アイカツスターズを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
一週間のお休みを経て、新たなる波到来! つーわけで、第52話を引き受ける形でローラとスパイスコードに小春を絡めて展開する、グランプリ前編。
ローラの記号をうまく使いつつ、彼女の現状を前向きに切り取る話になっていた。髪の毛の作画が良く、徒と艶があった。
大きな箱としては、エルザの気まぐれ試練でヴィーナスウェーブ杯が開催され、ゆめロラがそれに乗っかる形。『パリに行っているから出れない』という説明をしなきゃいけない辺り、真昼の扱いは難しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
総合的な勝ち負けは後半たる来週つけるとして、今回はローラの時間。彼女の個性を掘っていく話だ。
S4決定戦は敗北(次点繰上げもなし)、ブランドはお下がり、アイドルとしての分厚い強さもなし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
ローラの立場はぶっちゃけすげぇ微妙で、それでもなお彼女が主役の一人である理由は頑張って積まなければいけない。
勝ち負けを超越した価値を背負っているなら、それを見せないといけないわけだ。
今回は手縫いのドレスをフェティッシュに、『ひたむきさと独自性」がローラの特質であることが示される。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
まぁ努力はほぼ全てのアイドルがやっとるわけだが、結果にこだわらず、努力の中で手に入れた発見をドレスやステージという成果物に盛り込んでいくスタイルが、桜庭ローラの戦闘法というわけだ。
小春が壁役になって、ドレス製作の大変さ、それに向かい合うローラの汗がちゃんと描かれていて、説得力があったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
作画がノリにノッていて、清廉な友情と危ういセクシーさが同居していたのが、独特の空間を生み出していた。本人たちは必死なんだが、カメラは何か危ないものを見てるアンバランス
桜庭先生といえばゆめの彼氏役であり、今回もノルマのように挑戦状手裏剣からカバーリングしておったが、今回のダンスパートナーは小春。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
ファッションを軸に切り込んでいく展開を見ると適役だし、パターンを変えることで新鮮味もあった。発想の飛躍より、地面に足をつけた努力を強調する形にもなるし
じりじりと針を進めつつ、ローラは『Going my way』というスローガンにようやく温度を入れていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
自分で言っていたとおり、スパイスコードは『他人から継承した道』だ。これは否定してもしょうがないし、だからといってローラの個性を殺してブランドの伝統を守れ、という話にもならない
スターズにおけるブランド要素自体が、ドレスメイクを破棄した二期からのテコ入れ。継承するべき『伝統』に描写の分厚さがない以上、『桜庭ローラのスパイスコード』にするのは必然…というか、それしか手がない感じだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
結果としてローラの独創性を重んじる展開になってくれたのは、ありがたい。
凡人ゆえの、負け犬ゆえの、飛躍のない地道な一歩一歩。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
それが『火星のツバサ』という跳躍に繋がるのは、ちゃんと積んだ結果という感じがして良い。
天才であるが故に、ローラの助走と跳躍を予測できない。エルザの脆さも強調される。
VAはエルザの猛烈なエゴの拡大でしかないのが、強さで弱さだ
グラスの海ごしにステージを見るエルザにとって、全ては予測範囲内。なのだが、当然人はひとりずつ違う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
なんでも出来て完璧なエルザは、不完全なローラがひと針ずつ進めていく歩み方、そこから生まれるパワーを内面化出来ない。女王は己の天才性故に、常に孤独で単一で、危ういわけだ。
他人を受け入れる(受け入れざるを得ない)謙虚さ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
失敗と成功のつづれ織りのなかで、ちょっとずつ個性を確立していく堅牢さ。
凡人ローラの輝きが強くなるほど、天才エルザの不完全さが際立つ。これは結構面白い構図で、今後も積み重ねてほしい部分だ。ゆめはドンガメ外装の天才キャラだからなぁ。
ドレスとステージング、二つの成果物を乗っけて最終的な結論を出す"Miracle Force Magic"は、ロック調の曲目が伝統に反逆した本筋と巧く絡んで、良い仕上がりだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
ライティングと素材感が非常に艶かしく、エピソード全体を貫く『清廉な色香』をしっかり受け継いでいた。
しかしここまでロックで押すなら、第33話で切り込む時、戯画化したシェケナベイベーではなく、真正面から踏み込んで良かったんじゃないかな、とも思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
音吉さん自体のメンターとしての立ち回りは良かったし、わかり易さ優先ってのも理解できるけども、柱は真面目に立てたほうが良かったなぁやっぱ
ローラとブランド、ロック、自分らしさのダンスはこのように、小春とエルザをダンスパートナーにして巧く回った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
それを反射する良い鏡だと思っていたちびっ子ファンたちは、次回本格的に回す装置のようだ。どちらにせよ、ファンにアイドルが影響を及ぼせている描写は、世界が広くなって良い。
せっかくS4の赤服を来て組織のトップ…下級生や社会という『外部』に影響と責任を持つ立場になったのだが、VAという新要素を推す必要に圧迫され、それを掘り下げる余裕がない現状。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
『四ツ星ではトップだが、世界では無名』という今回の立ち位置には、今更ながらガックリきて困惑もした。
アイドルたちがどこにいるのか。それは個性や内面、感情やトップアイドル同士の関係性だけを描写していたのでは描ききれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
名前も顔もない、だからこそ普遍的な存在にどれだけアプローチするかは、一応とは言えトップになったあの子達には大事だ。だから今回、フアンの描写があったのは良かった。
『VAは世界レベルで圧倒的。四ツ星は井の中の蛙』というスケールを飲むには、VAの凄みというのは説得力を持って画面に乗っからなかった。視聴者を引き込む楽しい嘘の付き方、ケレンの乗っけ方がスターズは巧くないのだが、それが露骨に出た部分だと思う。結果、僕はゆめ達の座標を未だ測れずにいる
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
次回フアンの対立をどう描き、アイドルたちがそれにどう向かい合うかは、『外部』に向かい合うことでキャラクター(と、彼女たちが背負う価値観や倫理)の立ち位置を計測する、いいチャンスだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月20日
今回ローラの『今』を描く中で見せた手際を継続させ、スターズ全体の『今』を巧く見せて欲しい。