BEATLESSを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
ゾンビ！ 暴走自家用車！ ホームセンター！ レーザードリル！
ゆるーいゾンビパニック描写にIQをゴリゴリ削られつつ、ツクバ・オブ・ザ・デッドな状況はゴロゴロと転がる。
絶対者気取りの渡来の誤算、運命計算機であることから半歩踏み出したレイシア。そして少年たちの決断は。
そんな感じの、筑波地獄絵図後編である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
マニュアル外の事態に対応しきれないhIEの設定と、人数増えると作画パワーがガタ落ちする制作状況が相まって、メカゾンビの逆襲は大ピンチのはずなのになんかゆる～い、珍妙な空気流れる展開となった。
サーバールーム問答も、壁映してる時間長かったしなぁ…
まぁそこら辺はいつものことなんで横に置くとして、今回は色んな人が道を決めるお話に。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
アラトさんは流され型主人公から自力でハンドルを握るようになり、リョウは妹殺しの悪魔の機械と契約。渡来さんは余裕顔で謀略してレイシア略奪しようとしたら、逆にメトーデ取られてあっさり死んじゃった。
決断しなければ動かないシチュエーションを作るために、危機の圧力を上げる必要があって、結果ツクバ・オブ・ザ・デッドだと言うことも出来よう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
渡来さんは自分に有利なように状況を操っていたつもりが、その圧自体に飲み込まれて死ぬ形に。メトーデ以外のフェイルセーフを用意しなかったのが敗因か
アラトさんは自分のチョロさを開き直り始めたというか、人間と機械に明瞭な境界線を引く世界、『魂の本質』『人間の条件』みたいなもんをナイーブかつ無批判に信じられている世界自体に、中指を突きつけはじめた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
シンギュラリティ以降の世界に過適応した結果であるし、生来のチョロさ故ともいえる。
アラトはレイシア以外にもチョロい。ｈIEの少年にも、自分の妹にも、形上の善良さを信じてリスクを背負い、鉄火場に飛び込む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
アナログハックに脳髄グラグラにされた結果、レイシアが一番特別な『人間の形をした存在』なわけだけども、半分くらいは彼の本質があらゆる人に優しい結果だ。
それは機械に軒先貸して母屋を乗っ取られる、ディストピア化に繋がりかねない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
渡来さんがツッコむ浅はかさ、考えなさは全くそのとおりであり、世界の状況を一切見ず、自分の価値観と感情でデカい決断バチバチしちゃうアラトさんは危うい。しかしその向こう見ずがな善良さが、主人公力でもある。
今回アラトさんが叫んで、レイシアを思考停止と決定的決断に追い込んだ愛。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
それが世界とレイシアをどう変えていくかは今後次第だが、アラトのチョロさは世界をヤバくするだけではなく、機械とのロマンスをより良い形に持っていける希望でもある。運命は天国と地獄、両方に開けている。
その二面性を深く考えることなく、アラトさんはアクセルを踏み込む。ハンドルは一応握っているが、ゾンビは挽くしコントロールはしきれていない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
あれはヌルいゾンビ映画のパロディであると同時に、結構的確に主人公のキャラ性、物語の現状をスケッチしてもいるシーンだった。身分不相応な暴走超特急
それに受けて、レイシアは自分のフレームワークを書き換える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
それを『心が動いた』と見るか『価値判断ロジックが別の答えを導いた』と見るか。そもそもそこに区別はないのか。
機械の魂と、聖なるプログラムの違い。渡来の死体とメカゾンビ。今後も、物語は人間の条件、それを成り立たせる社会を問う
渡来さんのちょっかいはレイシアだけでなく、スノウドロップのフレームワークも変化させてしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
機械に取り込まこまれた街で、大量殺人を模倣する進化のアウトソース先。実験結果は、人類抜きで進化する方向へスノウドロップを導く。
ほんとやべースイッチしか押してねーな渡来さん。
スノウドロップの製造目的は『進化の委託先』であって、求める『進化』は、人間との共存を必ずしも必要としない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
ひどく古典的な、人類を超越し乗り越えようとする狂った機械。それが、スノウドロップがつくば学園都市で学んだことだ。お花が世界を埋め尽くする侵食の表現は、最高に気持ち悪くていい
一方メトーデは裏切りと利用のメソッドを揺るがすことなく、3人目のマスターとしてリョウと手を組んだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
これでリョウがメインアクターとして、舞台に上がる状況が整った感じだ。ある意味、大好きだからこそ置いていかれたくないアラトに、横並びになった、というか。
大破壊後の青春映画みたいに、ゾンビ彷徨う街を二人でドライブ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
ちょっとエモい絵面が、あくまでアラトと対等でいたいリョウの素顔を照らす。レイシアを選ぶことで到達するだろうディストピアへの非難も、個人的な嫉妬と焦りが結構な量混ざっているように思う。
それが真実であるのと同じくらい、リョウが大所に立って人類とAIの世界を見据え、裏切りと暴力に満ちた現実を見つめ、パワーがなければ何も出来ない状況を把握しているのも、真実なのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
感情とロジックが入り混じって、リョウはメトーデを奪う。渡来を殺す。
筑波でなされた決断は少年と少年、hIEと社会を別の岸に運んでいくだろう。共犯と対立は加速し、状況は次第に閉じて狭い場所から、隠蔽の効かない広い世界へと拡大しつつある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
一つの決断点を超え、その先へ。レイシアがたどり着いたロマンティックなバグも、未来に繋がっている。
人類への敵対姿勢を深めたスノウドロップは一旦舞台から下がり、次はもうひとりのマスター、エリカとマリアージュが顔を出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年4月7日
超AI以前の世界を知るタイムトラベラーは、変貌した世界と人類をどう判断し、レイシア級をどう使うか。そろそろ手札を晒す頃合いか。来週も楽しみだ。
