GRANBLUE FANTASY The Animation Season2を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
錆びついた夢が再び飛翔した後に、何を願えば良いのだろう。
置き去りにした約束に出会い直した時、何処にいけば良いのだろう。
操舵士ラカムは、幼い時を過ごした島で思い出と出会う。
全てが土足で踏みにじられた後、どう立ち上がれば良いのだろう。
そんな感じの、ラカムおじエピ第一章。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
1stシーズンでキャラの燃料を結構燃やしちゃってたオジサンが、秘めていた過去と白紙の未来。
非常に良いところに鋭く切り込んでくるエピソードであり、小気味良いテンポ感、環境音を活用した演出と合いまり、なかなか鋭い出だしとなった。
まずやはり、美術が最高にいい。何しろ”FF6”と”アルシャード”で育った子供なので、空を埋め尽くす巨大なクレーンと飛空艇を見ると、脳髄の奥のほうがビリビリ痺れる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
スチームパンク・ファンタジーで一番見たい光景が、ハードなラッシュを仕掛けてくるぜ…。
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生物のように不気味に迫りくるクレーンとか、口より大きな歯車焼きとか、島の独特な文化、空気をしっかり回想シーンに焼き付けつつ、のちの展開の布石を打っておく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
少年時代が強く印象に残ればこそ、錆びついちまった大人の現在、年を取らぬ星晶獣の寂しさも突き刺さる。
まさかのショタム描写でショックを受けて、記憶に残る場面を的確に活用し、リフレインと変化を見せてくる演出の切れ味。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
ややホワイトの強い、白焼きした美術と合わせて、今までとはちょっと違った、しかしアニブルらしい切れ味の叙情が踊る。キレちまってるな…良いぞ。
今回はラカムの過去と現在を覆い焼きにしながら進むエピソードで、裏テーマとしては”世代”だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
オジサンが少年だった時代から、保護者をやってたオイゲン。今まさに大人にならんとするグランくん。
様々な世代が共に夢を乗せる船、グランサイファー。
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それがドック入りするシーンのファンタジー力がマージで凄くて、『おおお～草薙～～アンタ男だよ～～』と、仕事前のゴルゴにメチャクチャにされる商売女みたいな悲鳴を、思わず上げてしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
ホント脳髄のファンタジー野をグチャグチャにしてくる最高ワクワク情景で、マージで24分興奮しっぱなし。
前半はそんな豊かな島を背景に、騎空団の穏やかな日常が踊る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
子供時代の約束、飛び立った後の未来に迷うラカムと、もう子供ではないが大人とも言い切れないグランくんの、複雑な距離感が積み重なる。
曖昧な苦さが香ればこそ、無邪気な子供チームも映える
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島の連中のコスりがマジで巧くて、一生『ラカムは立派になったな！』『どこへでも飛び立てるな！！』みたいなことを言い続ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
でもラカムの夢は、グランサイファーを蘇らせた時に一回叶ってしまったのだと思う。
翼を再び手に入れて、それで何処に行くのか。そこを考えていなかった空疎がうずく。
ノアとの約束と忘却、汚された翼と無力感。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
一回物語を燃やしたラカムに、もう一度キャラクターとしての燃料を継ぎ足す運びが非常に丁寧、かつ骨太で、見ていて楽しかった。
答えにたどり着くためには、しっかり迷い、徹底的に負ける必要がある。今回はそういうお話。
そしてそんなラカムの迷いを前に、しっかり仲間を見ている団長の頼もしさ、最初の夢から更に飛び立った未来を見据えるグランくんの輝きも、より鮮烈になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
キミは本当にルリアのことが好きで、人生を救われているのだなぁ…。
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帰ってきた故郷に、イマイチ馴染めないラカムの心が焼き付いたような、額縁のような街の風景。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
そこにスッと現れる、現役ど真ん中の青春。その眩しさに思わず目を細め、『物分りのいい大人』のロールプレイで、虚しさを誤魔化す。
ラカムの心の中の少年が、まだ死んでいないと巧く見せるシーンだ。
特に一枚目の額縁は、故郷に帰り、”操舵士””大人”という役割から開放されたラカム個人になったからこその、一瞬の静かなシリアスさを見事に切り取っていて、素晴らしいカットだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
美術が最高に”強い”ことを、キャラとドラマに活用しきって、グッと心に迫る展開を作る。巧くて強いアニブルらしさ
一方、団の仲間には秘密の因縁を、仕事ついでに引き寄せるオイゲン。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
今回はあえてBGMをオフにして、環境音で魅せる演出がキレていた。酒場の雑踏に、オイゲンの真実を隠すこのシーンも素晴らしい。
少しの不穏を込めて、回る天井からの俯瞰。
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オイゲンが追う”足取り”は、一体誰のものか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
ラカムが胸の奥に隠した少年と、夢を果たしてしまった虚無を今回見せたように、『頼れる大人』の仮面の奥に、この男も後悔やら執着やら、色々抱え込んでいそうだ。
それが顕になるのが、2ndシーズン最後の物語になる…のかなぁ？
お祝いチキンに喜色満面な子供チーム（ほんと可愛い）と、酒が飲める歳になったラカムの憂鬱。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
グランくんはジョッキに詰まった憂さを、横目でしっかり確認している。年関係なく、”団長”だなぁ、って感じ。少年は大人になって、そして…。
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グランくんが堂々向き合おうとしているものに、ラカムはまだ決着を付けれていない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
街の喧騒に去っていく子どもたち。忘れてしまったいつかの約束。
あの時あんなにデカかった、夢入りの歯車焼きも、今じゃ屑籠行きさ…。
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ラカムの過去を掘ることで、今真っ直ぐ幼年期、思春期、成長期に向き合ってるグランくんの輝きが強くなるし、その光に照らされて、ラカムの陰影も濃くなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
キャラクターそれぞれのポジションがどう作用して、お互いを強め合うのか、よく考えた描写が生きる回だと言える。
故郷に錦を飾ったラカムに漂う、似合わぬ煤けた空気。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
ルリアとすんごい青春デートぶっ込むグランくんは、そんな気配にちゃんと気づいている。
嘘つきな大人と、子供の気遣い。なかなか複雑なものが、戦士たちの休息を描くうち刻まれていく。
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致死量のグラルリを流し込まれて『やはり…メインヒロインはモノが違う…』って感じだけども。こういう幸せ風景をガッツリ描写しつつ、最後で不穏漂わせて引くの巧いよね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
『あのヒゲ野郎マジ許せねぇ…』って気分になるもんな。幸せカップルを荷物みたいに運んで、マジ許せねぇよ…。
さておき、ラカムの方のヒロインは年を取らない永遠の少年、星晶獣のノアくんである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
人間サイドを流れていく”時間”を強調する意味でも、永遠に年格好が変わらない星晶獣を置くの上手いなー、と思う。
酒場で『約束破りを許さない星晶獣』をコスってたのもね
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『グランサイファーを再び飛び立たせる』という約束は、無事果たされた。でもその先にある、あの時胸を焼いていたはずの憧れは、今なかなか見えない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
髭も生えて、ハンパに大人になって、だからこそ分からなくなったものが、無垢なるノアには実感できない。
彼は人ならざる星晶獣だからだ。
それでも激エモ夕景で交わした約束は永遠で、あの少年は今でもラカムの胸の中にいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
『理解れ…理解ってくれ！！』と言わんばかりの、素晴らしいセッティングである。ラカムの迷いを描くだけじゃなくて、それが突破するべき壁、突き進んだ後の空まで見取り図書いてるのはマジ偉い。
空の方向にはノア＝過去＝超常があって、その真逆にはグランとルリア＝現在＝現実がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
二つの際の中間点に、ラカムはいる。ここで散々迷って、思い切り踏みにじられて、色々思い出すことが、今回”主役”を貰った彼のミッションなのだ。
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幼い日の夢も、今身を置いている日常も、両方とても大事なものであり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
例えガキっぽい煮えきらなさが芯に残っていても、むしろだからこそ、”大人”としてグランサイファーの舵輪を握り、迷える子どもたちを守り導いてきた事は嘘じゃない。
そんな生き方、過ぎた時間に確信を持つことで、未来が見える。
しかしそれは思いっきり物語を駆け抜けた果てにある答えで、今はまだ掴めないものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
序章であるこの段階で、しっかり結末の輪郭を予感させている安定感、演出力がマージで凄いんだけどね…。
やっぱベタ足でキッチリ、真っ直ぐを殴り抜けれる強さは、アニブル最高だと思う。オーソドックス上等！！
船造りの星晶獣であるノア（”方舟”だからノアなのだろうか？）に、船を壊させる邪悪。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
自分の願いと皆の夢が詰まった船を汚されて、ラカムの脳裏に思い出が蘇る。
とても大事なものを、あの夕焼けの中で…。
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それがなんであったかを掴み取る前に、帝国の暴力が全てを押し流していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
マージで一切容赦のない踏みつけっぷりで、『俺もセッションでこんぐらい負けてみたい…ッ！』と思わされる、見事な蹂躙だった。悪役、こんぐらい悪いほうが良い。
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凄く綺麗な思い出が蘇りそうなタイミングで、『俺たちにはお前らの情念は関係ねぇなぁ？』と言わんばかりに、スゲー雑に殴りつけて回収していく帝国軍が、マジ最悪で最高だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
『お前はオマケ、どーでも良い』とばかりに、ラカム置いていくのも素晴らしい。
こんな扱いされたら『ナメてんじゃねぇぞ…俺の思い出も、今の仲間も、憧れの船も…すべてを取り戻すッ！！！』って、煤けたオジサンが烈火に燃え盛るしか無いじゃん…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
ラカムの煮え切らない感じ、”大人”の仮面に隠した迷いをしっかり描いたからこそ、敗北が起爆剤なるカタルシスへの期待も高まる。
のだが、そのためには思いっきり負けて、大事なものを全て泥まみれにされる必要がある。ポンメルン旗下帝国軍、そういう仕事は一切怠けない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
想いを込めた蒼い船も、時を超えた約束の折り紙も、全て無神経にズタズタ、オジサンはボロボロである。
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というわけで、ラカムおじの終わってない青春が、灰の中で熾火と燃え盛るエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
過去の純情から今の逡巡、輝くものを取り戻しそうなタイミングでの全力蹂躙と、欲しいタイミングで欲しい絵、欲しい展開がズッバズバ差し込まれて、ホント素晴らしかった。つええぜ、アニブル二期…。
スチームパンク島の情景、環境音、空気が非常に馥郁としているので、真っ直ぐな展開が在り来たりにならず、異世界のワクワクを掻き立てられる仕上がりにもなってました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
マジ風景見てるだけで、脳室温がヤバい温度になるもんな…そのワクワク感が、ラカムが身を置いた過去へのシンクロ率も上げる、と
そしてラカムがこの島で繋いだ約束が、大事なものだと判ればこそ、全てを踏みつけていった帝国への復讐戦にも期待が高まるわけですよ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月7日
失うことから、全ては始まる。もう迷ってる場合じゃないと、全力で駆け出す準備は完璧に整った。
俺らのラカムおじが灼熱の流星と化すその瞬間を、楽しみに待ちます
