GREAT PRETENDERを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
悪党どもを島流し！
痛快な騙し技の裏に、一体何があったのか。
エダマメはなぜ、最後の仕事に刃よりも嘘を選んだのか。
すべての謎は解き明かされ、詐欺師たちは未来へ進んでいく。
過去と己を許し、光のある空へ。
その先にある緑の魔法が、また縁をつなぐのなら…。
そんな感じの、グレプリ最終回であるッ！
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
いやー…良かったね。
コンゲームの王道からはちょっと甘めの味付けな本作らしく、どんな人にも一筋の救いがあって、丸く収まり前向きな感じで終わってくれました。
エダマメが闇と向き合う過程が上手く煮込まれて、最後までハラハラ出来たのは良かった。
結局天秤は最後まで本気でグラグラ揺れていて、しかしアビーちゃんの一言が決め手となり、エダマメは業を超えて未来に進む道を選べた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
それはシンガポールで彼が、アビーちゃんの業を抱いて一緒に飛んだお返しだ。やり場のない過去を見据えて、それでも綺麗事を言えたからだ。
そんなエダマメ自身の善性が彼に帰り、彼が繋いだ縁が彼を救った舞台裏を、ケレンと大嘘タップリに楽しませてくれる最終回、大変良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
冷静になると『ん？』て所はたくさんあるが、エモの強さで押し切れてる所が、別角度から”詐欺師”の話で好きだなー、と思う。
というわけで、悪党どもに非常食の情け、呉越同舟のHELP ME！ から物語は開始である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
無人島に極彩色だと、映画の”東京島”ちょっと思い出すね。アレ話はかなりメタメタだったが、ルックだけは最強に良いんだよなぁ…。
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横道はさておき、ハメられた悪党共が人売りのあぶく銭稼業から無人島生活で立ち直り、ちったぁマシな生き方が出来るかは、まぁ判らんところである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
第四章で描かれた”仕事”の生活感、どっしり滲んだ悪徳の臭気は、ひどく生臭いからな…これは、明美の人間っぽさと裏腹だろう。
しかし死を押し付けて未来を断ち切るのではなく、騙し芸の中の悪い冗談のように、生の可能性を残してあるのは、ドロシー以来の一味のやり口であろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
毒針を取り替え、紙一重で死を演じる。本気の芝居に業を乗せて、演じることで飛び越えていく。
そんな”楽しい騙し”が、クズを変えることを祈りたい。
さて時間は巻き戻り、エダマメはもう取り返せない日々の夢を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
子にも話せぬ思いを秘めて、お母さんは魔術師の人形に夫を見ていたのだろうか。
やっぱ、真実告げてたほうが良かったと思うなぁオズ…。お母さん的には、信頼が片恋ではないと逝けて良い…のか？
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病床の母にとって、居並ぶ英雄たちは夢を守ってくれる守護神だった。自分が信じたものが嘘ではないと、信じたまま黄泉路を進める導きだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
エダマメも思い出の母と同じ顔で眠り、目覚めては見守られている。
結局、彼にとっての”母”はそこにある。アケミ、フられたね…。
ここでひょっこり猫のように、アビーちゃんは空を自由に泳いで、エダマメに伝えるべきを伝える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
人生の陰りに取り憑かれていた顔が、掌の中の思い出に導かれて、言葉を紡ぐ。その時、彼女は光の方を向いている。
それを連れてきたのは、バカでお人好しの詐欺師だ。
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恨みと業を全て追いて、無力だった自分への怒りを許して、自由に空を飛ぶ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
シンガポールで体を張ってエダマメが届けたものが、巡り巡ってエダマメに戻ってくる。
それが救いだったと、アビーちゃんが率直に告げる重さを生み出すために、第二章は出口が見えにくかったのかなー、とすら思う。
理不尽に奪われることを、止められなかった自分への怒り。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
殺した相手への憎しみよりも、それが自分をせき止めるとアビーちゃんは知っていて、その重荷をシンガポールの空に置いてきた。
だから猫のように自由に、窓から入って空に消えることも出来る。
それは、お前のスタイルだ。そう言外に告げる。
ここが決定機となり、エダマメは”父”への復讐を辞める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
というか、血と死で生臭く出口のない道に進むのではなく、カラッと騙して終わらせる詐欺師のやり方を選ぶ。
朱雀的な生き方より、ローラン一味的なスタイルを選択肢た、とも言えよう。
どんな自分でありたいか、しっかり選んだのだ。
それを差し出してくれるアビーちゃんと、色恋の絡まないカラッとした関係で最後まで魅せてくれたのは、自分の好みとして嬉しかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
ここで恋情が顔を出すと、甘みが許容値を越えた感じがする。
ロンドンでの決着もそうだけど、色恋の華やぎをうまく使いつつ、うまく距離をとったなー、って感じ。
エダマメは決断をカプセル占いに託すのを止めて、自分の意志で携帯を握る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
かつての仇敵の手から実弾を取り上げて、あくまでビジネス、恨みっこなしの共同作業を持ちかける。
騙した巨悪とも、なんかいい感じの関係を築ける。このお話らしい救いだ。
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こうして決断は果たされ、毒杯が差し出される。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
深い眠り、死を模した”嘘”に敵を包んで、南の島にご招待。突貫工事のハリボテに、昔馴染みの差配で乗り付ける。
ひどく賑やかで穴だらけな、ローラン一味最後の仕事。
せっかくだ、総出でやろうや！
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壁塗り描写は絶対なんか仕込んでるなー、と思っていたのでハマって嬉しいが、こんだけ泥縄大忙しでやってることろが、なんだかんだノリ重点勢い重視であったこの作品の”騙し”らしくて、なかなか面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
今までのリフレインを随所に仕込みつつ、最後はスケールデカくホラを吹く。
終わりに相応しい勢いのある仕掛けで、ビル一個捏造は面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
プロの仕事として”騙し”を描くなら、水も漏らさぬ完璧な仕事で終わらせるのもいいけど、エダマメくんを主役にしたこのお話、そういう緻密さとは存外、縁遠いからね。
ローランも最後に、亡霊に悩む人間味を見せたわけで。
なんで、かなりヤバヤバの綱渡りでなんとかハメて、大騒ぎに終わるのはこの話らしいな、と思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
アビーちゃんのチャーミングな中指に、中指で返すエダマメの”間合い”がホント好き。仲良くなったよねぇ…。
南の島に浮かぶ偽りの塔は、詐欺師商売に突き立った墓碑銘。
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せいぜい騒いで叩き壊し、綺麗サッパリ足を洗おう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
そんな気配も漂う無駄金の使い方で、なんかいい感じだ。
差し出された”親”の手を微笑んではねのけて、エダマメは浮かれた詐欺師の天国から、地に足のついた場所へと降りていく。
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それは本気で演じたからこそ、心の中に巣食った業と手を繋げるのだとおもう。先週吠えたタンカは、やっぱり本音なのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
殺すより、刃を突き立てるより、それを聴いてほしかった。
だから、自分も仲間も”親”も、偽物の血で濡らして終わりにした。
それが、詐欺師エダマメ最後の決断だ。
彼が闇落ちする説得力は十分にあったし、実際グラグラどっちに転がすか悩んでもいたわけで、サスペンスを最後まで維持する巧い運びだったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
結局僕は、今まで見てきたエダマメくんが好きなわけでね…戻ってきて欲しかったわけよ。お母さん好きだし俺。
『言ってほしくないけど、言ってもおかしくない道』として朱雀の”仕事”を生々しく書き、アケミの人間味を掘り下げ、親を刺すに足りる過去を描いた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
そこら辺が生きて気持ちよく騙され、さてどっちに転ぶのか、ハラハラしながら今回の”答え”を飲めるのは、なかなかリッチな視聴体験だろう。
かくして最後のビジネスが終わり、コンフィデンスマン達は洋上で笑う。かつて、彼らのカモだった悪党も。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
重く濁った思いを動かしてくれた、とある詐欺師の言葉。
殺し殺されを本気で演じて、過去を乗り越え未来に進んでいく者たちの表情。
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夜が明けていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
アケミが本当にやり直したい”マコト”に餞別を手渡して、闇の色が薄くなっていく。
ここの色彩変化は、ここまでの演出で一番綺麗で、鮮烈だと思う。この作品の選び取った色合いでなければ、表現できない夜明け。
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それは過去に、不甲斐ない己に、騙すことしか出来ない生き方に光が差し込んで、未来に近づいていく変化だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
朝の光が眩しく思えるのは、夜闇がとても深かったから。
そんな暗夜行路も、独特の面白さがあった。闇の中からしか、見えないものもあった。
でもそろそろ、飛び立つ時間だ。
指輪の毒をすり替えた時、あるいはカプセルに運命を預けなかった時、人間臭すぎる詐欺師たちは、自分たちの進む道を選んだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
自分を導いた魔法のリングにも、感謝を込めて口づけを。
かくして、ローラン一味は一つの物語を終えていく。
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各章主役を立てて、その乗り越えがたい過去の傷、どうしようもなく騙しにはまり込んでる理由を掘り下げていく構成は、最後にローランを主役に選んだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
他人の業と破滅を間近で見て、誰かに体重を預けないと立ってられない男が、愛した人と縋った男。
その決着が、ようやくついた。
それぞれの未来に進む仲間を写しながら、物語は終わっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
太閤様のお守りは、ローランが捨てたはずの指輪の代わりか。大統領に上り詰めたC級俳優の隣で、金髪クソ野郎は何を睨み、何を望むか。
それはまだ、語られざる物語だ。
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ローランがエダマメを弄んでいた仕草はかなり”素”だと思っているし、思いつきで動くスリルジャンキーの気質はなかなか変わらないだろうから、また厄介事にエダマメ達を巻き込んでいくのだろうけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
エダマメはコーヒー修行を通じて、真っ当な生き方に進むことが出来るのか。
オズが”反抗期”で片付けた、業と憎悪にまみれた時代を越えて、かつて父母と夢見た善良さに、自分をお仕上げていくことは出来るのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
想像の余地を残す終わり方で、なかなかいいと思う。
かるーく、続編への色気も薫るかな。嫌いじゃない匂わせ方だ。
そして最後に、もう一騙し。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
魔法はまだ、終わってない。手放せばこそ届くものも、戻ってくるものもある。
雨は上がり、虹の橋がかかる。
その彼方にある憂いのない場所へ、思い出が蘇る場所へ、指輪はドロシーを導いてくれるのか。
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それもまた、語られざる物語だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
『お家が一番』という結論で終わった物語をモチーフの一つに選んだ、優しい詐欺師たちの物語は色んな人が、それぞれの失われた”お家”に帰ることで終わるのだろう。
かくして大団円。余韻を残しつつも、綺麗に収まるべきところに収まって、お話の幕が閉じる。
というわけで、GREAT PRETENDER無事終了です。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
面白かったです。
NETFLIXで一気観することに特化してか、週刊で見るとややモッタリ重たいシーンもありましたが、トータル満足度の高い物語だったと思います。
やっぱエダマメくんを好きになれたのが、一番大きかったかな。
彼の”反抗期”の深さ、手を染めた悪事の生っぽさに向き合い直す第四章が、集大成としてよくまとまっていたと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
ローラン時代のリフレインを散りばめつつ、今詐欺師をやってる主役たち独自の痛みもしっかり滲んで、だからこそ満足感のある終わりが生み出せていたと思います。
”親”を…過去を変ええなかった自分を怨むエダマメの闇は重たく濃くて、だからこそ同じものから開放してもらえたアビーの言葉が決め手となって、エダマメが道を定める展開がとても良かったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
動かし得ないものが動く説得力を有無には、第二章は重い必要があるよなー、と最後に納得。
各章ごとに独自の雰囲気があり、過去と連動しながら前に進んでいくネアカな空気が、作品に軽味を与えてくれました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
コンゲームで扱うには少々甘く湿った空気でもありますが、僕は嫌いじゃない。お人好しなエダマメくんの気質が、作品全体に上手く伸びた感じ。
画作りとしては大胆な色彩感覚と、バキッとした美術が上手く噛み合って、独特な”絵”を作ってました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
世界中を股にかけて舞台が移り変わり、国際感覚がいい具合に香ったのも、なかなか独特で良かった。
散々字幕で国際感覚を醸し出しつつ、最後ウチナーグチで一笑い取るのも好きよ。
お話と”騙し”に関しては、上手くヒントを出して楽しく読ませてもらった部分と、読みきれずハラハラする部分のバランスが良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
相手の力量を信頼しつつ、色々考えてあーでもない、こーでもないとピースをハメていく2クールは、独特の視聴体験でした。
各章ごとにキャラの素顔を掘り下げ、魅力を増して話が転がっていく構成も良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
過去に一応の決着を付けた前章の主役が、仲間の重荷を背負えるようになる三章までの構造を、反転させてエダマメとローランを掘りに行く四章の作りも好き。
コンゲームとしてみるとツメの甘い所もありますが、そこは人情派の味わいと隣り合わせかなー、という感じ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
あんまパキパキにプロフェショナルしていない所…その甘さが最後に、”仕事”としての悪党稼業の矛盾にしっかり試される所が、なかなか独特で良かったんじゃないでしょうか。
見終わってみると、善良に憧れつつもなかなか悪行から手を切れないエダマメくんの旅路が、実は同じ穴の狢だったローランと対等の詐欺師にまで地力を上げることで、ようやく離れることを許される…という話でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
幸福な”親”殺しの話、一青年のビルドゥングスロマンとして、とても良かったです。
最終章を長めにとって、これまでの仕掛け、過去と現在の不思議な照応を上手く生かしてまとめた結果、食い足りないところのない仕上がりで終わって、大変満足です。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
やっぱ各章ごとにそれぞれのカルマを越えて、未来に進んでいく構成が前向きでいいんだな。
最後の仕事を笑顔で終えて、彼らがどんな未来に進んでいくのか。余韻の残るエピローグもまた良く、心地よく見終わることが出来ました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月18日
とても楽しく、騙されたり疑ったり出来る2クールでした。
面白かったです、ありがとう！
