かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック- を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
遂に開幕奉心祭! つうわけで、恋の序奏期間をどっしり切り取る第3期クライマックス、その1。
過去編にかぐや VS 顔の濃い中年男性達、石上くんと眞妃ちゃんの仲良し力と、バラエティ豊かに見せてくれる回となった。
恋の勝負がバチバチ火花散らすのは次回以降なんだろうが、ここで会長達の一年前が見れたのは、そこにこそ興味がある視聴者としては嬉しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
お話が始まった時点で、恋に浮かれるアーパー高校生だった主人公たちは、どんな闇を抱えて生徒会に集い、どう変わっていけたのか?
一年組が現在進行系でやってる部分を、すっ飛ばしてるニ年生たちの開始地点が見れるのは、即ち出会って変わっていけた部分、お互いを好きになった部分を掘り下げていく行為でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
そんな視線で照らされる一年前は、重くて暗い。
白銀くん…最初は、そんな後ろ向きマンだったのね。
異様なレベルの金持ちばっかり集まってる環境にイジケて、世界の端っこで恨み言ばかり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
これはつまり生徒会に入る前の石上くんと同じで、大正時代のスーパー攻め様みてーな顔した前生徒会長が自分にしてくれたことを、白銀くんも石上くんに施したのだと解ってくる。
何も出来ないが諦め切れもしない、燻る思いを知るからこそ、上から押し付けるのではなく、後ろから背中を押す立場で並び立てる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
貧乏な凡人であること、そこから這い上がって上に立ったことは、出来ねーヤツの気持ちが良くわかるエリートとして、白銀くんの人格を磨き上げた。
しかしそのためには、機会と出会いが必要だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
変人生徒会長が声をかけて居場所を作り、それに誘われてドブ沼掃除に顔を出したからこそ、彼は意地張って並び立ちたい相手と出会えた。
自分を高め、誇りに思える強がりで、顔を上げて生きていけるようになった。
そんな物語が始まる瞬間を、それが決着するクライマックスのスタートとして描くのは、やっぱり面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
同時につまんねぇ事に思い悩み、グダグダ足踏みしてた当時の姿が、”利”でしか動かない氷の少女を粉砕し、同じように恋にグダグダさせてる姿とも響く。
白銀くんは自分可愛さに引っ張られず沼に飛び込むかぐや様を見て、自分も積極的に動くようになった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
かぐや様は白銀くんと触れ合う中で、”利”を置き去りに、弾む心に素直に恋をする自由を手に入れた。
出会い、触れ合い、お互いを見つめる中で、少年と少女は”自分らしさ”の中に、お互いを取り入れた。
この相互作用の先に小市民感極まる恋愛頭脳戦があり、熱く真っ直ぐな青春が…今まで僕が見てきた物語がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
それを確認できるよう、白銀くんの過去を描きつつ、かぐやの変化を堪能できる第2エピが待っているのは、巧い構成だなぁ、と思う。
原作の抜き方、選び方が的確なんだろうなー。編纂者の技量
一年前、”利”だけを求めてドブに飛び込んだかぐや様を、それでも褒めた早坂は、その行いに宿った善良さに気づいて欲しかったんだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
しかし主従の間柄、氷を砕いて純粋な子供の部分を取り戻すには足りず、その仕事は白銀くんがやってのけた。
今では日常/非日常感コントも出来る間柄だ。
いつもどーりのトボケた距離感は、結構最近形になったものであり、同時に血の繋がらない”姉”としてかぐや様を見守り続けた早坂が、どっしり積み上げ掴み取ったものでもあんだなぁ、と思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
”利”を置き去りに、ただ真心のまま飛び込める。
四宮の鎖がないからこそ、可能な理想。
そういうモンに憧れかぐや様が変わって、早坂がずっと大事にして欲しかった、氷の溶けたアホ面を見せる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
”利”で結ばれた主従関係から、一人間として皮肉も当てこすりも出来る間柄で繋がる。
そういう変化を堪能する場としても、この奉心祭は嬉しい話なのだろう。
つうわけですっかりお可愛くなったかぐや様は、白銀くんとイチャコラする前に散々モジモジ悩み、激濃中年軍団と一笑い演じていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
まさかのラーメン四天王再登場、クド過ぎる語りと顔面にググッと持っていかれたところで、追い中年でトドメを刺されてしまった…面白かったなー。
『相手オッサンだし、テキトーにやんべ』つうナメた態度は、”利”で相手を見る過去のかぐやに通じるものがあり、サンちゃんの挑発的な態度はそこをぶっ壊す一撃…とも見れるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
…いや、単純にクッソ面倒くさいマニア体質なだけだなアリャ。
クドいわぁホント(大好き)。
一服の紅茶から秘めたる恋心まで見抜いてしまう、サンちゃんの異能…と、それを大声で吹聴して回るクドさに押されるかぐや様も、またお可愛い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
当惑とか激高とか、氷の女王時代には顕にしなかった思いを他人の前でも無防備に晒してるのは、やっぱ大きな変化よな。
そして石上くんも、絶賛足踏み中だ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
天使極まる眞妃ちゃんが、自分の傷をバックリ開かれ塩刷り込まれつつも、愚痴聞いてもらってる恩義を返しに来る展開が、彼女のファンとしては大変嬉しい。
マージ可愛い存在として書き続けていることが、選ばれぬ不憫を更に強くして…可愛いッ!!(クズの感想)
フツーに絵作りしてると動きのない会話劇に落ち着いてしまうところを、相当アバンギャルドな画作りを惜しげもなく投げ込んで、画面を揺らして動きを作るこのアニメ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
第3エピは、特にそういう所が元気だった。
(画像は”かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-”第9話より引用) pic.twitter.com/6jl2tsTLQs
普通アニメでは見れない表現をサクッと差し込んで、後を引くことなくサラッと終わらせて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
アイデアを蕩尽することでテンポを作る作風は、第一期を見始めた時このアニメに惹かれた、大きな魅力である。
それは第3期の今までとても元気で、いつでも新しい表現を見せてくれる。
結構ヘンテコで凄いこと沢山してるのに、『そこがメインじゃないんで!』とサラッと使って本筋に絡めない軽妙さ含め、やっぱり好きである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
それが強めに出てくるのが、清純派の顔をした怪物・柏木渚のシーンなのが、また…ねぇ。
どんどん怖くなるな、この子。
眞妃ちゃんのいい先輩っぷりは、自分が現在進行系でハマってる茨道を、年下の友達には歩ませまいとする気遣いである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
終わった恋にしがみつくだけでなく、そういう生来の優しさが表に出たのは、ウゼー先輩の愚痴と恋バナを、石上くんと会長が対等に聞いてきた結果でもある。
明るく楽しいおバカコメディの奥に、こういうお互い様の交流と変化があって、実は人情の色が濃い所が、やっぱ好きなのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
あと眞妃ちゃんの八重歯が可愛い(良いこと言った風味の後に、即物的な”癖”ブッパで全てダイナシマン)
大人びた鎧の奥から、隠しようもなく見える幼き純真のフェティシズム…!
寝言はさておき、強い顔面した中年男性とか、ツンデレ善良な先輩とかに後押しされて、恋の祭りはいよいよ佳境である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
好きだけど、好きだからこそ、素直に言えないその気持ち。
勝ちとか負けとかにどーしても拘ってしまう、等身大の弱さを越えて、素直な思いを形にできるか。
告白までの助走に、たっぷり一話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年6月4日
準備であると同時に、主役たちの現在地を楽しく教えてくれる仕事もしてて、とても良いエピソードでした。
本筋からちょっと離れたこういう話だと、魅力的なサブキャラを活かせるのも良かったね。
しっかり準備を整えて、恋の勝負はどう転がるか。
次回も楽しみです。