色づく世界の明日から を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
繋げて、離して。60年の時間を超えて、瞳美が手に入れたものの全て。それが朝焼けの夢と消えるとしても、その輝きの中で私がなすべきこと、しっかり掴みたい。
その決意を受け止め、学園祭に青春が爆ぜる。
炎の花は、美しい夢。だからせめて、優しく消えて欲しい。
そんな感じの最終話直前、瞳美と唯翔くんの恋以外の全ての問題にハッピーな決着が付く、学園祭の一日でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
『恋以外は枝葉…全て終わらせる!』という思い切った構成なんだけども、切り落とした枝葉への愛情がしっかり瑞々しくて、冷たく処理した、という感じは一切なかった。
『むしろ友情とか能力の快復とか自己肯定とか導きとか笑顔とか日常とか、そういう恋以外の部分も恋ぐらい大事なんだよ!』という、この差k品らしい広い視野が生きたエピソードだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
魔法写真美術部だけでなく、同じ学舎を共有していた仲間全部が楽しそうに過ごす表情を、どっしり追う。
本筋からはどーでもいい部分なんだけども、そういう『どーでもいい』と切り捨てられる部分を大事にすることが、真実人生に色彩を付ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
終始そういうアニメだったので、モブの展示をしっかり入れ込んで、生き生きとした学園祭を活写したのが良かった。
学生らしく、作り込みに隙きがあるのがいい。
とはいえ、話の本筋は今まで苦楽をともにした魔法写真美術部で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
今回は唯翔くん以外のメンバーが、すごい勢いでアシスト飛ばしまくる…けど、シャイな主人公とヒロインはなかなか踏み出せない、という構造。
ウジウジ悩み嫉妬してたあさぎちゃんが、親友のためにバリバリおせっかい焼くのが最高。
ポートレートのように美しい学園祭を巡る中で、瞳美は確かな喜びと、それが消えていく寂しさに思い悩む。
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繋いだ手は、いつか離さなければならない。それでも、重ねたいと願った手、その温もりが後ろ髪を引く。
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結局出会ったときから、瞳美ちゃんの手をつかめる存在、世界に色を取り戻す特別は唯翔くんのものだった。将くん、泣いていいぞ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
アナタだけを求める孤独な手が埋まらない限り、色彩は世界に定着しない。それを知っててなお、瞳美も唯翔も優しさ故に、手を伸ばしはしない。意気地なし!とは言えんなぁ
その複雑な付いたり離れたりを、どっしり追いかけるエピソードだった気がする。ある意味、最終話で繋ぐための前振り…ではあるんだが、先述したようにそれを満たす外野の描写が生き生きしていたので、『オマケ』という感じはしない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
つないだ手は大事だけども、それはそれとしてその外側にも色がある
その現れの一つとして、メンター琥珀も瞳美と手を繋ぎまくっているのが、なかなか面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
唯翔くんとの恋と同じくらい、琥珀との友情、師弟、ケア関係の繋がりを太く描いたことは、このお話に奥行きを与えていると思う。
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みんなで頑張った学園祭の展示、『絵に入り込む』という新世代のアートを一緒に作った充実感。それが後夜祭の魔法花火で爆裂するシーンは、恋から離れた爽やかな喜びにしっかり満ちていて、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
世界が色を取り戻す説得力は、恋の外側にもある。
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今回はモノトーンの主観を印象づける場面が普段よりさらに多くて、それが最後の爆発に巧く繋がってもいた。元々色と絵が強いアニメなんだけども、花火シーンは音響の重たさも、いい具合に仕事してたな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
黄金の魚だけが瞳美の全てじゃないし、それを教えてくれた琥珀と仲間、学校での生活は大事だ。
そういう横の広さを描けばこそ、奥に深く深く潜っていく恋の特別さも、しっかり重さを持つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
やっぱ結局、恋で始まった物語は恋で終わるのだ。恋色タイマン勝負の舞台を整えるために、今回横の部分を描ききった、という側面もあろう。
友情と努力、喪失していた自信と才覚を再獲得する旅路は、色に満ちた花火で完結する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
同じように(あるいはそれ以上に)瞳美の胸を震わす光が、唯翔くんからは強く伸びている。暗闇の中、繋いだ手。確かに見える色。
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その眩しさに眼をくらませ、怯えながら手を離してしまうけども、やっぱり片手は寂しい。誰かに思いを掴んで欲しいと願うから、瞳美は光に手を伸ばす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
花火となって完結した光と、今だ闇の中さまよっている光。解決と未解決が青春を踊る話運びは、”手”と”光”をフェティッシュにして上手く描かれる。
ここら辺の鮮明なイマージュ奔流は、やっぱこのアニメ独自の強みだなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
アートを話しの真ん中に据えたことで、こういう詩的に過ぎて曖昧な表現も、素直に食える感じ。モチーフと表現方針が、上手くマリアージュ出来てるアニメ…と褒めるのは、波長が近いゆえか。
好きなんよね、難しいアニメ
しかしこのアニメらしい焦らない歩調の中で、未来からの迷い子がたどり着けた色彩の奔流、その喜びの中の一つの陰りは、非常に明瞭に描かれてるとも思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
ふわっとした語り口なんだけども、何を言っているかは鮮明で、そこにチューニングできると食べやすいアニメ…なんだと思う。
何が言いたいかと言うと、俺はこのアニメが好きだし、そこで青春を走ってる子たちもみんな応援したい、ということです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
千草が胡桃を相変わらずいじってるのに、写真のど真ん中には胡桃がいるところとか『オメー純愛爆弾かよ…』とビビった。
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その不器用な愛情表現を、胡桃がちゃんと受け取って胸の中で大事にしてるところとか、それを横目に見てあさぎちゃんがなんか勇気もらうところとか、横の書き方もチャーミングでよかったなぁ、今回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
俺あの子らみんな好きだから、幸せになってほしいもんだ。
という願いをすくい上げて『あの子らは今、幸せだよ』と見せるのが、今回の学園祭大成功なのかな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
学生らしいハンディな成功体験だけど、それは花火のように焼き付いて、子供たちから消えない。時を経て色あせても、いつでも蘇る幸福の色彩。
それを決定的に焼き付けるには、唯翔くんという定着液が必要なんだよ! と確認するエピソードでもありました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年12月24日
余計な荷物はちゃんと描ききって、作品のパレットに残るのは恋色絵の具一つ。これで龍の眼を描くか、画竜点睛を欠くか。
最終話、とても楽しみですね。