あまんちゅ! ~あどばんす~を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月21日
秋深し学園祭、乙女が今宵潜るのは、まこと妖しき無限の海。
日常と非日常が触れ合う学園祭前夜、闇と光の境界線をそぞろ歩く愛が出会った不思議な少年。常若の夢を潜り続ける、ピーター編第一回。
というわけで、不思議回路全開な学園祭の怪談である。アニメになって、明暗のコントラストがはっきりしてみると、モロに”ビューティフル・ドリーマー”だったな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月21日
普段は侠気全開な姉ちゃん先輩の、乙女ハートがフル稼働する話でもある。あと制服のラインがマジでやばい。何だあの曲線乱舞…。
さておき、お話としては現実と夢、光と闇、日常と非日常の『際』を、妖しく危うく歩き続ける怪異譚である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月21日
案内役はピーターパン。子供だけの国に少女を誘い、時間を止める不思議な少年。姉ちゃん先輩が停滞を嫌う、前向きな性格で良かったね…。
『際』の描写は鮮明な明暗の対比、あるいは『現実的な闇』と『幻想的な闇』という、なかなか難しい表現によって成立している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月21日
ピーターとそぞろ歩く影絵の学校と、現実に存在している学校は、確実に色彩と撮影が違う。同じ闇でも、そこに込められているものが違うから、境界線が成立する。
学園祭前夜という場、あるいは時間も、日常と非日常が交錯する『際』にある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月21日
そこを乗り越えてしまえば、非日常もまた日常に溶けていって、永遠は終わってしまう。ならば、境界線の上を一生歩き続ければ、非日常のドキドキは永遠になる。
このアニメが思春期のグダグダを題材にし、停滞と変化、癒着と離別の『際』を描き続けていることを考えると、今回の幻想譚はテーマをよりダイレクトに、ファンタジックに描いたものだとも言える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月21日
日の当たる海の中で描かれているものと、幻想の闇を潜って描かれるものは、根っこで繋がっているのだ。
となれば、悩みに出される答えも同じであり、日常の中にある非日常を鋭く見つけて慈しみ、非日常の喜びを日常に溶かしていく姿勢…安易に境界線を引かないスタンスが大事になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月21日
ピーターという怪異を拒絶するでなく、対話し手を繋いだ上で別れていく運びは、そういう部分に連結している。
天野先生のファンタジック大好き乙女力が全開になっただけ、とも言えるが、日常の中の不思議を愛で、あるいは非日常の中の親しみやすさを大事にする姿勢は、ダイビングをやっていても変わらない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月21日
現実の伊豆よりもキラキラし続けている場所は、現実ならざる夢、夢の中の現実と隣接している。
色濃い闇と光がくっきり境界線を描く、オカルティックな世界。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月21日
愛はアクアラングも背負わずそこに潜っていく。危うさを知らず限界深度に入ったところで、火鳥先生が淡い色彩の現実に愛を帰還させる。
アストラルダイビングは必ずバディで潜りましょう…というわけだ。姉ちゃん、オカルト素人だからね…
愛が潜る海はもう一つあって、それは初恋の色をしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月21日
普段はガーガー暴力的な姉チャンだが、当然きっちり乙女であり、後輩や弟から切り離された異界で、存分に赤面し胸高鳴らせる。
おパンツ確認される辺りのムーブとか完全にラブコメ古典派で、そういう意味でも”ビューティフル・ドリーマー”だね
今回はピーター編の序章であり、オカルトも恋も浅い深度で展開している。まだまだ帰還可能な、安全深度。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月21日
しかし次週予告を見るだに、ピーター編は続く。よりディープで危険な領域に潜っていく中で、愛はどんな真実を見つけて、何と向き合うのだろう。彼女の恋はどう転がっていくのだろう。
原作を大胆に再構築しているあどばんすが、どういう並べ方とアレンジでピーター編を見せるかは、ずっと楽しみだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月21日
明暗と音楽を大胆に使って、アニメならではの楽しさで学園祭前夜を書いた今回は、非常に鮮明な再構築の効いた回だったと思う。
というか、あどばんすの再構築自体が、どうにかピーター編を違和感少なく喰わせるための工夫というか…ドリームダイブを多めにしたのも、火鳥先生のロマンス力が高めなのも、今後展開される物語のためだろうし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月21日
そういう素材を、どう活かすか。次回どんな幻想に潜るか、楽しみですね。
あ、ピーターパンモチーフだから南国系の出し物が多かったり、モブがチクタクワニのハリボテ持ち歩いてたり、そういう細かい目配せ多めだったのはとても良かったです。童話モチーフの醍醐味だよなぁ…意味と言及で画面埋め尽くしてくの。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月21日
©2018 天野こずえ/マッグガーデン・夢ヶ丘高校ダイビング部 pic.twitter.com/NqYAtNV1Rr