アクションヒロイン チアフルーツを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月24日
九人集まって即座に大躍進! とは行かないローカルヒロイン地道青春アニメ、今週はお姉ちゃんの個人回。
第1回では目立ったけども、濃口のキャラが群れで襲いかかる中ちと埋もれ気味だった美甘の現状を拾い上げ、丁寧に成長させるお話でした。
というわけで、久々に美甘が目立つ回。このアニメ九人という大所帯を結構巧く取り仕切っていて、完全に消えてるキャラっていないし愛情も十分なんだが、それでもメインとサブの差はある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月24日
お姉ちゃんは『前に出れない』ことがキャラの根っこなので、どうしても目立たなくはなる。
ので、そういう人間性をむしろ前に押し出して、周囲を巻き込みながら進めていこう! という回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月24日
自己評価が低く、でも困ってる人を放っておけないお姉ちゃん気質は第一話から目立っていた…というか、美甘がそういう人間じゃないと話が始まっていない。チアフルが今こうあるのは、味甘のおかげなのだ
なんだが、自分の良さは自分ではなかなか気づけない。時間とともにガッチリ固まってしまった抑圧と自己評価が身体を縛っているのは、イエローのセリフが極端に少ない初期台本を見ても解る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月24日
物語の主役として前に出る自分を、巧くイメージできない心境が、脚本に反映されているわけだ。
一個人としてウジウジ悩むところで終わらせず、『脚本家』という集団内部での役割と絡めて、苦悩と自己実現、他者からの承認を描いていったのは巧い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月24日
成果物があることで満足感が強くなるし、悩みにも軸が入って共感しやすくなる。これまでも流れ的にも、なんとなくの座付き脚本家だしね。
『脚本を仕上げる』という短期的目標に縛られているうちは不可能だった『イキイキとしたホン』が、『自分を見つける』という長期的で直接関係ない目的を、周囲とのかかわり合いの中で達成することで生まれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月24日
訓話めいた遠回りを、笑いを交えしっかり歩いて、美甘の成長に実感もたせたのは良かった。
バカンスに露骨に立つ込める暗雲とかの分かりやすい演出も良かったが、悩んでの重大発表が『気分転換に海行くぞ!』という、能天気で前向きなのも良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月24日
お姉ちゃん気弱に見えてどっか図太いところがあって、そこが可愛くもあるので。それこそ『キャラが生き生きしている脚本』特有の動きだった。
豪雨! 倒木! 運行停止!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月24日
ガキが泣け叫ぶ暗闇地獄に、さっそうとヒーローが降り立ち笑顔を取り戻す一連の流れは、お姉ちゃんが自分では気づいていない自分の強みを見せるシーン…であると同時に、チアフルーツの本分を切り取った、いいシーンだった。
バラッバラの主題歌が、濃い目の詩情満載。
第一話で妹のために体を張った美甘は、メインユーザーである『児童』に一番情熱を持っているメンバー。自己評価が低かろうと、子供への熱い慈しみは立派なもんだし、一番適切に触れ合える窓口にもなり得る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月24日
ナチュラルにやり通せる才覚は、嘘がないから場の温度も自然と上がる。MCは天職なのだ。
ハマるべき場所にメンバーが入っていない状況を、三年組は冷静に観察し、どうにか是正しようともがいている。管理職、あるいは先輩として組織全体を見通し、仕事しまくる頼もしさが良くでていて、サブキャラの描き方も良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月24日
でも路子は重力出し過ぎだと思う。ババ抜きで独占欲見せる演出…天才か
サブの使い方という意味では、元気のヒロイン力も高かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月24日
ハンディキャプから『裏方』以外に居場所がないからこそ、そこに誇りを持ってやりきる。冷静な分析眼を持っているから、美甘が気づいていない『自己評価の低さ』も指摘できる。
障害を憐れまない描き方含めて、とても良かった。
『楽しい合宿旅行(ハプニング付き)』を舞台にすることで、仲良く、そして真面目に一つのことを成し遂げようとする『集団としてのチアフルーツ』がどんな感じかよく見えたのは、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月24日
悩む主体だけではなく、それを支える仲間、組織全体を見据えて調整する年長者がちゃんと描かれていた。
個人的には、先週は暴走してばっかのヤバ吉だったはつりが、ちっこくてピンクで可愛いだけの生き物だったのがとても良かった。チョコチョコとキャップの周りを駆け回っているのが、健気でグッド。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月24日
今週のやや頭デカ目の作画が可愛らしさを強調してて、ワイワイした展開とよくマッチしてた。
というわけで、お姉ちゃんの自分探しと、それを支えてくれる仲間のありがたさの回でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月24日
お姉ちゃん自身が頑張らないと、そして仲間がいてくれなきゃ今回の結論にはならなかったわけで、自立と支援、両方をしっかりリスペクトした、見ていて気持ちのいいエピソードでした。リスペクト大事。
『どうせ私なんて…』というネガティブな自己イメージを、思い切って作った機会のなかで見直し、あるいは仲間の言葉で改変し、あるいは思わぬハプニングに本性が出る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月24日
青少年の自己発見物語として凄く手堅いフレームを踏んでいるからこそ、トンチキユルユルな作風なのに堅牢さがあるのは、やっぱ凄い
『せっかく九人集まったんだし、皆で仲良しな所みてーなマジ』という欲求も巧く拾ってくれて、非常に良かったです。杏むらもすっごくキテて素晴らしかったですね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月24日
そして来週は元気回。チームの形を整えた上で、更に飛躍できる居場所を掘り下げるエピソードを重ねるのは凄くいいなぁ。来週も楽しみ。