ボールルームへようこそ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
コンテに原恵一を迎えてお送りする、新章開幕の第5話。シャッキとしない主人公に乙女の涙で火が入るまでを追いつつ、不遜なライバルのギラつき、迷えるヒロインの足取りなんかも丁寧に切り取る。
とにかくまこちゃんマジ天使でありすぎ、いい出発してくれたことに有難み。
才能の片鱗を見せつつ、未だ背筋がシャンとしない多々良が主役になるまでのお話なので、ガジュくんは散々にかき回し、まこちゃんはぶっちぎりで可憐だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
まこちゃんがあざとくカワイイこと、ガジュくんがそれを踏みにじることで多々良が一歩を踏み出すので、そこら辺の印象の作り方は大事。
そういう感情面のコントロールだけではなく、ダンス競技の実力や強みを印象づけるのも、今回の要点。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
タメてリリースするスタンダードとはまた違った、ラテンの活発な重心移動がしっかりアニメーションになっていて、ガジュくんの腕前がよく分かる。自信満々、傲岸不遜。多々良とは正反対だ。
対してまこちゃんは多々良に似たタイプの、引っ込み思案ながら小さな炎を胸に宿したダンサー。熱が入っていない最初のダンスは冴えないが、夕日をライトに公演で魅せるダンスは、似た者同士ゆえの共鳴がロマンチックに演出されていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
『眼』のよさ、共感能力の高さという多々良の強みも再確認したし
まこちゃんが倒れるときのカバームーブ、スーパースローからクイックに繋げる演出は、緩急が印象的なだけではなく、多々良の感覚と視聴者をシンクロさせる、良いケレンだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
集中している時は、あのくらいの時間の流れで踊れてしまうのが、多々良の『才』ということだ。
DOKIDOKIなブラ紐トークなども挟みつつ、踏みつけにされた他人のプライドのために立ち上がれる多々良の良さを確認する今回。指周りの繊細な描写で、引っ込み思案が繋がっていく描写が上手い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
そんなメインだけではなく、しずくや仙石さんの心理もコンパクト、かつ的確に描かれていた。
第5話までで、男と男が惹かれ合い、目と目でわかり合ってしまう特権的な世界の熱さ、濃さは説得力を持って描かれていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
感情むき出しの多々良の踊り、それを見て新しい世界に飛び込んだ清春の特別な関係は、クールダウンの日常描写含めて運命的で、見ていて気持ちいい。でも、そこにしずくはいない
男たちの核融合反応が強烈だからこそ、そこから遠く離れたしずくの冷たさ、寂しさというのも想像しやすい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
ガジュくんが鳶に油揚げキメようとする流れに、ある程度納得できてしまうのは、そこら辺の感情のすれ違いが巧く映像に落とし込めているからだ。頷けはしないけど、解ってしまえる感じ。
スネてるといえばスネてる、当然といえば当然。アンバランスなしずくの心理は、鏡をぼうっと見つめるカットが挿入されることで、より分かりやすくなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
OP見ても判るように、真摯にダンスと己に向かい合うなら、鏡は魔法をかけてくれる。でも、自分を見失うなら、心を写して鏡は曇る。
信頼を預けないまま、勝手に加速するパートナー。自分を蔑ろにして勝手に守るメンター。新しい世界にパートナーを導けなかった自分。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
いろんなものに対する苛立ちが、しずくにガジュくんの手を取らせる。それは口で言っても正せない迷い路であり、別の方法で出口を見つけるしかない。
しずくがあまりよろしくない精神状態にあること、それは自力で解決できない問題であること、その解決のためにはダンスしかないこと。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
今後お話が乗っかるフレームに、劇作的説得力を持たせるためには、しずくの迷いはちゃんと描いておく必要がある。まこちゃんの可憐さと同じようにそれを捉える巧妙さ
そして迷える教え子たちに頭を悩ませつつ、豪放磊落な方法でしか接することしか出来ない仙石さんの姿も、巧く切り取られていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
清春の足を心配して場をぶち壊しにしたのは先週指摘したとおりだが、あまりに乱暴な爆破だったのでしずくがスネる。その自暴自棄を理解しつつも、巧く止めれん不器用。
なかなか器用にはやれないなりに、積極的に弟子にトスを上げ、より良い方向へと道を作ろうとするバイタリティが、仙石さんの良いところである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
無茶苦茶ではあるんだが、あの人なりに若い連中を気にかけてるんだと判るのは、いいバランスだ。競技者として現役だから、大人しすぎてもなぁ。
多々良が仙石さんに全幅の信頼を寄せていて、そのリードにしっかり乗っている描写があるのも良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
感情の迷い路を抜けるためには、信頼という糸玉が必要になるし、ダンス競技の正解は現状、卓越した競技者である仙石さんが持っているからね。とにかく素直に聞く姿勢があると、上達に説得力が出る。
かくして清春の未来を(当人知らん所で)賭けたカップル交換は成立し、勝負の日までの道のりが付いた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
地面に足の付いた繊細な描写で、キャラクターの気持ちをしっかり伝えつつ、ドラマの筋道を明瞭に見せて次回に繋げる。やるべき仕事を丁寧に果たし、見せ場や熱量もしっかり感じ取れるいい回だった
EDの多々良ソロ練が、本編の展開を受けてまこちゃんとのペアダンスになっているのも、ロマンチックでいい。ダンスへの情熱と踊り続けていた序盤は終わり、今度は顔と名前のあるキャワイイ女の子と、一対一で向かい合うのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
そこにはこれまでなかった難しさと喜びが、たっぷり詰まっているだろう。
とにかくまこちゃんが可愛くて『こんな可憐な女の子を泣かせるなんて…ガジュマジ許せねぇ!!』って自然に思えるのは、誘導巧く行ってるなぁ、と思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月7日
しかし軽い練習を見るだけで、ガジュくんの腕前は明白。ド素人が実力差をどう埋めるか、来週以降の修行と交流が非常に楽しみです。