HUGっとプリキュアを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
輝木ほまれ、14才。挫折を知り、友情を得て、再び飛ぶことを覚えたハンサムガール。ここまで三十二話、貯めに貯め込んだ初恋慕情が火を噴くぜ!
そんな感じの、ほまれとハリーの初恋物語…なんだけど、HUGっとらしい変化球でもあった。
今回のお話はとにかくほまれとハリー、ビシンくんとの関係に注力した話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
作画クオリティからして、夢の世界と現実ではダンチだ。影をつけず主線も独特なデザインが、夢空間のファンシーさを巧く強調している。モブ人魚のデザインも、気合入ってたなぁ。
ほまれの甘酸っぱい鼓動に時間を使うために、夢空間が出来るまではドクターの反則科学技術でかっ飛ばし、ほまれのスケート選手としての成功はアバンで結果だけ出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
何を描くのかハッキリさせた大胆なメリハリは、HUGっとらしいところだ。サクセスの結果を舞台裏で終わらせるところとかね。
そうやって尺を作ったほまれとハリーの夢は、奇妙に食い違う。人魚姫原点からして、別世界の別種族がズレた感情と認識をぶつけ合う、なんとも世知辛い物語なわけだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
未来と現在、大人と子供、男と女。陸と海ほど離れた童話世界は、ハリーとほまれの心の距離を反映しているのだろう。
ほまれは童話に取り込まれず、輝木ほまれとしての自分を保つ。ビシンくんもそれは同じだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
しかしハリーは夢に取り込まれ、王子様の自分から出れない。そこにある種の歪というか、未だ明かされざる未練みたいなものを感じた。
ハリーの想い人は、終盤を引っ張る未来世界の実像に深く関わる大ネタなので、明らかにはされない。(ヒントはしっかり出る。ヴェールの奥のシルエットとか、夢から現実世界にカメラが写った時、一番最初に映るキャラとか)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
ほまれはハンサムに、夢でのズルを投げ捨てて、曖昧な距離感を選び直す。
しかしいかに夢の中とはいえ、ハリーの一番がほまれではない事実(これを突きつけるために、自分もハリーの一番じゃないことを確認してしまうビシンくんが愛おしい)は揺るがない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
実質的な敗戦を前に、ほまれはしっかり胸を張る。はなのエールに支えられ、かっこいい自分を維持していく。
世界を目指す。まだまだ飛ぶ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
結果だけを報告されたかに思えたアバンが、ほまれが失恋を自分なりに受け止め、かっこいいエトワールであり続けるためのジャンプに、強く関わっている。
自分で選んだんだから、とても辛いけど、笑顔で、高く。採点競技選手らしい決意だ。
メルヘン世界を舞台にした恋のバトルだが、実際はふわっとした夢世界で、ほまれとビシンくんが大敗北者バトルを繰り広げただけ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
責任ある主体としてのハリー、その想い人が真実何を考え、何を選ぶかは明示されていない。そこに踏み込むのは時期尚早なのか、あえて焦点をぼやかしたか。
今後を見ないとなんとも言えないが、意識がある状態ならハリーはほまれとちゃんと向き合い、誠実な答えを出してくれそうな感じもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
正直今回の終わり方、負け犬達が勝手にツッコんで勝手に答えを叩きつけられ、勝手に結論出しちゃった感じもあるしなぁ…。
あと一話"ハリほま"に回す余力があるのか。それとも、今回のお話で一つの区切りなのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
どっちにしても、ほまれの甘酸っぱい初恋の微熱は、HUGっとを面白くしてくれたと思う。生臭くならないように童話フィルターを使って、結論を出したのは報いる終わり方じゃないかろうか。
状況を作り、二人の世界に乱入する形で大暴れしたビシンくんだけども、ほまれの痛みに共感を示したり、根っこにあるのは"一緒にいて欲しい"という幼い願いだったり、凶暴な"悪の幹部"以外の表情が見えてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
恋敵をふっ飛ばそうと用意した爆薬で、自分も巻き添えになっちゃうところがホント…。
『痛みを抱えて生きていくのか! 耐えられるわけ無いだろ!』というほまれへの糾弾は、自分を鑑みて出たセリフなんだろうなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
父であり兄であり仲間であったハリーが、いない世界。自分が世界のルールだと思っていた社のロジックから、ハリーが抜け出してしまった世界。
今ビシンくんを取り巻く世界は痛みに満ちていて、それに耐えられないから取り戻そうとする。でもビシンくん子供だから、痛みと共存する方法も、痛みこそが自分を輝かせてくれる実感も、ほまれみたいには掴めない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
あの言葉には、自分と似ていながら違う道を選んだ少女への、ある種の羨望も見えた。
たとえ内側に傷を抱えても、舞台の上では完璧な輝きを見せて、高く飛ぶ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
ビシンくんが手に入れられなかったほまれの輝きは、一度消えかけた光だ。無敵のスターだって、挫折や困難を知らないわけじゃない。知っているからこそ、敵味方関係なく引きつける光も生まれるのだろう。
水に沈んだほまれをエトワールに戻したのが、はなのエールなのは感慨深い。そこからすべてが始まって、輝かしい成功にたどり着けた出会い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
身勝手だと怒ったこともあったし、救われた時もあった。エールを届けてくれる人、支えてくれる友達の存在が、海底に星を生む。
地上では巧く歩けない"人魚姫"をモチーフに選ぶことで、ジャンプすることが自分の存在証明なほまれの決意を、鮮明に描けてたのも良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
"ハリほま"の流れに位置するエピけど、流れとしては第5話で見せた"輝木ほまれの自己実現"の輝き、その突端なんだろうな。
夢空間のファンシーな味わいを活かして、賑やかな日常では描ききれないナイーブな心理を丁寧に追ったこと。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
物理的に他のメンバーを遮断することで、ほまれ・ハリー・ビシン・想い人(おそらく未来はぐたん)の間に漂う濃厚な感情を切り取れたのが、とても良かったと思います。実は横幅広いエピだ。
横幅と言えば、たった数十秒でリストルさんの描写、未来小動物組の関係が爆発寸前まで膨張したのは、すげぇホームランだと思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
いや確かに、第25話の回想シーンで伏線あったけども。これでリストルさんも仲間に情を持つ、複雑な陰影のあるキャラだと判ってきたな。
恋の敵味方に別れても、ほまれの強さに惹かれ、そんな自分を否定し、それでも同じ男の一番になれなかった悲しみに共鳴する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
ビシンくんの共感能力が、思いの外広いレンジにあることも確認できて、実は幹部回でもあったなぁ、と思う。今はただ、ミキシン声のリスの胸で泣くが良い…。
ビシンくんホント、愛の使い方がよく分かってないただの子供なので、それをいいようにつかい潰してるジョージの悪辣さは際立つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
今回ほまれと繋がった縁を今後活かし、哀しくない結末にたどり着いてほしいもんだ。
…ちっと六花ちゃんとイーラに似た感じもあるな。アレより濃い口だけど。
というわけで、ほまれの順情、ビシンの狂熱を童話世界で存分に暴れさせ、一つの決着を見るエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
世界レベルのエトワールとして、高鳴る鼓動と痛む胸を飲み込んで、ハンサムであり続けようと背筋を伸ばすほまれちゃんは、凄くかっこよかったです。その強さが、少し寂しいのも良い。
ハリーの意識も責任もないところで進んだエピソードだけども、今後未来世界の伏せ札を顕にする中で、彼自身の意志が描かれることもあるでしょう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
まー未来はぐたんとの関係よな…クライアス社の改造兵器であることをやめたのと、深く関わってる気がするんだよね、二人の出会い。
ハリーって未来世界を救えなかった後悔が、いい大人・いい男・いい人間である描写の根っこにあって。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
負けたからこそ二度負けたくない、失ったからこそ取り戻したいという、人間らしいエゴがはぐたんへの献身の裏にあるとしたら、なかなか奥行きのある描写だなぁ、と思う。
もし可能なら、美しい夢の中に微睡んでいたい。全てがハッピーエンドになる世界で、自分を見失っていたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
今回無責任な王子様ヒロインに甘んじていた描写の裏に、そういうハリーの願いがあるとしたら。それははなも思い悩む、『一瞬を永遠に停滞させる』ジョージの願いと似通っている。
さてここら辺の描写、どう掘っていくかってのが、今後楽しみなところです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
はぐたんを守り育むことで手に入れたいものが、はぐたん以外の(あるいは彼女によく似た)なにかだったとしても、必死に生きて守って笑ってるハリーの生き様に傷がつくことは、俺は絶対ないと思う。
むしろそういう、無私ではない部分があればこそ、エゴを離れてより広く、より高い場所に飛び上がる行為に尊厳が生まれるとも思うし。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
ほまれが今回見せた跳躍も、ビシンくんが見せた共鳴も、そういう明暗入り交じる"人間"の足場あってのジャンプだったわけで。そういうの好きなんだよ、僕は。
そして次回はスケート関係者連続、アンリ闇落ちピンチ回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年9月16日
第18話でメイン貰ったから、もう出番はないかと思ってましたが…まさかクライアス社の内情が見えてきたタイミングで、闇のスカウト対象になるとは…先が読めない、面白いッ!
どんな話が待っているのか、来週のHUGっとも楽しみですね。