イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

アニメ感想日記 14/09/03

・ スペダン
サタデー・ナイト・フィーバーでMCハマーでボレロつげ義春でEoEでトップをねらえ! な、米たにヨシトモコンテ回。
徹底してテンションの高さだけで押し切るお馬鹿な脚本とオチであり、スペダンで何回宇宙やり直してるか判んないレベル。
メタネタとパロディとナンセンスさのごった煮加減は、ヒジョーに米たにっぽいなぁと思った。

待ちに待ったダンスネタではあったのだが、踊り一本で世界をぶちぬくと言うよりは笑いの軸に使ってきた感じで、個人的な好みとしては17話の方が好き。
なのだが、登場人物が常時頭の弱い行動を取り続ける、テンション高いのに気の抜けた笑いは好みであり、総じて良い回だったと思う。
特にラストの世界が滅んでから転生するところの奇っ怪な荘厳さは、「最後だけ〆ればなんか高尚な感じになる」という演出の真理を教えてくれていて、とってもグッドだ。
……落とし方が七話と被り気味なのは、やや気になるがな!!

 

・ アルドノア・ゼロ
スレインくんとザーツバルム卿の楽しいお食事、姫様のシャワーでサービスシーンと、平穏無事な今週のアルドノア。
嘘です、姫様絞殺されちった。
「あの赤毛はやらかす、ニーナ(Fromギアス)かぽゆ(Fromヴヴヴ)並にやらかす」という予感が的中し、PTSD祭りの中ライエが暴走しました。
いい引きだなぁ。
そしてお色気シーンからあのショッキングな展開に繋ぐのは、趣味悪くて素晴らしい。

ポリゴン戦車でボロカスになってた鞠戸大尉といい、皆心がズタボロになってますねぇ。
実はこのアニメ、爆発とか消滅とかで殺す事が多く、明確な死体描写は極力抑えめです。
一番物語的に重要な死者である箕国くんにしても、バリアに突っ込んで消滅ですしね。
肉の欠損を削る代わりに、心の傷を徹底的に描写する方向なのかなぁ。

ガッツリ絞め落とされた姫様ですが、個人的にはこのタイミングでの退場はないかな、と思います。
姫様抜きの落とし所がまだ見えないのと、せっかく手に入れた対抗手段であるデウカリオンの活躍がないので。
今回仮死してデウカリオン・ダウンの描写をしたのは、イナホくんが姫様を守る物語的理由の強化と、それを視聴者にショッキングかつ分かりやすく見せる手筋だったんじゃないかと。
今回くらいスムーズかつインパクトの有る見せ方をされると、「クイーンにチェックがかかると負ける」というゲームのルールは、忘れたくても忘れられないですからね。

ルールを見せるという意味では、ようやく火星サイドの腐りっぷりが、ザーツバルム卿が怒りとともに説明してくれたおかげで双方向に見えました。
これまでは火星をワッショイする火星人しかいなかったので、「やっぱ火星カスだわ。何が貴族だバカバカしい」と明言するザーツバルム卿は、視聴者の感覚とシンクロして一気に共感できるキャラに。
フード理論的に言うと「食事を大切にする人間は誠実なキャラ」なので、メシを横に除けてから修羅場に移行する一連の演出は、今まで憎々しかったザーツバルム卿の印象をひっくり返す巧い手筋だと感じました。
ここまで丁寧に印象のターンオーバーをやるってことは、重要な駒なんだろうなぁ、ザーツバルム卿。

ハードモードの合間に腹蔵なく話せる敵と出会ったスレイン君ですが、相手は火星皇帝制度の打破を目論む烈士。
獅子の顎の中で交渉材料を探す状況と言えますが、少なくとも話は通じる相手であり、散々殴られてた頃よりは突破口が見えてきた感じではある。
というか、ようやく話が出来る相手を見付けて、まともなロールプレイ出来る状況になったというか……。
今後も大変だろうけど、頑張れ。

そして三主人公のメイン、イナホくんはばっちり呼吸停止してる姫様と、大暴れ天童より大暴れなライエの始末を付けんとイカン。
今回お姉ちゃんがイナホくんの能面を読んでいたのも、次回感情を爆発させる伏線だと思うんだよなぁ……。
僕の予想が当たるかどうかも引っ括めて、アルドノアゼロ、なかなか面白いコーナーを曲がってきましたね。

 

・ ハナヤマタ
ナルーのトラウマを皆でケアして、タミーとお姉ちゃんが面倒くさい眼鏡を攻略してハナヤマタがようやく全員揃う回。
長かった……冬の時代が……(魚住ッ面)と言いたくなりますが、チームモノは揃うまでが面白いからなぁ、こういう引っ張り方は全然オッケー。
年齢設定が中坊だからぎりぎり許される、くっそ面倒くさい自意識の足踏みを丁寧にやってるアニメであり、時間の使い方に理由があるけんね。

んで、既に青春の同じところゴーロゴロを経験しているナルーのケアは、こっちが身構えていたより早めに終わった。
ヤヤちゃんはめんどくさくない時は頼りになるなぁ……めんどくさい時は死ぬほどめんどいけど。
転んでも走り直せるということを学習して、成長のかいま見える動きをしてくれるというのは、青春を舞台にしたお話としてはとても大事であり、こう言う所ループしないのは気持ちが良い。
ハナヤタの強い(そして面倒くさい)絆がかいま見える、良いムーブだったと思います。

一方これが初めての青春ゴーロゴロになる面倒くさいメガネことマことマチー会長には、タミーがべったり張り付いてフォローに走る。
自分もくっそ面倒くさい所を経由し、ナルーにマンツーマンケアを受けて突破した経験あってこそのベタ張り付きだろうなぁ、ココらへん。
こういう所も、過去のエピソードの結果を踏まえた動きになっており、話の蓄積が無駄になっていない感覚を味わえてグッドですね。
まぁタミーは全体的に聖女だからね、安心感あるね。

マチーは大体の想定通り愛情こじらせすぎてツンツン系女子であり、今までのメンバーが大体そうであったように、すっげー面倒くさかった。
が、反転すれば一発コロンなので攻略も楽であった。
沼倉くんのツンデレはだいたいチョロいな!!
しかしフォーグラー親子バリのすれ違いが発生していたので、メッセンジャータミーの頑張りがなければ、ハリネズミのようにツンツン尖ったまま、一生話を聞かないおばさんが爆誕していただろう。
ハナヤマタ、マジでハ以外面倒くせぇ……でも面倒くさいからといって人間関係を投げ出さないことで、ハ→ナ→タ、ナ→ヤ、タ→マと心理ケアの鎖がつながっているわけで、情けは人の為ならずという言葉の意味を噛み締めております。
青臭い理想論としての真心のループなのですが、青春まっしぐらなお話の中では、このぐらい青汁出てくるロジックを真ん中に据えていいと思いますよ。

来週はようやく五人揃ったので、温泉で懇親回。
今まで溜め込んだシスコンエナジーが溢れるわけで、マのデレ期がどれだけの火力あるかが気になる所です。
「常時カリカリしてる、イヤなメガネ」という印象をかっ飛ばす、ナイスなデレを期待します。