活劇・刀剣乱舞を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
ソリッド&ディープなUFOテイストを背負って始まった、刀剣乱舞アニメのチャンバラ沢山やる方、ついに開幕。
殺陣、雰囲気のある美術、タイムトラベラーの悲哀。見たいもんしか乗ってねぇ最高の一話であった。話の緩急もよく付いていて、設定もスッと入ってくる。
良いところがたくさんある第1話だったが、まず絵。文句なしに絵。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
リッチ感のある撮影、崩れない人物作画、時間遡行を肌で感じられる美術。
『はい、私達がufotableです!』と胸を張って殴りかかってくる『絵』のパワーが、緊張感と興奮を分厚く下支えし、一気に引き込む。
兼さんと国広の股旅物として、しっとり展開する序盤。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
史実通りの火事を種火に、一気に激しくなる後半。
静・動、両方に対応した作画の横幅が、そのまま物語全体の横幅になっているのが凄く良い。『なんでもやれるぜ!?』って期待感が、ギュン高まる。
実際かなり横幅の広い第1話で、自分の未熟さ、タイムパトロールとしての責務に悩む国広と、ベテラン兼さんとのバディムービーから始まって、人数で押されてピンチになってからの審神者&仲間召喚でグンッとアクションによって行く緩急の付け方は、非常に素晴らしかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
使命のために大軍を迎え撃つド派手な興奮も非常に良いんだが、個人的には前半、二人きりでトボトボ歩き、地道な調査を重ねて…というシーンの肌触りが、凄く匂いがあって良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
刀剣男子はこういう生活を送っているという実感が、シーンの中から浮かび上がってきて、興奮する場面じゃないのに興奮
同じ土方の佩刀ながら、今回が初陣の国広とベテランの兼さん。その落差を活かし、刀剣男子の宿命を説明しつつ設定を視聴者に流していく手際も、非常にいい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
設定説明で終えず、序盤のしっとりムードを作った市井の人との交流、それを見捨てなければいけない宿命と、助けてしまう兼さんの人格も見せる
明暗、緩急、ベテランと新米。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
相反する要素を活用して、その衝突を魅力に変えていくコントロール能力の高さが、いたるところで光る第一話だった。
『絵』の強さが目立つけども、ここら辺の対比の付け方、演出の巧さは凄く良い。今後もこれが生きるシーンはたくさんあるだろうから、期待満載。
アクションシーンにも明暗・緩急が付いていて、前半は暗い闇の中での一対一、地道な戦技が冴え渡る泥臭い殺陣。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
濃口を切った瞬間、月光を反射し目に突き刺さる刃の鋭さ。脇差しの短さを補う、国広の添え手受け。土方の泥臭さを背負って巻き上がる、目潰しの砂塵。渋くまとまった、良いチャンバラだ。
街が燃えて画面が赤くなってからは、スピード重視の勢いのある殺陣。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
散々『二人しかいねー。まじやべー』を強調しておいて、大ピンチからの審神者がドーン! 仲間がドーン! のカタルシス。
血を流すことで痛みと覚悟を示すシーンもバッチリ決まって、ケレン味のある良いチャンバラだった。
足を跳ねて砂利を飛ばすのではなく、地面に足をつけ姿勢を崩さないまま目潰しすることで、兼さん老練の技量が表現されているのも良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
派手にジャンプして真っ二つって見せ方と、こういう地味な剣術描写が破綻なく共存しているのは、凄く気持ちがいい。
ドラマ面で言うと、クレバーな兼さんが細かく史実との整合性を確認し、プロのタイムパトロールとしての仕事っぷりをし続けるのが、彼らの任務の性質を描写で教えてくれていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
それが甘ちゃん国広との対立を生みかけるんだけども、兼さん優しいから女の子守る。プロであることより人であることを選ぶ
その後のワイズクラックも含めて、『こんなの…兼さん好きになるしかないじゃん!』という魅力がみっしり詰まっていて、主役をグッと立てる運びだなぁと思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
後半になるまでチーム全員を出すのを我慢し、凸凹二人組軸で回したのがとても良かった。深く掘ってから横に広げる。正着過ぎる…。
二人でディープに掘ってく流れも良かったが、ピンチの描き方がうまかったので、仲間が来てくれてからの安心感もパワフル。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
槍は槍、短刀は短刀の強みを活かして殺陣を組み立てていたのも、チームものとしての将来性を感じさせる。蜻蛉切の『縦』に詰める足の速さと、薬研くんの『横』の遠心力斬撃な。
新要素である審神者は純子さんボイスも爽やかな、仲間と苦楽をともにしてくれる系ボーイ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
情報精度も戦力も審神者がいると跳ね上がるけど、同時に防衛スべき本丸がむき出しにもなるのは、今後バトルを面白くしてくれそうでいい。玉を囲うか、相手を詰めるか。悩む局面もそのうち来るんだろうな。
こんのすけは前に出過ぎない、かといって無能でもない、良いマスコット。情報画面のサイバー感が、町並みのレトロな雰囲気と最高のミスマッチを見せてくれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
優秀なだけじゃなくて、兼さんの越権行為を見て見ぬふりしてくれる『情』が見えるのが、凄くグッドナイスよね。そこ大事よ、体温ってのが。
今回の舞台が浦賀来航…つまり幕末の起点となるタイミングなのが、新撰組のダンダラをまとう兼さんと、龍馬のモデル2を操る陸奥守との反目につながっているのも、なかなか面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
ここを変えられてしまったら、彼らの主の歴史も変えられてしまう。プロとして冷たく仕事しつつ、個人の情も熱く絡む。
歴史が変わって、幕末動乱期がなければ維新志士と新撰組の対峙もない。かつての持ち主の反目を映して、バチバチ火花を飛ばす二振りの関係性も、またなくなってしまうかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
付喪神として歴史を背負う刀剣男子が、超越者として歴史に介入する不可思議。ここはやっぱり、とっても面白い。
今後人数を増やして横幅広くエピソードを作っていくのか、今回の五人を軸に深く掘り下げていくのか。そしてその中で、どんな個性が見えてくるのか
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
それは今後見てみないとわからないですが、花丸とは違う角度から掘ってくれると、別のものが見えて個人的には嬉しい。せっかくだから、色んな顔が見たい
今後お話は厳しい戦場を舞台に、歴史の守護者としての世知辛さと、命を剣閃に預ける戦士の宿命を掘っていくと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
UFOのリッチでシックな絵作り、第1話で見せた物語的バランス感覚が、それを更に加速させ、楽しさと興奮を味あわせてくれるだろう。うっとりするほど、今後に期待が高まる。
何をやりたいかというビジョン、それを可能にする作品の強みを、コンパクトに、ストレートに、的確に見せてくれる、非常に良く整った第1話でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月2日
チャンバラ、ドラマ、キャラクター、SF設定。
強さが多岐にわたっているのがほんと強い。『活劇』の名に恥じぬ大興奮であり、次回が待ちきれません