小林さんちのメイドラゴンSを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
小林さんちの元気少女、カンナちゃんはケンカの勢いで海を越え、なんと紐育に降り立った。
異国での大冒険、芽生える友情。
離れればこそ判る、帰れる場所のありがたさ。
竜人少女の世界には、楽しいことがいっぱいだ!
そんな感じのザ・カンナカムイまつり2021! 京アニありがとうッ! である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
前回の一本まるまるエルマに続いて、みっちりカンナで楽しませてくれる、ありがたい仕上がり。
竜としての顔が目立つNYでの冒険と、小林さんと巡る小学生としての休日という対比も良い。
変身してもしなくても、身近な場所でも異国でも、カンナちゃんは好奇心に目を輝かせながら楽しいものを探し、色んな人がそんな彼女を見守ってくれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
そういう世界全部の空気を、胸いっぱいに吸い込める仕上がりでした。
カンナちゃんを描く時に唸る尖すぎる児童観察眼も、随所で暴れて大満足だ!
というわけでAパートは、並の小学生サイズでは収まらない”竜としてのカンナカムイ”が、結構目立つお話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
冒頭、スナック感覚で海を越えていく飛翔の力強さからして、ただのキッズではない。
英語もすぐさまラーニング、物怖じせず友達も作る。
(画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第11話より引用) pic.twitter.com/rPzl2Su3E2
偶然の出会いから始まったNY探検は、色んな刺激があってとても面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
クロエも箱入りお嬢様で、友達と走り回る面白さ、お馬さんの鼻息を初めて知って、ワクワクドキドキと日々を楽しんでいるのが良い。
素敵な異郷、ニューヨークのキラキラした楽しさが、精密な美術からよく立ち上がる。
カンナの話なのに才川を一切出さずに仕上げる所が、”解ってる”作りで感心するけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
二人のある意味完成した距離感とは、また違った角度からカンナが見ている世界、新たに出会う輝きを描くのが、二期主役回の狙いなんだろうなぁ、という感じがある。
ピカピカと眩しい世界は段々と陰ってきて、置き去りにした我が家恋しさが募ってくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
Aパートは眼のクローズアップが多用され、それが時間経過とともに変化する多彩な光、そこに宿る心情を反射してくる。
(画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第11話より引用) pic.twitter.com/NZUHwHtKAx
カンナとクロエは共に家出少女であり、出てった自分を再び愛してくれるか、怯えながら異郷に身を置いている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
ぱっと見幼いカンナのほうが人生(竜生?)経験は豊富で、自分が本当は何が欲しいか、どこに行きたいかよく解っている。
夕焼けが夜の帳に変わって、世界の邪悪な側面が少女を飲み込みそうになる時、白い竜神はその巨大な瞳を輝かせて、悪漢に裁きを下す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
カンナちゃんは竜形態になることが少ないので、その力強さ、異質さが新鮮…であり、竜になってもカンナちゃんはカンナちゃんである。
二人の瞳の色合いはよく似通っていて、子供としての感性も、故郷への愛情も同じ手触りをしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
ふわふわ柔らかい柔毛に包まれ、スペクタクルな夜景を眼下に飛ばしながら、少女たちは家族の夢を見る。
(画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第11話より引用) pic.twitter.com/gEYzVHNKcd
遠い異国で、似た瞳をしたドラゴンと人間が同じものを見て、それぞれの故郷に帰る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
たった一日のファンタジーとして凄く良い手触りで、スケールの大きさと地に足のついた暖かさが両立していて、とても良かった。
異質な存在が確かに響き合う瞬間の、眩しい輝き。
それを小林さんから受け取ったから、カンナちゃんはこの異界で幸せに暮らしているし、それをクロエに分けてあげることも出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
無垢で無敵な児童として、自由に過ごしてる彼女が何を育んだか、クロエと遊び守り教え届ける事で、見えてくるエピソードでもあったと思う。
カンナちゃんは無邪気に見えて賢く冷静で、しかし世の中に擦れはしない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
おそらく”子供”という存在自体が、そういう相反した性質を宿しているもので、カンナちゃんを描く筆はいつでも、児童の持つ複雑な輝きを、大事にしてくれる。
それが、僕がカンナちゃんの物語を見るのが好きな、大きな理由だ。
正体を知らない才川相手だとなかなか発揮できない、竜としての逞しさ、神としての強さが異国でバリバリ暴れたのも、頼もしくてよかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
この人間離れした能力も、カンナちゃんを構成する大事な一部。
それがあればこそ、友達を悪意から守り、家に送り届けることも出来たのだ。偉いよぉ…。
かくして異国の冒険を終え、我が家に帰ったカンナちゃんの瞳は、少し震えている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
クロエ相手だと自分たちがたどり着くべき真実を探り、危機から守るお姉さんポジションだったのが、小林さんちに戻ると子供の色合いを取り戻すの、複雑でいい。
(画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第11話より引用) pic.twitter.com/IDNYT19dAt
あとオマケの全自動トール見守りシステムがあまりにも保護責任者完遂過ぎた。マジありがたい…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
カンナちゃん一日の冒険を遠くで見守り、自分自身NYグルメに舌鼓を打ちつつ、新しい出会いを拡げてやったトール…完全に”人間”…。
やっぱ鱗があるかないかとか、そういうことじゃあねェんだよなぁ…。
帰還と仲直りを果たしてBパート、BPMをグーっと下げて、カンナちゃんと小林さんのありふれた日常が、異様な分解能でどっしりお出しされる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
とにかく児童のサイズ感とはどんなものか、細やかなこだわりが暴れててマジですげぇ。
(画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第11話より引用) pic.twitter.com/KNl3PGEO6Y
ベッドの縁を掴むあんよの力強さ、麦茶ポッドと体のアンバランス。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
郵便受けは中身が見えないので、掌で中身を確かめながら受け取る。
身長一メートルちょっとの生物が、どんな風に世界を進むか、よーく観察し再現する執念が、静かな炎を燃やしている。
特に予定もない真夏日のダラダラした雰囲気とか、自分とちょっと違う世界を見てる存在との柔らかなコミュニケーションとか、小林さんの書き方も大変に良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
児童の投げかけてくる、ちょっと前のめりな発話を落ち着いて受け止めて、コミュニケーションのグリップを高めていくあの感じ…。
『あああ”あ”~~~~児童~~~~とそれを愛する年長の存在~~~~』って感じで、全身に必須栄養素がビリビリ満たされてヤバかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
俺はマジで、未完成故に独特の感性で世界を見据えている存在と、型にはめることなく自然体でそのまま見守れる人の物語をずっと見ていてェからよ…。
NYでは描かれなかった”お家のカンナちゃん”が、マジ一切構えることなく好きに過ごしてると判るのが、すげー良いんだよな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
どんだけこの”家”を、そこを住処とする人々を信頼して、緊張を解いて生きているのかがよーく分かる。
そうさせている小林さんとトールとイルル、マジ偉い。
たった一日の夢はエアメールで繋がり、確かな友情が豊かに芽吹きつつある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
美味しいスイカも食べて、一緒にお外に出発だ!
都市と田園の中間地点、現代日本の生活空間がこのテンポ、この空気感で描かれるの貴重~~~。
(画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第11話より引用) pic.twitter.com/bR8PLoKGSC
このねぇ…カエルを捕まえんとするカンナちゃんの両足に宿る”力み”ですよね…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
何事も全力な存在だからこそ、こう…生物としての力強さを漲らせた、嘘のないスタイルで動くわけじゃないですか児童って。
それが的確に、精密にアニメーションされて見れる喜び。ありがたい…(幾度目かの感謝)
Bパートはとにかく小林さんとカンナちゃんの動きがシンクロする場面が多くて、ミラーリングの親愛が二人を繋いでるのが語らずともよーく分かる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
色んなことに興味津々なカンナちゃんに、目線を合わせて新しいこと教える小林さんも”善”すぎ。
(画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第11話より引用) pic.twitter.com/rlSrmLAAtK
でも小林さんだけが一方的に世界を知っているわけじゃなくて、カンナちゃんも対等に、自分だけが知っているものを分け与える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
見知ったはずの街は、心躍る未知でいっぱいだ。
雨に振られても楽しく、共に過ごす時間はあまりにも当たり前で、あまりにも尊い。
雨宿りする場所が一期第4話で学校用品を揃えたお店で、その仕草が一期第6話伝説の『あめあめあーめ』を踏まえてるところとか、即死級のファンサービスなわけですが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
共に過ごした時間が街には降り積もってて、その上に二人が生きてんだなー…という感慨があるね。
一緒に下を見つめてたから、流されていく命を見つけて救うことも出来て、そうして飛び立ったてんとう虫に視線を上げれば、雨上がりの光を見つけられる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
鞘翅から後翅が展開する様子、こんなに細かく描くアニメ初めてよ…。
(画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第11話より引用) pic.twitter.com/2cDH9fGrTJ
狭くてローカルな二人の歩みを追っかけてた物語が終わるタイミングで、視線が下から上に昇って広い場所に開けていく誘導とかも、とても気持ちがいい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
身近なものを見つめればこそ、見つけられるもの。
広くて大きな場所に漕ぎ出せばこそ、掴めるもの。
その両方を手に掴みながら、人とドラゴンの日々は続く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
ケンカと家出で始まった物語が、仲良く手を繋いで収まる運びも完璧である。
小林さんの笑顔を収めるカンナちゃんの瞳は、クロエと向き合っていた時とは違う色。少し竜っぽい、不思議な虹色
(画像は"小林さんちのメイドラゴンS"第11話より引用) pic.twitter.com/TxcmT8wx8b
家から飛び出し震える青に、共鳴する青も。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
故郷と家族を豊かに照らす、虹の色も。
両方大事なカンナちゃんの色で、世界は多彩な色と冒険に満ちている。
外に飛び出していくこと、誰かと手を繋ぐこと。
両方出来るから、カンナちゃんの毎日は楽しい。
そういう事を、竜になるAパートと人であり続けるBパートを繋げて、豊かに語るエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
大変良かったです。
あえて才川出さない挑戦に、小林さんと過ごす日常の解像度を極限まで上げて勝ちきった構成の妙、クオリティの突っ込みどころ、素晴らしかった。
お馬さんの鼻息とかてんとう虫の飛翔とか、様々に色を変えるNYの日差しと故郷の天気とか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
色んなものが生きてて、移り変わっていて、その只中でカンナちゃんと彼女の大事な人が生きてんだなー、という実感が、どっしり時間を使う話作りからパワフルに伝わってきました。
”日常系”でやれる一番強いところでぶん殴られた感じがあり、とっても満足です。こういう話が見たかった…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年9月13日
京都アニメーションが児童の”動き”に向ける、異様な愛情と気迫も確認できました。つえーな…。
作品世界の息吹が伝わる、見事な仕上がり。
次回も楽しみですね。