THE REFLECTIONを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
夏アニメ最大の問題児、トンチキアメコミ社会派サスペンスの二話目は、結構親切に事情を説明する回だった。絵と演出は相変わらずデフォルト文法からぶっ飛んでいるので、食いにくいのは相変わらず。
だが歯ごたえ十分、独自のテイストにグイッと引き込まれる。
異質さをノーモーションで延々叩きつけ、『とにかく俺はこういうyuやつなんだよ！』という圧力でパンッパンだった第1話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
今回はエクスオンとアイガイ、対照的なヒーローの立場からタイムズスクエア動乱を振り返り、キャラを見せる回。あと敵さんの陣営と思想も。
エクスオンとアイガイの対比は一話でも際立っていたが、その内面や事情に切り込んでいく今回、より鮮明になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
顔と本名を晒す/晒さない。仲間がいる/いない。理想の自分を取り戻す/押し付けられた理想を跳ね返す。鏡合わせの二人の間で起こる乱反射こそが、REFLECTIONなのかもしれない
エクスオンは人知れずレイスなる悪役と戦い続け、それにエレノアだけが気づいていた、ようだ。ココらへんがふわっと分かりにくいは、いろんなものを明言しない作風の一端だなぁ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
アイガイの事情があっという間に判るのに対し、エクスオンは謎のフーデッドジャスティスのままだ。
エレノアが語る/押し付ける、あからさまにアメリカンヒーローな理想像を、エクスオンは『ピンとこない』と跳ね返す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
妙にセクシーなミキシン声と相まって、なかなか型にはまらない面白いヒーローだ。と言うかむしろ、その複雑な内面こそがアメリカン・コミック的と言うべきか。
己の力を正しく使い、エゴイズムを制御できる。自立した市民、責任ある大人としての理想像。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
物語はいつでもそれを追い求めているし、居場所のない子供であるエレノアもそれは同じだ。だがそれは自分の手で掴むものであって、エクスオンに叶えてもらうものではない。
エクスオンがエレノアの理想を拒絶したのは、レイスへの方向づけと合わせて、『お前も主役になるんだよ』というメッセージかもしれない。スーパーパワーは、幸か不幸か彼女にもあるわけだし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
エクスオンが今後も自分を見せない謎の存在であるなら、代わりにエレノアが変化と暴露を担当する形か。
自分を見せないクールガイとはいっても、エクスオンには妙な生臭さがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
全米規模の英雄になる未来を拒絶し、個人的で秘められた理由により巨悪と渡り合う覚悟。大仰に構えず、ヌラリとエレノアの間合いに入ってくる立ち回り。仕草の端々に香る、ヘンテコなセクシーさ。面白いやつだ。
エクスオンがあくまでひっそりと、社会の裏側で行った超人的戦闘は、アイガイとチームにとってはエンタテインメントであり、『ヒーロー復活！』という主張を込めて演出されるべきものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
ここら辺のスタンスの違いがアクションの中で見えるのは面白いが、ケレンとフックは弱いな。そこが好きだが。
アイガイは一気に自分のオリジンを開示/誇示し、本名から社会的立場、仲間の構成までズバーっと見せた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
BGMに使われた"Sky Show"のタイトル通り、ハリウッド式に演出された正義の行使。落ちた偶像が再び輝くための、計算されたヒロイズムの具現だ。
災害追悼式典が超人テロとなり、それを討ち果たす英雄誕生の儀式となる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
演出の上に演出が乗っかり、主導権を奪い合うゲームの内幕が明らか雨になるのは、なかなか面白かった。ビルがカトゥーン時空に飲まれていく演出が印象的だったからこそ、そのネタばらしも強いパンチ力を持っている。
アイガイはあっという間に正義のヒーローとして認知され、タイムズ・スクエアの劇場は成功を収めたようにみえる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
しかしレイス配下のヴィランにとって、戦うべき正義のヒーローはエクスオンであり、アイガイは無茶苦茶な横槍を入れてきたイレギュラーでしか無い。この認知の捻れが面白い。
裏に置かれているものが本物で、表に見えるものは虚偽でしかない。そんなネジレを孕みつつ、リフレクションによって変化してしまった社会、それが抑圧する犠牲者、その叫びとしてのテロルと防衛は、否定しようがない事実でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
虚構と現実を巡るダンスが、二人の主人公の間でどう踊るか。楽しみだ
敵さんはリフレクションによる変化を隠蔽し、ありふれた日常を維持しようとする世界そのものに宣戦布告という塩梅。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
先週内密に事件を封鎖しようとしていた、政府直属機関のシャドウか。抑え込まれた犠牲者の叫びを代弁する彼らも、また別の形の正義というわけだ。
個人的隠密主義者のエクスオン。正義をショーアップするアイガイ。英雄願望を他者に押し付けることを拒絶されたエレノア。超人抑圧に暴力で抗議するレイス達。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
キャラクターが背負った価値観は接触しつつ、まだ本格的には衝突しない。どのような軌跡を辿って物語が進むか、先が楽しみだ。
あと遠く離れた日本で、kawaiiノートにヒーローネームを考えてくる女子高生な。そりゃ9nineに決まってんだろ。ED以外でも踊り狂ってくれ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
ミスターミスティックがもろスタン・リーな所といい、真顔でくすぐってくるなぁこのアニメ。変なの。どう主筋に絡めるか楽しみ。
というわけで、シーンごとの間合いも物語の展開もゆっくり目な、侘び寂びヒーローアニメであった。それは作品独自のテンポとして、僕としては評価ポイントだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
このままモッタリとした語り口と、独特すぎる絵の突破力で、独自の地平をどこまでもかけていって欲しい。
いや全く、『アメコミアニメ』と聞いて想像/期待するものとは大きくかけ離れた仕上がりではあるんだが、長濱監督ファンとしては美味しく食べているのだよ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月29日
ゆっくりでも良いので、作品なりの芯を見失わず走りきって欲しい。キャラ配置をどう衝突させるかが大事なのかな。来週も楽しみです。
