存在に落とされる数多の欲望。たった一つ、その輝きに手が届くなら、己が消えるのも恐ろしくはない。
…その自己満足、止めなよ。
キミはまあるいエンの真ん中にいて、声さえ上げれば、パスはいつでも飛んでくるんだからさ。
そんな感じの中盤戦クライマックス! 幻想と真意と予言がキッチュな絵面で暴れまわる、わけの分からねぇ熱量の第六話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
でも、でも、でも、でも、でも。
五回積み重ねたサブタイトルが、”から”に相転移する。罪悪感と自罰に溺れきっていた一稀が、己をつなぎとめる縁に目を開け、愛を叫ぶ。
そういう凄まじく大事なエピソードなんだが、絵面はデフォルメされたキュート(&セクシー)ま河童塗れ、水の底のファンタジーで抽象的に展開する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
しかしそこで切開されている感情はあまりにも真摯で、起きた変化は決定的。なんなら『良い最終回だった…』と言っても良い。こんなトンチキエピなのに
”さらざんまい”のラッシュに脳髄が慣れかけた子のタイミングで、グラっと揺らしてくる見事なエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
感情のドラマに素直に乗っかると、言ってることは非常に明瞭。でも奥にある寓意や、エキセントリックな表象にこだわりだすと、無限に考えられる。
幾原邦彦の作家性、それ自体のような話だ
お話は河童になって一般社会(光の側)から切り離された、三人を軸に展開する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
死者に備える陰膳のように、暖かな”家”に備えられた一稀の食事。どこにも居場所がないと感じていた、非嫡子の心象風景。
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それは一稀が河童に変じる…ファンタジーの住人になることでむしろ強調された、彼の中のの真実だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
ぶっ飛んだ夢想をグロテスクに突きつけることで、むしろ現実を顕にしていく。
ウテナの”永遠の城”、ピンドラの”こどもブロイラー”、ユリ熊嵐の”透明な嵐”…イクニはずっと、そういう手法を使う。
それは一稀の心というフィルターを通した主観であり、真実であり、同時に客観を冷徹に捉える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
たとえキミがそこにいなくても。エンから離れたと感じていても、あなたを確かに思う人は、あなたのための糧を用意し、舞ってくれている。
父母の当たり前の優しさが、一稀のファンタジックな独走に刺さる。
今回のお話は(今までにもまして)光と闇の間を行ったり来たりする話で、白い領域と黒い領域を何度も行き来しながら、物語が進む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
ずっと光の中、無垢に微笑んでいると思えた幼い春河も、兄との間に拗れた欲望を顕にし、闇に向き合う。
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最終的に死の運命(ウテナ劇場版の”脱走者を押しつぶさんと、動くお城”に似ている)から救出され、春河は光の中に帰還する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
その時アンカーになったのは、サラが手渡した一稀の欲望…女(春河が望んだ嘘)を演じるためのヘッドドレスだ。
欲望を手放すな。それはキミの命だ。
レオマブが(あるいは作品が)投げつけるキャッチーな言葉と同じ、手と手を通じた歩み寄り。そこにこそ円で繋がり、孤独を縁で結びつける兆しがあるというのは、先週矢逆兄弟が見せつけた部分である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
サラちゃんは落ちた一稀の思いを拾い上げ、春河に手渡す。ミサンガを燕太に手渡した春河のように。
非常に短いシーケンスだし、ここ以降サラの出番はないわけだが、彼女がヘッドドレス(河童の皿、自分の急所)を手渡した行為は、彼女が一稀がたどり着いた岸…”愛”の側に身を置いていることを、静かに強く主張してくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
ただでさえ好きだったのに、もっと好きになっちまったな吾妻サラ…。
春河は川べりでレオと出会い、深い闇に囚われる。携帯電話に書かれた”dis”は、何を否定しているのか。(Disjoint? Disconnect? Disrespect)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
さておき、実は去勢されていなかった(デカい金玉!)にゃん太との縁が、河童の世界と春河の世界をつなぐ。
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河童と獺の大戦争に深く関わってそうな(つまりこの世の裏にあるもう一つの世界、闇の住人)であるレオが”水”の側を向いていたり、春河はそうでなかったり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
にゃん太の金玉がデカいってことは、一稀は去勢を矯正しておらず、諦めを踏破した今回のように悪徳から帰還できる可能性が示唆されたり。
今回キャラの根っこにあるすげー熱い感情がブン回るくせに、細かい所の暗号、情報量が異常にみっしりしてて、読むのが疲れるエピソードでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
まぁイクニの”勝負回”はだいたいそんな感じなので、オレも四つ相撲、なんとか走りきりたいところだ。お付き合い願う。
社会から認識されない河童(透明な存在、選ばれなかったもの)になった一稀は、ヤケのヤンパチでアウトサイダーライフを楽しむ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
世界から切り離された闇に一人立ち、燕太の欲望にも付き合う。河童デフォルメされてっから良いけど、相当エグいな…。
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妙にエロティックな男相撲には付き合うのに、サッカーボールを受け取ることは拒絶する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
ホモセクシュアルな肉体関係よりも、スポーツのほうが生々しいリアリティを持ちうる中学二年生の世界。
アナルにぶっこまれるより、ボールを受け取るほうが耐えれない。
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そこら辺の意識が垣間見えて、浮かれポンチ河童サッカー(未遂)は好きである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
春河が託したSOS,にゃん太の墜落は直接一稀ではなく、燕太に落ちる。それを受けて河童の領域、闇に踏み込む決意を固める二人と、光に留まろうとする一稀。境界線は、臆病者を置き去りにする。
この世のルールを外れた(と同時に、非常に鮮明にグロテスクにその理を顕にする)ファンタジーに大事な人が囚われてしまったのなら、現実の影になっている場所に踏み込むしかない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
一稀は”光”のネガティブな側面…白々しい嘘、一時的な忘却、自暴自棄に身を浸そうとするが、友情がそれを許さない。
このモチーフは河童と歯車の国(自死のモチーフと合わせて、あまりにも末期芥川的な道具組である)でもう一度顔を見せるし、おそらく河童デフォルメを外して非常にキッツい形で、最終盤に顔を出すだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
ファンタジックにデフォルメされた今回は、一つの決着であり、濃厚な今後の予言でもある。
春河が連れ込まれた逢魔が時の交番と、水をくぐってたどり着く河童の国は、同じ色彩をしている。それはレテを超えた死者の国であり、今回の物語は四人のオルフェウスの冥府下りでもあるのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
現実と幻想の境界線を超えても窒息しないのは、河童になったが故だ
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潜るほどに闇が濃くなる領域に、適応し大事なものを持って帰還する能力。むせ返るような異常性のなかで、呼吸を保つ資質。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
現実から隔離され、透明になる河童の特徴は、このとき春河(に繋がった一稀自身)を再獲得するためのチケットとなっている。変質であることは、救済の一歩ともなりうるのだ。
水に潜りながら開陳される、河童と獺の戦争。ファンタジックなお伽話でありつつ、生々しい被害が過去に横たわり、その残響が現実にも影響するサイドストーリー。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
それを三人の少年も、僕らも聞く。聞いてしまえば、潜ってしまえばもう他人ではいられない。どう関わるにせよ、もはや当事者なのだ。
河童戦争、焼けつくされた大正東京(浅草がそのギズモとして、縁をつなごうとしている”過去”)が何を意味するか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
強いられるまま状況に対応していたゾンビ狩りから、河童の白きロスト・ロイヤルたるケッピを巡る戦争へと状況が変わった今回以降、その絵解きは大事になるだろう。
今まで培った関係や感情、トンチキな世界観への適応をドラマをドライブさせながらまとめ上げるだけでなく、テーマと舞台の相転移、濃厚な映像暗号、未来への伏線と再演の予告を大量に織り込んでくるので、今回はとにかく脳が疲れる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
ぶっちゃけかなりヘトヘトだが、ガンバルぞいッ!
さて、水と戦争秘史に潜ってたどり着いた獺の国(おそらく、変わり果てた河童の国)は、巨大な歯車が構成する空疎な自動機械である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
全イクニチルドレンが”こどもブロイラー”を想起しただろう、自動的なシステム。そこも、闇と光が交錯している。
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朝ぼらけのように夜闇に目が慣れてきて、自分とは無縁だと思っていた無明の中に、実はすごく鮮明な光があることが判る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
一稀達がトンチキなカッパバトルに巻き込まれつつ、欲望を漏洩させ真実に気づいていったように。
僕らが、ワケわかんねぇなりにこのアニメと取っ組み合い、なんか解ってきたように
光から闇に飛び込み、闇の中に光を見つける運動は幾重にも重なる。それを繰り返すことで、本当に大事なものが見えてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
愛に素直になること、勇気を持って飛び込むこと、己を諦めないこと。
偽りの繋がり…携帯電話は、愛するものを見つける唯一の契機ともなる
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有象無象の中に紛れて消えてしまいそう(ウテナにおける棺の中のウテナ、ピンドラの”すり潰されはせんぞ!、”ユリ熊の排除の儀)な愛弟を、微かで身勝手なつながりを引きずりあげて見つけ直す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
その時、狂った嘘と接続のエゴイズムの機械は、愛のための剣に変わるのだ。
春河の王子様たる一稀を送り出すべく、仲間たちは一人、また一人倒れていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
これは後に、人間の姿で、より残酷に再演されるだろう離別の予告なのだと思う。
燕太は明るい岸にとどまり(一人取り残され)、悠は重い枷に潰され獄に繋がれる。
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そして一稀は、あまりに強力で多すぎる現実を前に、崖に足をかけて立ちすくむ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
自分が消えることで、愛する人を助ける。その選択を友情が拒絶する展開は、ピングドラムでたどり着いた(たどり着くしかなかった)結末を自発的に乗り越えているようにも見えて、なかなか興味深い。
縁なんてない自分が消えれば、全てがうまくいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
一稀の自罰と希死念慮を、バカガキどもは必死に否定する。深く、もっと深く闇(死、残酷、絶望、リアリズム)に沈んでいく一稀を、それぞれのやり方で光(生、童話、希望、ファンタジーとしての現実)に止める
©イクニラッパー/シリコマンダーズ pic.twitter.com/qOHS8TY3EX
ここで声を枯らして”マトモ”なことを言うことしか出来ないのが燕太で、銃(罪の証明、兄の愛)で実効ある一発を打ち込めるのが悠なのは、これまでの(そしてこれからの)関係性を反映していて面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
マトモ故に無力で、だからこそ一番最初に手を差し伸べられる。燕太…俺はお前が好きだ!
幸運にも環境に恵まれ、”マトモ”に生きれているもの。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
闇から銃を引っ張り出して、生存戦略するしかないもの。
愛を強く求めつつ、そこにたどり着く道が塞がれたもの。
様々な存在がいるが、そこに優劣はなく、各々果たすべき役割と使命がある。出来ることと出来ないことがある。
歩行障害者というナイーブなキャラクターを扱う今作が、春河に託した祈りみたいのも感じられる河童たちのリレーションシップである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
足が動かなきゃ、無用の存在か。すり潰して燃料にして、そのオコボレでヘラヘラ生きてりゃ良いのか。
違うだろ、と。それぞれ様々に在り方も”マトモ”も人間違っていて
でもそこにあるだけで、縁が繋がり、愛を誰かに手渡すことが出来る。深い闇に沈み込んだり、己が無用な存在だと思いこむ時、巨大なシステムをぶっ壊したり、手を差し伸べたり出来るだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
そこにこそ、人の在り方があるだろう、と。
トンチキな河童の役割分担から、僕はそういう言葉を勝手に読み取る
それが真実かどうかは、この話を最後まで見切って(スゲー疲れるだろうけど)、刻まれたドラマに本気でぶつかって、自分なりいろいろ感じたり考えた結果、自分で納得する部分だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
多分、あんま間違ってないと思う。イクニとの付き合いもなげーからよ!(キモい古参顔アピール)
燕太は春河から受け取ったものを、一稀に差し出す。自分がかつてもっていて、捨てたものを思い出させる。それは今まさに、一稀が”自己犠牲”の美名のもと捨て去ろうとした命と縁、そのものでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
オレたちはミサンガみたいに繋がっている。運命はそこにある。
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補記 -と○の終わりがない輪舞。明滅する白と黒は、一見片側だけが正解のように見えて、どちらにもポジティブとネガティブをもって、相反相克しつつ合い補い合って存在する。陰陽同居、道教的な目線がある気もする。
しかしミサンガは繋がってるときではなく、切れたときにこそ願いを叶えるんだよね…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月17日
今回自己犠牲と希死念慮を克服して、新しい景色に進んだようにも見えるけども、あくまで河童の国の泡沫、重たい現実の中で願いをもぎ取るためには犠牲が必要になるルールが、再び逆襲してくる…かも。
しかし切れるためにはまず結ばなきゃいけないのは、ミサンガも縁/円も同じことで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月17日
-を○に変えるためには、端と端を接続する必要がある。それが再び解けて-に戻っても、愛は○に戻り直す可塑性をもってる…ていうのが今回の折返し。
こっからまた○を-に戻す揺り戻しが、まぁあると思うのよね…怖い
燕太が取り戻したいものが、ホモセクシャルな愛情なのか、”純粋(””付きなのはもちろん皮肉です)”な友情なのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
それが不鮮明なままでも、別に構わない。傷つこうが拒絶されようが、伝えなければならない真実がある。春河から、そして自分自身から受け取った荷物がある。
そう思えたから、燕太は一度捨てられたミサンガ(ゴールデンコンビへの郷愁、打ち捨てられる愛)を手渡そうと思えたのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
その縁に足を支えられて、一稀は闇をひた走る。光の側へと、春河の言葉を思い出しながら決死に駆け抜ける。青いミサンガは、一稀専用の車椅子なのだ。
春河も光から闇へ、その身を惑わせる。兄に移った、見知らぬ母の名残。略奪の気配に声を荒げても、その真心はちゃんと(もうひとりの)お母さんに伝わって、手を伸ばしてくれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
一稀ママと春河も、まあるい縁で繋がっていた事実に、俺は安心し泣く。ありがとう…
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暗い闇を一心不乱に駆け抜けて、たどり着いた獺の国の心臓。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
煤けた愛と巨大な歯車が、人の命と欲望をすり潰す巨大なシステムを前に、少年たちは軽く絶望し、サッカーボール(諏訪部声の河童)で繋がっていく。もう、パスを受け取ることを怖がらない。
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悠河童の華麗なリフティング、燕太河童の力強いヘディング、一稀河童渾身のバイシクル。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
『オメーら全員、死ぬほどサッカーがしたいだけのガキじゃん! なんで神様は素直にサッカーアニメにしないの!』と、思わず叫んでしまった。
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サッカーは一人でやるもんじゃない。パスを受けて、相手を信頼し意志を叫んで、繋げてゴールを決めるものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
少年たちが少年のまま、サッカーに興じれる未来は遠いかもしれない。幻想の国では上手く行っていたお伽話は、現実の重たさの間にすり潰されてしまうかもしれない。
しかしここで繋いだ想いは、顕になった気持ちは、絶対に嘘ではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
ボールと一緒に繋いだ縁が、自意識と社会、内的罪と外的罰に満ちた世界の中でも、愛を諦めないための武器となるだろう。
おそらく…否、確実に。少年たちはこのパスワークを、もう一度演じることになる。今度は河童ではなく己自身で
今回はそういう、デフォルメでお伽話にまとめてる暗喩、予言がマジで多い。それは毒のように染み込んで、クライマックスに押し寄せる怒涛の運命を、必然だと納得させる助けになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
こうやって言葉で解体しようがしなかろうが、ズドンと脳髄揺さぶられて、”受け身”を取る準備を整えさせられるワケよ。
このら辺のセンスとテクニックが図抜けてるのが、エキセントリックでありながらクリティカルで、食べ方がわかると食いやすい(食いやすいの! 消化器がそういう方向に調教されてるのは否定しないけど)イクニ作品の、大事な根っこ(の一つ)だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
コミカルの中に、シリアスの種を隠す。
賑やかしだと思っていた場所にぶっこまれていた毒が、後々”納得の行く不意打ち”として効いてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
そういう情報制御の巧さを、感じさせられ、また期待させられるエピソードであった。シャイなんで『いや、考えてないっす』と照れるけど、当然むっちゃ考えてるよなぁ…そうじゃなきゃこんなん作れん…
かくして友情に助けられ、愛を取り戻した一稀。河童の体で抱擁した春河は幻かもしれないが、再獲得した人間の体(社会と、あなたと、縁と愛で繋がりうる透明ではない主体)は、違和感に満ちて好ましい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
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今回の話は一稀が主役となり、愛を取り戻す話だった。彼がこのファンタジック(あるいはファナティック)な冒険の果てに、何を取り戻したか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
助力者たる悠と燕太は境界線の向こう側で、不安げに待ち続ける。
答えは笑顔。ありがとうの言葉。良かった…良かったよぉ…(ジジイ号泣)
今回は英雄の伴星となった悠も燕太も、それぞれの愛があり、手にしなければ(再生させなければ)いけない欲望がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
その時、一足先に友情の助けを借りて”なにか”を手に入れた少年は、必ず力になってくれるだろう。縁で繋がった円には、始まりも終わりもない。主役はいつか助力者となり…
脇役は主役となって、熱い物語をパワフルに進んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
そういう期待感が膨らむ『だけど』の物語でした。
いやー、ここまでの『でも』で溜まったストレスと納得…『歪んで狂ってるけど、理解っちまう…』という思いをジャンプボードに、物語を別レイヤーに飛躍させる良い最終回でした。
って思ってたらさ~、開示された”歴史”に乗っかる形で、レオマブのクローゼットがちょっと公開じゃない? まーた激重感情超絶切実じゃない?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
どんだけだよ!!(嬉しい悲鳴)
処理能力をパンクさせる過剰な情報量、情動量を、全壊でブチ込む。容赦ねぇな…
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カッパ王国が崩壊し獺に支配された過去を考えると、その崩壊に居合わせたレオマブは多分河童側で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
『欲望を手放すな』と、祈りを込めて託された愛は、なぜ獺の側に寄ってしまったのか。二人が秘めたミステリには、どんな熱量が込められているのか。
光と闇を幾度も行き来して、見えた三人の真実。生まれ変わり、再度手に入れた変化が何を生み出すか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
そういう興味と同時に、新たな謎と事実にも頭がメキメキにされるエピソードでした。折返しで”コレ”…つええアニメじゃねぇの…(LOVE)
そんなわけで、超みっしりのエピソード、自分なりに噛み砕いてみました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
過去作との連関、外部文脈との接合、過去描写との連関。細かく解説してるとマージでキリがないので、結構すっ飛ばしちゃった部分が多いです。ごめーんちゃい!!
”読み”の楽しさも凄いんだけど、やっぱ一稀と春河の捻れた関係性、彼らに巻き込まれた少年たちの本気の情熱がグワーッとドラマを沸騰させて、ワケわかんねぇパワーを生み出す所が最高に良かったなぁ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
シンプルに誠実に、人間と人間がぶつかる”物語に真面目だよね、このアニメ。そこが好き。
かーなり蹴っ飛ばした感想になったので、『オメーそこ足りてねぇぞ』『何が言いてぇんだボゲ!』ということあれば、マシマロなり何なりでお願いいたします。(過剰な自意識)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月16日
幻想の冒険で生み出した愛と勇気が、物語をどこに進めていくのか。来週も楽しみ。
はー…面白かったなー。マジこのアニメ好き
追記 河童は半死者だっていう話もあるしなぁ……。
さらざんまい追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月17日
吾妻サラが作中歌ってる”放課後カッパー”は、学校での無視…あるいは自覚のない亡霊を歌った楽曲。今回リヴァイヴァルしてきたユリ熊的要素と呼応して”透明な嵐”という言葉が、脳髄でうずく、https://t.co/fecFw4kW0V