Infini-T Forceを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
二週間ぶりの英雄成分補給!
Zとの最終決戦が、みっしり詰まった最終話一個前である。何度倒れ伏しても立ち上がる不屈と、たとえ敵でも言葉を届けようとするヒーローの強さが全開で襲いかかる、最高のエピソードだった。
戦いは心の中と外、両方にあるのだ。
というわけで、一生パパンと殴り合いな回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
能力と戦闘にバリエーションを付けて楽しませてくれたこのアニメだが、最後は『現実書き換え+超強いステゴロ』という組み合わせ。問答無用の強能力と、シンプル極まる親父の拳が見事に融合して、飽きさせない殺陣になっていた。オヤジ、マジ喧嘩つええ
Zの無敵怪人っぷりは非常にいい仕事をしていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
まずヒーローたちがボッコボコにされる説得力が動きにあることで、何度でも諦めない不屈の心を、体を張って表現できること。
『あー、こりゃボコボコにされるわ』という戦闘描写が随所にあって、だからこそ心の強さが際立ってくるというね。
また、暴力のルールを法則書き換えで無効化してくることで、笑の唯一性が上がっていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
ヒーローが闘うのはあくまで、妄念を封じ込めた心の鎧。本当の戦いは勇気を持って未来に踏み出し、愛を持って本当の願いを見つめ直すことにあるのだ。良い戦場の分け方だったと思う。
無論、ヒーローの肉弾戦も無駄ではない。鍛え上げた戦闘技法があってこそ、具現化した亡霊を退け、父の魂を開放することが可能なのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
物理と心理は相補う両輪で、二つの戦いには両方意義がある。そういうふうに作中でしっかり定義し、描写を乗せていったのが非常に良かった。
Zが半端ない強敵であることで、ヒーローたちが死力を振り絞り、ペガスやフレンダーまで動員しての全力バトルになる必要性も強まっていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
やっぱクライマックスだからね、これまで描いてきたもの全てをつぎ込んで、全部絞り出しての戦いを見たいわけですよ。そのためには、理屈を超えた強敵がいるのだ
一番最初に力を合わせた隕石戦をリフレインさせつつ、あの時を超える合体技、そしてまさかの火の鳥をぶち込んでくる組み立てに、魂が震えた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
炎に焼き尽くされ、真実の自分に生まれ変わる今回の戦いのキメ技が『火の鳥』なの、あまりにも良く出来てて凄い。それは破壊と再生の忍法なのだ。
物理的バトルと並列して、思いを叩きつけ合うマインドバトルが分厚く展開されていたのも、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
喋る役は主にケンがやってたが、これまでの争点と感情をアツく、的確に言葉にしていて、『全てが集約している感じ』をより高めていた。ちゃんと描いてきたからこそだなぁ。
ケンはZを殺そうとするのではなく、弱い自分に向かい合い、ヒーローになって欲しいと願っている。能力の有無ではなく、真実に素直に生きる決意こそが、ヒロイズムの源泉だ。それは『悪役』も逃しはしない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
厳しい道に突き放しつつ、体を張って支えもする。理想のオヤジでヒーローである。
肉弾戦では倒せないZを相手に、過去彼が果たした決断、置いてけぼりにしたホントの願いを持ち出してきて、心で倒しに行く所も良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
殴り倒して終わらない、心と心を通わせるコミュニケーションとしての戦闘。理想主義的だが、うっとりするほどカッコイイ。なんてタフな男だ…。
Zの愛情と悲哀が色濃く描写されてきたので、ネジ曲がってしまったそれをちゃんと戻して欲しい気持ちが、僕の中にあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
そこにしっかり手を差し伸べ、世界を壊した『敵』にすら本気で向かい合うヒロイズムを貫いてくれたのは、なんだかとってもありがたかった。綺麗事も、これだけ体張りゃ真実だ。
ここまで責任ある大人の立場を崩さず、笑を見守ってきたケン。そんな彼がこの局面で自分のパーソナルな過去を語り、傷を見せてくるのも良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
そこでキッチリ、原作の要素を拾ってくるのも素晴らしい。吉田竜夫作品は、親子の関係が重たい話多いなぁホント…映画で”みつばちハッチ”参戦だな。
そんなレジェンドの戦いに支えられ、最も新しいタツノコヒーローが自分の戦いを走る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
笑が出来る、笑しか出来ない戦いをレジェンドたちがしっかり見守ってくれているのが、この作品自体の立ち位置を示してくれているようで、妙に安心した。愛されてる作品だ。
欲望にねじ曲がった、蒼いインフェルノが凄くキレイな表現だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
『太陽』『鉛筆』というケースの形態、それが秘めている意味をしっかり掘り下げ、過去と向かい合う戦いに結びつけて展開していたのは、詩情があって良かった。笑の成長に合わせ、スケッチが上手くなってるのが良い。
時間を止めてきたZにとって、ボインボインのJK笑は『他人』だ。だが親が否定しても、子供は勝手に背が伸びて大人になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
そしてその成長は、親の愛と約束、願いが導いて続いた道の先にある。全ては連続していて、同時に独立している。そういう不思議さが、過去と現在の太陽が共演する風景にはあった。
ケンという『もう一人の父親』の助けも借りて、笑は過去の自分、過去の父を再生する。答えは既にそこにあった。ただ、見えなくなっただけだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
ひねくれたクソアマがヒーローになるまでの道、ここまで積み重ねてきた物語と同じ道を、今度は笑がヒーローになってパパに歩かせるのだ。
助けられ、支えられるヒロインは、いつだって支えるヒーローになれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
笑が自分の戦場にたどり着いた今回、そういう可変性を物語が完成させた感じがして、とても面白かった。
過去を思い出すことで、今のヒーローは無限に生まれ直す。思いは繋がり、神話は語り直される。
タツノコリバイバルというこの作品自体のポジションが、今風の醒めた女の子とレジェンドが交錯し、最も新しいヒーローが生まれる物語全体と呼応していて、凄く奥行きがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
面白いところにたどり着いたなぁと、メタ的な視点でも感心していた。あ、笑ちゃん好きなんですげー素直に泣いてもいました。
かくして、英雄たちは勝つ。しかし火の鳥の炎は、大鷲自体を焼き尽くした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
死なばもろとものヒロイズムに酔っ払いそうになったケンを、笑がちゃんと止めるのが良かった。生きるって、カレーをもう一回食べれるってこと。そういうリアルな手触りが最後に出てくるのも、凄く良い。
今回のハードコアな戦いは、これまで描いてきたダラダラした日常の上に乗っかっている。そして今回救った世界の上に、また日常が積み重ねられる。その積層こそが、ヒーローを必要とする世界なのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
それを守り堪能するためには、生きてこそ。
死の美しさを認めつつ、そこに落ちていかない態度。
父の亡霊を打払い、本当の願いを叶えた笑。取り戻した日常で、彼女はどんなヒロイズムを生きていくのか。炎の中に消え去った荒鷲は、一体どんな顔で物語を終えるのか。ダミーの横殴りはあるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
エピローグにもしっかり見どころを残し、最終決戦は最高に盛り上がった。あー、まじ良いアニメだわ。
圧縮率とテンションの高い物語を疾走してきたこのアニメが、長めのエピローグをどう語るのかは、非常に気になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年12月19日
自分たちが書いているものに自覚的で、眼もいい作品だけに、エンドマークも素晴らしいものになるだろう。最終話、マジで期待しか無い。来週が楽しみです。