イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

ミス・モノクローム-The Animation 2-:第12話『CRISIS4696』感想

楽しく進んできたアイドルすごろくもそろそろ終わり、第12話めはこれまでの蓄積を活かした……活かしたピンチ回でした。
唐突に思えますが、マネオも回想していたように二期は相当丁寧にアイドル成り上がり伝説として積んできました。
なのでやりすぎ感あふれるグッズ雪崩も当然の……当然の……やっぱふでやすアタマオカシイって!!(耐え切れず絶叫)
しかしこのぐいっと押し切りつつ、全体的なテンションはダウナーというパワー調整こそがモノクロさんの真骨頂だと思っています。

お話が終わるタイミングで、第1話と同じ出だしを意図的に使ってきたのは、基本的ながらやっぱグッと来る演出。
今回るーちゃんが喋っていないのは、モノクロさんが見た世界と、共有される世界の差を確認させる狙いなのかなぁ。
二期はモノクロさんが根本的な所で人間とは違う、ロステク人間なのだということを強調する演出が多めな気がする。
そういう生命体が歌と出会い、人間と寄り添う手段としてアイドルを選択して楽しく生きているってのは、大声では言われないからこそこのアニメの好きな部分です。

んで本筋の方はさんざんネタフリしておいた『モノクロさんの過剰な冗談を、やよいたんが真に受けて大惨事』というもの。
これもリフレインであり、二期は時間ない中上手く要素を散りばめ、奥行きを出したなぁと感心しきりです。
『グッズを大量に発注しすぎて会社が傾く』というのもステージフィクションあるあるなのですが、とにかくスケールがでかい。
街を埋め尽くすくらい課題にすることで、ピンチをネタとして受け流す空気を生むのは有り難いね。

そしてやって来るスーパー銭ゲバ人間マナちゃん。
頑張って維持してきたゆるふわあったかギャグ時空を一瞬で冷ますくらいにゲスなあのアマが、まさかの救世主として登場ですわ。
マトモに人情で解決する気がしないという意味で、ベストな選択だと思います。
一応ゆるふわ萌アニメなのに、登場するなり視聴者から『ナニワ金融道』とか『闇金ウシジマくん』のゲスみたいなけいかいされるのは、マナちゃんの人徳。
逆に言えば、このくらいスクリュー効いたキャラだからこそ、唐突に降って湧いたピンチも茶番にならずに楽しめる。
いや茶番も茶番、大茶番なんだけど、物語的な驚きと瑞々しさがちゃんとあるという意味でね。

アイドルガッツストーリーとして、必要な物が必要なときに必要な場所に来る。
丁寧に積んできたモノクロ二期らしい、最後の試練でありました。
まさかの回跨ぎで引きましたけども、強欲の化身はどういう手を打ってくるのか。
おそらくあるだろう成功描写としてのライブも含めて、最終回が楽しみです。
……えっ三期? やっったーーーーーーー!!!