イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

羅小黒戦記:第4話感想ツイートまとめ

 羅小黒戦記 第4話を見る。
 謎の侵入者とのバトルにシャオバイが巻き込まれ、しかし強キャラオーラを崩さないお兄ちゃんが穏やかに制してお話してみたら、全部の元凶は老君だったので話が収まり、霊域への旅は一段落。
 ビデューと再開して、お兄ちゃんの霊能講座受けつつ穏やかな日々が続くかと思ってたら、なんかちっこくて可愛いのが乱入してきて次回に続く! というお話。

 

 やっぱ「ここが軸なのかな…?」と思っていたら、あっという間にサラサラ状況が動いて足場が移り変わっていく手応えが独特で、なかなか面白い。
 「え、そこもっと時間使うんじゃないの?」みたいなスカシが、不思議と嫌じゃないのは独自の魅力だ。

 侵入者と話し合ってみれば、老君の暇つぶしにつきあわされた立場は同じであり、仙境での騒動はあのジジーが自分の立てた誓いで外に出れず、暇すぎて起こった一件だったわけだ。
 もうちょい老君にビシバシいっても良さそうなもんだが、作中の空気はあくまで穏やかで荒立つことなく、朗らかに語らってシャオヘイたちは仙境を後にする。
 少女を守るために本性を顕にしたシャオヘイと、仙道の奥深さを身体で体験したシャオバイちゃんも、直面した不可思議に特に震えることはなく、当たり前に事実を受け入れていく。
 この泰然自若とした空気感、自分の感覚としてはもうちょいツッコみそうな部分をサラッと流す感覚は、非常に独特で面白い。

 

 ショートアニメ連作で、アホみたいに裏設定ありそうな壮大な世界観を描いていく作り方が、こういう粘らない語り口に影響しているのかなぁ、とも思うけど。
 どっちにしても事態は一箇所にとどまることなく、物理的な場所を行ったりキたりしながら、不思議な温もりを宿してどんどん転がっていく。
 この流転する感じが、浴びていて気持ちがいいのかもしれない。
 道教ベースのお話なので、執着なく自然体であらゆる事柄がスルスル流れていく。
 それが、背景にある思想と描かれる物語とのシンクロを生んでる感じは、僕の考えすぎなのか狙ってやってるのか。
 今一解んねぇところも、また面白いね。

 一連の騒動を通じて、シャオバイちゃんが物質的現代社会の後ろにある不可思議と本格的に出会い、お兄ちゃんも超常能力の原理を色々説明してくれたわけだが。
 このままシャオバイちゃんの仙人修行が始まるのか、まーた別の角度から物語が転がりだすのか、一切解んない感じもまた面白い。
 正体見られちゃったシャオヘイが、念話を解禁してコミュニケーションの深度が上がったのも、話が別の段階へシフトしていきそうな感じを強めていた。
 最後に現れたちっちゃい乱入者がどういう存在かも判らんし、日本で鍛えたオタク筋が先読みに全然役立たない、心地よい振り回され感がある。

 

 一連の騒動を通じて、シャオバイちゃんが物質的現代社会の後ろにある不可思議と本格的に出会い、お兄ちゃんも超常能力の原理を色々説明してくれたわけだが。
 このままシャオバイちゃんの仙人修行が始まるのか、まーた別の角度から物語が転がりだすのか、一切解んない感じもまた面白い。
 正体見られちゃったシャオヘイが、念話を解禁してコミュニケーションの深度が上がったのも、話が別の段階へシフトしていきそうな感じを強めていた。
 最後に現れたちっちゃい乱入者がどういう存在かも判らんし、日本で鍛えたオタク筋が先読みに全然役立たない、心地よい振り回され感がある。

 「世に満ちた霊気を己の中に吸い上げ、霊的領域を広げていくことで力が増していく」という強さの原理は、日本だとあんま見ないので面白いなぁと思う。
 妖精も人間もおそらくは器物も、霊的エネルギーの吸収と蓄積さえできれば意思と力を得て、神の領域に近づいていくことになる。
 しかしクソオタクな老君が示すように、神とて動きのない日々に退屈するし、それで騒動を巻き起こしたりもする。
 ひどく人間くさい超越者たちとの距離が、友達感覚で親しい物語はしかし、不可思議に満ちた世界への敬意を忘れつつある現代の中で行われている。
 ここら辺、大陸に身を置いてないとピンとこない問題意識が、背景にあるのか?

 

 劇場版も都市化によって消滅していく自然、そこに宿る魑魅の無念が話の真ん中にあったと思うが、あえて話の舞台を自然豊かな田舎に移したことといい、古き良き霊的領域を現代的に描く視点は、このポップな仙人譚の大事な足場なのかな、と思ったりする。
 霊的存在に偏見も恐れもない…けど、畏敬と興味はしっかり持ってるシャオバイちゃんが話の真ん中にいるのも、そういうピュアさの具現が持ってる希望を、物語の中に取り込みたいからかな、と感じた。
 ハードなバトル描写からしても、仙域を侵す人間との対立に足場を置いて(それこそ劇場版みたいに)話作るのことも可能だけど、あえて猫と少女のホンワカ話に物語を収めている印象だ。

 世界を動かす霊的真実に行きあったシャオバイちゃんが、今後どういう存在になっていくかで、短編連作が描きたいものも見えてくるとは思うけど。
 それが無邪気で幸せなものであり続けるために、可愛い可愛い黒猫と可愛い可愛い女の子が、出会い心を通わせ友達になっていく物語を、選んでるんだと僕は思いたい。
 色々凄いことに行き合っても、シャオバイちゃんがずーっと優しく愛に溢れた子なのと、シャオヘイがそんな彼女を守るべく傷ついた身体で頑張ってくれていることが、僕はやっぱり好きなのだ。
 そこから立ち上る温かみと幸せを、どう転んでいくかサッパリ読めない物語の主柱として、大事にしてくれると嬉しいなぁ。

 

 

 

 

 

画像は”羅小黒戦記”第4話より引用

 つーわけで老君と安全なシェルターでのんびり語らうシャオバイちゃんと、その外側で超作画スーパーバトルを繰り広げる妖精たちの世界が、遂に激突する。
 それが無垢なる幼子を傷つけるってんなら、HP上限削ってでも守り切るのがシャオヘイの矜持であり、こういうところでカッコいいことするので、モフモフ猫ちゃんがヒーローだと納得も行く。

 高速の仙道バトルと、孫とお祖父ちゃんのマッタリトークの緩急がよく効いてて、それが衝突する形で話が一気に動くのは、面白い話運びだった。
 思いの外、安全圏で守られてるばっかりでもいられない立ち位置なのだな、シャオバイちゃん。

 

 侵入者が投げつけてくる仙道暴力の全てを、余裕でいなし吸収すらするお兄ちゃんの謎めいた強キャラオーラ、俺の中の”キュン”がより強くなる効果しか無いッ!
 お兄ちゃんという絶対強者が隣りにい続けていることで、シャオバイちゃんが不思議と出会っていく旅を安心して見守れる効果、マジデカいなぁと思う。
 侵入者のニーちゃん達も、話してみりゃ落ち着いたいい子だったし、現状シリアスな悪意をお話に持ち込まない方向で話が進んでいる印象。
 こっから舵を切り替え揺さぶってくるのか、そういうのは劇場版でやる算段なのか、全然解んないところも個人的には面白い。

 仙境の壮大な感じを上手く描けていたので、100年誓いに縛られ動けない老君の退屈と憂鬱も、いい感じにこっちに伝わってきた。
 ここに共感できないと、「全部テメーが元凶じゃねーかジジー!」ってなるわけだが、自分を憐れむことなく、尊大に神様ぶることもなく、しみじみ虜囚の身に座し続けている老君の心境に、上手く隣り会えたと思う。

 いやまぁ、なんか壮大な過去が外伝漫画で山盛り連載されてそうなオーラだけ出して、具体的なことはなーんも言わなかったわけだが。
 しかしまぁ、そういう大きな背景の一部を的確に切り取ってきて、短い時間で奥行きを感じさせる作りを成り立たせているのは、見事な腕前だとも思う。

 

 ヤバそうな気配が漂いつつ、蓋を開けてみると穏やかに話し合ってにこやかに交流して別れていく…つう展開が、ディーティン以来続いているのだが。
 そこで肩透かしと思うより、「あー、血腥い戦乱のシリアスさが話の真ん中に来なくてよかった!」と感じるのは、やっぱシャオバイちゃんとシャオヘイの穏やかな触れ合いを、上手く描けているからだと思う。
 あの幼く無邪気な幸せは、”現実”なるものの牙が簡単に引き裂けてしまうもので、このお話にもそういうヤバさはある。(無いなら、こんなに気合い入れてアクション書かない)
 でも、そういうのが世界の本当だと名乗り出て、支配的になる展開はやらない。
 そっちのほうが面白いし。

 これは見た目の柔らかさに反して、思いの外ハラの決まった話運びなんじゃないかなぁ、と思う。
 子どもが背負うにはハード過ぎる戦いの重たさ、血の匂いでシャオバイちゃんを圧倒して、「お前が見ている幸せな御伽噺は、全部ウソなんだよ!」と突きつけたほうが、どんでん返しのインパクトは簡単に生まれる。
 でもそんな簡単で卑属な逆転で話に勢いつけた時、踏みつけにしてしまうものは凄く大きいと思うのだ。
 だからひっくり返りそうな気配を匂わせつつ、あくまでノンキに優しく収めていくこの運び方は、自分たちが最初に描いた優しく柔らかなものを、すごく大事にしてる語り口なのかなと思ってる。
 俺はそういうプライドが好きだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

画像は”羅小黒戦記”第4話より引用

 かくしてビジューを懐に迎え直し、水害の爪痕未だ残る人域に皆は戻って来る。
 やっぱなー…要所要所のロングカットがスゲーいい仕上がりで、シンプルに「…いいじゃん」と感じ入れる絶景を駆けているのが、このアニメの良いところだと思う。

 こういうスコーンと突き抜けた風景が作中にあることで、森羅万象を己の中に取り込み力に変えていく、強さの原理がすんなり見ている側に這入っていく、というか。
 「こういう雄渾な情景に身を置いていれば、そらー猫も魔法を使うようになるよな!」と、納得できる絵作りしているのは偉いなぁと思う。

 

 不可思議パワーが生まれてくる理屈をお兄ちゃんからご享受されて、まったり田舎ライフが始まると思ってたら、なんかちっちゃくて可愛いのが乱入してきてさて次回!
 ふーむ…またどういう方向にも転がっていきそうな起爆剤で、どう活かしてくるのか楽しみだ。

 やっぱ日本という場所で自分なり培った、「こういうもんだよね?」が心地よくスカされ、思っても見なかった面白さが立ち上がってくるのは愉快な経験である。
 同時に日本発の文化資源を、独自に料理したからこその面白さもしっかりあって、意外と納得を面白いバランスで摂取させてもらっている。
 この独自の面白みを大事にしつつ、今後の物語も楽しく飲み干していきたいね。