クジラの子らは砂上に歌う を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月20日
遂に始まった殲滅戦。戦女神の歌と踊りによって祝福され、感情のない人形と無邪気な子供が殺し合う。弓を持ってのピクニックのような長閑さの中で、バタバタ人は死に、感情ゆえの邪智が唸る。
相変わらずスカっとしない戦闘だが、それが逆に『らしく』感じた。
急にいい作画でかくましオンステージが始まった時はビックリしたが、元々この戦争は歪なものだし、戦争自体が気持ち悪いものなので、個人的にはなかなかいいイベントだと思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月20日
感情のない人形兵士と、憎悪に慣れていないファレナの子供たち。熱のない殺し合いでも、命はバタバタ果てていく。
やっぱ少年兵士の無邪気な描写がキツい。突入班のピクニックな感じも気持ち悪いし、異常なのは『敵』の感情剥奪兵だけでなく、味方も同じだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月20日
喧嘩レベルの暴力すら遠ざけてきた羊の群れは、妙に人殺しが巧い。そのアンバランスが、彼ら後に流れる罪とやらを想起させる。
『敵』も上層部は感情剥奪されず、野心や罠を張り巡らせる余裕があるようだ。ファレナで無印が甘受している長命のように、エリートは感情燃料として扱われないのかな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月20日
まぁそういう層がいないと、ロボット国家は異常に脆そうだ。棒立ちで薪のように死んでいく感情剥奪兵を見ていると、そう思う。
となると、兵士階級なのにヘイトアーツぶん回しのクソ殺戮者なリョダリは、かなりの異常者なんだろうな。もうヘイト値天井値なのに、死体を陵辱し弱者を嬲りで更に稼いでくる辺り、なかなか凄いキャラだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月20日
とっとと死ぬか、死ぬよりひどい目合わないとソロバン合わない気がするけども、さてどうなるか
訂正 死にかけるオウニ→死にかけるチャクロ
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月20日
かたや無邪気、かたや剥奪。殺人に伴う感情の黒い熱を、この戦闘に関わる殆どが共有していない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月20日
人形以外を求めるリョダリと、敵に共感して死にかけるオウニは、歪な鏡合わせの例外なのだろう。『敵』の死を悼む共感性が主役の特権だが、戦場だと重すぎる荷物だなぁ…だからこそか。
チャクロとは別方向に、人間らしく戦場に適応しているオウニ。良いアクション作画を貰って無双していた彼と、スオウの無力が響き合う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月20日
スオウの優しさも、チャクロとは別の意味で重い荷物だ。前に出ないと納得できない共感力は、為政者としては弱点であり長所でもある。いい副官付けないとすぐ死ぬな
『ファレナ組は感情剥奪してないから、殺し合いに慣れてなくてもサイミアが強い→ヌース周辺はサイミアが使えない→殺し合いになれた『敵』が罠を張っている』の三段活用は、最悪の事態が発生することに納得させられてしまう、イヤーな説得力に満ちていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月20日
まぁ角ある羊だからね、悪意には弱い。
引率の先生のように明るく、前向きに殺し合いを引っ張ってきた隊長も、サミのように無邪気にあっけなく死んでしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月20日
憎悪を組織化せず、禁忌として封じ込めてきた理想郷は強くて脆い。清く正しいままでいたいのなら、砂の海に沈んでみんな死んでしまうしかなかったのだろう。汚れる以外に道はなし
血に汚れて、憎悪を飼いならして、悪意を前提に己の立ち居振る舞いを決めていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月20日
『現実』とやらを生きる僕らが慣れ親しんだ、『普通』の生き方に、殺戮を生き延びたファレナの子どもたちは適応していくのだろうか。それ以外の手段がないということは、サミや隊長の無邪気な死骸が教えてくれているが
長老も安楽できれいな自殺ではなく、足掻いて藻掻いて無様に死んで、死体をなぶられる道を進んだ。それは無様だが、楽園の外で生き延びるということは、本来的に無様なのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月20日
血と泥に塗れた道を、今後もクジラが泳いでいけるか。それはヌース攻防戦に仕掛けられた悪意を、どう切り抜けるかによる
野心のために応援を断る上層部の驕りも、効果的に罠を仕掛ける奸智も、全ては感情という特権から生まれる。悪意の利点が羊を食い殺した形で引いたが、さて、感情を残した子どもたちがどう反撃するか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月20日
どっちに転ぶにしても、殺すか殺されるかだ。どれも正しくないので、どれもが正しい。イヤだなぁ。
どこかぎこちない戦運びに、英雄はいない。その無様さが、胞衣から抜けて戦争を初めて呼吸する子羊たちの息吹と妙にシンクロしていて、爽快感がないのに納得はできた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月20日
『まぁ、そういうものでしょう』と受け入れられる不快感。その泥を抜けて、主役たちはどんな輝きを見せてくるのか。来週も楽しみ。