放課後さいころ倶楽部を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
卓を囲めば、心も弾む。
遠かった距離が遊びで近づく、不思議なコミュニケーション・メディア。それがボードゲーム。
その魔力が、ガサツなヤンキーと弱気っ子を、対立しているはずの生徒会を、ぐいっと引き寄せる。
そして季節は夏から秋、祭りの時へ…。
そんな感じのAB二本立て、仲良し製造装置としてのボドゲにクローズアップした造り。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
どう考えても”ファイナルファイト”に出てたマキちゃんと、地頭と性格がいい生徒会長。結構正反対な二人が、アウトドアとインドア、それぞれゲームを通じ主役と交流するエピソードである。
Aパートはホットパンツ部隊が河に繰り出し、夏最後の思い出をキラキラさせる展開。旅館水着ボドゲといい、清潔なエロスを差し込んでくるねこのアニメ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
マキちゃんの強引さが、いい具合に話を転がしていた。ざっくり活発な雰囲気と、川沿いのしっとりした空気の調和が好きだな。
”もんじろう”の二つの遊び方…悪口探しとラブラブもんじろうは、それぞれの長所を上手く引き出している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
マキちゃんは物怖じしないタフな強さ、切り込んでいく刃の鋭さがウリだ。それは”ゲーム”という鞘に包まないと、ナイーブな美姫を怯えさせてしまうものでもある。
逆に言えば、”もんじろう”というメディアを借りることで、美姫は普段踏み込めないタイプのコミュニケーション…娯楽として悪口を言えるざっくばらんな関係を体験できる、ということだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
そういう緩衝材としての力が、”ゲーム”という形式にはある。ヤバいことでも、結構洒落ですむ、というか。
文字を拾って、言葉を作る。自分が相手をどう見ているのか、どこを変えて欲しいかを、相手を傷つけずに伝えられるゲームを、マキちゃんはすぐさま思いつく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
”もんじろう”は色んな遊び方ができるゲームだが、楽しく遊べるルールを即座に思いつくあたり、ゲームの反射神経が天然で良いんだな。
それを通じて、怖いヤンキーは自分を偽らない侠客に変わっていく。もともとそういう人だったんだが、美姫から怯えが笑いと一緒に消えて、素顔を見れるようになる、というか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
それはかつて助けてもらった記憶を思い出し、礼を言うことに繋がっていく。
自分はクソみたいな環境にツッパってたただけ。優しくなんかない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
そう自分の侠気を卑下するマキちゃんに、美姫はマジでグイグイくる。善良さなら自分の領域とばかり、褒め言葉を次々拾い、マキちゃん優しいきれい好きと乱打を打ち込んでいく。コイツ…かなり”神輿”を担ぎ慣れている…。
怯えつつもじっと観察して、良いところを見つける。Bパートで会長の顔を見てたのと同じ観察力が、美姫の長所だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
それも元々あったもので、しかし綾に出会うまではおずおずと眠っていた。東京由来の元気っ子と出会うことで、美姫は他人の良いところを見つける資質を思い出すことが出来たのだ。
悪口すらスルリと楽しめる、新しい関係。元々持っていた、他人を愛する資質。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
そういうものが渾然一体となって、夏の思い出が輝いていく。
苦手だったはずのヤンキーと、楽しく触れ合えた。可愛い神輿にしっかり乗せて、存分に練り歩いた(歩いてない)。
そういうモノを生み出す糸口として、”もんじろう”はいい仕事をしていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
あんまベタついた女女描写をしない作品なんだが、今回Aパートはかなりキテる仕上がりで良かった。
バイク乗ってるときと話が終わる時、グイグイ系が完全逆転してるところとか。マキちゃんの顔に”引力”あるところとか。
すっかり打ち解けた二人が、また卓を囲む時は来るのだろうか?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
いかにも苦手そうなマキちゃんを鏡にすることで、美姫の人格変化、ボードゲームを媒介にした成長と再発見がクリアに見れるので、このコンビは好きだ。もう一回くらい、個別エピソードが見たくなるが…。
そしてBパートは、第4話で未解決だったネタを生かしての会長エピ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
すっかり根性がネジ曲がってしまったれんちょん副会長を置き去りに、青島会長と翠ちゃん、IQ高い二人が超高速で分かり合うお話となった。
地頭いい奴ら特有の話の速さが、上手くスケッチされていたと思う。
会長はゲームのメソッドを掴むのも、ボードゲームの何が楽しいかを見つけるのも、とにかく早い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
視野が広く、新しいものに対し素直で、ブレない価値判断軸がある。高い人間力と知性を活用して、周囲を巻き込み幸せにしていける人である。
優秀で善良。そら副会長も、コンプレックス拗らせるわ。
会長は自分なりの攻略法を臆せず叩きつけ、成功して喜び、失敗して騒ぐ。負けても笑顔、みんなで楽しんだ時間を大事にする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
ゲームに限らないが、人と人が集まって何かをする時、非常に大事な資質をしっかり備えた人である。こういうプレイヤーが混ざると、卓は楽しく盛り上がる。
自分の楽しさに溺れて暴走しないのがミソで、これは周囲を見渡す視野の広さ、状況を手早く判断する知性が備わっているからだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
祭りの気配に血液を沸騰させているようで、頭の芯が冷えている。ふと立ち止まって、打ち捨てられた企画書を手に取る落ち着きがある。情熱と冷静の、理想的な同居だ。
翠はそんな資質も、会長という立場も知った上で、知らない体で相手をする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
一見さんのお祭りゲー要求に、スルリと”アイランド”を出せるソムリエっぷりに、ボドゲ店員としての成長を見たりもした。
自分が何を楽しみたいか、明瞭に自覚し言語化出来る会長も凄いんだけどね。結構ボヤッとするポイント。
社会的立場を卓に持ち込んだ、いわゆる接待ゲーは大概つまらない。ゲームそれ自体が目的ではなく、勝利を譲り楽しさを明け渡すことで、何らかの利益を得ることが目的になるからだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
そういう焦点のボケたプレイではなく、素裸のいちプレイヤーとして、加減なくぶつかり合うことを翠は選ぶ。
それはゲーマーとしての信念からであるし、会長の資質をクレバーに見抜いたからでもあろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
殿様扱いでへりくだるより、正面からぶつかって判ってもらう方が、この人には刺さる。そういう信頼を、翠ちゃんは会長に持っていたのかもしれない。
ただのゲームバカかもしれない。…こっちかなぁ。
どっちにしても、会長は初めてのボードゲームを虚心に、クレバーに楽しみきり、副会長の頭ごなしに正しい決断をする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
三人娘のボドゲカフェ運営と合わせて、副会長のコンプレックスも文化祭当日に爆発しそうだなぁ…。
会長はデキた人だが、だからこそ副会長の空回りは加速するわけだ。
というわけで、心を開き絆をつなぐメディアとしてのボードゲームに注目したエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
ミキマキキテる水辺の”もんじろう”も、会長の優れた人品が見える”アイランド”も、ゲーム特有の面白さをしっかり描きつつ、コミュニケーション・メディアとしてのボドゲ、その普遍的な力を活写していました
個別のゲームが持つコンポーネントのワクワク、ルールの奥深さ、体験の輝きを大事に掘り下げつつも、”ゲーム”という体験が持つ普遍的な楽しさ、人を繋げ判っていく力が根底にあるのは、非常に良いと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
そこがしっかりしているから、ボドゲで変わっていく青春にも説得力がある、と。上手い。
春から夏、秋へと季節は巡る。ボードゲームという趣味、かけがえのない仲間と出会えた時間は、一体どこに転がっていくのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月13日
アニメのクライマックスになりそうな文化祭への伏線を引きつつ、次回は金髪美少女大登場。
チラチラ顔見せはしてたあの子が、どういうゲーマーなのか。来週も楽しみ。