アイカツフレンズを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
汽笛が鳴り響く港で、二人は別れた。
再び出会うため心の欠片を抱きしめ、ソロ活動を始めたピュアパレット。未経験の自分を引っ張ってくれたみおを失い、それでも明日のため、道を探す。
横綱・明日香ミライの胸を借りて、あいねのアイドルぶつかり稽古、始まります!
そんな感じの、ピュアパレ離別直後のエピソードである。どん底からの再浮上、そこを遥かに飛び越えての覚醒まで一気に引っ張り上げる、見事なエピソードであった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
別れたからこそ、視えるものがある。ストーリーの定形にしっかり魂を入れ、自分たちの物語として文句なく仕上げてきた。
今回のお話は第7話のアンサーであり、22話積み重ねたもの、失ったもの、前に進んだからこそ見えてきたものを余すところなく盛り込んだ、貪欲なエピソードでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
あの時はただ手を引かれ、ファンと同じ目線で見上げていた高い星。しかし”アイドル”になったからには、立場は同じだ。
ミライさんが急にあたりがキツくなったように思えるのも、そうやって蓄積された変化を見据え、今のあいねに必要なモノを突きつけているからだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
あいねはもう、みおが見つけてきたシンデレラではない。自分の限界を超えたパフォーマンスを観客に届けるプロのアイドルなのだ。
そんな仲間をお客さん扱いしては、そのプライドに失礼だし、何より面白くならない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
色んなアイドルが本気で競い合い、己を高めていくからこそ、ビッグバンに必要な内圧は高まっていく。そのための大事な星の一つとして、ピュアパレットは、あいねはミライさんに認められた。
だからこそみおちゃんにも厳しく当たって、自分を高めてほしかった。強くなって、もっと面白いアイドルをファンに見て欲しかった。それが出来る相手だと見込んだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
今回のミライさんの立ち回りは、過去の描写を補強し意味を書き換えるような説得力に満ちていたと思う。
あいねもそんなミライさんの要求に答え、22話分の成長をしっかり突きつける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
ドラマ初出演ではあんなに上がって大根だったのに、今回は一つのセリフに喜怒哀楽、百万の表情をつけれるほどに成長している。弱音を吐かず、後ろも向かず、プロの水準に追いつこうと汗を流す。
第7話では観客席で見ているだけだった”アイデンティティ”を、今は二人で肩を並べて歌う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
声優さんを直接歌わせるフレンズスタイルが、 松永あかねさんの歌唱力向上をリアルタイムで感じさせてくれて、このアニメにしかできない”成長”の表現となっていた。
ステージはダブルスコアで敗北に終わるが、あいねは物語の冒頭のように、”負け”という結果にショックを受けない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
自分の至らないところを静かに受け止め、次に、その次に勝つためにはどうしたら良いか、着実に考えることが出来ている。プロの競技者として、しっかり地面を踏みしめている。
そういう姿勢を感じ取ったからこそ、ミライ先輩は『負けても気持ちが大事』と、記憶を奪わなかったのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
それは哀れみでもご都合でもなくて、あいねの魂の変化を肌で感じとり、22話分このアニメが積んできた成長が、あいねにしっかり根を下ろしていると認めることでもある。
そう思えるのはやはり、今回あいねに起きた最大の変化、みおとの関係性の変化故だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
経験が足らないから。アイドルをよく知らないから。みおちゃんに引っ張られて、甘えて、繋ぎ止めていた。フレンズと一緒に飛ぶのではなく、重りになって自由を奪ってしまっていた。
追い込んで追い込んで内圧を上げて、脚本にないシーンが生まれる。『みおちゃんにだって勝てない』という、用意されていないからこそ真実なセリフが、喉を突いて出てくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
その真剣さがあいねに真実突き刺さるには、ピュアパレットは一旦バラバラになる必要があった。自分たちの現状を思い知る必要が
あいねはなぜ分かれるのか納得しないまま、先週二つ心のペンダントを受け取ったのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
ラブミーティアの背中に、かけらすら届いていない自分たちの立ち位置。その景色を真実認識していたのは、やはり経験と実力に勝るみおで、あいねは自分たちの至らなさを、自分の問題として受け止めれなかった
それでも、みおがそういうのなら。自分を見つけて手を取り、愛してここまで連れてきた人がいうのならば、それは本当のことなのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
そういう信頼で、あいねは別れを飲み込んで、別れの先にある景色、みおが今見ている世界を必死に探していたのだと思う。
それが、ミライさんの言葉で見つかる。
自分がお荷物だということ。追いつき、追い越し、また追い越される理想的な強敵手たり得なかったこと。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
『みおが先で、自分が後ろ』という”いつものピュアパレット”に疑問も抱かず、優しさの中に安住していたこと。貪欲でも誠実でもなかったこと。
”プロのアイドル”たり得ていなかったこと。
あいねは今回、そのことを痛感する。『みんなに優しい友希あいね』という自己像に閉じこもったままでは、絶対に掴み取れないものを探りあげる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
それはあいねがどうしても掴みたいもの、みおと一緒に到達したい星だ。だから、あいねは自分を変えなければいけない。タフになり、貪欲になり、誠実になる
そしてそうやって、自分と全く違う自分を目指すことで、『みんなに優しい友希あいね』の真実の良さも、より光を増していくのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
正反対の自分を、自分らしい自分を抱え込んだまま目指す。そんな矛盾の中にこそ、真実がある。相反するものをぶつけた先に、ビッグバンが起こり、愛とステージが生まれる
あいねが今回到達したのは、そういう場所である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
『たった一話でそこまでたどり着いた』とも言えるし、『第7話からの積み重ねがそうさせた』とも言えるし、『物語が始まる前から積み重ねた友希あいねの14年間が、全て必要だった』とも言える。
瞬間は常に、永遠の背中を噛んでいるものだ。
そういう濃厚な体験、キャラクターが決定的に変化し、物語の舵取りが完全に書き換わる説得力が、今回のエピソードにはあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
素晴らしいことだと思う。それはここまであいねちゃんの人間を、アイドル活動の真実を、嘘なく描いたからこそ可能な圧縮なのだ。
こういう物語があるなら、あいねちゃんはどれだけ飛躍しても、再び出会ったピュアパレットがどれだけ強くなっても、唐突ではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
それは約束された必然であり、運命的な偶然なのだ。物語が何かを変える熱量を獲得するには、どこかでそういうモノを書く必要がある。そしてフレンズは、この話を書いた
そういう力のある物語が、主人公に降り掛かった別れの波を乗り越え、新しい境地に立つ節目に来る。強いし、正しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年10月25日
このベストエピソードの後に、みおちゃんの孤独が描かれる。ハードルは高い。でも、それをフレンズは超えてくるだろう。来週が楽しみです。