イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

ディズニー ツイステッドワンダーランド ザ アニメーション シーズン1「エピソード オブ ハーツラビュル」:第3話『不本意トラベル!』感想ツイートまとめ

 退学回避のために、廃坑道に潜むモンスターを倒せ!
 ソシャゲアニメ…つうかホビアニ味濃い目で展開する、雄剣先輩のファーストクエストを描く、ツイステアニメ第3話である。

 

 つうわけで(多分)ゲームの方のチュートリアルエストを一話使って描いて、エース&デュースに恩を作り主人公の指揮官特権を強調し、正式な行動権を保証されるまで。
 ゲーム内部で描かれるだろう体験を、一個一個丁寧に積み上げてアニメに仕上げていく手つきが「うぉ~ソシャゲアニメ喰ってる~~」って感じで、感情のドラマより起こる出来事の方重視で話が転がっていく様子は、むしろホビアニっぽい味があった。
 あんま深い内面吐露しないまま、ハイテンションに転がってく感じがね…。

 全8話中3話使って、メインヒロインだろうリドル寮長と、しっかりお話出来ていないペースは少し心配にもなるが、世界観と作品に漂う空気に浸るには好みの作り方といえる。
 期待してた魔法バトルもかなり頑張ってくれて、我の強い連中が魔道士マスターたる先輩の指揮の元、キチンと行動順を組み立てて合体魔法打つところとか、なかなかに興奮できた。
 魔法学校の新入生どもが、必死こいて戦闘不能にしたモンスターを寮長が一蹴するの、「オラ、こんだけ強いユニットが欲しけりゃSSRガチャを回すんだよ!」という言外の圧を感じて、非常にソシャゲアニメ的体験だったな…。
 ここら辺の「あー、あるーッ!」齧るの、結構好きなんだ。

 

 成り行きで命がけのバトルに突入した背景も、当たり前に怪物跋扈してる世界の常識もあんま判らんが、そこら辺ははれて正式な生徒と認められた先輩とグリムが、今後掘り下げていくところなのだろう。
 人間よりも小さいサイズの家財、廃鉱山に眠る魔石への異常な執着。
 すべての証拠は「ドワーフ」を指しているわけだが、何しろ魔女王が伝説と崇められている世界、正伝シンデレラは生徒も知らぬまに捻れて壊れ、忘れられている状況なのかもしれん。
 悪役が主役となり、不気味な影が世界を埋め尽くしている”Twisted”な世界観が、果たしてどんな深みを秘めているのか。
 そこまで掘るのは、第一章だとちと難しい感じかな?

 作品全体に魅力的な捻れ(あるいは捻れゆえの魅力)を感じるこの作品、捻れてない方のディズニー正伝をあんましっかり履修していないので、何が奇妙なのかしっかり判別できなてない感じもあるけど。
 アリスは原典の方が好きなので、何の意味もない大量の規則に異常な執着を見せ、寮生を支配してるリデルの歪さとかは、現状楽しく呑めている。
 あの暴君になんでみんな従ってんのか、そのカラクリとかも今後雄剣先輩が踏み込んでくれそうではあるが、どう考えても根は素直な子がヤバい事情で歪んでいる匂いがして、今からバクバク食い荒らすのが楽しみだ。
 あのパツパツ張り詰めた横暴の奥、ひどく柔らかい傷が絶対あるッ!(期待絶叫)

 

 

 

 

 

 

画像は”ディズニー ツイステッドワンダーランド ザ アニメーション シーズン1「エピソード オブ ハーツラビュル」”第3話より引用

 それはさておき、今回もグリムくんが可愛らしくて素晴らしかった。
 俺はグラブルのアニメが好きだったんだけど、特に健気なずんぐりむっくりケモショタであるビィくんがず~っと可愛いのが特大好きポイントで、グリムくんを見てると「お前…そこにいたのか…」って気持ちになる。(年寄り狂人の戯言)

 悪い顔で腕組みして、精一杯自分をワルに見せたがってるけど、すーぐ腹ペコベイビーちゃんの顔、自分を魔法使いの卵と認めてもらってウキウキな姿が飛び出してきて…可愛いねぇ!

 

 雄剣先輩がオス力高いソリッドな造形をしているので、自分勝手に振る舞ってるようでめっちゃ傷つきやすく、いろんなことを知らずに突っ走るグリムくんの幼さが、いいバランスを生んでいると思う。
 グリムくんに優しくしてくれることで、雄剣先輩の包容力がより際立って、指揮官ポジで命令出す立ち位置にも納得行くしね。
 なにより先輩がガッチリ保護者してくれることで、グリムくんも生来の悪ガキ気質を思うまま、感情を元気に弾ませ色んな表情見せてくれるので、今後もお世話お願いします!
 いやー、やっぱ不思議なマスコットが可愛いと、異世界旅行にも潤いが出るなッ!
 …やっぱ、魔女っこモノの文法で動いてねーかこの話。

 猫としては手足が短いチョイブサで、ギザ歯と三叉尻尾とギラギラ目がチャーミングな異形として逸脱してる、グリムくんの造形。
 捻れてない美意識では褒められたもんじゃなく、実際モブ生徒にもタヌキ扱いされていたわけだが、こうして三話付き合ってみるとツンツン尖った性格込みで大変可愛く、「どんどん甘やかして、ラッキー&ハッピー手渡してあげて!」という気持ちにもなる。
 どっしり落ち着いた態度で異世界バトルを乗りこなしている雄剣先輩が、担当できない「苦難の中で成長する、感じやすく傷つきやすい子ども」つう役割を、グリムくんが担ってくれてるのが、この好感の理由かな…。
 ジュブナイルには、絶対必要な立ち位置よね。

 

 

 

 

 

 

 

画像は”ディズニー ツイステッドワンダーランド ザ アニメーション シーズン1「エピソード オブ ハーツラビュル」”第3話より引用

 そんなグリムくんが棚ぼたで半人前生徒と認められるまでの、廃鉱山での冒険。
 急に優等生くんがブチ切れ金剛キメてきたり、先輩が「いけグリムッ! あおいほのおだっ!」したり、色々面白かった。

 物わかりの良いイイコちゃんが極限状況に追い込まれ、荒くれた地金が剥き出しになる瞬間は何回食べても面白いものなので、急に治安悪くなって最高だったな…。
 デュースくんがここまでして退学回避したい背景には、「まぁ退学でいいじゃん」なエースくんとの経済格差がありそうだが…。(そういう生っぽいネタ、たくさん食べたい人の着眼点)

 

 現状バトル&アクシデントメインで元気良く進んでいるので、腰を落ち着けて世界観やキャラと向き合う場面がやや弱く、奥行きのあるドラマや感情が広がっていく余地がちいと弱いかな、とは感じる。
 1クールフルで使う他作品に比べ、尺が2/3という事情もあるので、どんくらいの深度で世界やキャラに潜って、どういうコクがある話をやるのか、いまだガッチリした手応えを感じられていない。
 ここら辺は一話…というか一シーン、あるいは一会話ドップリ濃いのが出てきたら、それで一気に味が濃くなる部分でもあるので、まだ焦るタイミングではないと思うが。
 美術にパワーがあるので、その奥にしっかり分け入って欲しい気持ちはあるね。

 バトル描写はかなり頑張ってくれていて、成り行きで発生した遭遇戦にはそぐわない迫力があった。
 ああいう怪物が発生してるメカニズムとか、残骸をグリムくんが美味しく食べてた理由とか、色々気になるポイントはあるが…拾われるべく置いてある伏線なのか、アニメの尺だと回収する余裕ないのか、イマイチ読みきれないのは困ったもんだな。
 さすがディズニー、ファンタジーとしてガッチリ作り込んでいる匂いは美術から強く感じるので、やっぱこういう細かい所をザリザリ噛み砕かせて欲しいんだよな。
 そこら辺はまー、アプリやって設定資料集買えって話なのかもしれないが。
 夜に眩い光が全部、”ひし形”で描かれてるのとか最高。

 

 ともあれ目先の問題は片付け、「はい、これでいい感じのスチル回収してくださいね」と魔法写真機も手渡されて、雄剣先輩の転生ライフは順風満帆だ!
 …と見せかけて、ひょんなことから縁が生まれてしまったデュース達は寮の暴政に引っ掻き回されて、トホホ顔で灰色の学園生活。
 侠気溢れる雄剣先輩が、この状況を放っておくわけ無いだろッ! という所で、物語は次回に続いた。

 規則に縛られ無茶苦茶ブッ込んでくるリデル寮長と、バチバチ最悪なところから関係を育み、抱えた柔らかな傷にそっと手を差し伸べる所まで俺の”妄想(ヴィジョン)”は伸びているが、果たしてそういうストーリーラインで話が転がっていくのか。
 自分なりの予測や期待感と楽しく付き合いつつ、今後も愉快な視聴を続けていきたい。

 

 正直現状、令和深夜アニメのテンポ感としてはややスローリーな足取りなのだが、そのゆったりノンキな足取りが独自の品の良さも生んでて、結構好きな食味ではある。
 そこに美青年の歪な影、捻れた世界の闇が、どんだけスパイシーな裏切りを添えてくるかが今後大事かなぁ、と思う。
 グリムくんのコミカルな可愛げもあって、現状「まぁいうて安全な話でしょ…」みたいなナメがあるのだが、これを寮長の闇に踏み込む中でどんだけぶん殴れるかで、作品が刺さる深度が決まってくるかな~て印象ね。
 次回も楽しみッ!