イマワノキワ

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アクティヴレイド -機動強襲室第八係-:第9話『ロゴスの名のもとに』感想

鋼を身にまとっても貫けない浮世のアレコレ、犯罪者と戦い社会のしがらみと格闘するメカニック警察アニメ、今回は敵組織幹部との対決。
前々から火種が見えていたロゴス内部が、ドッグの幼い暴走でボヤ騒ぎを起こすお話でした。
ロゴスもダイハチも後先考えないドッグに振り回される感じで進んでましたが、オチは被疑者は重症で黒幕にも辿りつけずの苦い感じ。
やっぱ第7話辺りから、ズシッと話が重たくなってきた感じがする……楽しい。

ドッグくんは徹頭徹尾軽率で無軌道な犯罪者って感じでしたが、あのアーパーなノリでもやってることは重犯罪だし、その末路も悲惨。
ここら辺の見た目と中身のイメージの違いは、むっちゃ強い『釣り用パワードスーツ』でも活かされてる所で、上手いギャップの作り方だと思う。
普通、『釣り用パワード・スーツ』がVR幻覚使って、精神攻撃仕掛けてくるとは思わんよね。
潮目が変わった感じを受けるけども、そもそも世知辛くてシビアーな世の中を、C調と卓越した能力で乗り越えてるアニメなわけで、終盤にさしかかり乗り越えきれない波が来たってだけなのだろう。
とりあえず、秘密開発の冷凍弾の威力が凄いってことはよく分かった……あのサイズの大量破壊兵器、一体何に使うんだろうか……。

政治的な部分は灰色の決着というか、ロゴスを法的闘争の俎上に載せやすくはなったけど、裏のカラクリは全部氷の中に沈んだ形。
区長の承認が遅れて一度取り逃すところといい、色々世知辛い部分が強調されていたと思うし、それをまさかの飛行形態でぶっ飛ばすのは気持ちよかった。
区長も秘書も真っ黒なわけだが、後半ロゴスに切り込んでいく中できっちり落とし前をつけて欲しい所だ。
捻くれた態度を装いつつも、真っ直ぐな正義を大事にしている話なのでちゃんとしてくれるとは思うが……分割2クールを繋ぐのに必要なヒキを、どう用意するか次第かなぁ。


今回は前半埋めてた伏線を彫り直す回でもあって、露骨に怪しかった二人の男、八条生徒会長と稲城秘書が明暗分かれました。
すまん稲城秘書……アンタ結構良い人で、かつ実務能力も高い善人だったね……むっちゃ疑ってたよ。
会長に関しては色々と胡散臭い所を見せていたわけですが、ネカマキャラが巧い煙幕になっていて、バレバレというほどではないいい塩梅で引っ張れたと思います。
ダイハチの情報がロゴスに筒抜けすぎるのは、会長が妹経由で枝を張ってるのと、ともよ様声のマルウェアダダ漏れなのの合わせ技かねぇ。

稲城さんとの淡いロマンスも進展してたし、専用ウェアも顔見世してたしで、室長の出番が多い回でした。
各ウェアが見た目でも能力でもわかり易くキャラ付けされてるのは、行為うアニメで大事なところだと思いますが、室長のは超スピード特化。
パワー勝負だと全くダメなところといい、見せ場が分かりやすくてカッコいいスペックだ。
現状赤と青メインの少人数で事件解決してるけど、終盤追い込まれたら全員出動とかあるのかしらね。

そんなわけで、マヌケで無鉄砲なクライドが思う存分暴れ回り、自滅する裏で様々なものが蠢く話でした。
C調の正義とゲーム感覚の巨悪が交わりそうですり抜ける、ジリッとしたところが楽しいと思います。
今回ロゴスが出した尻尾をダイハチは上手く辿れるのか、気になるところですね。