イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

あるキャンペーンの終わり

一気に黄サブのスペースを抑え、一気に颱風が通りすぎ、天運人智地機全てがそろって万全に迎えたSoDキャンペーン、一気に終わらせましたよ。
シナリオタイトル:暗き炎、再び燃えて/暗転節の夜に/果てることなき咆哮 システム:BoA3rd GM:田中君 年代:1063〜1064
シェンツさん:アデライト・ド=メーヌ:21歳女性:グラディウスディアボロス=アダマス 南方エクセターの貴族、ド=メーヌ家の傍流出身、最強の騎士。3rd防御クリティカル限界である12をマークできる鉄壁にして、相当な火力を出すアタッカー。魔神殺しの後、十勇士として宮廷に出自、戦乱の60年段後半で名を上げていくことになる。 というわけでPC2。ずーっと周りがもてあましていた僕のキャラを、すぱと盤上この一手で切り落としてケリをつけてくれました。アレはあの打ち筋以外に答えがない流れだったわけで、それを一切迷いなく打てるシェンツさんのセンス(TRPGに限定されない)はやはり鬼神の域だな、と実感しました。
赤目鴉君:ハスフォード:31歳男性:フルキフェル=アルドール=アダマス 全ての元凶である狂信者にして魔神、ギヨームの古き友人。なのだが、道をたがえた友との決着を目指し、オウガブレイドをブンブン振るう。全ての決着が付いた後は、そもそもの快活さを取り戻し、北方へ旅立ったという。 というわけでPC3.このキャンペーンで一番粒が立ってるNPC、ギヨームと対面する位置をキッチリこなしまくり、全体的な温度を上げてくれました。ナイス。というか主役だった2話が非常にいい塩梅に回ったおかげで、キャンペーン全体の温度が上がってくれました。
浅間忍さん:フランツ・フリート:25歳男性:マーテル=アクシスオービス ギヨームのたくらみに巻き込まれた、孤児院の兄弟たちを追いかけ続けて戦った兄貴。尖っていた人格も、戦いを経て丸くなったような心持。魔神殺しの後は、気ままな旅の空に自分を置いた。 つーわけでPC4。与えられたりソースである子供達がどうにも最後までスッキリとは救いきれないシナリオ展開の中、折れず曲がらず一本通してモティベーションを維持し続ける手腕はナイスでした。
OKINAさん:"長靴を履いた猫"ペロー:オス:コロナ=エルス=アングルス 元イドリア人のファミリア。主人の思いを継ぎ、闇の眷属を打ち払うことを己の主命とするかっこいい猫。この人の支援を基点にパーティーが動く。全てが終わった後、アンゲリア七世即位後のオスティアに向かったとの報告有り。 PC5。シナリオ想定から離れた超変化球ながら、キャラの立ち方とプレイヤーのロール力でいい位置をキープしつつ、全力で走ってくれました。あと取りにくいロールを全力で拾ってくれて大センキューであります。
オレ:"水切姫"フレーデグンテ:15才女性:アルドール=フルキフェル=アングルス/アダマス ザルムの王女にして闇の御子。魔剣"ドルネンクロエ"にすがって虚無の中に虚無を重ねた生き方をしていたが、アデライトの不立文字アタックで迷いを振り切り、魔神、そして姉アリサとの禍根を断ち切る。後、”しぶき彦”ローツェに聖剣"ローゼンクロエ"を預けられ、聖なる盾の持ち主として正しき騎士を目指す。
つうわけで終わったデスよSoD。いきなり自分の話しをするのもなんですが、ずっとPC4あたりを担当してのPC1に、三年ぐらいの周期でやってくる「TRPGを難しく考えすぎる病気」が被さったせいで、話の軸としての仕事を半分以上放棄した動きに。「PC1はPC1ゆえにPC1の動きをする」つう役割論がどうにも耐え切れず、いろいろ反逆した結果凄まじくピーキーなチューンになり、5話までブレークスルーがおきない、という大惨事。
まぁTRPGで難しいことをするな、というのは鉄則中の鉄則なのですが、同時にそういうことをしたくなることがまれにあること自体は事実なのでしょうがない。加えて、誤解を恐れずあえて言うならば、SoDは傑作とはいえないキャンペーンで。モティベーション管理の不味さ、奇跡で強引に作られる展開による当事者性の放棄、同じようなシナリオ展開による飽き、ゲストの少なさ。ff以降のアルシャキャンペーンと比べると、非常に(悪い意味での)昔っぽさが表に出ているわけです。
んで。重要なのは、シナリオの巧拙とセッションの面白さは関係しても直結はしない、ということです。このメンバーは多分、相当なTRPG巧者で、特にシェンツさんはなんというか嗅覚と牙の鋭さがちょっと抜けてる。だからこそ、5話、あのシーンの驚異的な気持ちよさ(少なくともシーンプレイヤーであった自分にとっては)があったわけで。色々と難しく道にも迷いましたが、非常に面白かったと断言できます。
僕は、TRPGにおいて自分の思惑をいい方向に真っ向唐竹に割られる瞬間というのが好きで、しかしそういう状態に落ち込んでいるというのはそも「巧い」TRPGではないわけです。ただまぁ、「巧い」TRPGばかりしていると、たまに凄いストレスが来る。迷走というのははっきりと「巧くないプレイング」なのですが、同時に迷走しなければそれを断ち切る瞬間のとんでもないカタルシスもない。結果としてそれが合ったので、僕はこのキャンペーンは成功(というか気持ちよさだけ見ればここ一年と今後一年くらいこんな気持ちいい瞬間はないでしょう)だったと思います。
とまれ、データ的には死ぬかと思った。3rd理論上ほぼ最強の編成で挑みましたが、それでもフレーデの剣には魔印が5つぐらい増えました。まぁ経験点を使う瞬間は気持ちがよいものですよ。あとアルカナの問題上、魔印以外のブレークポイントがなかったりもした。
ともあれいいキャンペーンでした。感謝感謝。