アイカツスターズを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
新春笑初! 年末の仕事量に疲れ果てた後輩を助けるべく、暴走した超人・二階堂ゆず。彼女の穴を埋めるべく、行くぜボンクラ番組!
トップクラスの可愛らしさを維持した作画と、アホアホな笑いの合間に入るシリアスなテイスト、両方のバランスが良い回だった。
というわけでバラエティー&コメディな回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
今回はとにかく作画クオリティが高く、皆とっても可愛かった。可愛いアイドルが珍妙な服を着て、普段と違うキャラでおもしろドラマをやる回なので、そこに実感が宿るのはとても良い。
僕は、赤メガネのリリィがとっても良いと思いました。(小学生)
顔の良いアイドルに稚拙で無体なことをやらせて笑いを作る感じは、往年のドリフ大爆笑を思い起こさせ、『新春』という感じがした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
一瞬ドリフネタをやるというより、全体的なムードやテンポがドリフっぽくて、可愛さだけでなく笑いも鋭い回だったのではないか。
同時にちょっと真面目な描写も合間に入って、しかもそれが切れ味良さめだったので、相乗効果で場が締まった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
笑いだけだとどうにも弛緩するわけだが、ゆずの才覚と、それに追いつけないリリィの非才が苦味を添えて、エピソードの水気を絞っていた。
ゆずの才能は笑いの中に隠して描写もされて、トライアスロンぶっちぎれるのもフィジカルの強さゆえだし、9役演じ分けは劇組トップとしての実力あってこそだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
そういう人間だから無茶も出来てしまうし、無茶をすれば倒れる。そこを皆で補う、というロジックが組めてたのは良かった。
リリィがただのお人好しではなく、ゆずを超えたいエゴ、負けたままではいられない屈辱感を匂わせつつ動いていたのも、なかなかグッド。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
そういうものは人間の心の中に、絶対にある。だからといって、みんなを助けるために無茶をして倒れたゆずを、助けようと頑張るリリィの行動が虚しくはならない。
自分が飛べない高い壁を、軽やかに踏み越えるゆず。その輝きとカリスマを遠くから、小さく睨みつける一瞬の描写が良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
白銀リリィは多分、そういう苦味を幾度も幾度も口にしながら、二階堂ゆずの隣りにい続ける特権を味わってきたのだ。なかなか一筋縄ではいかない関係なのだ。
『私は体育、貴方は国語。住み分けていきましょう?』を救いにするなら、『国語』が生きる描写いれんと…とも思ったが、リリィの真の得意分野は『無茶を押してでも人を動かし、状況を変化させる情熱』なのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
なので、ゆずが開けた穴を先頭立って埋めに行った時点で、住み分けはできてるのだ。
なんでも出来てしまう超天才でも、必ずぶっ倒れる瞬間が来る。一人では何も出来ないことを思い知らされる時が来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
ゆずの圧倒的な才覚と、それ故周囲と断絶してしまう孤独は第42話などでも描かれた。今回の話は、過去エピソードの延長線上にしっかり配置されている。
ゆずは一瞬の出番でも光を放って、衆目をかき集める。どれだけリリィが献身しても、ジャンプ一回で切り裂かれてしまう残酷な差。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
それを前提にした上で、そこからどうやって、どういう芽を出すか。S4と幹部の話、天才と凡人の話としても、結構良い書き方だったと思う。
リリィ先輩は本当に立派。
このぐらいの苦さと甘さのバランスで、惨めさや無様さを適宜扱い、『普通』の世界の陰影をスケッチし続けてくれると、シリーズ独特の存在感がどっしり馴染むと思うんだが…もー残り1クールだしなぁ。今言っても詮無いわな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
さておき、死刑判決が下ったS4の『もーアイドル仕事しねぇ。普通の男の子になる』オーラムンムンのオフ描写も、なかなか良かった。いや、やめねぇって事になってはいるけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
外側の視点を担当しつつ、S4が自然にカメラに映るセッティングにして風を入れてきたのは、いいシーンセットだと思った。
※訂正
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
S4→M4
すばるが旅先で『名前も知らない子供に、歓声を挙げられるゆめ』を見てるシーンが好きで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
物語を支配する巨大な運命によってステージからはじき出されても、すばるはアイドルを見ているし、ゆめも見ている。その視線は、ゆずを見るリリィにちょっと似ている。
遠い場所で高く輝き、その光で『みんな』を照らす存在になった(なりかけている?)ゆめに説得力を持たす意味でも、『ステージの外側』をしっかり入れたのは良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
ベタ足濃口のコントだけで押されると、どうにも脂っこくなってただろうしね。空気の取替は大事。
今後ゆめVSエルザの構図は、お膳立てされてるとおりに進むと思う。その時『みんな』代表・虹野ゆめという配置に、納得できるかどうか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
どーにも過保護に過ぎて、ゆめがデカい何かを背負うだけの足腰を持ってると見せられていない感じはあるが、そこを補う描写であったと思う。
まぁこういうのは長尺でやるもんで、シングルヒット一本で補強されるもんでもないとは思うが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
でもホームラン級の描写があると、積み重ね一切無視して圧倒できる時があるのも事実なんだよなぁ…すばるはどうしても画面の端に置かれるので、そういう強い一打は打てない。どうしても足場補強だ。
例によって例のごとく、あの『アイドルの外側』のシーンを今後の話で活かして欲しいなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
『絶対活かしてくれるでしょう!』ではない辺りに、自分とアイカツスターズとの距離感が見えて、なんとも苦い気分になる。すっかりズレちゃったなぁ。
とまれ、笑いありいい塩梅のシリアスあり、バランスの良いエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年1月4日
小さくまとまらず、笑いは笑いとしておバカにしっかり笑える作りにしてくれたのが、とても良かった。そこの火力は、本当に大事だ。
来週はまたエルザ様がやらかすっぽく。残り1クール、どう運んでくるか楽しみですね。